規格ポートフォリオ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/10 14:00 UTC 版)
「Association for Standardisation of Automation and Measuring Systems」の記事における「規格ポートフォリオ」の解説
ASAM 規格は主に自動車産業界で使用されている。計測、キャリブレーション、診断、テスト領域におけるデバイス間の通信インターフェースの定義に焦点を当てている。同規各はこれら領域のプロセスおよびツールチェーンに適用され、開発、統合、メンテナンスの費用を軽減することが目的である。ASAM規格は特定のユースケースを扱い、以下の基本原則に沿って開発されている: ハードウェアおよびOSからの独立 オブジェクト指向モデリングを使用 セマンティックスおよびシンタックスの指定 物理的なデータストレージからの独立 異なる製造元のシステムコンポーネントの互換性を可能にさせることで、メーカーや技術に依存されず、ITプラットフォームの継続的な開発の必要がなくなる。このためツールやプロセスへの投資が長期的に保証される。 ASAMは規格における技術定義に対し、一般的な記述方式を使用する: フォーマット記述:データ交換を目的としたファイルフォーマットのシンタックスおよびセマンティックを定義する。 API:サービスルーチンの呼び出し、もしくはコンピュータープログラム間のデータ交換を目的として、実行可能ルーチンのインターフェースおよび機能的行動を定義する。 プロトコル定義:コンピューターシステム間のコミュニケーションリンクの確立を目的として、バスを介したコミュニケーションのシンタックス、セマンティック、同期を定義する。 技術リファレンス:規格の技術に依存しない部分に関し、技術に依存した解釈をもって明確にする。マッピングルールもしくはプログラム・コードを介するのが一般的。 アプリケーション領域コンパニオン:特定のアプリケーション領域、もしくは特定の種類のデバイスに対するベース規格の拡張子を定義する。 トランスポート層仕様:具体的な物理層を使用して一般的プロトコル定義の解釈方法を定義する。 ASAMは規格を7つのグループに細分し、以下の表のように分類している: Measurement & Calibration:計測&校正 Diagnostics:診断 ECU Networks:ECUネットワーク Software Development:ソフトウェア開発 Test Automation:テスト自動化 Data Management & Analysis:データ管理と分析 Simulation:シミュレーション Measurement & Calibration規格 ECUの変数やパラメータを扱うための規格である。これには、ECUメモリ内のデータへの読み書きアクセス、データのメタ記述、ファイルへのデータの保存、適合プロセスの記述などが含まれる。 規格タイトル説明ASAM ARTI ASAM Run-Time Interface(ランタイムインターフェース) AUTOSAR Run-Time InterfaceをサポートするECU向けに開発されている。ASAM ARTIの目的は、自動車のリアルタイムOS上でスケジューリングタイミング解析を可能にすることである。トレースデータに加えて、測定コンフィギュレーション設定も保存されます。 ASAM CDF Calibration Data Format(キャリブレーション・データ・フォーマット) キャリブレーション値や、取得および品質の関連メタデータをストアするための XMLベースのフォーマットの定義。MCD-2 MCを補完し、MCD-2 MCが記述するキャリブレーション・パラメーターの値を提供する。 ASAMCPX Calibration Process Exchange(キャリブレーション・プロセス・交換) ISO OTX規格(ISO 13209)を拡張したもので、ECUの適合、すなわちECUソフトウェアのパラメータの決定と検証のためのテスト手順を記述するための機能を定義している。 ASAMHMS HEX file Management System(HEXファイル管理システム) 自動車開発に必要な資産であるHEXファイルを管理するための標準的なアプローチを提供する。HEXファイルは、コーディングファイルから車両ECUのソフトウェア全体まで、あらゆる種類のものがあり、車両の開発で使用される。 ASAM MCD-1 CCP CAN Calibration Protocol(キャリブレーション・プロトコル) CAN 2.0Bネットワークにおけるマスターとスレーブコントローラー間の 通信プロトコルの定義。キャリブレーションデータのスレーブデバイスへの転送、スレーブデバイスからの同期データ取得、一般的制御機能の実施を含む。規格は"ASAP1"としても知られる。 ASAMMCD-1POD Plug-on Device Interface(プラグオン・デバイス・インターフェース) メモリやレジスタといったECUの内部リソースに外部ツールから直接読み書きできるようにするハードウェアアダプタです。外部ツールは通常、計測・適合システム、データロガー、ラピッドコントロールプロトタイピングシステムなどです。 ASAM MCD-1 XCP The Universal Measurement and Calibration Protocol Family(ユニバーサル計測およびキャリブレーション・プロトコル・ファミリー) マスターとスレーブ・コントローラー間のバスに依存しない通信プロトコルの定義。同期データ取得とスティミレーション、キャリブレーションデータに関するリード/ライトアクセス、メモリーページ管理、フラッシュプログラム、さらにオプションの機能を含む。トランスポート層仕様は CAN、イーサネット(TCP/IPおよび UDP/IP)、FlexRay、USB、SxIに対し定義されている。MCD-1 CCPの改良された一般化バージョンを確立している。 ASAMMCD-2CERP Calibration Expert System Rule and Product Format(キャリブレーション・エキスパート・システム規則および製品形式) ISO OTX規格(ISO 13209)を拡張したもので、校正パラメータの依存性を記述するための関数を定義している。 ASAM MCD-2 MC ECU Measurement and Calibration Data Exchange Format(ECU 計測およびキャリブレーション・データ交換フォーマット) 非XML フォーマットを介したキャリブレーション・パラメーター(特性)と計測可能変数(計測)の定義。そのようなデータは ECUのメモリー内部に存在している。定義フォーマットはアプリケーションシステムを通してデータのアクセスを可能にする。さらに、アプリケーションシステムのデバイスドライバ設定のために ECU のハードウェアインターフェースを記述している。当規格は "ASAP2"としても知られる。 ASAM MDF Measurement Data Format (計測データ・フォーマット) 記述的なメタ情報を含む計測データのストアのためのブロック構造チャネル指向バイナリフォーマットの定義。時間、角度、距離、インデックスによるデータの同期を可能にする。リアルタイムで効率よい計測データのストレージを可能にする。ODSデータベースでMDF ファイルを参照できる。 Diagnostics規格 ECUのサブシステムを診断&テストするための規格である。 規格タイトル説明ASAM MCD-2 D Data Model Specification for ECU Diagnostics (ECU 診断用データモデル仕様) ECUと外部テスト装置間のデータ交換用ECU診断、プログラミング、関連車両インターフェースデータを記述するための XMLベースのフォーマットの定義。当規格に準拠すれば、そのような装置は ECUからの診断データ処理のための特別のプログラミングを必要としない。当規格は "ODX"としても知られる。 ASAM MCD-3 D Application Programming Interface for MVCI Diagnostic Server (MVCI診断サーバー用アプリケーション・プログラム・インターフェース) クライアント・アプリケーションと ECU間のコミュニケーション用にバスおよびプロトコルに依存しないサービスを提供する診断サーバー用のオブジェクト指向 API の定義。サンプルコードと共にOO API の C++、Java、COM-IDLへのマッピングを含む。ECU および車載ネットワーク用の実際の診断コンフィギュレーションを含む MCD-2 Dにより補完されている。 ECU Networks規格 ECUネットワークを記述およびテストするための規格である。 規格タイトル説明ASAM MCD-2 NET Data Model for ECU Network Systems (ECU ネットワーク・システム用Data Model) メッセージや車載コミュニケーションバスのメッセージ・タイミングを記述する XMLベースのフォーマットの定義。FlexRay および MOSTの好ましい記述フォーマットであるが、CAN、TTCAN、LIN、イーサネットもサポートしている。バス・コミュニケーションの設計、コンフィギュレーション、モニター、シミュレーションに使用される。当規格は "FIBEX" (フィールド・バス交換フォーマット)としても知られる。コンテンツは AUTOSAR システム・テンプレートと一致する。 Software Development規格 ECUソフトウェア開発および機能安全開発を支援する規格である。 これには、ECUソフトウェアの形式記述と文書化、変更要求の説明、モデルベースのエンジニアリング用のブロックセット、安全設計とシステムアーキテクチャの関係を視覚的に表現するための表記法が含まれる。 規格タイトル説明ASAM CC Container Catalog(コンテナ・カタログ) ソースコード、コンパイル・オブジェクトもしくは文書ファイル等のエンジニアリング・オブジェクト、さらにクリエータやバージョン名等のオブジェクトについての関連メタ情報記述のための XMLベースのフォーマットの定義。主に、OEM とサプライヤー間の情報交換のために使用される。 ASAM FSX Functional Specification Exchange Format(機能仕様交換フォーマット) 主に技術文書作成を目的とした、ソフトウェアの機能仕様を記述するための XMLベースのフォーマットの定義。同フォーマットは、要件の相互参照、リンク、言及における複数言語のプローズテキストを介して文書を可能にする。仕様のバリエーションを表すことができる。機能のインターフェース定義を含むMDXを補完する。 ASAM ISSUE ISSUE Exchange Format(交換フォーマット) 分散開発プロセスの異なる関係者間の情報交換のための XMLベースのフォーマットの定義。変更リクエスト、明確化リクエスト、問題報告、さらなるユースケースを扱う。加えて、リクエスト処理のためのワークフローの定義。 ASAM LXF Layout Exchange Format(レイアウト交換フォーマット) データ後処理アプリケーションおよび自動化文書作成により使用されるグラフィックコンテンツのレイアウトを記述する XMLベースのフォーマットの定義。マスターレイアウトやキャンバス、そしてイメージ、表、図形、曲線等のグラフィックオブジェクトの定義を含む。ランタイム中に解決した組み込みフォーミュラを含む。特にCEAと共に使用される。 ASAM MBFS Model Based Functions Specification (モデルベースの機能仕様) 自動車制御アルゴリズム仕様に必要な、代表的機能を内容とするモデルベース設計のためのブロックライブラリーの定義。アイコン、擬似コード、テストベクターを持つ70ブロックの定義を含む。加えて、MATLAB/Simulinkにおけるリファレンス実装の記述も含む。 ASAM MDX Model Data Exchange Format (モデルデータ交換フォーマット) ECU ソフトウェアにおける機能インターフェース、それらのデータ(変数とキャリブレーション・パラメーター)、スケジュールを記述する XMLベースのフォーマットの定義。オブジェクトコードとしてのそのような機能をソースコードへのアクセスなしに全体の ECU ソフトウェアへ統合することができる。当規格は機能の機能的記述を含むFSXを補完する。MDX は AUTOSAR ソフトウェア・コンポーネント・テンプレートの前身である。 ASAMSCDL Safety Concept Description Language(安全コンセプ記述言語) ISO 26262の安全アーキテクチャ(安全コンセプト)を説明するための準形式表記法である。 これには、安全要求仕様、エレメント、エレメントへの要求の配置、ASIL割り当て、安全機構のデコンポジションなどが含まれる。 ベンダーに依存しない言語としてのSCDLは、直感的なグラフィック表現と簡単なプロセスを提供する。SCDLに基づくツールは、ISO 26262の開発、設計、分析、および検証をサポートする。 この規格の一部は一般に公開されており、メンバーシップなしでASAMから無料で入手できる。 Test Automation規格 テストシステムで操作するための規格である。これには、センサーやアクチュエーターデバイス、計測・校正システム、HILシステム、DoEシステム、テスト記述用フォーマットへのプログラムアクセス用のAPIが含まれる。 規格タイトル説明ASAMACI Automatic Calibration Interface (自動キャリブレーション・インターフェース) テストベッド自動化システム(サーバ)の遠隔制御用自動キャリブレーションシステム(クライアント)のためのオブジェクト指向 API であるクライアント・サーバの定義。規格には以下が含まれる:プレーヤーサービス:セットポイント調整用テストベッド・アクチュエーターの制御 レコーダーサービス:テストベッドからの計測値(平均もしくは実数)の記録 ウォッチャーサービス:アウトバウンド・チャネル値のモニター デバイスサービス: ECU固有およびテストベッド固有のオペレーション等の追加サービス クライアントおよびサーバは、場合によっては異なるホストシステムで操作し、TCP/IP を介してリンクされていて、静的テストを行うことができる。ミドルウェアの実装用 CORBA ガイド、インターフェース定義ファイル、インターフェース認証テストの記述を含む。 ASAMMCD-3 ASAP3 Automation / Optimization and ECU Calibration System Interface (自動化 / 最適化および ECU キャリブレーション・システム・インターフェース) テスト自動化システムと ECUに接続されている計測およびキャリブレーションシステム 間のRS232 プロトコルの定義。当規格は廃止された技術を記述している為、MCD-3 MCが代わりに使用されるべきである。 ASAMATX Automotive Test Exchange Format (自動車テスト交換フォーマット) テストを記述するための XMLベースのフォーマットの定義。異なるテスト自動化システムにおけるテスト記述の再使用を可能とする。テスト仕様、テスト計画、テスト実行、テスト評価等のアクティビティを扱う。テスト仕様には、テストケース、シーケンス、ステップ、アクション、対応するメタデータを含む。フォーマットは入力(刺激値)、出力(期待値)のテスト値および実行条件をストアすることができる。HILと共に頻繁に使用される。 ASAMGDI Generic Device Interface (一般的デバイス・インターフェース) 当規格は、テストベッド自動化システムを持つテストベッドの計測および制御デバイスの4層アーキテクチャを介した接続を規定している。以下の仕様を含む。層 4: 自動化システムからデバイス・ドライバー・コマンドへの計測および制御オペレーション要求をトランスレートするコーディネーター 層 3:異なる種類のデバイスへの均一のアクセスのためのデバイスドライバ 層 2:個有のデバイスおよびOS機能への標準化インターフェースのプラットフォームアダプター 層 1:IPv4、USB、SoftSync、COMもしくは LPTを介したデバイスとのコミュニケーション用のトランスポート層およびコミュニケーションタイプ 当規格はすべての層に対する API を特定し、デバイス能力およびデータ接続のための記述フォーマットを提供している。シャシー動力計テストベッド、衝突テストデバイス、マルチチャネルDAQシステム、MCD-3の GDIへのマッピングとのコミュニケーション用コンパニオン規格を含む。スキーマ定義ファイル、Cヘッダーファイル、記述フォーマットファイル、実装サンプルファイルを含む。また、自動車固有のコンパニオン規格やコード無しで ISO 20242 としても利用可能である。 ASAMiLinkRT High-Speed Automation-Access-Protocol for MC-Serve(高速自動化アクセスプロトコル) テスト自動化システムでの高速測定およびキャリブレーションデータ交換のプロトコルを定義する。このプロトコルは、テスト自動化システムおよび自動キャリブレーションシステム(一般に「MCクライアント」と呼ばれます)を測定およびキャリブレーションサーバー(「MCサーバー」)およびシミュレーションシステムに接続するために使用される。 ASAM MCD-3 MC Application Programming Interface for Measurement and Calibration server (計測およびキャリブレーションサーバー用アプリケーション・プログラミング・インターフェース) クライアント・アプリケーションと ECU間のコミュニケーション用にバスおよびプロトコルに依存しないサービスを提供する計測、キャリブレーション・サーバー用のオブジェクト指向API の定義。サンプルコードと共にOO API の COM-IDLへのマッピングを含む。ECU のための実際の計測およびキャリブレーションデータ記述を含むMCD-2 MCにより補完されている。 ASAMOTXExtensions Open Test Sequence eXchange Format(テストシーケンス交換形式) ECU診断テスト、ECUキャリブレーション、およびEOLテストである。ASAM OTXをISO13209(OTX)と組み合わせて使用すると、文書化または自動化システムでのテスト手順の定義が必要なあらゆる分野で使用できます ASAMXIL X-in-the-Loop (一般的シミュレーター・インターフェース) テスト自動化システムとHILシステム(ハードウェア・イン・ザ・ループ)もしくはSILシステム(ソフトウェア・イン・ザ・ループ)のようなテストベンチ間の API の定義。シミュレーションモデル、ECU 内部計測およびキャリブレーションデータ、診断データ、電気エラーシミュレーションユニットおよび ECUネットワークへのアクセスを提供する。API は技術に依存しない UML モデルとして記述されている。規格APIの大部分を実装する C# におけるオープンソースコードを含む。当規格の以前の名は "ASAM HIL"であった。 ASAMXIL-MA Generic Simulator Interface for Simulation Model Access(シミュレーションモデルアクセス用の汎用シミュレータインターフェース) ASAM XILからの抜粋であり、モデルアクセスポートの仕様と、この規格のいくつかの一般的な機能が含まれいる。ASAMXIL-MAはアプリケーションの機能モックアップインターフェイスの位置を占める。この規格は一般に公開されており、メンバーシップなしでASAMから無料で入手できる。 Data Management & Analysis規格 車両のシミュレーション、テスト、生産、および運用中に得られた大量のデータを保存、取得、および分析するための規格である。 規格タイトル説明ASAM CEA Components for Evaluation and Analysis (評価および分析用コンポーネント) テスト計測データの評価および分析用の機能コンポーネントの定義。テストデータ処理および可視化用アプリケーション開発のため広く一般に使用されている。定義されるコンポーネントは入力、ワーカー、出力、コンシューマー、プロジューサー、ビュワーである。グラフィック制御、ロッギングおよび追跡、ユニット変換、アンドゥおよびリドゥ、コンポーネント間通信、ヘルプのサービスが利用できる。さらに、CAEコンポーネント記述用ファイルフォーマットを定義する。Javaおよび .NET用リファレンスコードファイルを含む。 ASAM ODS Open Data Services (オープンデータ・サービス) 当規格はITアーキテクチャから独立したデータの永続的ストレージおよび回復を規定している。主にテスト自動化システムと共に使用される。以下の仕様を含む。ベースデータモデル 派生アプリケーションモデル データの物理的ストレージ用関係データベースモデル データベースのストアドデータにアクセスする1つの API データベースにおいて実装されたアプリケーションモデルに関するメタ情報へアクセスする1つの API ファイルベースデータ交換用の2つのファイルフォーマット(1つは XML) アプリケーションモデルは、車両の形状、NVHテスト、テストスタンド・キャリブレーションデータ、バスデータ、テストワークフロー用が存在する。スキーマ定義ファイル、インターフェース定義ファイル、記述フォーマットサンプルファイルを含む。 Simulation規格 運転および交通シミュレーションのための道路網の説明する。運転操作とテストシナリオの仕様のための規格である。 規格タイトル説明ASAMOpenCRG Open Curved Regular Grid(開放型カーブ標準グリッド) 路面記述のためのファイル形式を定義する。路面スキャンによる高精度な標高データを保存するために開発された。このデータの主な用途は、タイヤ、振動、ドライビングシミュレーションである。高精度な標高データにより、車両部品や車両全体のリアルな耐久シミュレーションが可能になる。ドライビングシミュレーターでは、路面のリアルな3Dレンダリングを可能にする。このファイルフォーマットは、摩擦係数やグレーの値など、他のタイプの路面特性にも使用できる。 ASAMOpenDRIVE Open Dynamic Road Information for Vehicle Environment(車両環境のためのオープンダイナミックな道路情報) 拡張可能なマークアップ言語(XML)構文で道路ネットワークを記述するための共通基盤を提供する。 ファイルに格納されるデータは、道路の形状、レーン、道路上のロードマークなどのオブジェクト、信号などの道路沿いのフィーチャーである。これらの道路ネットワーク記述を異なるシミュレーター間で交換することができる。 ASAMOpenLABEL Annotation format and methods for multi-sensor data labeling and scenario tagging(マルチセンサーデータラベリングとシナリオタギングのためのアノテーションフォーマットと方法) オブジェクトとシナリオのアノテーション形式とラベリング方法を定義する。ラベリング手法と定義の使用方法に関するガイドラインを提供します。 ASAMOpenODD Operational Design Domain(運用設計領域) 接続された自動運転車(CAV)の定義された運用設計領域を表現することができるフォーマットを提供する。運用設計領域定義(ODD)は、車両の運用期間全体を通じて有効であるべきで、その安全性と運用コンセプトの一部となる。ODDは、コネクテッドオートメーションカーの機能仕様に使用されます。ODDは、CAVが管理しなければならない環境パラメータ(静的および動的)を規定するものである。環境パラメータには、あらゆる種類の交通参加者、気象条件、インフラ、場所、時間帯など、運転状況に影響を与えるあらゆるものが含まれる。 ASAMOpenSCENARIO Open Scenario(オープンシナリオ) ドライビングシミュレーターや交通シミュレーターの動的コンテンツを記述するためのファイル形式を定義する。主な用途は、車両、歩行者、その他の交通参加者など複数のエンティティが関与する、複雑で同期した操縦を記述することである。 ASAMOSI Open Simulation Interface(オープン・シミュレーション・インターフェース) 自動運転機能と様々なドライビングシミュレーションフレームワークの間の互換性を容易かつストレートに実現するためのインターフェースである。Googleが開発・保守するプロトコルバッファライブラリのメッセージ形式を用いたオブジェクトベースの環境記述であり、GroundTruthインタフェースとSensorDataインタフェースを定義する2つの個別トップレベルメッセージで構成されている。
※この「規格ポートフォリオ」の解説は、「Association for Standardisation of Automation and Measuring Systems」の解説の一部です。
「規格ポートフォリオ」を含む「Association for Standardisation of Automation and Measuring Systems」の記事については、「Association for Standardisation of Automation and Measuring Systems」の概要を参照ください。
- 規格ポートフォリオのページへのリンク