エシュヌンナとは? わかりやすく解説

エシュヌンナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/18 10:12 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
紀元前2千年紀のメソポタミア南部の地図

エシュヌンナEshnunna)は、古代メソポタミア都市、またはそこに起こった王国。都市神はティシュパク英語版イシン・ラルサ時代には大国の一つとして繁栄したがバビロン第1王朝ハンムラビによって破壊され、その歴史を終えた。

遺跡

エシュヌンナ市は現代のイラク共和国ディヤーラー県バアクーバ近郊のテル・アスマル遺跡に同定されている。バグダードの北西約80kmの所にある。紀元前30世紀頃から居住が始まり、ウル第三王朝時代には地方の中心都市として大規模に拡張されている。排水設備の整えられた住宅街や、織物工房、アブ神殿跡から奉納された彫像が多数発見されており、古代メソポタミアの文化を知る上で貴重な発見が多い。

歴史

前史

紀元前30世紀頃から居住が始まったが、その重要性が増したのはアッカド王朝時代である。交易の中継基地として経済的に繁栄したこの都市には多数の神殿が建てられた。

ウル第三王朝の支配下にあった時代にはウル王ルガルザゲシを称える神殿も存在した。

独立

ウル第三王朝が弱体化するとシュ・イリアロシア語版(イルシュ・イリア)王の下で紀元前2026年頃独立した。独立後のエシュヌンナはしばらくの間都市国家として存続した。

繁栄

アッシリア商人の台頭などによってメソポタミア地域の経済が発展するにつれエシュヌンナ市も繁栄し、イピク・アダド2世ロシア語版の治世下で大きく領土を拡大して周辺のラルサバビロンアッシリアと覇権を争った。この頃に正式に「エシュヌンナ王」や「全土の王」と言うような称号が用いられるようになる。エシュヌンナ法典と呼ばれる法典の制定や大規模な行政センターの建築もなされ、東部メソポタミア最大の大国として繁栄の時代を迎えた。

イラ・カブカブに率いられたアムル人の集団がマリ方面からエシュヌンナの支配域に侵入したものの、イバル・ピ・エル2世フランス語版らの奮闘によりこれと対抗し、一時アッシリアを支配したという説もある。アッシリアが強大な王シャムシ・アダド1世の下で拡大した時も、エシュヌンナは大国の一つとして存続した。

衰退

だが、バビロン第1王朝の王ハンムラビと数次にわたる戦争を繰り広げた末敗退し、紀元前1762年頃には一時エラムの支配下に置かれた。その後紀元前1757年頃、バビロン軍に包囲され、ハンムラビ王の水攻めによって都市は崩壊し、放棄された。

滅亡

その後紀元前17世紀に数名の王のもとで復興したが、いずれもバビロンに敗れ間もなく完全に歴史の舞台から姿を消した。

歴代王

全ての王を網羅してはいない


エシュヌンナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/29 21:18 UTC 版)

四方世界の王」の記事における「エシュヌンナ」の解説

四方世界東側アッシュール隣国異民族との貿易豊かになった。重臣の間に派閥があり、会議での議論意見衝突して、いつも行き詰まってしまう。 イバルピエル エシュヌンナの王子ダドシァの孫。政治知らず外交興味もない17歳少年二次性徴現れず、髭もなく、声も高い。黒く長い髪特徴明るく大らかな性格で、天真爛漫居酒屋頻繁に出入りし遊び歩きウツケ噂されるが、天性戦闘才能を持つ。あだ名は「シャーヌゥ」。直観力優れダドシァ王からも信頼厚く国策議論する場では、相手国の真の要求狙い見抜いてしまう。昼間から飲み歩き泥酔状態で会議出席したりするので、重臣からの評判は悪い。 ダドシァ エシュヌンナの王。名君との呼び声が高いが、老齢。孫のイバルピエル溺愛している。 マシュクム イバルピエル世話係イバルピエルより1歳年上幼い頃からの学友でもある。毎日怒鳴り過ぎて声がかすれてしまっている。

※この「エシュヌンナ」の解説は、「四方世界の王」の解説の一部です。
「エシュヌンナ」を含む「四方世界の王」の記事については、「四方世界の王」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「エシュヌンナ」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「エシュヌンナ」の関連用語

エシュヌンナのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



エシュヌンナのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのエシュヌンナ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの四方世界の王 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS