ガーディアンフォース編からの登場人物
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「ゾイド -ZOIDS-」の記事における「ガーディアンフォース編からの登場人物」の解説
トーマ・リヒャルト・シュバルツ 声 - 伊藤健太郎 ガイロス帝国軍のカール・リヒテン・シュバルツ大佐の弟で、ガーディアンフォースの一員。帝国軍での階級は中尉。名家の生まれだけあってプライドが高く、ゾイドに関する知識やゾイド乗りとしての腕前には絶大な自信を持っている。 優秀な兄に対し、尊敬と同時にコンプレックスも抱いており、彼よりも優れている点を見付けようと幼少時代からメカを研究。帝国軍の約7割以上もの最新兵器の開発を手掛ける帝国の技術機関「ヴァシコヤード・アカデミー」を卒業したエリートとなり、本人曰く「オーガノイド以上の性能を持つ」という戦闘AI ビークを自ら開発し、搭乗機(主にディバイソン)に組み込んで活用している。 エリート意識が強いが女性には免疫がなく、フィーネに一目惚れしてしまい、それに伴ってバンを一方的にライバル視するようになる。プライドの高さゆえ融通が効かず些細な事で感情的になったり、さらにバンとフィーネの関係に一喜一憂したりと三枚目な立場として描かれる事も多いが、GF編の全編に渡って両軍のエースとして活躍した。 愛機は戦争終結後、和平の証としてヘリック共和国軍から譲渡されたディバイソンTS。必殺技であるメガロマックスは同クラスのゾイドでは圧倒的な威力を持ち、レイヴンのジェノザウラーの荷電粒子砲ともほぼ互角であるものの、長時間の撃ち合いにエネルギー供給用のパイプが耐えられず、押し切られてしまった。 ビーク トーマが作った戦闘用AI。主にトーマのディバイソンに搭載されて使用する。索敵や分析能力、さらに火器管制機能に優れており、トーマはその性能を「オーガノイド以上」と自負している(オーガノイドとは劇中では実際に競い合った事が無い為に定かではないが、一度物語途中でヒルツのアンビエントによってディバイソンの制御を奪われている)。ディバイソンの操縦桿を兼ねた専用の機関銃を外部端末として使用可能で、第56話でトーマが怪我で入院中、バンも一度だけ使用した事がある。完全に意志を持っており、トーマのボケに電子音でツッコミを入れたり、怒られてオドオドしたりする可愛らしい一面もある。 ヒルツ 声 - 櫻井孝宏 ダークカイザーの下で動く古代ゾイド人の青年。赤いオーガノイド・アンビエントを伴っており、そのアンビエントにかつてレイヴンの両親を殺害させた張本人。丁寧な言葉遣いや立ち居振る舞いを時折見せるが、性格はレイヴン以上に冷酷かつ残忍。古代ゾイド人以外の人間を虫ケラ扱いしているが、自分の手を直接汚す事はしない主義。口癖は「バイバイ」。 殺戮・破壊そのものを目的とし、当初はダークカイザーの部下として数々の潜入工作や破壊工作でバン達はおろかヘリック・ガイロス両国を翻弄した。そしてデススティンガーを入手した後はそれを自ら操縦して共和国の各主要施設や共和国首都ニューヘリックシティを単機で壊滅させた。さらにバン達が今まで旅してきたルートに沿って街を次々と襲撃するなど、バン達の過去と未来を否定する為の見せしめのような行動を取りながら帝都ガイガロスを目指す。その後、バン、アーバイン、トーマ達の決死の作戦でデススティンガーはウルトラザウルスの重力砲(グラビティカノン)の攻撃を受けて行動不能に陥るが、致命傷を負ったデススティンガーをアンビエントの力で蘇生させた後に撤退。次に古代都市イヴポリスに向かうバンの前に立ちはだかるも、予想以上のバンとブレードライガーの力に圧されていくが、最終的にゾイドイヴの力で肥大化したデススティンガーのゾイドコアと一体化し、その直後にはイヴポリスに赴いてダークカイザーことデスザウラーのコアとも融合して自らがデスザウラーそのものとなる。そして破壊衝動の赴くまま惑星Ziを破滅させんと暴れまわるが、バンの決死の攻撃によりデスザウラーもろとも滅ぼされた。 リーゼと違い、彼がいつ復活したのか、バン達と出会うまでどこで何の活動をしていたのか、何故世界を滅ぼそうとしたのかといった具体的な過去は物語の最後まで描かれる事はなかった(フィーネにプロイツェンと同様でデスザウラーの邪悪な意識に操られている事を指摘されていたが、自身はそれを否定している)。 アンビエント 声 - 櫻井孝宏 全長4.2m、全高2.1m、重量240kg、最高速度60km ヒルツと対になっている赤いオーガノイドで、エッジの入った頭部が特徴。 かつてカプセルはレイヴンの両親によって確保されていたが復活と同時にヒルツの指示でレイヴンの両親を殺害している。 合体したゾイドの形態を強化させる能力を持ち、ステルスバイパーと合体した際にはその機体のサイズを倍以上に巨大化させ、さらにガンスナイパーと合体した時には機体の全身に針状のミサイルが突き出した異形の姿(通称トゲスナイパー)へと変えた。そうでなくともディバイソンに合体して想うがまま操ったり、致命傷を負ったデススティンガーを蘇生させたり、蘇生後の戦いでは激しい損傷が癒えていなかったデススティンガーのボディを完全に修復したりと非常に多くの能力を有している。最期は、ゾイドイヴの力で肥大化するデススティンガーのゾイドコアにヒルツもろとも取り込まれてしまい、そのままヒルツと運命を共にした。 リーゼ 声 - 日髙のり子 ダークカイザーの下で動く古代ゾイド人の少女。中性的な顔立ちと体型で、一人称は「ボク」。青いオーガノイド・スペキュラーを相棒に連れている。大きさ10cm程度の昆虫型ゾイド(ドクター・ディ曰く、ダブルソーダや作中に登場しなかったサイカーチスの始祖にあたる古代ゾイド)を使い、人間やゾイドの精神に直接介入して敵を操る精神攻撃を得意とする。その容姿と能力から「青い悪魔」の異名をとる(なおオコーネルからは男性と間違われており、「無垢な少年の姿をした青い瞳の悪魔」と称された)。 10年前、ノーデンスの遺跡で復活し、ニコルというゾイド好きの少年と出会い心を通わせたが、ニコルは古代ゾイド人狩りの為に襲撃してきた共和国軍の兵士から彼女を庇って目の前で射殺されてしまい、共和国軍に引き渡されたリーゼは長年監禁生活を強いられ人格が歪んでしまった。それゆえ似たような境遇でありながら絆を培ったバンとフィーネに激しい嫉妬を覚え、彼らを敵視し付け狙った。 初登場時はスペキュラーとの合体によって突然変異したダブルソーダLiSに搭乗。その後、レイヴンのジェノブレイカーのゾイド因子を培養してサイコジェノザウラーを作りそれを愛機とした。戦いの中ヒルツに裏切られ、その後は自分の命を救ってくれたレイヴンと共にダークカイザーの野望の阻止に向かった。レイヴンとの触れ合いで少しずつ少女としての本来の顔を取り戻し、最終的に相思相愛の仲となった。 スペキュラー 声 - 鈴木琢磨 リーゼと対になっている青いオーガノイド。他のオーガノイドよりもかなり細身のボディが特徴。 アンビエント同様に合体したゾイドの形態を変化させる能力を持ち、ダブルソーダの身体をさらに巨大化させたり出来る。本編では、あまりゾイドとは合体せず専らリーゼの足として働いていた。 カニンガム 声 - 高木渉 共和国軍中尉を名乗り、各地に埋没した爆薬の除去という名目で活動していた男。しかし、実際は砂漠に埋まっていた軍資金の金塊を掘り出して横領する事を企んでいた。 いざ金塊の入ったコンテナを発見した所でバンとドーセットの介入で率いていた部隊を全滅させられてしまうが、実はドーセットとは繋がっており、部下を切り捨てて二人だけで金塊を独占しようとしていた。しかし、最初から二人の目的に気付いていたバンに追い詰められた挙句、ドーセットとガンスナイパーも倒され、あっけなく拘束された。 ドーセット 声 - 小野健一 「共和国軍 軍警察 特別捜査官」と名乗り、カニンガムを逮捕する為バンに彼の逮捕協力を依頼する。しかし、実はカニンガムとは繋がっており、カニンガムの部下を共に駆逐したと見せ掛け、彼を追い掛けるという名目でカニンガムと一緒に逃亡しようとしたが、そこに二人の繋がりを知っていたバンが立ちはだかった為に戦う事となる。戦闘ではガンスナイパーの射撃能力にEシールドも数発で貫く特殊徹甲弾を用いてバンと互角の勝負を繰り広げるが、止めの一発を躱されて形勢を逆転された。後に収監先の刑務所がヒルツのデススティンガーに襲撃された際、解錠されたはずの牢の扉が開かずに閉じ込められていたスティンガーを、ハインツと共に2人がかりで救出している。 乗機はガンスナイパー。 メリーアン 声 - 千葉千恵巳 ガイロス帝国屈指の名門貴族であるアウグスト・クラウゼヴィッツ侯の一人娘であり、ルドルフの婚約者。 ルドルフとは対照的に陽気で口煩い性格をしており、人目も憚らずルドルフにアタックする。トーマがフィーネに想いを寄せている事に気付いて彼に協力した。 ファントム 声 - 永野広一 悪名高い殺し屋で、本名は不明。プロイツェン支持派残党の依頼を受けて国営のシンカーレース「ガイロスグランプリ」当日にルドルフを暗殺しようと企む。 標的以外の人間は殺さず、かつ一度引き受けた依頼は絶対に中止しない事を流儀としており、依頼主が逮捕されても予定通りガイロスグランプリの当日に行動を開始。離れた海域の船上から脚部を改造したガンスナイパーを用いて会場のルドルフを狙撃しようとした。しかし前日の予行演習をきっかけに、ひょんな事から自分の居場所が知られてしまい、計画を変更し直接会場に乗り込んでルドルフを殺そうとした。しかし会場に居たのは自分を誘き寄せる為のダミーであり、まんまと引っかかって逮捕された。逮捕時は潔く負けを認めて一切抵抗しなかった。 キャロル 声 - 玉川紗己子 共和国軍情報部のエージェント。アーバインを兵器密売の容疑で逮捕し、彼を護送船に載せて運ぶ任務を負う。しかし、アーバインが船から逃亡、それを止めようとして船から放り出され、それ以降はアーバインの無実を証明する為に彼と行動を共にする。後に武器密売の真犯人はガースだと突き止め、お互い変装してガースの館に潜入したが、実は彼女もガースの配下であり、ガースに「アーバインを殺せと」命令されるがそれを拒んで彼を逃し、自身はストームソーダーに乗ってアーバインに一対一の決闘を挑む。かつて妹を戦争で亡くしており、その為に今の平和を受け入れる事が出来ないとしてアーバインの説得にも耳を貸さなかったが、激しい高速戦の末ストームソーダーを撃墜され、脱出する事無くそのまま海の中へ消えた。 搭乗機はストームソーダー キャロル仕様。 ガース 声 - 糸博 元共和国将軍。軍を退役後は両国の退役軍人を集めて戦災孤児救済を名目に「Zi基金」という慈善団体を設立した。 しかし、その実態はゾイド用の強化パーツの製造と密売を行なっていた悪党で、偶然その事を知ってしまったアーバインに罪を擦り付け、彼のライトニングサイクスをも奪った。 ライトニングサイクスを量産してそれを売りだそうと目論み、部下のキャロルに命じてアーバインを始末させようとしたがキャロルはそれを拒否、さらに別ルートでガースの事を突き止めたバン達を迎え撃とうと自らガンスナイパーに搭乗してバン達の前に立ちはだかるも撃破された。生死は不明。 ハインツ・ベルトー 声 - 森川智之 「ヴァシコヤード・アカデミー」でウェポンコーディネーターを務める男。第56話で初登場。「ゾイドにはパイロットは不要であり、コンピュータ制御のゾイドこそ無敵である」という理論の元、同僚のアレキサンダー(声:三宅健太)とクルト(声:大西健晴)と組んで「トリニティゴースト」を名乗り、アレキサンダーの考案した電子幻影システム「トリニティコリド」で生み出した三つ首の巨大セイバータイガー「ケルベロス」でガイロス帝国軍所属のゾイドを無差別に襲撃していた。トーマのディバイソンも襲撃したが、次に狙ったバンにはトリニティコリドの原理を見破られてしまう。それでもプログラム操縦の3体のセイバータイガーを差し向けてバンのブレードライガーに挑むも、全く敵わなかった。しかし、プログラムを拒否しなおも闘志を捨てないセイバータイガー達を見て考えを改め、大人しく負けを認めて縛に付いた。後に収監先の刑務所がヒルツのデススティンガーに襲撃された際、解錠されたはずの牢の扉が開かずに閉じ込められていたスティンガーを、ドーセットと共に2人がかりで救出している。 ハルフォード 声 - 立木文彦 ヘリック共和国軍中佐で、対ジェノブレイカー戦術担当の司令官。第48話で登場。非常に傲慢かつ頑迷な性格で、登場するやいきなりライトニングサイクスに乗るアーバインを「馬の骨」扱いした。ジェノブレイカー対策として、3方より敵を包囲して撃破する「デルタフォーメーション」を提唱、バン、アーバイン、トーマの3人を実戦部隊として実行に移す。コンピューターによりはじき出されたデータを絶対としており、作戦の成功確率が落ちるとして、出力調整によりスピードアップしたブレードライガーの速度の低下、荷電粒子砲の対策としてライトニングサイクス、ディバイソンに取り付けた電磁振動フィールド発生装置の解除を命令したが、いずれも無視された。 パイロットの身の安全よりも任務遂行が第一と考えており、対ジェノブレイカー戦の主力と考えていたゴジュラスを含む共和国部隊が荷電粒子砲の直撃を受けて一瞬で消された(当初のシミュレーションでは完璧な結果を残していた)時も、生き残った3人で作戦の続行を決めるが、失敗に終わる。その後は登場せず以降の去就は不明となっている。 本職は古代遺跡の調査部門であり、下心から、作戦終了後フィーネをガーディアンフォースの任から外し、「ゾイドイヴ探しに行かないか」と話を持ち掛けたが、一蹴される。 その本職では、かつてレオンと共にバンの父ダン・フライハイト少佐の部下であった。発見したオーガノイドが人命と引き換えに帝国軍へ明け渡されそうになった際、彼はそれを阻止する為にオーガノイドを逃がしたが、その身勝手な行動が災いし、ダンを死に追いやる羽目になってしまう。 ニコル 声 - くまいもとこ レイヴンのジェノブレイカーとの戦闘で敗れたバンが流れ着いた山村で出会った少年。それ以前の放送でも、リーゼの回想という形で名前と顔だけは登場していた。 絵を描く事とゾイドが好きで白いカラーのヘルキャット「チロル」を相棒としているが、本人はまだ未熟で上手く乗りこなせないらしい。 戦いで負傷していたバンを救助し、ある洞窟遺跡に運び込んで介抱した。その後バンと一緒にチロルに搭乗して遊ぶなどしたが、実は10年前に古代遺跡で見付かった古代ゾイド人の少女(リーゼ)を共和国軍の兵士から庇って射殺されており、チロルもすでに機能停止していた事が判明する。 彼とチロルが登場する第51話はオカルトチックな内容となっており、このほかにもバンが皆と合流した所を狙ったリーゼのサイコジェノザウラーの前に霊のように現れ、彼女の攻撃からバン達を庇う描写がある。
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