醤とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 食物 > 調味料 > > の意味・解説 

しょう【×醤】

読み方:しょう

人名用漢字] [音]ショウシャウ)(漢) [訓]ひしお

肉の塩辛。「肉醤

調味料一種。「醤油

[補説] 人名用漢字表戸籍法)の字体は「醬」。

難読醤蝦(あみ)


しょう〔シヤウ〕【×醤】

読み方:しょう

麦・こうじ・豆・米などをねかせてから、塩をまぜて作った調味料ないし嘗物(なめもの)。味噌醤油原体。ひしお。


ひ‐しお〔‐しほ〕【×醤/×醢】

読み方:ひしお

(醤)

大豆小麦作った麹(こうじ)に食塩水をまぜて造る味噌似た食品なめ味噌にしたり調味料にしたりする。ひしお味噌。

醤油のもろみの、しぼる前のもの。

(醢)魚・鳥などの肉の塩漬け。肉(しし)びしお。


読み方:ヒシオ(hishio)

小麦大豆からつくった麹に食塩水などを加えてつくった味噌一種


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/03/20 05:46 UTC 版)

(醬、ひしお、ジャン)は、調味食品、調味料の一種。

なお「醤」の字体は印刷標準字体では「醬」、つまり上部が”將”であり、「醤」は簡易慣用字体である[3]。本記事内では文字化けを回避する趣旨で可能な限り「醤」と記す。

定義

「醤」は中国語では jiàng (チアン/ヂアン)と発音する。これに倣い中華料理の分野では日本語でも「ジャン」と読むことが多い。「醤」は3つに大別され、第一に最も古くからある動物性たんぱくの醤である(カイ)があり肉醤魚醤が含まれる[1]。第二は大豆や小麦など穀物を発酵させた醤である[1]。第三は果醤(グオジャン、ジャム類)や番茄醤(ファンチェジャン、トマトケチャップ)、蛋黄醤(ダンホワンジャン、マヨネーズ)など必ずしも発酵しない粘稠性をもつ調味食品で、花生醤や芝麻醤などの調味食品やその加工品を含める[1]

現代日本語で醤(ひしお)と呼ぶ場合は「食品を麹と食塩によって発酵させて製造した調味料または食品」をいうことが多い[2]

中国の醤

醤の歴史は古代中国大陸に遡り、周王朝の『周礼』という文献に「醤用百有二十甕(醤のために120の甕を用いる)」という記載がある[4][1]。周には醢人(かいじん)という役職があり肉醤の醢(カイ)を作っていた[5]。また『論語』の「郷党第十」編には「不得其醤不食(適当な醤がなければ食べない)」[6]、『史記』には「醤千甕」という記載がある[1]。ただし、周王朝時代に突如として発明されたものではなく、これ以前の殷王朝期から既に食されていたと考えられる。醤の種類によって配膳が決められており、例えば、鳥獣や魚の肉を原料とした「醢醤」を食材に付けて食べる場合、「食の主である」という理由で並べた料理の内側に置かれた。また食べ方にも「上質な醢醤は肉が多いので啜ってはならぬ」「質が劣る醢醤は水気が多いので啜って構わぬ」といった規定が定められていた。食材によって使用する醤も決まっており、儒教の経典である『礼記』の内則巻十二には「鶏やスッポンを煮るには醢醤」「魚を煮るには卵醤」「干し肉の吸い物には兔醤」「鹿肉には魚醤」「魚の膾には芥醤」などが記されている[7]

最も古く作られるようになったのは肉醤や魚醤で、前漢時代武帝在位期に中央アジアから大豆が移入されると[8]、次第に豆や小麦などの穀類を使った醤が作られるようになった[1]。また、中国の各地方には独特の醤が残されており、地方の気候条件の違いや加工原料の違いに合わせて同じ種類の醤でも加工方法が異なるものがある[1]

近年ではインターネットにおいて「○○ちゃん」という意味でも使われる。これは日本語に由来する音写の当て字で、主にACGNにおいて使われる[要出典]

日本の醤

日本では海水からとる塩水と米からが作られるようになっていたが、遣隋使遣唐使によって大陸との往来が盛んになると、未醤(みしょう)、肉醤(ししひしお)、豆醤(まめひしお)などが貴族の食事に取り入れられた[5]

701年(大宝元年)の大宝律令に官職名として「主醤」(ひしおのつかさ)という記載が現れる。この官職は、宮中の食事を取り扱う大膳職にて醤を専門に扱う一部署であった。

903年(延喜3年)の『和名抄』(日本最古の辞書)において、醤の和名に「比之保」(ひしほ)が当てられている。

927年(延長5年)の『延喜式』には、醤一石五斗、豉(くき)一石の醸造例が記されており、これらは味噌に似た植物性調味料だったといわれている[5]。延喜式には平安京の東市には醤の店が51軒、西市には味醤(未醤)の店が32軒あるとの記述もある[5]

さらに1116年(承久4年)の太政大臣藤原忠通の年賀の献立を記した『類聚雑要抄』(るいじゅうぞうようしょう)には、具体的な図による描写も現われ、そこには塩、酒、酢とともに小皿に入れられたものが『四種器』(よぐさもの)と記されている。

江戸時代の『和漢三才図会』巻一〇五造醸の部にも「醤」の記述がある[5]。しかし、中世に調理法は大きく変わっており、近世の初めには醤油砂糖が広まり、鰹節のだしなど調味料を段階を重ねて使う調理法が主になったため古来の醤が調味料として活用されることは少なくなっていった[5]

朝鮮の醤

朝鮮には主にテンジャンカンジャンコチュジャンなど数種類の醤がある。2024年、韓国の醤作りに関する文化はユネスコ無形文化遺産に登録された[9]

脚注

  1. 1 2 3 4 5 6 7 8 童江明, 李幼均, 伊藤寛「中国の醤 (その1) 原料の異なる醤の製造法」『日本醸造協会誌』第92巻第11号、日本醸造協会、1997年、815-821頁、doi:10.6013/jbrewsocjapan1988.92.815ISSN 0914-7314NAID 130004306183
  2. 1 2 香川県で一番大きい島(小豆島) 香川県,2020年
  3. 平成12年12月8日 国語審議会答申「表外漢字字体表」、No.491参照。
  4. 渡邉敦光監修『味噌大全 増補改訂版』東京堂出版、2024年10月10日発行、p.18.
  5. 1 2 3 4 5 6 菊地勇次郎「醤と鼓 : その時代的変遷」『日本釀造協會雜誌』第68巻第7号、日本醸造協会、1973年、487-492頁、doi:10.6013/jbrewsocjapan1915.68.487ISSN 0369-416XNAID 130004323881
  6. 渡邉敦光監修『味噌大全 増補改訂版』東京堂出版、2024年10月10日発行、p.19.
  7. 渡邉敦光監修『味噌大全 増補改訂版』東京堂出版、2024年10月10日発行、pp.18-19.
  8. 渡邉敦光監修『味噌大全 増補改訂版』東京堂出版、2024年10月10日発行、p.19.
  9. UNESCO - Knowledge, beliefs and practices related to jang making in the Republic of Korea (英語). ich.unesco.org. 2024年12月13日閲覧。

関連項目


出典:『Wiktionary』 (2016/07/28 12:38 UTC 版)

発音(?)


出典:『Wiktionary』 (2021/08/12 02:05 UTC 版)

発音(?)

熟語: 日本語



※ご利用のPCやブラウザにより、漢字が正常に表示されない場合がございます。
Copyright © KANJIDIC2 - the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group(EDRDG), used in conformance with the Group's licence. Copyright © 1991-2010 Unicode, Inc. All rights reserved. Stroke Order Diagrams(SODs) licensed from © Kanji Cafe.

「醤」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



醤と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳

英語⇒日本語日本語⇒英語

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「醤」の関連用語





5
78% |||||

6
鱁鮧 デジタル大辞泉
78% |||||

7
魚醤 デジタル大辞泉
78% |||||


9
回鍋肉 デジタル大辞泉
72% |||||

10
72% |||||

醤のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



醤のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの醤 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryの (改訂履歴)、 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
漢字辞典
Copyright © KANJIDIC2 - the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group(EDRDG), used in conformance with the Group's licence.
Copyright © 1991-2010 Unicode, Inc. All rights reserved. Distributed under the Terms of Use in http://www.unicode.org/copyright.html.
Stroke Order Diagrams(SODs) licensed from © Kanji Cafe.
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2026 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2026 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2026 GRAS Group, Inc.RSS