神々の闘士
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トール 声 - 緑川光 / 演 - 山口智也 オーディンの息子で、北欧神話最強と謳われる戦神にして「雷の狂戦士」の異名を持つ雷神。神器は身の丈を上回る巨大な戦槌・ミョルニル。普段は鉄製の手袋・ヤールングレイプルを身に着けて使用しているが、神話で伝えられるようトールの身を守るものではなく、覚醒する前のミョルニルをトールが握り壊さないための役割を果たしている。 かつて天界のアースガルズに侵攻して来た巨人軍66体を単独で殲滅するが、その時すら退屈を覚える程。自身の全力を振るう機会を得られずに退屈を覚えていたが、自身と互角に戦う呂布の強さの前に自身の好敵手と認め、全力を出せることに笑みを浮かべ喜び戦った。呂布に勝利した後、乱入した陳宮(声 - 濱野大輝)や赤兎馬ら呂布軍の兵士達が挑んできた際にも、自身が友と認めた呂布への手向けとするために全力で迎え撃ち、これを葬った。闘い後は自身の部屋に戻っており、釈迦の人類側での出場表明の映像を見ると笑みを浮かべていた。 ゼウス 声 - 高木渉 / 演 - 加藤啓、関本大介、鯨井謙太郎 ギリシャ神話の最高神で、神々の中でも屈指の権力を持っており、ヴァルハラ評議会の議長も務めている。「全宇宙の父(ゴッドファーザー・オブ・コスモス)」という異名を持つと同時に神々の中でも一、二を争う戦闘狂であり、「戦闘愛好嗜虐変態神(エロジジイ)」とも呼ばれてる。 本来は最後の試合に出場予定だったが順番を待ちきれずに出場予定だったシヴァに駄々をこねて譲ってもらい第2回戦に出場した。第6回戦で釈迦が神側ではなく人類側での出場を宣言した時には、動揺や憤激する神々の中で真っ先にラグナロクのルール上では問題ないと、釈迦の人類側での出場を認めた。釈迦へ自身が再度戦いたいという本心を話すも、釈迦の相手として6回戦の神代表に毘沙門天を選んだ。 普段は細身で小柄の老人だが、戦闘時は筋肉が肥大し見上げるほどの巨漢へと変貌する。武器は使用せずに自身の身体のみで闘い、その拳は音速を超える。 ポセイドン 声 - 櫻井孝宏 / 演 - 相馬圭祐 ゼウスの兄の一人で、オリュンポス12神に名を連ねる海洋神。「大海の暴君」「海のゼウス」(ゼウス・エナリオス)とも呼ばれている。誕生日は2月6日。血液型はA型。老体なゼウスとは対照的に整った顔立ちの美青年として描かれる。神器はトライデント。アレスやヘルメスから「最も神らしい神」と称されるほどに傲岸不遜。見下した相手には視線も合わせず、戦闘でも自らは動かず向かってきた相手、間合いに入った敵を一撃で迎撃する。原初より完全無欠な存在である神には仲間も謀も不要と考えており、かつてその思想に反した実兄アダマスを殺害した挙句に最初から存在しなかったことにしたこともあり、他の神々からも恐れられていて「最怒神」とも呼ばれている。このため、他の神々とは違って最後まで対戦者を認めることもなく、その消滅もヘラクレスほどに惜しまれることもなかった。 ヘラクレス ギリシャ神話の半神半人。爽やかな好青年で、ワルキューレ達からも「兄様」と呼ばれ神々からもヒーロー的存在として慕われている。半神半人であるが故に、人類の終末には反対しており、ラグナロクでは自身が神代表として勝った際は人類を守るべく働きかけるつもりでいる。かつてヘラクレスと戦ったことのあるアレスからは、ヘラクレスの強さの本質は神であるアレスのみならず、ゼウスにすら不屈を通した「強靭な心」であると言われており、何者にも屈せずに何度でも立ち上がることから「不屈の闘神」と呼ばれている。神器はライオンの頭部の形を模している棍棒。身体にある入れ墨は、かつて神になる直前に十二の難業を成し遂げたことで体得した、十二の神技である「十二の災禍と罪過」を使用するたびに身体に広がり、1ミリメートル広がるだけでも普通の神でも失神するほどの痛みが身体に襲いかかる。全身に広がると完全消滅する。 人間の頃はアルケイデスという名前でテーバイで暮らしており、少年の頃から「正しき者の味方でいたい」という信念を貫き通して生活を送っていた。アレスによるテーバイへの侵攻時に、神軍に対抗するためテーバイの神殿にあったゼウスの血を飲み、アムブロシアに耐え抜いたことで神であるゼウスの力を得た。神軍の先鋒を単独で壊滅させ、軍を率いていたアレスとも互角に渡り合うが、ゼウスによって戦いが止められた。ゼウスから神になるよう提案されると、神になる条件として、今後二度と人類に仇なさないことをゼウスに約束させた。このことから、アレスからの信頼はとても厚い。 対戦相手であるジャックのことは、多くの人間の生命を弄んだクズだと考え、自分の相手として選んだブリュンヒルデに怒りを露わにしていた。しかし戦いの中でジャックが貧苦や裏切りから絶望に負けて快楽に染まってしまったことを知り、戦いの中でジャックが持つ苦しみからジャックを救うことを決めた。戦いの末にジャックを大したやつとその強さを称賛した。完全消滅の間際ジャックとの闘いに満足し、ブリュンヒルデに人類の救済を託して消滅した。ヘラクレスの消滅にはアレスやロキなど多くの神々だけでなくブリュンヒルデやゲルやデーパイの民など多くの者達が哀しみを見せた。 シヴァ 声 - 鈴木達央 薄紫の肌に4本の腕、額と目の下合わせて3つの目を持っている。 インド神話の破壊と創造の神であり、「宇宙の破壊神」と呼ばれている。印度神界の絶対神でありインド神1117柱の頂点。ゼウスと同じく武器は使用せずに自身の身体で戦う。 本来なら第二回戦に出場する予定であったが、駄々をこねたゼウスに対して先輩であるからと貸しを作る形で出番を譲る。次いで第四回戦に出場しようとするもギリシャの借りはギリシャで返したいというゼウスの要望で辞退し、満を辞して第五回戦で出場。 かつてはインド神界ではほぼ無名の神で将来は「踊りの王」(ナラタージャ)になろうとしていたが、親友であるルドラ神の「インド神界の天辺に立つ」という願いに自身も付き合い始め、ルドラと共に闘いの日々を送る。ついにはインド神界の強神1115柱の神々全てを倒し、ルドラと共にインド神界の天辺に共に立つ。ルドラからの提案でインド神界の絶対神である最強の1人を決めるため戦う。序盤こそ互角だったが次第にシヴァが優勢になるもルドラは折れず、彼の夢を叶えるために降参しようとするが全力で闘う相手に手を抜かれることを嫌ったルドラが先に降参、ルドラに夢を託される形でインド神界の頂点に立つこととなる。この一連の出来事によりインドの神々からは絶大な信頼を得ている。 雷電に勝利した後ルドラと再会し、戦いで失った腕の治療をする。釈迦が人類側の出場表明にはトールと同様あまり怒りを示さなかった。 釈迦 仏教の開祖。タンクトップにサンダル、サングラスに大きな耳飾り、全体的にユルい服装をしている。棒付きキャンディーやフーセンガムなどの菓子を好んでおり、菓子は他の神にも譲ることはない(ただし、自分からあげる時もある)。かつては人間としてシャキータ族の王子として生まれるが、煩悩に喘ぐ人間を救うために、城と家族と煩悩と六情を捨てて真理を追い求め、ただ独りで歩み真理に達した。人々に道を示し仏として散ったため神々からは「人類史上最強のドラ息子」と呼ばれており、人類からは敬意を込めて釈迦と呼ばれている。神器は『六道棍』であり、先端に六道に対応する観音の加護が込められたマニ車が付いている。釈迦の感情に反応して様々な武器の形状に変化する。波旬との戦いで六道棍が破壊された後は、零福の斧爻を神器連生し一蓮托生によって新たな神器である『大円寂刀・零』へと変化させた。随所に七福神の一字を刻んだ玉をつけている七枝刀でありブリュンヒルデによると釈迦にしか生み出せない究極の神器。 ゼウスやブリュンヒルデをちゃん付けで呼んだり、何処か抜けた緊張感のない緩い性格であるが、他人の意思では決して動かず善悪や敵味方や人類神などは関係なしに、自身の行動は自身で決める「天上天下唯我独尊」を地で行く性格である。 ブリュンヒルデが人類存続会議の前に自身に一蓮托生を教わりに来た際、ブリュンヒルデがずっと前から密かにラグナロクに向けて準備をし、その頃から自身を神と闘わせようとしいてると感じつつも、自身の意思で人類側で神と闘うことを決めたことから、ブリュンヒルデに戦慄を覚えさせ「恐ろしい」と言わしめた。また、彼女からは「天界で仏陀以上の神嫌いはいない」と言われている。 釈迦が自由人になった背景には、世俗的に幸福な一生を押し付けられることに疑問を抱いていたところ、親愛していた従兄の王が釈迦と同じ悩みを持ち、幸せとは感じられないのに自身が亡くなったあとで家臣たちが「王は幸福な一生を送ったでしょう」と言うに違いないと釈迦に語り、その従兄がほどなくして死んだ後、従兄の言葉通りになったことがきっかけで出家したことが根底にある。このため、零福の考え方とは逆なのだが行動はどうあれ、己の弱さと向き合い未熟さに抗って打ち勝とうとしていた零福を釈迦は好きと評価していた。 毘沙門天 七福神の一柱。七福神は天界処刑人を名乗っている。裏切り者には神であろうと天誅を加えようとする一方で無益な殺生は好まない性格である。人類側の代表となった釈迦の相手としてゼウスが第六回戦の神代表として選んだ。 本来七福神は七柱の七神では無く、一柱の一神であり、毘沙門天を除く他の六神(大黒天、寿老人、福禄寿、布袋尊、恵比寿、弁財天)が毘沙門天と一つに成る事で、本来の存在である「降臨すると天絶え福が消え、大いなる災いをもたらす」と呼ばれる神・零福へとなる。零福 七福神が合体した姿で本作オリジナルの神。長髪の子供という姿で凶神系の神代表になる。 もとは福神で、不幸をその身に吸い取ることで人々を幸せにしようとしていた。そのため吸い取った不幸によって身も心もすさんでいったが、その意に反して、不幸を吸い取ってもらったはずの人々は幸福になることができず助けた少年にすら邪険にあしらわれたことに絶望してしまう。たまたま人間時代の釈迦に出会い、幸せとは他人がするものではなく自らが望むもの、不幸も幸福の一部であると否定された上に、釈迦の方法が零福よりも人々を幸福にさせている事実に発狂。裏返って凶神になってしまったが本分に反するため、本来の福神としての役割を果たすために7つに分裂したのが、七福神の誕生である。神器は斧爻であり、零福が自分にとっての不幸を感じるたびに、その不幸を吸うことで威力が増し形状が変化する巨大な斧。 自身を認めてほしい承認欲求に飢えており、それ故に人々から敬われている釈迦を恨み妬みもしたが、その釈迦が自分を一番理解していることを知り、殴り合いの果てに釈迦に救われ和解する。しかし、直後にベルゼブブに埋め込まれていた波旬が覚醒したことで、彼に吸収されて消滅してしまった。 波旬 『白き光と黒き陰混ざりし時、冥府の角目覚め常しえの闇生まれん』という言い伝えがと共に冥界に伝わる伝説の狂戦士であり、ベルゼブブやハデスといった冥界に関係する者しかその存在を知らず、彼らですらその姿を見たのはラグナロクが初めて。 ハデスが冥界を治める前に冥界を半壊させたという伝説を持つ怪物だが、その後に突如消滅していたので、ハデスも御伽噺の類いだと思っていた。かつて冥界に存在していた波旬の残穢をベルゼブブが回収して、密かに培養し種子を作り出して零福に植え付けていた。前世で消滅したのは有り余るパワーに身体が耐えきれなかったためで、零福を母体としたことで以前とは比べ物にならないほどの強靭な肉体を有している。 ハデスから凡百の神など足元にも及ばないと言い切る程の強さの持ち主であり、自身の身体を自在に変形させて武器を生成して戦う。 ハデス 冥界 ヘルヘイムを治める「冥界の王」でありゼウス、ポセイドン、アダマスの兄にあたる。 ポセイドンの敗北を聞き天界へと来た。本来出場選手ではなかったが6回戦後に釈迦が人類側から出場した為、空いた一枠を埋める形でポセイドンの仇討ちをするため自ら出場を決める。神器はバイデントであり、七回戦の直前にポセイドンの従者であったプロテウスから差し出されたトライデントの破片と融合させた。 ロキ 声 - 松岡禎丞 北欧神話の狡知の神であり、変身能力がある。飄々とした少年のような風貌であり軽い感じであり、変身能力や言動で他の神を揶揄ったりするが、ゼウスの全力と戦えるアダムを羨むなど、戦闘狂な面も持っている。 4回戦後に釈迦を呼び出し、神器練成による神をも殺せる神器の能力の高さに疑問を持ち、それを唯一可能に出来る方法から、釈迦に裏切り者かどうか問い詰めたがゼウスとオーディンによって場を後にした。 そして、6回戦で案の定というべきか釈迦が人類側で出ると宣言した瞬間、今までの飄々さが掻き消え、神々の誰よりも憤激した。 アポロン スサノヲノミコト アヌビス オーディン 声 - 速水奨 北欧の最高神であり、髪の長いオールバックに眼帯、両肩にフギン(声 - 中野泰佑)とムニン(声 - 山口智広)を乗せている。 ラグナロクに関しては何か独自の思惑があるらしく、波旬の件ではベルゼブブに釘を刺していた。 ベルゼブブ キリスト教の悪魔。科学者や修道士を彷彿とさせる黒ずくめの青年。 天界屈指のマッドサイエンティストであり、冥界に残っていた波旬の残穢から生み出した種を零福に植え付けた張本人。
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