トイレ遺構とは? わかりやすく解説

トイレ遺構

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/24 05:23 UTC 版)

トイレ遺構(トイレいこう)もしくは便所遺構(べんじょいこう)とは、発掘調査考古学研究の結果、過去にトイレ(便所)として利用されたことが明らかとなった遺構。今日確認されている世界最古のトイレは、イラクに所在する古代メソポタミア文明アッカド王朝時代のテル・アスマルの遺跡エシュヌンナ)から発見された紀元前2200年頃の水洗式トイレである。日本のトイレ遺構の確認は、1980年昭和55年)に一乗谷朝倉氏遺跡金隠しが発見されたことが始まりである。


  1. ^ a b 広瀬和雄『考古学の基礎知識』角川選書、2007年、360頁



トイレ遺構

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/18 13:56 UTC 版)

吉川元春館」の記事における「トイレ遺構」の解説

特筆すべき遺構としてトイレ遺構が挙げられる。この遺構北側にある門を入って屋敷正面奥に位置し、径3×1.2m、深さ0.7mの長楕円形土坑木製桶が2基南北並べて埋設され、この便槽とする汲取式(おけがたくみとりしき)のトイレである。南側からは籌木折敷筒状竹製品、形、人形形代聞香札土師土器北側からは部材片、土師土器出土している。なお、籌木には竹製のものが2点混じり、また短いもの、折れたものが出土していることから、使用し汚れた先端折り、再び使用したではないかとも考えられている。 南側からは1cm3あたり6,000個の寄生虫卵が検出されベニバナイネ科花粉ヒエ穎・イネ穎・ナス・ウリ類・ウメ・キイチゴ属の種実北側では寄生虫卵は痛み分解していたため検出密度低かったが、イネ科ソバ属花粉イネ穎・ヒエ穎・ナス・ウリ類・キイチゴ属種実検出された。なお、遺跡区画する大溝からは金隠しと「蝿打たんが為これを造る者也」と墨書された幅2.5cm、長さ43.5cmの木の出土している。

※この「トイレ遺構」の解説は、「吉川元春館」の解説の一部です。
「トイレ遺構」を含む「吉川元春館」の記事については、「吉川元春館」の概要を参照ください。

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