MM(マイクロマシン)とMM保持者(マイクロマシンホルダー)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 17:09 UTC 版)
「青空にとおく酒浸り」の記事における「MM(マイクロマシン)とMM保持者(マイクロマシンホルダー)」の解説
MM保持者の特徴は能力発現時に瞳に独特の模様(黒い横棒)が浮かび上がることであり、この特徴は篠・ノーパナイザー・幌宮・しのさん黒にみられる。粘膜接触による意志の疎通で膨大な情報交換を行うことができる(このため小朝と篠は同性同士ながらキスする場面が多い)。 判崎 小朝(はんざき こあさ) 一応、主人公だが第3話で早くも作者に忘れられ、その後はバゾク(陸軍中野予備校)やツーバイフォウ(頑丈人間スパルタカス)、北原京(火星人刑事)といった安永作品ではお馴染みのヒロイン相方キャラとなってしまった。中学校1年生の割には小柄かつ幼児体形。4歳の頃にパチンコ屋の駐車場で、炎天下の車の中で死にかけたが、科学者の幌宮にMMを注入されたことで一命を取り留める。 家はかなりの貧乏で、貧乏性である。無頼で鬼畜(中年で無職で酔っ払いのチカン常習者)な父親と二人暮らし。幼い頃から、父親のせいで相当な苦労(情報交換の際、あふれ出た記憶のあまりの貧乏くささに篠がもらい泣きするほど)をしているが、明るく楽天的な性格。 今まで経験してきた父親関係の「相当な苦労」があり、時たま実年齢よりはるかに上に見える(聞こえる)ようなことを言う。そのため、男性観はかなりゆがんでいる。同級生の男子生徒・佐藤から告白(?)された時は、喜ぶどころか「目的はカラダか!?」ととても中学生らしくない反応をしていた。バスケ部室での一件以来、篠とのキスは抵抗がなくなっているばかりか、百合写真集を見るのも楽しみなようで、本作品の百合要素の元となっている。また、年齢の割に男あしらいも上手い。 共存するMMはジン。ジンのおかげでどんな傷もたちどころに直り、性格はケンカっぱやく怪我をすることに恐ろしく無頓着なところがある。また幼い頃からMMとの共同生活を送ってきたためジンへの依存度が高く、一人ではなにもできないのではないかと思われている。 幼少期に母と別れているせいで人に甘えた記憶がほとんどなく、潜在的なマザーコンプレックスを抱えている。このためしのさん白と裸で抱き合ったときには無意識に乳房に吸い付いている。篠に自分の新しい「おかあさん」になってもらう野望はまだ捨てていないようだがその反面、篠が自分の父親と「合体」してしまう事に関しては納得できていない部分もある模様。感情がなくなった篠が父親に迫ろうとしていた時は必死に妨害しようとしていた。ジン 小朝と共存する人格を持ったMM。多数の個体が連携して情報を並列処理することにより、擬似人格を獲得している。 小朝にとっては物心ついたときから一緒にいた頼れる存在で、近づく不審者を許さない。思考は極めて理知的かつ論理的で、劇中最も頼りになる存在である。擬似人格のモデルになった人物には、篠がもらい泣きするほどの秘密があるらしい。 肉体の主導権を変えることができるが、ケイソンのように小朝の知らないところで誰かと会話したり、肉体を乗っ取るような真似は決してしない。戦闘時は、よく小朝から主導権を渡されている。 ミジンコを改良強化したプランクトン系MMで、名前もそれに因む。他者へのイメージは巨大なミジンコそのもの。 栄養源はクロレラ。そのため何らかの理由で小朝がMMを消費した場合などはゲロ不味いクロレラジュースか、人間としての尊厳にかかわる「亀のエサ(クロレラ配合)」で栄養補給する必要がある。 石野 篠(いしの しの) 事実上のヒロイン。変態たちに対するツッコミ役兼パンツ脱がされキャラ。21世紀の性と暴力の伏魔殿と呼ばれる県立桐倶原高校工業科の1年生。通称「しのさん」(ほとんど漢字表記の「篠」より平仮名の「しの」で表記される)。 学業成績はかなり優秀(進学希望)で、先生から普通科への転科を勧められるほどだが、普通科ではアルバイトとバイクが禁止なため、生活のため工業科に在籍している。 身体能力もかなり高く、ケンカ三昧の工業科の男子生徒たちが一目置くほど。その愛情表現の方法はやや微妙だが、男子生徒達のアイドル的存在でもある。 幼い頃に、家族と乗っていた車がダムに投げ出され、溺れていたところを、科学者の小城に救われる。その際、救命のためにMMを注入された。小城の援助で学生生活をしていたが、MM研究の方針転換により突如として資金援助を打ち切られる。低家賃を理由に判崎親子の隣人となり、どさくさで居候となったノーパナイザーとの一時的な同居生活を送る。その後、生き別れとなっていた家族と再会を果たしたものの、家族(主に父と兄)が穀潰しだったせいもあり家族のもとへは戻らず一人暮らしを続けている。 和食党故にパンツの中身が納豆臭いらしいがジョナサン曰く単に個人の体臭とのこと。 中華飯店『天珍城』でアルバイトしていたが、自身が警察に捜査協力した結果閉店に追い込まれてしまう悲劇を味わう(その後、店長が釈放されたために店は再開した)。 もともとMMを自力制御するほどの力を持っていたことからノーパナイザーに目をつけられ、さらなる悲劇を味わうことになるが順応している様子。 一時期MM化が進行しすぎて人間らしさを半ば失ってしまい、「優秀な個体」として小朝の父親に惚れ込んでしまう。ケイソン 篠と共存するMM。本体は表皮の下にびっしりと張り巡らされている。 始めは知能に乏しく会話をすることができなかったが、ジンと膨大な情報交換(篠と小朝の粘膜接触=ディープキス)をしたことにより、会話できるようになった。それ以前は、連想ゲーム方式で篠に意志を伝えようとしたことも(吐き気が2回→ゲロ×2→2ゲロ→逃げろ)。 ケイソウを強化改良したプランクトン系のMM。葉緑体を持ち、光合成をすることで回復をする。そのため、篠はしばしば半裸、もしくは全裸で日光浴をする。 ケイソン曰く、プール藻が別名の珪藻ベースのMMであるため、塩素剤であるカビキリャーに耐性がある。菌類ベースのNMであるノーパナイザーとはノリが合わないらしい。 疑似人格のモデルは級友のひろりん。本人ほど下品ではないが、足りないとこはほぼ一緒。 しのさん白(ホワイト)→しのさん ある出来事がきっかけで篠と主導権が入れ替わったケイソン(篠は菌類型MM化され擬似人格化している)。見た目は人間にしか見えないが、MMが原始細胞を寄せ集めて人体の各パーツに擬態しているゴーレムのようなもの。そのため、細胞が壊死した場合は再生せず見た目だけが修復されるため、突然機能停止に陥る危険を抱えている。身体的な特徴は髪が白いこと。 普段の篠からは考えられないほどのダメっ娘で、ケイソン自身のコントロールが覚束ないせいで粗相したり、興奮した篠のせいで舌を噛み口から大量出血をする(ケイソン曰く、「10年助手席に座っていたからといって、車の運転が上手くなるわけではない」とのこと)。 しのさん黒との激闘により細胞が壊死した結果、リサイズでどんどん小さくなっていき、体型が幼児化してしまう。 石野篠本人の人格を菌型MM転写した存在。しのさんが統合された際に体は崩れ去ってしまい、いらぬ誤解を呼んだ。 しのさん黒(ブラック)→ドライバ→肉食パンダ ある事件がもとでMM化し、しのさん白(ぱちもんの体)に移されてしまって、主のいなくなったオリジナルの篠の肉体にノーパナイザーが植え付けた菌類型MM。“石野篠・ジ・オリジン”やら“しのさん・ザ・グレート”などを自称するが、肌が黒いという身体的な特徴からしのさん黒と呼ばれる。 篠の制服やバイクを使い、近隣のヤンキー高(飯場丘実業)にちょっかいをだすなどしており、パワーバランスの崩壊を恐れた桐工OBのエロ貝が仲裁に動いていた。 ノーパナイザーの命令に忠実に行動して、靴とパンツを自力でゲットし、MM化した篠(しのさん白)に己の存亡をかけた勝負を挑む。 死闘の結果、「しのさん(白)」が主導権を得、「しのさん(黒)」は元々の「鯨」が作った石野篠ボディ専用OSとして体内に残されるが、尻神楽たちとの決戦の際、呼び出された肉食パンダに移住し、篠の体を再構成して分離する。 ジョナサン・フォルクス 生体演算装置の先端研究者で世界的頭脳の持ち主。微小生物を体内に取り込んで組織化し、脳機能をエミュレートさせる研究中、誤って菌に感染して以来、人が変わったかのように、研究所内の女性の下着を盗んでは匂い、匂いでは盗み、自らを「ノーパナイザー」と名乗るようになった。菌類タイプのNM(ナノマシン)はプランクトン型よりはるかに小さいので、より高密度で情報を収容できるようで、空いたところに自分の意識を記憶ごと移して、擬似人格のひとりとしてノーパナイザーの行動を意識下から観察していたと言う。 キーボードをわんこそばのように交換して猛烈な速度で打ち込みを行いサーバが一杯になるほどブログを更新するなどの奇行をみせる。ノーパナイザーとの最大の違いはメガネをかけることで、普段は隊長が預かっている。 海に鯨の形をしたMM書庫を複数持っている。ノーパナイザー ジョナサンが開発した、菌類(納豆菌)をもとに強化改良したNM。正式には「誰でもない男(Non Personalized Man)」といい、某国が諜報工作用に開発したもので、使いようによっては一国を滅ぼすことも可能な技術らしい。普段は、ジョナサンの体を完全に支配している。菌類だけに苦手なものは、カビキリャー。また、藁に包んで茹でた大豆を与えると、納豆菌の本能により先祖返りし、納豆作りに熱中する(小城は、この隙にジョナサンの人格を呼び覚ました)。 食事は、自分の指先から生じたキノコを食べる。マンガ喫茶でパラの香りと紅茶だけでエラく長命な人々の物語を読んで感化され、女性の下着の匂いを嗅いでエネルギーにする(と自称する)ようになる。下着については、着用中のものを自分が脱がせないとイヤというポリシーを持つが、性欲は皆無でオスの匂いは全くしないらしい。 小朝の父と同じく、女性たちからベルヌーイ効果および原理不明な方法でパンツを脱がせることができるほか、パカウター(ノーパン化能力計測装置)機能が付いており、男性のパカウント(ノーパナイズ力)や、女性の耐ノーパナイズカウントを数値化して計測することができる。ノーパナイザーのパカウントは自称12万。パカウント計測不能の小朝の父を師匠と仰ぐ。 ケイソン曰く、一つの体を複数の人格で共有したり逆に複数の体を一つの人格でコントロールできたりするらしい(実際劇中でどちらも行っている)。 美形キャラだが、初登場の際にマルセイユに完敗して頭を剃られ、以後はカッパハゲだった。これは後に敗北の屈辱を忘れないためと発覚し、勝利後髪は一瞬で元に戻っている。 火星人刑事陸號に変身したマルセイユと勝負パンツ争奪戦を繰り広げ、リミッターカットしたAEDに焼かれながらも勝利する。大阪の「ブラレス3四郎」というブラジャー盗犯から生下着抜きの挑戦メールを受け旅立つ途中、小朝の父に別れを告げる。その際、パンツ抜きを仕掛けるがあえなく返討ちにあう(師匠超え失敗)。 幌宮 MM研究の第一人者。研究成果を売り渡そうとする小城の企みに気付き、研究施設を爆破して逃亡する。その際に持ち去ったのが「ジン」、研究途中で置き去りにされたのが当時はまだ名前がなかった「ケイソン」である。小朝が死にかけた場面に居合わせ、MMを注入することで命を救ったが、直後にMMを打ったことが失敗だったと思い込んだらしく、駐車場から逃げ出した直後に、ダンプカーに轢かれ死亡した…とされている。だが、この行動についても不明な点が多く、小朝へのMM投与が偶然だったのか偶然を装った行動だったのかは謎である。 写真などから、フォルクスの共同研究者の一人であることは分かっており、アメリカの西海岸で同名の人物が生存しているのが確認されている(ただし同一人物である確証はない)。日本にいるフォルクスと太平洋を介してMM通信を行っている。ジンを立派な(志の高い)MMに育て上げた人だが、その行動や目的には謎が多い。
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