居館跡の調査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/24 20:08 UTC 版)
吉川元春館跡は居城・日野山城西南の麓に所在し、志路原川の河岸段丘上の緩斜面に築造されていた。川が堀の役割を果たしており、西側の山に菩提寺の海応寺跡がある。 これまで、石垣、土塁、掘立柱建物を中心とする屋敷、庭園を確認している。屋敷からは建物のほかトイレ遺構2基が検出されている。また、大溝からは金隠しと「蝿打たんが為これを造る者也」と墨書された木の札、遺構外からは「こほりさたう」と墨書され氷砂糖の容器と考えられる円形の木の蓋、「かかいさまへ(おかあ様へ)」と書かれていることから元春の妻に宛てられたであろうと考えられる木製の荷札などが出土している。 昭和61年(1986年)8月28日に吉川氏居館跡として小倉山城、駿河丸城、日野山城とともに国の史跡に指定された。屋敷や庭園は一部復元がなされている。
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