パソコン通信 パソコン通信用ソフトウェア

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 産業 > 製造業 > 方式 > パソコン通信の解説 > パソコン通信用ソフトウェア 

パソコン通信

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/02 22:32 UTC 版)

パソコン通信用ソフトウェア

パソコン通信ホスト用ソフトウェア

以下は、小規模なホスト用ソフトウェアである。ホストは、パソコン以外にも汎用コンピュータを使用した物も多々ある。

  • HCS-II/IV - 草の根BBSの老舗「ADD-NET」が母体となる株式会社B.S.J.が開発した商用ホストシステム(PC-98シリーズ用)。専用サバオリボードを追加することで最大24回線まで拡張できる。銀河通信やACCS-NETなどに加え、企業内BBSなど業務目的の中規模BBSシステムとして採用されていた。
  • Turbo BBS - カナダのRobert Maxwellによる同名のBBSのホストプログラム。ドキュメント中にパブリックドメインという記述があるが、作者の事前の許可のない商目的での配布や再販は禁止している。Turbo Pascalで書かれていた。
  • KTBBS - KPUC(久喜PCユーザーズクラブ)版Turbo BBS。日本で広く使われた。同じくTurbo BBSをアレンジしたものとしてRT BBS、TT BBSなどがあった。また、NET-COCKと共通のオフラインログリーダーを利用できるよう改造したKTC-BBSがある。
  • BIG-Model - ネットコンプレックスより発売されている商用ソフトウェア。Ver4.0C以前はナツメ出版企画(ナツメ社の出版部門)より発売されていた。もともとはマイコン研究グループのFORSIGHTのBBS用として開発がすすめられたもの[10]。市販ソフトでは圧倒的なシェアを持ち、主に東日本で利用しているホストが多かった。同時接続数により価格差がある。Pro版の3.xまではカスタマイズにも応じていた。4.0Bまでは2000年問題があり、3.xまでから4.0Cへのバージョンアップは有料だったため、これを機に他へ移行または閉鎖したBBSもあった(4.0xからは無料)。派生版にピディウス!というソフトがある。かつて、ネットコンプレックスはBIG-Modelのサポートやサンプル等を兼ねたNet Complex Net(ナツメ時代はNATSUME NET、サポート・サンプルの他に書籍などの案内、問い合わせなどもあった)を運営していた。現在[いつ?]、同社ではこのノウハウを元に作ったOpen!NOTESというインターネット用の掲示板CGIをリリースしている(機能限定型シェアウェア)。
  • 絵理香 - BCCより発売されていた商用ソフトウェア(現在廃盤)。九州を中心に西日本で利用しているホストが多かった。元々オープンソースであった為、派生版が多く存在し特に絵理香K版が有名。「レス」に相当するものを「アペ」(アペンドから)と呼ぶという特徴がある。
  • ピディウス! - BIG-Modelの派生版で、Windowsで動作する。また、現在[いつ?]xoopsのような機能を提供できるピディウス!IGというバージョンも存在する。
  • mmm - HyperNotes型のフリーソフト。トライエムと読む。
  • WWIV - Wayne Bell(米国)作のシェアウェアTurbo Pascalで記述されている。Mac版もあった。日本語化にあたって数々の派生バージョンが存在した。
  • CoSy Conference System(w:CoSy (computer conferencing system)) - カナダのゲルフ大学(w:University of Guelph)で開発され、マグロウヒル社(当時)のBIX(Byte Information eXchange)および日経マグロウヒル社の日経MIXで採用された電子会議システム。
  • FirstClass - カナダのSoftArc社が開発したMac OS用の商用ソフトウェア。GUIを使ったパソコン通信ホスト局を手軽に開局することができた。Apple Computerは一時ユーザーグループの育成のために、バケツリレー方式のネットワークを日本全国に張り巡らしたことがある。現在[いつ?]では対応OSも増えインターネットとの親和性を高めたものが、グループウェアと称して市販されている。
  • 網元さん・同2 - MSXパソコン上で稼働するソフトウェア。MSXマガジンが開発し、主要部分がBASIC言語で記述されて改造が容易だったことや、安価なMSX機を使用することによって初期投資を抑えられたこともあり、比較的人気があった。1も2も作者は伊藤という人物であるが、同一人物でも家族でも親戚でもなく、偶然である。
  • XXJW - PC-8801上で動作するソフトウェア。ユーザーインターフェイスがWWIVとほぼ同じ造りになっていた。
  • TownBBS - シスポート社が販売していたソフトウェア。シャープのMZ2500/NECのPC9801用。
  • WANI-BBS - アスキーネットに似たルック&フィールのソフトウェア。
  • NET-COCK - X68000上で動作するソフトウェア。洗練されたコマンド体系と優秀なオフラインログリーダーの存在から、特にX68000ユーザーを中心に熱狂的な支持を得た。共通のオフラインログリーダーを利用できる、KTBBSを改造したKTC-BBSや、利用者の設定で互換モードが選択できるMPNBBSといった互換ホストプログラムも誕生した。
  • MPNBBS - KTBBSやNET-COCK互換のインタフェースが選べるホストプログラム。改造ではなくスクラッチビルドで開発された。LSI C-86試食版でコンパイルして配布されていた。
  • 謎的電網.exe - 「謎の青年失業家」が開発・公開したホストプログラム。ネットリンク機能に優れ、短い時間でアーティクルを交換し合い、同ホストを採用している草の根BBS同士でフォーラムを共有できるなど先進的であった。メインメモリに常駐が出来、エディタの利用等の軽作業をホストプログラムを動かしたまま行え、ホストメッセージのメンテナンスに優れていた。

パソコン通信クライアント用ソフトウェア

下記は主にパソコン用のパソコン通信向け機能を持った端末ソフト(いわゆる通信ソフト。ダム端末エミュレータと呼ばれる事もある)である。この他にもワープロソフト中に通信機能を持ったものやワープロ専用機に通信機能(OASYSのAutoComなど)を持った物もあった。

  • まいと〜く - インターコム社製の有料ソフトウェア。1986年11月発売。「MS-DOSも知らんと言う人でも、手軽にパソコン通信を楽しめる」というコンセプトのソフトウェア[11]。初心者でも簡単に使えるよう設定が簡略化され、操作性についても配慮がなされていた[12][13][14]。通信ログを遡れる機能、日本語ワープロ機能などの機能を本体に取込み、これ1本である程度の情報処理ができる[13][15]。最初のバージョンではB5判で450ページとA4判42ページ、次のバージョンではA5判で「準備編」、「速習編」、「実習編」、「資料編」の4冊と、初心者にも懇切丁寧を心がけた結果膨大なマニュアルが添付されており、日本語入力システムや、各社のモデムのディップスイッチ設定についてまでも解説がなされていた[13][16]。インターコムは1985年からモデム(my looper)を通信販売していたが、その販促用として、パソコン通信で知り合ったプログラマーの協力で、半ば遊び半分で開発されたもの[17]。1988年の雑誌『THE COMPUTER』では、「人気ナンバーワン」と称されていた[18]。その後発売された『まいと〜く for Windows』(Microsoft Windows 3.x用、価格28000円)では主要ネットワーク200件のアクセス設定情報が既にプリセットされており、またアクセスポイントへの接続について、NTTのみならず第二電電等各社の中から最も通信料金の安い回線を探索するLCR機能などが搭載された[19]。ちなみに姉妹品として『まいと〜くFAX』というファックスソフトもあり、for Windows(Windows3.x用、19000円)ではやはり、送信時にLCR機能で安価な回線を検索できる[20]
  • KmTermX - フリーソフト。通称「KTX」。PC-9800シリーズとPC/AT互換機向け。WTERMと双璧を成した。軽快な動作と独自マルチタスクエンジンによる並行動作が売りで、マクロもコンパイルを要するなど高度だがそのためとっつきにくさなどもあり、中級者以上に支持されたソフト。後にWindows用も開発された。Win32版の開発終了直前にソースコード一式が、作者のHPで公開されていた。
  • WTERM - フリーソフト。H.INOUE、TOMTOM制作。初心者からでも使え、MS-DOSが動作する様々な機種に移植された。ダイヤル時に回線がbusyであった時に単純にその電話番号にかけなおすのではなく、関連づけられた別の電話番号にダイヤルしなおす機能やオートパイロット、バックスクロールや、入力した文字列を再表示させられるヒストリー機能など、多くの機能が盛り込まれていた。また、添付されたマニュアルはA4用紙換算で約100枚というボリュームで、WTERMのインストール時に「フロッピーをフォーマットするところから説明を始めている」懇切丁寧なものであった[21]
  • CCT - 技術評論社製の有料ソフトウェア。強力なマクロ機能を特徴とする。CCT-98IIでは「コンカレント機能」と言うマルチタスク的な機能があり、ダウンロードを行いながら内蔵テキストエディタで文章を作る事などが可能となっている[12]。CCT-98III(価格20000円)は親切なセットアップ環境が用意され、また文献によればマクロ機能は非常に強力であったとのことである[22]。その後『CCT-Win』(Microsoft Windows 3.x用、価格20000円)も発売されている[23]
  • EasyTERM - フリーソフト。マルチタスク環境で通信中に内蔵エディタが使えた。Cソースが公開されていたため,派生版もある。
  • EmTerm - シェアウェア。後発ながら高機能で支持を集めた。EmTermの一部機能はEmEditorに利用された。Windows 95等。
  • ESterm2 - アスキー社製。処理速度が比較的速く、バイナリ転送プロトコルが充実していた[12][14]
  • hwterm - ハイパーウェア製の有料ソフトウェア。Unix等の端末としてパソコンを使うための端末ソフトとしての性格も強いのが特徴である。
  • JETターミナル - キャリーラボが1986年に発売した有料ソフトで9800円。PC-8801PC-9801専用であったが、同社のワープロソフトのJETの技術を取り入れ、ターミナル機能だけではなく、かな漢字変換(述語変換)も可能になっていた。まいとーく、CCTより安価であり、このソフトウェアにより当時PC-8801のユーザーが相当数を占めていたため、半角カナ英数のみの通信であったパソコン通信が漢字での通信が容易になり、飛躍的に漢字化が進んだ。
  • 秀Term - シェアウェア。ver.4からは「秀Term Evolution」と改称。Windows 95等。
  • MopTerm - フリーソフト。FM TOWNS(Towns-OS)用、Windows 3.1、Windows 95等。「猫の手スクロール」機能を持つ。
  • NinjaTerm - フリーソフト。Mac OS用の通信ソフトでは草分け的存在。System6時代にはほとんどの人が使っていた。
  • STERM - フリーソフト。OS/2 PMアプリ。Telnet端末としても有用だった。
  • Tera Term - Windows 3.1、Windows 95等。現在[いつ?]オープンソース
  • CommunicationPRO68K - X68000上で動作した。シャープ テレビ事業部から発売された[14]

以下は、各ホストプログラムの出力やコマンドに対応した、専用ソフト(オフラインログリーダーなどと呼ばれた)である。

  • NIFTY-Serve(現・@nifty)専用の巡回通信ソフト群
    • ComNifty - フリーソフト。Mac OS用。フォーラムを指定すると自動的に巡回してログを保存してくれる。ログ切り出しソフトの「まな板」とNIFTY専用ブラウザ「茄子R」と組み合わせて使う。
    • NifTerm - 年間制のシェアウェア。Windows 95等。統合型通信ソフト。NIFTY-Serveが積極的に配布サービスを行っていたことにより、使用している会員は多かった。後にNIFTY-Serveの衰退にともなう利用者減少により、料金は年間制から永久制に変更になった。
    • AirCraft - もともとはMS-DOS用で通信環境などのベースシステムとなる「Air」に、別の作者によるマクロプログラム「Craft」を組み合わせたものでフリーソフトであったが、Windows用は一体化してシェアウェアとなった。オートパイロット、ログブラウザ、エディタ、アドレス帳、データベース、チャットアダプタなどを備えた統合型通信ソフト。
  • CockNews(CN) - X68000上で動作するソフトウェア。NET-COCK用の優秀なオフラインログリーダーとしてその人気を支えた。派生といえるものに、PC-98用のCockMate(CM)、PC/AT互換機用のCockLife for DOS/V(CLV)などがある。

注釈

  1. ^ 小規模な局は、2018年現在も運営されている[1]
  2. ^ AOLでは画像表示もできた。
  3. ^ ISDN回線内ではデジタル信号で送信するが、電話局の交換機でアナログ信号に変換する。
  4. ^ このモデムが内蔵されている業務用TAもあった
  5. ^ 個人がプログラムを組んだリバーシゲームやチェス等の物が主だった。
  6. ^ ちなみに同書によれば、1990年頃のモデムの価格は1200bpsが2万円以下、2400bpsが4万円台。
  7. ^ みかかまきと読む。みかかは、NTTの隠語(みかか参照)。真紀は画像フォーマットのMAKIに由来する。

出典

  1. ^ パソコン通信“最後のホスト”「死ぬまで続ける」と語る理由、文春オンライン、2018年5月28日。
  2. ^ 小口, 覺「試行錯誤の通信システム」 『パソコン通信開拓者伝説』小学館、1988年4月20日、96-100頁。ISBN 4-09-346041-8 
  3. ^ a b c d e f g 杉井, 鏡生「草の根ネットワークに始まるパソコン通信―ユーザー主導で、あっという間に10万人の利用者」 『ザ・PCの系譜 : 100万人の謎を解く』コンピュータ・ニュース社、1988年2月17日、180-183頁。ISBN 4-8061-0316-0 
  4. ^ ピクニック企画, 堤大介, ed. (1 March 1990). "パソコン通信". 『電脳辞典 1990's パソコン用語のABC』. ピクニック企画. p. 182. ISBN 4-938659-00-X
  5. ^ ばるぼら『教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書』翔泳社、2005年、p.432
  6. ^ 小林憲夫『ゼロから会員200万人を達成した ニフティサーブ成功の軌跡』コンピュータ・エージ社、1997年、p.49
  7. ^ 「PC-VAN、ニフティサーブ 2大ネットで3分の2」『中日新聞』1995年7月7日号。当時、商用パソコン通信サービス利用者は300万人でそのうち3分の2を両サービスが占めたという記事。
  8. ^ 小林、1997年、p.2
  9. ^ 電子フォーラム|プロバイダ ASAHIネット” (日本語). asahi-net.jp. 2019年6月6日閲覧。
  10. ^ FORSIGHTライブラリィ[1]より
  11. ^ 『ヒット商品物語』p.251 インターコム営業本部部長 米田守 (1988年当時)
  12. ^ a b c 安田幸弘 『パソコン通信の常識読本』日本実業出版、1989年、64頁。 
  13. ^ a b c 長沢英夫 編 『パソコンベストソフトカタログ』JICC出版局、1988年、155-157頁。 
  14. ^ a b c 「DataSheet-通信ソフト」、『ネットワーカーマガジン 1992年秋号』所収、アスキー、1992年10月、PP203-208。
  15. ^ 『ヒット商品物語』pp.250-251
  16. ^ 『ヒット商品物語』pp.252-254
  17. ^ または遊び全部。『ヒット商品物語』 pp.247-249, p.251
  18. ^ 『ヒット商品物語』 p.231
  19. ^ 東京電脳倶楽部 『パソコンソフト徹底評価』1994年、134頁。ISBN 4-534-02244-1 
  20. ^ 『徹底評価』p.136
  21. ^ 東京電脳倶楽部 『パソコンソフト徹底評価』1994年、142頁。ISBN 4-534-02244-1 
  22. ^ 東京電脳倶楽部 『パソコンソフト徹底評価』1994年、138頁。ISBN 4-534-02244-1 
  23. ^ 『徹底評価』p.140
  24. ^ 川上弘美「受賞者のことば」より






パソコン通信と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「パソコン通信」の関連用語

パソコン通信のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



パソコン通信のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのパソコン通信 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2023 GRAS Group, Inc.RSS