富士原家
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富士原 なえか(ふじわら なえか) 本作の主人公。17→18歳の高校2年生。私立秀峰制覇学園2年C組。女子剣道部所属(副主将→主将)。 大富士原財閥総帥・全重郎の孫にして、大富士原家財産・権利の第一権利保有者で、なえか自身は知らなかったが18歳になれば財閥の全財産を相続し、世界を統治する権利を持つ。すなわち世界屈指の令嬢だが、本人は金持ちとしての生活は自分をダメにすると考えており、祖父の邸宅を離れ、普通の住宅街で住んでいるものの、両親が行方不明で不在のまま弟と、祖父が派遣した護衛メイド達と暮らすようになった。 バスト88cm以上の巨乳美少女で、その巨乳を友人の英子や美和を始めとする女性陣から妬まれてしまうことが多い。ことあるごとに新撰組や戦国武将、剣の心などを持ち出す侍マニア。剣の腕は超高校級であり、各種大会で好成績を収め団体戦で大将を務めるほど。性格は庶民的だが、公言していた意志を簡単に曲げたり、やるべき事を途中で投げ出したりとやや我が侭なところがある。しかも短気でかつ暴走がちで、もはや普通ではなくなってしまった周囲の環境に振り回され、あらぬ行動に出ることもしばしば。また、無神経な言葉を吐いて無用なトラブルを招いてしまうこともままある。体重管理に余念がなく常にダイエットを試みており、部活動もダイエットの一環だが、周囲からは呆れられている。 運動神経は良いものの、学業方面は今ひとつで、体育実技以外は芳しくない。特に数学は毎回赤点を取り、補習のために剣道大会を欠席して部員に迷惑を掛けるのもしばしばで、周囲からもその頭の悪さを度々突っ込まれ、問題視されている。また、料理、掃除洗濯、病人の看護に至るまで家事全般の才能は皆無で、コガラシ、フブキが派遣されるまで自宅はごみ屋敷状態だった。更に自分の置かれた立場や、薬物反応等にもとても鈍感。 全重郎誘拐騒動にともなって、暫定的に「世界メイド総支配」を含めた大富士原家の財産・権利を継承、騒動終息後は全重郎のタヌキ寝入りによって、半ば強引に大富士原家を継ぎ世界統治をするハメになるが、認識力が鈍い故にVIP扱いにされた事も無自覚に等しい。一方で普通に女として異性との恋愛にも憧れているが、男女に関係無く、自分の乳絡み以外での人との出会いや付き合い(それも決まってトラブルになってしまう)が皆無な日々に辟易としている。 コガラシ 「メイドガイ」を自称する男性メイド。大富士原全重郎により、なえか専属メイド兼ボディーガードとして富士原家に派遣されてくる。年齢不詳で大正12年から活動が確認されているが、師匠・カミカゼ曰く人間年齢で換算すると60歳には満たないとのこと。 白銀色の仮面で顔の上半分を隠し、エプロンドレスのような衣装を纏った筋骨隆々の大男。伸縮自在の長い黒髪を振り乱し、耳、歯、爪は鋭く尖り、常に不気味な微笑と共に威圧感を漂わせている。人並みはずれた身体能力、透視や催眠、飛行などの超能力、五感を含む計37の感覚器官など、超人的な能力の数々を有する。生命力も極めて高く、100年以上を生き、外的要因で死亡したとしても「メイド神の加護」によって即座に復活するなど、あらゆる点で人間離れした存在。下着は褌を着用し、戦闘時にはこれを伸縮自在の武器として使用する事もある。 正義感が強く家事全般のスキルは超一流であり、頭脳明晰。大正時代から大日本帝国に雇われた護国メイドガイとして働くとともに、メイドガイ以外にもミュンヘン工科大学博士、MIT教諭、傭兵など、数多くのエキスパートクラスの職業を経験しており、専門的な知識や技術を数多く有する。能力面では完璧なメイドだが、態度・口調は極めて横柄であり、主人や上司を含め敬語は誰にも一切使わず、相手を常に「貴様」呼ばわりする。一応メイドの基本として「主人への奉仕」を最重要任務と心得てはいるものの、他人のプライバシーや精神面(特に乙女心)のケアに関してかなり無頓着(本人はそれなりに配慮しているつもりである)な上に、目的のためなら手段は選ばずその数々の特殊能力を駆使し、毎回基本的人権を歯牙にもかけないセクハラ行為やトラブルを起こす。その度にフブキやなえかから制裁を受けているものの、コガラシ自身は純粋に任務のために行っており、悪意や下心は皆無であるため全く懲りない。 唯一の弱点はフブキが所有する「緊箍(きんこ)」なる笛の音。遠くからでも数秒間聞かせれば気絶し、至近距離から十数秒間連続して聞かせれば絶命するという(それでもすぐに蘇生するが)。またゴスロリメイド服には抵抗があるようで、なえかからこれを着るよう命令された時には、フブキを身代わりにして逃げ出している。なえかが荒屋敷やリィ・シャオロンなどと対決する時には、様々な修行という名の試練や、アドバイスを与えたり、自分の持つ数多くの技能を強制的に修得させたりもするが、それが的外れだったり、行き過ぎたりしてなえかからの鉄槌を下される事もあるものの、基本的に主人のなえかが自分自身の力だけで問題や試練を乗り越えることを望み、自分はそれに対し少々手を貸してやる程度という具合に、仕える主人を成長させてやりたい確固たる理念も持っている。 フブキ 19歳。コガラシと共に派遣されたS級メイドで、全重郎が幸助の好みとして、更にコガラシの暴走を食い止める為に選んだメイドガイ・テイマーであり、自称「敏腕メイド」。 「氷の微笑」とも言われる冷たさと美しさを兼ね備えた容姿端麗、隠し巨乳の着痩せするスタイル抜群の美女で、コガラシと違い振る舞いはいたって上品。通常メイドの家事スキルはもちろん、エージェント・メイドとして特殊訓練を受けており、武器や薬物毒物、情報や暗号解読に関するエキスパート。服の中に大量の暗器や装備品を隠し持ち、体重と合わせると85kgの重さがあるが、普段の動きはその重さをまったく感じさせず、コガラシを折檻する際、暗器の中から主に折り畳み式(実際には伸縮式)釘バットを使用する。 一見非の打ち所がないように見えるが、窮地に陥ると自己保身に走る上に、肝心なところで詰めが甘く、ドジを踏んでしまう面が多々あり、アラシからもその点を心配されている。なえか同様数学は苦手で、非常に酒に弱く脱ぎ上戸。また肉弾戦は苦手分野で、暗器がなければ戦闘には全く対処できず、剣術なども会得していない。富士原家に来てしばらくは普通に任務をこなし、秀峰町の男共から「美の女神」と慕われていたが、次第にドジな本質を見せるようになり、周囲から「ドジッ娘メイド」と呼ばれ、遂には町内全体で普通にドジッ娘認定され、(本人やアラシにとって)悪い意味で人気者となってしまう。 一応コガラシの上司であるが、回が進むごとにコガラシに服を透視されるなどのセクハラや、望まない事に強制参加させられるという具合に振り回されることの方が多くなり、ギャグキャラとなっていった。都合が悪くなったときの逃げ足は速く、また明るく見えても、本来は根暗な面が強く、「ドジッ娘」呼ばわりされてモチベーションとテンションが急降下して、それを引きずったままずっと立ち直れなかったり、藁人形で自分を貶めた相手への恨みを込めて釘を打ち込んだりするなど性格はかなり陰気。また、冷え性の体質のために毛糸のパンツ等の下着や腹巻きを着用し、幼い頃からアラシに厳しく躾けられた事から、人前でミニスカートなど肌を露出する服装をすることを嫌う。 富士原 幸助(ふじわら こうすけ) なえかの弟。秀峰制覇学園1年模型部所属。なえかに万一のことがあった場合は、いずれは財閥の財産を継承する権利を持つ第二権利保有者だが、本人は家にメイドが来てくれさえすれば権力に固執する気はない。 体重80kgのぽっちゃり体形。美少女ゲームやフィギュアを山ほど持っている、メイドさん大好きなオタク。2万人を超える大富士原邸のメイド全員の顔・名前・スリーサイズを把握しているなど、メイドに対するこだわりは常軌を逸しており、メイドキングダムやマジカルメイド教団といった、メイドの派閥については凄まじい情報を持つ。多少ゲームに毒されているところもあるが性格は素直で、ある意味富士原家一の常識人。また、美少女やメイドだけでなく動物にも愛情を注ぐなど、アブノーマルな気はあっても本質的には心優しい人物。 祖父・全重郎譲りである極度の水太り体質で、サウナに入ると普通の体格にまで痩せ(重量差は約28kg)、大量のコーラを飲むと元に戻る。痩せたときの顔は、なえかやフブキですらときめくほどさわやかで美形。父親譲りの文才もあり、全日本ジュニアメイドノベルズ大賞に応募し、自作品の『隠し砦の三メイドさん』では、ラッキー幸助のペンネームで名を馳せ、『七人のメイド侍さん』では優勝を果たした。 富士原家駐屯メイド小隊 なえかが大富士原家暫定頭首となった後、富士原家に住み込む事になった新人メイド部隊。班長、ヒバリ、ひし形口、ポニーテールのメイドの10代の少女4人で構成されている。 班長は男言葉とショートカットの外観からも感じられる行動派だが、やる事が常に空回りしている。ヒバリはバストサイズ78のBで、シリコンパッドブラを着用し、富士原家に来る前から何度か登場している等、当初はモブキャラであり、名前が判明したのは、原作の56話からで、語尾の最後に「ッス」を付けるのが口癖。また、ひし形口は思ったことをはっきり言い、あまり敬語を使わず、原作66話で若き全重郎を見た後に全重郎の前で「百貫デブ」と口走ったことから減給を言い渡された。ポニーテールは4人の中ではクールな言動と表情で判るように冷静な性格だが、その分あまり目立ったところはない。 正式な所属は大富士原財閥の暫定頭首隠密護衛小隊第3班であるが、隠密部隊でありながら、配属初日にあっけなくコガラシに発見されてしまった上に、学園の教師・生徒の大半の前でコガラシの丁稚扱いされる失態を犯した事でアラシと大隊長の逆鱗に触れ、「S級以上のメイドのみが非常に厳しい審査を経て授与申告できる勲章・銀のメイドエンゼルを授与されるまで帰隊不許可無給」という懲罰研修を課されるハメになり、先輩であるS級メイド・フブキを頼って富士原家にやってきた。 最初は銀のメイドエンゼルを手に入れる目的で軍隊紛いな早朝訓練をしたり、メイド好きの幸助が暴走することから迷惑がられていたが、護衛役やマジカルメイド教団との戦いなどを通じて次第に打ち解け、なえかやフブキと気が合う親友の様な間柄となっていった。 胸のサイズは班長が普乳で、ひし形口が巨乳、ヒバリとポニーテールが貧乳。なお、ひし形口の先祖は、大正時代に「菱比丘尼(ひしびくに)」と呼ばれた尼僧だったことが判明している。また4人ともなえか同様、男性にはさっぱり縁が無くモテない。 富士原 幸一郎(ふじわら こういちろう) なえかと幸助の父。物語が始まった段階では南米に墜落した航空機に搭乗していたが、当時から死体などが見つかっておらず、最終巻まで行方不明のままとなっていた。ジョー(後述)の調査によれば生存の可能性は高いとされていて、航空機事故が偶然なのか財閥関係者の手によるものかは不明だが、全重郎は偶然ではないとにらんでいた。 第12巻でその名が判明。メイド界のシュリーマンを目指す考古学者で、メイド題材作品小説を執筆したベストセラー作家でもある。南米のメイド神殿の謎を解読し、更に妻なおりのメイド特性を義父である全重郎よりも早くに気づいたが、全重郎からは当初からなおりとの結婚を反対されていた事に加え、そんなメイド眼(=メイド馬鹿体質)の高さを認められつつも、嫉妬感情を捨てられずに勘当されてしまった過去を持つ。 フブキの母タツマキの他、コガラシとその前主人ジョーとも旧知の関係であった。顔立ちと体格は痩せている時の幸助に似ている。 富士原 なおり(ふじわら なおり) なえかと幸助の母でかつ、全重郎となつきの娘で旧姓は大富士原なおり。夫の幸一郎と共に南米の飛行機事故で行方不明となっていたが、最終巻で生存が確認され、タツマキの護衛で夫と南米奥地に眠るメイド神殿遺跡の調査をしていた。容姿と巨乳はなつき似で、なえかもその特性のみ遺伝している。 夫の趣味でメイド服を着こなしており、駆け落ち同然で南米のメイド遺跡調査に向かったが、体調を崩し一時帰国を余儀なくされた病弱な体質だったが、なえかの殺人看護を受けてからは体が次第に頑強になり、なえかが火や刃物を使うようになってからは病弱ではなくなったという。 なえか達と再会後、物語が終了する時には再び幸一郎とメイド神殿の調査に旅立った。
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なえかと幸助の自宅。2階建てでかなり広い。静岡県内の架空の都市・蒼木ヶ原市秀峰町に存在する。なえかが17歳6か月の頃にはコガラシとフブキが派遣され、18歳半月の頃には大富士原家暫定頭首隠密護衛小隊第3班4名が駐屯したことで、8人暮らしとなっている。
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