ダッシュ軍団
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日ノ丸 四駆郎(ひのまる よんくろう) 声 - 野沢雅子 ミニ四駆好きの熱血少年で、どんなピンチも持ち前のガッツと奇策(テクニック)で切り抜ける。アニメ版では小学5年生で祖母との二人暮らしで、母親はすでに他界している。 「4wD」(「W」のみ小文字)と書かれてあるはちまきと羽を常に着用している。羽にはバッテリーチェッカーとプラスドライバーの機能を備えている。 幼い日に父から託されたマシン「ブーメランJr.」を自らの命と同等の宝物としており、このブーメランのシャーシは後に四駆郎のメインマシンとなる「ダッシュ1号・皇帝(エンペラー)」へとそのまま受け継がれている。 これは後に四駆郎がよりパワーのある別シャーシ車「ダッシュ01号・超皇帝(スーパーエンペラー)」のプレイヤーとなっても変わることはなく、己にとって大事なレースには「皇帝」を使った。ブーメランJr.をジェットブーメランに改造したり、大破した皇帝を修理したりと、ある程度の修理や改造の技術を持っている。 選手権終了後、ダッシュ軍団が解散したことでやる気を失っていたが、黒い風とのレースで復活。地獄キャラバンに新生ダッシュ軍団として参加。エピローグでは大人になったダッシュ軍団の仲間4人と鬼堂院が今でも地獄ラリーに挑んでいる四駆郎のことを思いながら乾杯し、物語は幕を閉じた。 四駆郎の苗字である「日ノ丸」は、原作単行本5巻の博(ポー)のセリフにて明らかになる(アニメでは第2話冒頭で名乗っている)。ただしイニシャルの「H」のみ原作単行本1巻「プロローグ」で源駆郎の愛車(ベンツ)に記されていた。使用マシン ブーメランJr. 皇快男児が制作した特製シャーシを使用。アニメ版ではメインマシンのエンペラーとは別に「宝物」として肌身離さず持っている。 ジェットブーメラン アニメ未登場。対ミニ四駆ゲリラ戦用に改造。ゲリラの花火による地雷攻撃により破壊される。 ダッシュ1号 エンペラー(皇帝) シリーズを通して四駆郎のメインマシンとして登場する。 このマシンは『コロコロコミック』の読者企画「ダッシュ1号デザインコンテスト」(1988年1月号募集、同年4月号発表)でのグランプリに選ばれた作品をベースに徳田の手によって「エンペラー」としてコンテスト発表と同時に本編にも登場した。『リトルコップ』の中でも登場したことがある。 ダッシュ01号 スーパーエンペラー(超皇帝) 対原始皇帝用として皇が開発したマシン。自動変速システム「スーパーVシステム」を備える。 当初皇は合宿を抜けた上に小輪寺での対鬼堂院戦でエンペラーを壊した四駆郎に使わせることに否定的だったが、四駆郎に勝負を挑まれ、走れる状態に修理したエンペラーを駆る四駆郎に最終的に敗北し、以後四駆郎のマシンとして使われることとなる。 超皇帝は実は2台制作され、1台(皇いわくいいほう)はダッシュ軍団で使用し、もう1台は源駆郎の元に送られたが、源駆郎側のマシンはパワーがありすぎるため扱いにくい。それを知らない源駆郎は当初苦戦する。 ダッシュ001号 グレートエンペラー(大帝) ミニ四駆選手権決勝で対チーム桃太郎侍戦として皇が用意したマシンであるが、元は上述の超皇帝をベースに源駆郎がバージョンアップさせたマシン。フロントとリアにカウルを装着した「エアロ・フォーメーション」とそれらを外して軽量化を図る「ネイキッド・フォーメーション」がある。 自由の皇帝(リバティ・エンペラー) ダッシュCB1 ジオ・エンペラー(大地皇帝) F(フォーミュラ)ホライゾン(単行本13巻特別編) ライズエンペラー(天昇皇帝)(ハイパーダッシュ! 四駆郎) テロリスト集団D・Dに挑み損傷した初代エンペラーのボディを、より性能の高いMAシャーシに載せ替えて修復したマシン。だが、シャーシの性能の高さにボディが耐えられなかったため、皇が開発した強化外骨格を装着して「ライズエンペラー」に生まれ変わった。 戸田 弾九郎(とだ だんくろう) / タンクロー 声 - 玄田哲章 四駆郎が地元レース会場で出会った少年で、「ミニ四駆の神童」を名乗る。ユニット式のギアボックスやマシンを前に後ろ向きに走れる様に改造するなど高い技術を持っている。原作では「弾九郎」ではあるが、アニメでは「弾駆郎」となっている。肥えたガタイを持ち、使うマシンも体型と同じくパワータイプのものが多くメインマシンとなるダッシュ2号・太陽(バーニング・サン)も同様のタイプ。巻き込まれたトラブルで自らのワイルドミニ四駆(モンスタービートルJr.)を失い、それを四駆郎のせいと思い対決。負けはしたものの、再びマシン(ホットショットjr.)を失いそうになった際、四駆郎が自らの命をも顧みずにタンクローのマシンをかばったことによって感極まり友となる。四駆郎以上に熱血漢で時に無謀な行動に出ることもある。バーニング・サンはその後、チーム桃太郎侍のフロントミッドシップマシンとの遭遇に対して四駆郎の力となるため、相手チームより技術交流を果たしたタンクロー自身の手により「太陽/Ver.2-FM(バーニングサン・バージョン2フロントミッドシップ)」とも呼ぶべき「ダッシュ02号・新太陽(ネオ・バーニングサン)」として生まれ変わることになる。 自宅は自動車整備工場として単行本7巻及びアニメ24話で登場する。 「黒い風編」では、輪子同様中学進学を機にミニ四駆から離れるが、四駆郎たちの危機に駆けつける。使用マシン モンスタービートルjr. ホットショットJr. パワービートル モンスタービートルjr.をベースにウイリーバーを使ったクレーンを装着。 ダッシュ2号 バーニング・サン(太陽) 低速のハンデを克服するために、ボディを外さずギヤを交換できるユニットタイプのギヤボックスを備える。さらにアニメ版では超皇帝と同じスーパーVシステムを追加装備する(24話)。 ダッシュ02号 ネオバーニングサン(新太陽) バーニングサンをベースにフロントモーター化したマシン。決勝戦での勝利のためにホライゾンの血統を捨て、クリムゾンGを研究し完成させた。全国大会終了後、源太のワイルドザウルスと交換し、源太のマシンとなった。 ワイルドザウルス ネオバーニングサンと交換してタンクローのマシンとなった。 超太陽(ブレイジングサン) 神太陽(バーニングゴッドサン) ハイパーダッシュ! 四駆郎にて皇快男児が開発したハイパーダッシュマシンの1つ。タミヤから発売されたキットは商標の関係上「ゴッドバーニングサン」に名称が変わっている。防水加工が施されている他、車体各所に内蔵された可動式バラストによって水上と水中を浮上・沈降することが出来る。 南 進駆郎(みなみ しんくろう) 声 - 関俊彦 海岸沿いの屋敷に住む金持ちの少年。ミニ四駆界の頂点に立つことを望んで一人孤独の道を歩もうとするが、四駆郎との戦いと交流の中で友情に目覚め、ダッシュ軍団に参加する。メインマシンはトップスピード重視の「ダッシュ3号・流星(シューティング・スター)」。パンクローとは唯一無二の親友で、勝負の場に彼がいないと心配で調子を崩すほど。進駆郎が生まれてまもなく両親が離婚し、母と姉と3人で暮らしていたが、再婚した父の会社の跡継ぎとするため南家に引き取られることとなった。その後、姉のレーシングチームを巡って額に十字の傷を負った。傷は手術で消えたが、心が燃えるとき南十字星のように現れるらしい。未完の必殺技として「サザンクロスエクスプレス」がある。改造の技術も高く、スタビライザー・ポールをマチ針から即興で発明したりした。「プロペラシャフトの中間にカウンターギアを入れてシャフト回転に伴うジャンプ時の車体の捻れを相殺する」など、複雑な改造もこなす。 「黒い風編」では、アメリカに留学しているが、四駆郎たちの危機に駆けつける。 時々自分の世界に入り、チームメイトが何らかの犠牲に遭った時に悲壮感を出して突っ込まれることもある(単行本3巻ではその悲壮感が好きと語っている)。使用マシン ファルコンJr.カスタム(アニメ未登場) 単5電池4本による6V仕様。他にも上述のカウンターシャフトを入れてジャンプ時の捻れを打ち消す加工も施す。 ダッシュ3号 シューティング・スター(流星) 登場初期のみキャノピー側面下部に「相楽ハル子命!」の文字が入っていたがアニメ版ではその記載はない。 このマシンは事実上の続編作『ハイパーダッシュ!四駆郎』の作者である武井宏之が中学生時代に前述の「ダッシュ1号デザインコンテスト」へ応募したイラストが原型になっている。武井が描いたマシンは優秀賞に選ばれ、のちに徳田の手によって進駆郎のマシン「シューティングスター」となって登場する。 ダッシュ03号 スーパー・シューティング・スター(S・S・S) シューティングプラウドスター(SPS) ハイパーダッシュ! 四駆郎で皇快男児が開発したハイパーダッシュマシンの1つ。コンテナブースターを装着して走行することもでき、天昇皇帝用の強化外骨格を四駆郎に届けるために使われた。 地味 頁二(じみ こうじ / じみ ぺいじ) / パンクロー 声 - 津久井教生 進駆郎の幼馴染みの中学生。常にパンクメイクでギターを持っている。実際にはパンクというよりはロックバンドキッスに近いメイクである。素の状態ではガリ勉的風貌の気弱で軟弱ないじめられっ子。メイクの無い状態では、いじめられても何も言い返したり抵抗したりすることができないが、メイクをした瞬間に人格が強気なロッカー気質に変わる。マシンの早組みが得意であり、進駆郎のペースメーカー役。メインマシンは加速力重視の「ダッシュ4号・弾丸(キャノン・ボール)」で、スタートダッシュの速さは他の追随を許さない。また、電流を溜めて一気にモーターに放電する「コンデンサー回路」を内蔵しているが、使用は一回きりであり、しかも使用後はマシンそのものが大爆発を起こすという、相討ち覚悟の「諸刃の剣」のため、使うには相当の覚悟が必要。全国大会2回戦・忍者ウォリアーズ戦では、分身するマシンを走行音で見破った。パンク状態では地元の暴走族にも顔が利き、族メンバーで結成したロックバンドの名ギタリストとしても知られる。何らかの形でリタイアすることが多く、バトン形式のレース以外ではほとんど完走することがない。 「黒い風編」では、バンド活動に励んでいるが、四駆郎たちの危機に駆けつける。 『コロコロコミック1989年夏休み増刊号』に掲載された同じ作者の『はだかの王様』では一コマだけ登場。使用マシン スーパードラゴンJr. 初登場の挨拶代わりにタンクローとの早組みバトルで組み立てたマシン。 ファルコンJr. ノーマル車。レース前日に不良グループに上述のマシンを奪われて、当日に進駆郎が用意したTカー。 アニメ版でもスカリオンに襲われそうになった時も3色に塗り分けられた車体色のファルコンを所持している描写がある。 ダッシュ4号 キャノンボール(弾丸) 『コロコロコミック』連載初出時は「四号車」の名称で、名前の決定まではしばらくの間が開いていた。また、「四号車」と後のキャノンボールでは形状が異なっている。 キャノンボール・ウェイル キャノン・D・ボール(キャノン・デッド・ボール) ハイパーダッシュ!四駆郎で皇快男児が開発したハイパーダッシュマシンの1つ。 皇 輪子(すめらぎ りんこ) 声 - 佐久間レイ ダッシュ軍団監督、皇快男児の妹。ダッシュ軍団の紅一点。強気で聡明。チーム内部を調整するダッシュ軍団の緩衝材役。アニメ版では小学6年生で、四駆郎と同じ小学校に通っている。 料理の腕は壊滅的らしく、アニメ版ではチーム合宿の際、兄である快男児は食事が輪子の手料理だと知ると顔面蒼白になり、自分だけ早々に缶詰で食事を済ませてしまっている。 アニメ版では、しばしばチームメイトである進駆郎やパンクローからのセクハラ(故意の抱き付きや、胸部へのボディタッチ)に遭い、即座に平手打ち等で制裁している。 メインマシンとして、直進性重視ながら、機体後方上面にファンを装備しダウンフォースを味方につける転倒事故不可能マシン「ダッシュ5号・舞伎(ダンシング・ドール)」を駆る。当初はツインテールやお団子ヘアなど少女的な髪型が多かったが、ヘルスキッズとのレース中に女であることを理由に罵倒され、カッターで髪の毛を切り落とそうとして以来、ストレートのロングヘアにすることが多くなった。 「黒い風編」では中学進学を機にミニ四駆から離れるが、四駆郎たちの危機に駆けつける。使用マシン ホーネットJr. 車体にはハートのワンポイントが付くのみのノーマルに近いマシン。アニメでの車体色はピンク。 ダッシュ5号 ダンシング・ドール(舞伎) 実際に発売されたミニ四駆では、「舞妓」ではなく「D.D.(ダンシング・ドール)」を略称に使う。弾丸と同様、『コロコロコミック』連載初出時の「五号車」と後のダンシング・ドールは形状が異なる。単行本では1コマのみ(2巻63ページの2コマ目)、初期型のままで描かれている。 デイム・ザ・ダンシング・ドール ダンシングディバインドール ハイパーダッシュ!四駆郎で皇快男児が開発したハイパーダッシュマシンの1つ。 皇 快男児(すめらぎ かいだんじ) 声 - 中尾隆聖 輪子の兄。ダッシュ軍団監督であり全ダッシュ系列車の生みの親。源駆郎のナビゲーターとして地獄ラリーに参加しており、顔の傷はラリーの最中に負った傷跡である。具体的な年齢は明らかではないが、アニメ24話で30前であると自らが語っている。「おじさん」や「おっさん」と言われると凹むか怒り出す。 下の名前である「快男児」は、単行本13巻の地獄キャラバンの招待状に記載された名前で初めて判明した。 愛車(ミニ四駆ではなく実車の側)としてボロボロのフォルクスワーゲン・ビートルを所有しており、チームの移動などに用いているが、見た目通り故障が多い。 ハイパーダッシュ! 四駆郎では、テロリスト集団D・Dに対抗すべくハイパーダッシュマシンを開発し、ダッシュ軍団を招集して「ハイパーダッシュ軍団」を結成した。この頃には職種は不明だが「日がな一日ミニ四駆を作っていても給料がもらえる仕事」に就いた模様。 ワンクロー 声 - 西原久美子 神社で進駆郎が密かに飼っていた犬。四駆郎と進駆郎の勝負の頃から皇の船で飼われることになり、以後ダッシュ軍団のマスコット的存在になる。 原作では皇が、アニメ版では四駆郎が名付け親になっている。名前の由来は「四駆郎・タンクロー・進駆郎・パンクロー」から取っている。 源太(げんた) 声 - 高山みなみ 単行本3巻およびアニメ版第7話「消えたエンペラー」より登場。輪子や町の子どもたちからは「源ちゃん」と呼ばれている。家は食堂(ニコニコ食堂)を営んでおり、源太の父(声 - 安倍敦)も登場する。 四駆郎がなくした皇帝を拾い、それを取り戻そうとする四駆郎のダンシング・ドール(輪子から借用)と勝負するも四駆郎の奇策に敗れ、それをきっかけに四駆郎を「兄貴」、輪子を「姉ちゃん」と呼び慕うようになる。 のちにチームUのいる小輪寺に向かう四駆郎に同行したり、ミニ四駆選手権地区大会優勝後の合宿などに参加し、全国大会からダッシュ軍団の補欠として登録。ムサシとともにダッシュ軍団をサポートした。 近所に住んでる売れない漫画家がデザインしたワイルドミニ四駆のイラストを皇の元に持ち込み、そのイラストから皇の手によって設計されたワイルドザウルスをいつの間にか自分の愛車として使用するようになっていた(元は四駆郎がムサシとのレースで勝手に持ちだし源太に使わせたことも理由の一つである)。 ダッシュ軍団解散時にタンクローの新太陽とワイルドザウルスを交換、新生ダッシュ軍団の一員として地獄キャラバンにも参加した。使用マシン 手作り皇帝 ブーメランJr.をベースにプラ板などでエンペラーに似せるよう作った源太手作りのマシン。ミニ四駆選手権全国大会準々決勝中にチーム内のトラブルを仲裁しようとして四駆郎に突き飛ばされたはずみで壊れてしまう。 ダッシュW-1 ワイルドザウルス 誕生の経緯は上述、車体右側に交換可能なアタッチメントを備えており、状況に合わせて様々なオプションパーツを装着することができる。 話中ではエンペラーを搭載してレーサーミニ四駆の通れない沼地を走った。なお市販されているキットには単三電池2本を搭載できるパーツが付いている。 全国大会決勝戦前の合宿でタンクローが行方不明になった時はエンペラーのシャーシに載せてタンクローの駆るクリムゾンG(桃太郎からの借用)とレースをしたり、決勝戦では超皇帝のシャーシに搭載して出場した。ミニ四駆選手権終了後はタンクローのネオバーニングサンと交換しタンクローが使用する。 新太陽(ネオバーニングサン) タンクローのマシン。ワイルドザウルスと交換して源太のマシンとなる。 ダッシュCBW コマンドザウルス ムサシ 単行本7巻より登場するがアニメ版では未登場。源太の町の高級料理店・白鯨亭(はくげいてい)の店長の息子。本来オフロードマシンであるミニ四駆に誇りを持っていて、クラッドバスターjr.をベースとしたワイルドミニ四駆・白鯨(モービーディック)を使用する。四駆郎とはミニ四駆対ワイルドミニ四駆で勝負し敗れ、以後交流を深める。ミニ四駆選手権全国大会からダッシュ軍団の補欠として登録。全国大会準決勝では四駆郎以外のマシンが整備不良で出場できない事情のため、超皇帝を借りて出場した。決勝戦は観客席から応援している(レースには不参加)。使用マシン 白鯨(モービーディック) クラッドバスターがベース。車軸をなくした改造を施す。
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