味付けとは? わかりやすく解説

あじ‐つけ〔あぢ‐〕【味付け】

読み方:あじつけ

味をつけること。また、味をつけた食品


調味料

(味付け から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/14 07:13 UTC 版)

各種調味料

調味料(ちょうみりょう、: Seasoning[1])は、料理の調味に使う材料。

概要

料理への味付けを目的としたもの。和食の味付け手順では、主なものに、砂糖醤油味噌があり、「さしすせそ」と称される。調味料は、それ自身が食品であったり、化学調味料などの食品添加物であったりと多種にわたる。

分類

調味料には多くの種類があり、代表的なものは別個に名を持つ。

味の種類では甘さを加えるものを甘味料旨味を与えるものを出汁などという。特別な香り・辛さをつけるものを香辛料という。

その由来や製法は次のように様々である。

  • 味の成分を抽出し、より純化・精製したもの。砂糖食塩はこの例である。
  • 醤油味噌などの発酵食品発酵により素材を味付けに適したものとする。
  • 様々な材料成分を煮出したもの。ウスターソースケチャップは、煮詰めて味成分を濃縮させる。
  • 香辛料などの素材を粉砕したもの。胡椒や七味唐辛子がこの例である。

物質の状態による分類では、固形タイプ[3]粉末タイプ、液体タイプ、ペーストタイプ、半固体状のもの(マヨネーズなど)[2]、他にジュレなどもある。

電気的な刺激で味を知覚させる研究も行われている[4]

加え方

調味料を加えることは、料理の重要な要素であり、その加え方も様々である。完成したものに加える場合、加えた後にその他の処理をする場合があり、またそのタイミングや順番も重要である。

日本では家庭料理において調味料を使うタイミングとして、「さしすせそ」というものがある。これは、素材に味が染み込ませるのに好適な順序として挙げられるもので、「砂糖」「塩(食塩)」「」「せうゆ(しょうゆ)」「みそ」の順である[注釈 1]

食べる直前に使う例もある。そのため、醤油差しや食塩は食卓に常備するのが普通である。

塩はしょっぱさを与えるものであるが、甘いものに混ぜて甘味を増加させるためにも使用される。例えば、スイカに食塩を少量かけて食べることで甘味をより強く感じられる。このように異なる味があるときに一方の味がもう一方の味を強めることを、「味の対比効果(あじのたいひこうか)」という[5]

日本料理における調味料の位置付け

前近代における伝統的な日本料理は、「醤油」と「味噌」といった二大万能調味料があったことで新しい味付けをする試みはあまり成されなかった[6](味噌を万能とする表現は『本朝食鑑』にもある)。これは日本料理の特徴が、四季の多様な食材に頼っていたことにもより、食材に手を加えない(食材本来の味を包丁の切り方でいかに引き出すか)といったこだわりも、豊富な食材がある大前提で成立したものとされる[7](日本料理の海外進出が難しいのも、の食材頼りにある[7])。こうした日本料理の気風から調味料による人工的味付けはあまり好まれなかった。

料理店で出された料理に対し、持参の調味料をかける行為はマナー違反であり、北大路魯山人はフランス料理店で口に合わないとしてわさび醤油をかけた逸話がある(当該項目を参照)。

地方独特の調味料

脚注

注釈

  1. ^ しかし現代では、めんつゆポン酢などを一度に加えることが多い。

出典

  1. ^ プログレッシブ和英辞典(コトバンク)
  2. ^ a b [PDF] 1-0317 調味料及び香辛料類 - 文部科学省
  3. ^ 固形ブイヨンは日本農林規格では「乾燥コンソメ」という名称になっている[2]
  4. ^ 味の素「電気調味料」発表 皮膚への電気刺激で減塩食を“しょっぱく”するネックバンド型デバイスなど開発へ”. ITmedia NEWS. 2024年9月14日閲覧。
  5. ^ 『大人も知らない?続ふしぎ現象事典』2023年、マイクロマガジン社、p.92
  6. ^ 石毛直道 他共著 『文化と人類』 朝日新聞社 1973年 pp.208 - 209
  7. ^ a b 石毛直道 他共著 『文化と人類』 p.209

関連文献

  • 大久保洋子「江戸の調味料」『日本調理科学会誌』第47巻第4号、日本調理科学会、2010年、233-235頁、doi:10.11402/cookeryscience.47.233 

関連項目

容器

外部リンク


味付け

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/09 09:10 UTC 版)

食塩水」の記事における「味付け」の解説

スパゲティなど、パスタ類をゆでる場合濃いめ塩水を使う。これは、これらが塩味含んでいないので、ゆでる際に味付けをするためである。他方うどんやそうめん真水でゆで、元々含まれる塩分流し出す。野菜茹でる際などにも食塩水を使う。これには、沸点上昇によってより高い温度加熱できる効果があるなどの説があるが間違いであり、薄く塩味をつけることが実質的な目的である。水の沸点上昇は1リットルに対して1モル溶質あたり約0.515 K と小さいため、概算で1リットルに対して大さじ4杯の食塩加えるごとに、沸点が約1度ずつ上がる計算になり「高い温度」が期待できるほど食塩加えたら、ほとんどの料理塩辛くなりすぎる。したがって通常料理に使う食塩濃度では、沸点上昇による調理への影響はないと考えて良い

※この「味付け」の解説は、「食塩水」の解説の一部です。
「味付け」を含む「食塩水」の記事については、「食塩水」の概要を参照ください。

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味付け

出典:『Wiktionary』 (2021/08/21 09:52 UTC 版)

和語の漢字表記

あじつけ

  1. あじつけ」を参照

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