チームラビッツ
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「銀河機攻隊 マジェスティックプリンス」の記事における「チームラビッツ」の解説
もともとはMJP計画の養成機関「グランツェーレ都市学園」における、団体行動に適していないメンバー同士を再編成した5人組のチーム。個々の潜在能力は高いものの、協調性などに欠け成績が最悪であることから周囲には「ザンネン5」(ザンネンファイブ)と呼ばれているが、司令のシモンは彼らの生存防衛本能のレベルが高いことに着目し、「アッシュへの適性が一番高いメンバー」として特別視している。最前線のウンディーナ基地を防衛したことからマスコミに「マジェスティックプリンス」と報道され、この呼称が人類に定着していくこととなった。 当初は学生の身分のまま戦闘に参加していたが、学園を飛び級で卒業した後はMJP機関・特殊宇宙戦闘大隊・第十二作戦中隊・戦闘母艦ゴディニオン・第5分隊機動科へ所属。 中盤からアンジュが加入し6人のチーム体制になった。 ヒタチ・イズル 声 - 相葉裕樹 所属:MJP機関特殊宇宙戦闘大隊第十二作戦中隊/階級:少尉/年齢:16歳/趣味:漫画描き/性格・特徴:ポジティブ、明朗快活、単純/認識番号:MS011-13-78 チームのリーダーであり、レッド5のパイロット。ザンネン5としての異名は「ザンネンリーダー」。MJP計画の第三世代に当たる。グランツェーレ都市学園にてパイロット訓練を受けていたが、MJP司令官シモンによりアッシュのパイロットとして緊急招集され、少尉任官、最新鋭艦であるゴディニオンに配属、同じく最新鋭機であるレッド5のパイロットとなった。 ザンネン5のメンバーゆえに周囲からさまざまなことを言われていたが、そのような状況でも常に明るく前向きな行動を取る。しかし、深く考える前に反射で動くところがあり、チームの面々からよく突っ込まれている。 MJP計画により養成学校に入った時に記憶を消されており、「幼馴染」や「親への反抗」というワードに過剰反応する。 入寮した部屋でたまたま見つけた昔のコミック雑誌(『月刊ヒーローズ』)を見て大きな衝撃を受け、漫画を描くようになった(この時代、漫画はほぼ描くのも読むのもデジタルに移行していたが、イズルはそのことを知らず、コミック雑誌と一緒に見つけた漫画の描き方の通り手描きにこだわっており、使う道具も本格的)。ただし、その絵は下手で、内容も周囲からいい評価は得られていない。「ヒーローは負けたら80%の確率で修行をする」など、行動原理も漫画の受け売りが多い。ちなみに泳げない。 15話でハーモニック・レベル(後述)が上がったまま下がらなくなった時には、態度が普段と大きく変わり一人称が俺になったり描いた漫画が面白くなる等の変化が起きたが、ケイのケーキのショックで元に戻った。覚醒の影響は後の日常生活にも出始めており、プロジェリア症候群によく似たものが発症している。 劇中、テオーリアとは記憶が消される前になんらかの繋がりがあることが示唆されていたが、20話にてシモン司令とテオーリアのDNAを元に生み出されていることが明らかになる。同じシモンの遺伝子を共有するアサギとは遺伝子上の異母兄弟となり、彼を「お兄ちゃん」と呼ぶようになる。 集中力に秀でており、その特性は戦闘や日常で大きく顕現している。夢は漫画家かヒーローになること。 最終決戦では上記の症状もあって待機を命じられていたが、作戦中盤から出てきたジアートを抑えるために出撃する。戦いの最中で一時的にレッド5に取り込まれ、ジアートとの戦いに執着したが、チームの説得により正気に戻る。そして、レッド5の完全な制御方法を体得し、ジュリアシステムを真の姿へと変化させた。終盤でのスターローズとゲートの激突の余波と破片を受けたことで機体が半壊するが、自身も負傷するなかでジアートの追撃を受けつつも、レッド5の外装を囮にして虚を突いて勝利する。 アサギ・トシカズ 声 - 浅沼晋太郎 所属:MJP機関特殊宇宙戦闘大隊第十二作戦中隊/階級:少尉/年齢:17歳/趣味:盆栽/性格・特徴:生真面目、皮肉屋、あがり病、胃痛持ち/認識番号:MS011-12-41 チームのフォワードであり、ブルー1のパイロット。異名は「ザンネンイケメン」。イズルたちと共にグランツェーレ都市学園にてチームへ所属しており、少尉任官と同時にゴディニオンに配属、最新鋭機であるブルー1のパイロットとなる。 パイロットとしての能力は極めて高く、実際の操縦技術に優れて戦闘に関する知識も豊富だが、精神面が弱く本来の力をなかなか発揮できない。また、高いプライドとよく回る頭が邪魔をしてチームや周囲の人間をやや下に見る傾向があり、コミュニケーションに問題がある。その上、チームでは自分がリーダーであると考えていたので、イズルがリーダーとなったことにわだかまりがある。緊張に弱く、戦闘中でも胃痛に悩まされるなど、胃薬が手放せない体質。仲間のことは昔も今も大切に思っており、チームを悪く言う相手には真っ先に手を出す激情家でもある。ケイのことを若干意識しており、そのケイがイズルに好意を抱いていることを察して少し思うところがある。 そのパイロット適性の高さから大きな戦いでは指揮も戦闘も十全にこなすも、本人は満足することはなくイズル等へのコンプレックスを増大させていたが、物語後半、スズカゼへの相談を経て、イズルをエースパイロットと認め自身はサポートに徹することを決め、悩みが吹っ切れたことでハーモニック・レベルが大きく上昇した。その後、稼動テストのためレッド5に乗った際に起動してしまったことでイズルとの関係に疑問を抱き、シモンが遺伝子上の「父」であること、イズルと遺伝子上の異母兄弟にあたることを知る。そのことを切っ掛けにイズルに対して兄としての情や責任感が芽生えていくこととなった。 整備士のアンナと会話することが多く、その対応はかなり適確だが、自分より遥かに年下の彼女に自身の性格や失敗を慰められたり叱咤されることに負い目を感じている。 スターローズの自室には、リラックスのためのアロマグッズや観葉植物が多い。スターローズの個室が彼らにとって広すぎるため、彼の部屋には他のメンバーが揃って入り浸ることが多く、そのことに苛立ちを隠せない。私服の時は正方形を星型に重ねたチョーカーをしている。 夢はMJPの最新鋭機を操る優秀なパイロットとなること(後半、シモンから教官への道を勧められた時もパイロットでいることを望んだ)。 本編では描写されていないが、本編開始以前からアッシュ運用テストに参加しているという設定が存在する。この秘密テストによってグランツェーレ都市学園を一年間休学扱いとなっていたため、周囲からは落ちこぼれ扱いを受けたのが本人にとっては大きな苦痛の種となった。 クギミヤ・ケイ 声 - 日笠陽子 所属:MJP機関特殊宇宙戦闘大隊第十二作戦中隊/階級:少尉/年齢:16歳/趣味:お菓子作り/性格・特徴:冷静、理知的、味覚音痴/認識番号:MS011-13-26 チームのコントロールであり、パープル2のパイロット。異名は「ザンネンパティシエ」。通常のレーダーでは捉えきれない特殊電波をキャッチできるほどの聴覚と空間把握能力を持つ。広域戦術警戒管制型機体であるパープル2に搭乗、その優秀な索敵能力と計算能力を生かしてチームのコントロール役として、戦闘区域内の状況把握と分析、指揮機からの命令に従って味方機の管制と最適なフォーメーションの指示を行う。 チームの中では比較的冷静で、感情よりも理性で動こうとしているが、噛み合わないメンバーだらけで冷静になり切れない時もある。チームメイト相手にはすぐ手が出たり毒舌家な一面もある。 趣味はお菓子作りだがどういったレシピを参考にしているか不明(一応レシピ本を所持しているが実際に参考にしているかは不明)で、砂糖100%の味付けと鮮やかすぎる色彩が基本となっている。本人はその味に問題を感じていない模様で、他の人間が甘すぎて不味いというのに疑問を感じており、実際にアンジュが作ったケーキ等は「甘くない」と言い放つほどの味覚音痴。スイーツに関しては食べることにも目がなく、普段の食事もパフェなどの甘い物で済ませている超甘党。 相談に乗ってくれたり窮地を救ってくれたイズルには思う所があり、話を進めるごとに彼へ好意を強めていくが、その一方でテオーリアに思いを寄せる彼の姿を見て複雑な感情を抱く。また、チームで年下のタマキと接する際は姉のような包容力を見せることもある。 異常なほどの聴覚を持つため、日常生活ではヘッドフォンを付けてある程度の音を遮断していることもある。元来、人と喋ることが苦手でもあり、他人の音を聞かないように、静かな場所で孤独に過ごすのを好んでいたが、ラビッツのメンバーとの関わりの中で人付き合いを学んでいった。 細身のスタイルだがバストに恵まれていないことを気にしており、パチスロではシャワーで隣り合ったタマキの巨乳を見て溜息をつくシーンがある。 イリエ・タマキ 声 - 井口裕香 所属:MJP機関特殊宇宙戦闘大隊第十二作戦中隊/階級:少尉/年齢:15歳/趣味:恋愛情報収集/性格・特徴:スピード狂、おおらか、惚れっぽい/認識番号:MS011-12-04 チームのブースターであり、ローズ3のパイロット。異名は「天然系恋愛ザンネン」。他のアッシュよりも圧倒的に巨大なブースターを装着したローズ3に搭乗。スピード狂で動体視力が良く、Gに対する耐性も強いので、加速力の優れた機体で敵陣に突入、一撃離脱で撹乱する戦法を得意とする。戦闘時の連携は当初苦手だったが徐々に改善していく。 小柄で幼い容姿に、「だ」が「ら」になってしまう舌っ足らずな喋り方など子供っぽいが、胸の発育は非常に良い。よく言えば天真爛漫で大らかだが、あまり細かいことを考えず、本能で動いている所もある。そのためか、時々核心を突くような発言をすることもある。人間関係の希薄さを埋めようとするためか恋愛に憧れていて、少しでも異性から好意を向けられたりイケメンを見かけるとすぐに告白する。しかし、相手と仲良くなる前にまず告白なので、それが実ったことは無い。その相手はイケメンなら誰でも良いらしく、敵であるジアートの映像に対しても惚れてしまっていた。チームの男子たちへの態度はごく普通であるものの、美形とは程遠い自身のピットクルーの容姿には不満の声を漏らしている。グランツェーレ都市学園在籍時は、教室の机の中に恋愛の指南本(男性向け)を隠しており、恋愛に関することだけはかなり勉強した。しかし、性知識自体は皆無で、男女の身体が絡み合う様子をプロレスと勘違いするほど。パチスロではダニールに告白するミッションが設けられている。 前述のように惚れっぽい性格である一方で、パトリックの自分への恋心を理解していなかったが、彼の死後にプレゼントとして届けられた塩辛でそのことに気づき、皆の前では明るく振る舞ってその塩辛を食べるも、ケイに対しては後悔と悲しみを吐露していた。そしてオペレーション・ヘブンズゲートでルティエルをパトリックの仇としてアサギの命令を無視して追い回し、結果的に彼女を撃破した。 好物は白ごはんと塩辛。白ごはんだけでなく、お好み焼きに塩辛をのせて食べるシーンも見られた。他にも渋い趣味の和食系が好み。散らかし魔。 スルガ・アタル 声 - 池田純矢 所属:MJP機関特殊宇宙戦闘大隊第十二作戦中隊/階級:少尉/年齢:16歳/趣味:銃弄り、兵器スペック暗記/性格・特徴:陽気、軍事マニア、絶対記憶/認識番号:MS011-13-88 チームのガンナーであり、ゴールド4のパイロット。異名は「おしゃべりザンネンスナイパー」。遠距離射撃が得意で、一部の記憶力がずば抜けている。猫を連想させる髪型と眼鏡を掛けているのが特徴。他のメンバーと共にゴディニオンに配属になり遠距離支援砲撃型機体であるゴールド4に搭乗、的確な砲撃支援によって前衛の攻撃を援護する。 重度のミリタリーオタクのため、兵器のスペックや具体的な能力にも詳しく、射撃全般において卓越した技量を持っており、訓練よりも実戦の方が冷静で優秀な能力を発揮する。性格は陽気かつ軟派で、食堂のお姉さん(ナトリ・シオン)を始めとして美人と見ればすぐ口説くが、口説き文句が過去の銃になぞらえているため、言われている相手はほぼ理解不能。それ以外の場面でも薀蓄を語り出すと周りが見えなくなる傾向がある。ただし、かなりの純情かつ臆病で、ポルノ動画をまともに見られないという部分も持つ。 学園時代は戦闘にて軽率なアサギと馬が合わず、衝突することも多かったが、アサギの余裕が出てからは関係も大きく改善された。 記憶力の良さから消されたはずの記憶を一部覚えているのか、そのことに関して考察する思慮深さもあり、自身たちの境遇に対して諦観めいた言葉を零す場面も見られる。思慮の深さは戦闘中でも顕現しており、メンバーがパニックになっている場面でも援護射撃を確実に行ったりしている。ケレス大戦では指示に対する行動、武器換装の指示を的確に行っている。 カレーが大好物だが本格よりレトルトの味を好む。 クロキ・アンジュ 声 - 渡辺明乃 所属:MJP機関特殊宇宙戦闘大隊第十二作戦中隊/階級:少尉/年齢:15歳/趣味:不明/性格・特徴:二重人格/認識番号:MS012-21-17 6人目のラビッツであり、ブラック6のパイロット。異名は「人格ザンネンルーキー」。イズルたちの後輩として、グランツェーレ都市学園からチームラビッツに配属され新任少尉。中性的な外見で現在は性別不明。普段はおとなしく控えめ、内向的で何でもそつなくこなし、運動能力や戦闘能力もイズルたちよりも上である。しかしチームプレイに馴染めず協調性に欠けているので、独断専行する場面が多い(学園にいる生徒たちの典型例と言われている)。また、アッシュに乗り戦闘を行うと人格が豹変し、攻撃的で罵詈雑言を吐きまくる。 イズルたち5人の特性を一人で併せ持ちお菓子作りや料理にも長けているが、別にそれらが趣味ではなく基礎教養として身につけているだけである。大抵のことは出来るが、特に趣味らしい趣味は無く平素は娯楽にも特に興味は示さない。 当初は性格面の問題もあり、チームラビッツの中でも浮いた存在だったが、次第に親交を深めていき、仲間として馴染んでいく。芽生えた仲間意識は凶暴化しても健在であり、ルティエルとの死闘ではアサギ・タマキと見事な連携を発揮して撃破に貢献した。 従来のジュリアシステムを否定し、アッシュの人格も含めて内包させることにより戦闘力の強化を図ったため、「アンチ・ジュリアシステム」から取って「アンジュ」と名付けられた。ただし、この説について真偽のほどは不明である。
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