難破一家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 16:49 UTC 版)
難破剛(なんば つよし) 本作の主人公。ヤンキー家族「難破一家」の次男。 ヤンキースタイルの時は、白い特攻服やヤンキー服にワックスでセットしたツンツン頭、「殺」の字が書かれたマスク、お守りを首から下げた姿。シャバ僧スタイルの時は、髪を下ろした真面目な学ラン姿が特徴。 喧嘩の勝利が一番と考える両親の教育から、子供の頃から喧嘩に明け暮れ、かつてヤンキーの巣窟であった萬田中をシメるほどの実力を持った中学最強の喧嘩番長だった。が、喧嘩ばかりの日々に嫌気が差し、普通の青春を送りたいという動機から高校進学を機にヤンキーをやめることを決意。その後図書館で家族や知り合いの目をはばかりながら、担任教師の長谷川に支えられながらの勉強の末、家族に内緒で普通の学校である白百合高校に進学する。なお、家族には白百合に隣接するヤンキー校、市松高校に通っていることにしている。自分を偽り、家族や友人を騙してしまっている今の生活に思い悩みつつも、いつか発覚してしまうまでは精一杯生活を楽しもうと決意している。 家を出るときは、連載初期は特攻服、特服の男として有名になってからは私服を着用、ツンツン頭のヤンキー姿。その後公園の公衆トイレや駅のトイレで、密かに白百合高校の学生服(学ラン)に着替え、髪を下ろして通学している。脱いだ特攻服は、初めは学生鞄にしまっていたが、途中からトイレの通風孔の蓋を開けた天井裏に隠すようになった。荒事に巻き込まれたときは、特攻服に着替え素性を隠して対処。その圧倒的な強さから、正体不明の「特服(とっぷく)の男」としてヤンキー界で恐れられる。一度、トイレが遠いためシャツで覆面してやり過ごしたことがある。 高校初めての友人島崎を、かつてのいじめっ子達から守ろうとしたことがきっかけで、特攻服を再度羽織ることになる。また、子ども時代に負傷していた子犬の松を拾い面倒を見る、カツアゲされている人を助けるなど、困っている人間や問題を見過ごせないかなりお人好しな性格。度々成り行きによって喧嘩せざるを得ない状況になってしまい、真面目な人生だけに専念することは出来ていない。そういった出来事の積み重ねで、最終的には市松高校を事実上制覇、次いで千葉県、そして神奈川県も制覇してしまっている。そのため、家族から託された「全国制覇」の夢をこなしていることもあり、二重生活がバレにくい要因になっている。 クラスメートの藤田深雪に片思いしているが、当人からはあまり相手にされていない。が、深雪やクラスメートらから「可愛い顔」と評されており、物語後半ではファンも存在していた。 成績は比較的優秀で、得意科目の英語は母語話者とも会話が出来るほど。深雪の真似で美術部に入部したが、昔から絵を描くのが好きで得意な様子。単車や原チャリの運転も得意。しかし運転免許の有無は不明である。 弱点は、ヤンキー的価値観のもとに生まれ育ったために一般的なファッションセンスが皆無なこと。ゆえに、センス抜群の伍代に頼んで度々、所謂「シャバい格好」の衣服を貸してもらっている。 2年へ進級すると同時に、美術部部長の東が卒業する際に副部長に任命された。 難破猛(なんば たけし) 難破一家の長男。無職。本作における最強キャラクター。金髪のリーゼントと三白眼が特徴。 城南高校在学中に関東を完全に制覇、その威厳を知る者からは『カリスマヤンキー』と呼ばれ未だ恐れられている。黒い特攻服がトレードマークだった。喧嘩の腕前は、デコピン一発で相手の脳髄を揺らす、一人倒すのに一秒もかけないなどの非常識な強さである。また、主人公であり強敵にも勝ち続ける剛がどうあがいても勝てない唯一の存在。その性格は豪快で男気溢れる、そして少々頭が足りない。 高校を卒業してから母親と共にパチンコで稼いでいたが、家族に「ニート」と言われ奮起、一時的にペットショップの店員として働き始めた。城南時代の後輩であるカズヤに愛車「魔愚南無号」(GS400の改造車両)を50万円で売ってまで、悪徳ブリーダーの篠崎から松の母親である秋風号を買い取ろうとしたが、迎えに行った時既に秋風号は死亡。秋風を死なせても全く動じようとしない篠崎の元に殴りこむため、辞表を提出。店長から戻るように勧められたが「命を金で売り買いするのがつらい」という理由から、ペットショップを辞めてしまった。 嘘をついた吟子の為に、髪を下ろした姿を披露したことがある。それを目撃した島田のおばちゃんからヨン様と間違われた。 終盤では知り合いの先輩から中古のアメ車を購入、伍代の別宅がある亜多海まで剛たちを連れて行った。そこで起きた地元内紛の抗争に松が巻き込まれたため、お返しとして剛と大丸を送ったが、その際に剛が全国制覇などくだらないと発言したのを聞いてしまい、剛の秘密を薄々悟り始める。それでも剛が懸命にごまかし続けたことから、敢えて見送りにしている。 難破吟子(なんば ぎんこ) 難破一家の長女で、剛の2歳年下の妹。金髪で、着ぐるみ好きの中学生。難破兄弟の妹として恐れられていたために、男に言い寄られたことは少ない。剛を「兄ちゃん」、猛を「猛兄(たけにい)」と呼ぶ。改造チャリが愛車。 一時期彼氏がいたが、難破兄弟のバックを悪用したいがために言い寄られた事実に気づき自らフッた。 頭が悪そうな印象だが、実際は相当柔軟な思考の持ち主で、ニンテンドーDSで脳年齢のテストに挑戦し一番若い20歳の結果が出た。中3になってからは進路に悩んでいたが、偶然知り合った優等生・佐藤順一の影響で勉強に興味を持ち始め、佐藤に教えて貰いながら勉強することに。 佐藤に対し自分がヤンキーであることを隠す際、兄の剛に勝るとも劣らないほどの口からでまかせを披露、家族総出で付き合うことになった。 難破勝(なんば まさる) 難破一家の家長。職業はトラック運転手。 10代の頃は千葉最強のヤンキーとしてその名を轟かせていた。剛が幼い頃から喧嘩の勝ち負けに厳しく、負けて帰れば勝つまで家に入れないなど昔ながらの頑固親父。しかし、その昔愛車の改造費として貯めていたヘソクリを負傷した松の治療費に費やす、吟子のついた嘘に付き合う、佐藤と吟子の勉強を認めるなど、頑固ながらも心優しい一面が度々見られる。昔は痩せていたが年をとるごとに体型が変わっている。よく松に仕事での愚痴を長々とこぼし、鬱陶しがられている。 妻ナオミからはマー坊と呼ばれている。娘吟子には少々甘いが、猛や剛の活躍を心底喜ぶ、一家にとって良き父親である。 愛車は紫色のクラウン。 難破ナオミ(なんば ナオミ) 難破一家の主婦。ヘタな男より気合が入った元レディース。現在は主婦をしつつパチンコで家計を助けている。 剛が高校に進学する際、海物語で勝った20万円を突っ込み、以降剛のトレードマークとなる白い特攻服を作った。手芸が得意のようで、猛や剛がボロボロにした特攻服を綺麗に直している。 料理の腕前もかなり高く、唐揚げは料理研究家を母親に持つ伍代や、市松のアタマ陣内をうならせた。猛は毎回のように「さすが母ちゃんの料理だ!気合が違うぜ!!」と絶賛している。 吟子の嘘でアメリカ人を演じることになってしまった際は、吹き替え版アメリカ人としてその場を凌いだ。 松(まつ) 難破一家の番犬。犬種は柴犬で、血統書付き。剛の二重生活の秘密を知る1人(1匹)。 本来の名前は「赤竜号」といい、心無きブリーダーの篠崎に河川敷に投げ捨てられたところを剛に拾われる。弱気な子犬であったが、難破一家に拾われて以来、立派なヤンキー犬として育つ。頭が良く、お使いに出かけていくこともある。目に付いている傷は篠崎の暴行によって出来たものである。 人間の言葉が理解出来、いつも人間語を喋ったつもりで吠えているが、剛たち人間からはただ「ワンワン」と吠えているだけにしか聞こえておらず、一切理解してもらえた試しが無い。 難破家で唯一剛の真実を知っており、最初は剛を裏切り者とみなし怒っていたが、変わらぬ剛の熱意に惚れ直し、以前のように慕っている。 近所の犬をシメており、町内の犬のアタマとして名を馳せている。 基本的に人見知りが激しく自分が懐かない人物に対しては物凄く吠えるが、伍代とやよいには懐いている。窮地を救ってくれた伍代は特別慕っており、「オジキ」と呼んでいる。
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難破一家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 08:34 UTC 版)
難破剛(なんば つよし) 本作の主人公。物語開始当初は高校3年生。ヤンキー一家「難破一家」の次男。ヤンキーとして行動する時は特攻服を着用するため、通称「特服」(とっぷく)・「特服の男」。 喧嘩三昧の人生に終止符を打ち、家族にはヤンキー校の市松高校に通っているように誤魔化し、普段は白百合高校で真面目な学生生活を送っている。しかし、表向きと裏向きの両方を踏まえた二重生活はトラブルに巻き込まれてばかりの複雑なものである(前作『ナンバMG5』の項も参照)。 前作から引き続き「市松のアタマ」と思われた状態で喧嘩の日々を送りつつ、白百合高校では優等生として真面目な生活を続けており生徒会長に選出された。自分が目をつけられるのも厭わず、生徒のために校長に抗議するなど、生徒会長としても活躍する。 1学期明けの夏休み前日、兄の猛に白百合へ通っていたことが発覚し、衝突。猛に諭され家族に白百合へ通いたいという思いをぶつけたが、両親の勝とナオミからは「2年半も家族をだましていた」ということから激怒され、勘当された。一時は東京の伍代のマンションに身を寄せ、引きこもっていたが、藤田からの「がんばって卒業しよう」というメールがきっかけで白百合は卒業しようと吹っ切れる。学費を稼ぐべく渋谷のセンター街のカラオケボックスでアルバイトを始めたが、グリとグラとの一件の後、自身は力でしか解決できないクズだと落ち込むが、喧嘩を陰から見ていた猛に「お前はクズじゃない」と励まされ、家族とも和解した。だが、2学期が開始して間もなく、逆恨みで白百合に乱入してきたグリとグラが連れてきた不良集団との乱闘となる。喧嘩の中、降ってきた雨によって立てた髪が崩れ、また普段のようにマスクで顔を隠していなかったこともあって、白百合の生徒・教師たちに正体を知られてしまい、挙句駆けつけた警察に連行されるという失態を犯す。それでも剛を理解する生徒たちの想いと抗議行動によって退学処分になるところを停学処分で済まされたが、白百合高校入学に協力してくれた長谷川に迷惑が及ぶことを恐れ、自主退学。その後、白百合で過ごした日々の全てを忘れようと地元で非行の道に戻るが、藤田の涙ながらの説得により心を開く。梶原との決着もつき一段落した後は旧友・関口の協力を経て高卒認定試験を目指す。瀕死の重傷を負わされた兄・猛の仇を討つべくかつての敵・梶原協力の下、ヤンキー狩りを続ける犯人・シンヤを殺すつもりで復讐に向かう。恋人となった深雪の説得が思い浮かび無事に殺さず勝利を収めた。事の一件後、連行されるも植木刑事の協力で1週間で釈放された。その際、警察署に卒業式を抜け出して現れた同級生たちに迎えられる中、複雑な関係となっていた深雪とも和解、再び恋愛関係が修復された。それ以降引き続き、夢であった絵描きを目指すために美大進学を志す。 難破猛(なんば たけし) 難破一家の長男で、剛の兄。 かつてはヤンキーの高校・城南のアタマで、在学中に関東を制圧したヤンキーのカリスマ。喧嘩の強さは人並みはずれている。豪快かつ頼れる兄貴で、少々頭が足りないイメージだが、今に生きる硬派な人物で、仲間や兄弟であろうと少しでも曲がったことを嫌う。恋人のカズミが妊娠したことから一時は中学時代の先輩である後藤の伝手を頼りにリフォーム会社に就職したが、老人を騙す非道なやり口に憤り、後藤共々会社を怒りの鉄拳で潰した。後に千代(後述)のような食堂の店主になりたいと願い、千代のラーメン屋での修行と現場仕事のアルバイトを掛け持ちで始める。しかし、とある雪の降る夜、仕事帰りにシンヤ率いるヤンキー狩りグループに絡まれ、最初は優勢であったが、スタンガンを用いた不意打ちに倒れ一方的にシンヤの暴行を受ける。その際、脳への打撃により昏睡状態に陥ってしまうが、後に無事意識を取り戻した。回復後もカズミと出産予定の娘を養えるように千代の店でラーメン職人の修行を続ける。 妊娠したカズミのために禁煙するなど努力家な一面を見せる。 難破吟子(なんば ぎんこ) 難破一家の長女で、剛の妹。 元々は着ぐるみ好きなバカキャラであったが、柔軟な思考の持ち主であることが明かされていく。前作で出会った真面目っ子の佐藤との出会いから現在は勉強に打ち込み、兄の在学していることも知らぬまま白百合高校に進学。教師桐山の教育指導に剛と共に呼び出され、とうとう兄の二重生活の事実に直面してしまった。事実を知った直後は兄との対面を拒否し続けていたが、剛の真面目な生活への思いを悟って和解。剛の気持ちを受け入れて現在は自身も白百合では真面目な服装とおさげ髪で通っている。 難破勝(なんば まさる) 難破一家の家長で、剛の父。職業はトラックの運転手。 気合の入った元ヤンで、10代の頃に千葉のトップに立った。剛を幼い頃から他人との喧嘩を通じて育てた。 難破ナオミ(なんば ナオミ) 難破一家の主婦で、剛の母。気合の入った元レディース。料理上手。剛が外出の際には常に特攻服を持っていくよう念を押している。ヘビースモーカー。 松(まつ) 難破一家の飼い犬。犬種は柴犬。幼い頃に怪我をしていたところを剛に拾われた。剛の二重生活を知っているが、そのことを気にせず剛を支え続けている。 難波兄弟の末弟として育てられた家族の一員。子犬時代は気弱で大人しい性格だったが、ヤンキー一家の英才教育のおかげで気合と根性を身に付けた。近所の犬たちのボス的存在。作中では、犬の鳴き声と併記で台詞も書かれており、難波家の面々にたびたび話し掛けているが、あくまで犬であるが故に当然の如く意思の疎通はまったく出来ていない。
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