ウラノスとは? わかりやすく解説

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ウラノス【Ūranos】

読み方:うらのす

《「ウラヌス」とも》

【一】天の意》ギリシャ神話で、世界最初支配者女神ガイアの夫。神々の祖で、ゼウス祖父

【二】天王星のこと。


ウラノス

名前 Uranus

ウーラノス

(ウラノス から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/25 06:45 UTC 版)

ウーラノス
Οὐρανός
カルル・フリードリッヒ・シンケルの絵画『ウーラノスと踊る星々』(1834年)
ベルリン工科大学建築美術館所蔵
住処 天空
配偶神 ガイア
ガイア
子供 クロノス, オーケアノス, コイオス, クレイオス, ヒュペリーオーン, イーアペトス, テイア, レアー, テミス, ムネーモシュネー, ポイベー, テーテュース, キュクロープス, ヘカトンケイル, ギガース, メリアス, アプロディーテー, エリーニュス
ローマ神話 ウーラヌス, カイルス
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ウーラノス古代ギリシア語: Οὐρανός古代ギリシア語ラテン翻字: Ouranós)は、ギリシア神話に登場する天空神である。全宇宙を最初に統べた原初の神々のとされる。ウーラノスとはギリシア語で 「天」 の意味で、天そのものの神格化である。日本語では長母音を省略してウラノスとも表記する。

ローマ神話にも取り入れられカイルス(Caelus)と呼ばれる[1]

概説

ジョルジョ・ヴァザーリクリストファーノ・ゲラルディ英語版の1560年の絵画『クロノスに去勢されるウーラノス』。ヴェッキオ宮殿所蔵。

ガイアの息子であると同時に夫でもあり、ガイアとの間にクロノスティーターン12神をもうける。

また、キュクロープスヘカトンケイルもウーラノスとガイアとの間の子供だが、ウーラノスはその醜怪さを嫌い、彼らをタルタロスに幽閉してしまう。これに怒ったガイアは末子クロノスに命じて、刃が魔法の金属・アダマスで作られた鎌でウーラノスの男性器を切り落とさせた。この時流れた血からエリーニュスたちやギガースたち、メリアスたちが生まれた[1]。また、一説ではこの後、海に漂流していたウーラノスの陽物の周囲にできた泡から生まれたのがアプロディーテー女神である。

ギリシアでは、天は元来暗いものと考えられており、昼の光(ヘーメラー)は天の上のアイテール(清明な大気)にあるものとされていた。ウーラノスは「星ちりばめたる」という称号を持ち、全身に銀河を鏤めた宇宙の神と考えられていた。夜に暗くなるのは、彼がガイアと交わる為にニュクス(夜)を伴って大地に近づくためだという。

解釈

ガイアの息子にて夫であるウーラノスは星のきらめく空であり、ギリシアにおいて信仰の対象とはまったくされなかったようである。この空と大地の概念は原初的な二柱の神と考えられ、これは全てのインド=ヨーロッパ民族に共通する。すでにリグ・ヴェーダの中で空と大地は、「不滅の夫婦」、世界は二人の曾父母と呼ばれていた。[2]

派生

ドイツの法律家で同性愛者の活動家、カール・ハインリッヒ・ユルリクス(de)は、ウーラノスの逸話から男性同性愛を連想し、それを「ウールニング(Urning、ドイツ語で男性同性愛を意味する)」(en)と名付けた。また女性同性愛をレズビアンというのに対し男性同性愛の意で「ウラニズム(Uranism)」を、ゲイが一般化するまで使われていた。日本では1913年(大正2年)に翻訳刊行されたクラフト=エビング『変態性慾心理』(後年の「性の精神病理」と同じ)で知られるようになった。

脚注

  1. ^ a b 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』岩波書店、1960年、60,95,104,287頁。
  2. ^ Girishia shinwa.. Guirand, Félix., Nakajima, Takeshi, 1931- Hon'yakuka., 中島, 健, 1931- 翻訳家. 青土社. (1991.11). ISBN 4791751442. OCLC 674720971. https://www.worldcat.org/oclc/674720971 

関連項目


ウラノス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/24 20:44 UTC 版)

とある飛空士への誓約」の記事における「ウラノス」の解説

ニナ・ヴィエントとある飛空士への恋歌#ニナ・ヴィエント」も参照創世神話予言され救世主」「ウラノスを継ぐもの」「風呼びの少女」などと称される少女実名クレア・クルス。ウラノス王都プレアデス外れにある山奥の「ラミア離宮」と呼ばれる王族専用別荘に住む。肩で切り揃えた黒髪と、質素清潔な服装で、上品な雰囲気を持つ。孤独に苛まれており、年の近い同性であるミオ世話役として派遣されることとなった賢人会議メンバーのひとり。かつて革命象徴として一国政体壊滅追い込み聖泉でのウラノスとイスラとの戦いでウラノス艦隊全滅させた過去を持つ『とある飛空士への恋歌』のヒロイン。 イグナシオ・アクシス 「とある飛空士への恋歌#イグナシオ・アクシス」も参照 ニナ・ヴイエントの護衛役。容姿端麗美青年であり、ミオからも「一度どきんと胸波打つような、美し青年」と評されている。人当たりが非常に悪く無愛想無口当初ミオのことをウラノス人と誤解し警戒していた。後にミオ打ち解けていくが、その際内面優しさ口の悪さギャップを「バルタザール似ている」と評された。 前々作『とある飛空士への恋歌』から登場するライサンダー・ケプラ ウラノス第九飛空要塞カルキノス司令官統合作戦本部やり方には批判的。しかし、オペレーション・ジュデッカの時は作戦珍しく乗り気だった。シエラグリード沖海戦では劣勢悟り早々に重要書類焼却地表面市庁舎中央司令部爆破し衛兵地下司令部こもった。セントヴォルト陸戦隊の上陸から一週間後、地下司令部突入された際にカルキノス底部推進装置方向舵自爆スイッチ押したのち、自らのこめかみ拳銃銃口押し当て引き金を引き自決したカーナシオン アクメド並び立つウラノスの超エース機体に「黒豹」のエムブレム描いている。酷い火傷負って醜い顔になっており、包帯巻いてそれを隠している。かつて、非戦闘員である清顕の姉を地上掃射殺害した。カルステンを除けばカルステン・ターン会得している唯一の戦闘機パイロット相手よりも高速を保つことが原則空中戦に於いて、あえて低速域での空戦持ち込むことで、敵機後方取り銃撃するなど、変則的な戦法用いることもある。 戦場イリア機と戦った際に、負けて機体から脱出した彼女の姿を見て以前機関誌見かけたカルステンの娘だと気付く。この時に自分には無い美し容姿を持つイリア下卑た欲望抱き、あえて見逃す事で自分追って来させ、それを返り討ちにして更なる敗北感刻んで屈服させてから自分のものにすると決めた。そのために、落下傘降下する彼女の周囲をわざと風防をあけて自分容貌晒したまま飛び続け飛空士として侮辱し屈辱与えた。 昔、アクメド戦って敗北した上、片足失って酷い火傷を負わされたことからアクメドへの復讐切望している。 イラストリアリ 教皇ニナをウラノス王に担ぎ上げ、また引きずり下ろした本人。ウラノスの中で一番の有力者と言われる賢人会議メンバーのひとり。 デミストリ ウラノス第一王子、軍最高司令官賢人会議メンバーのひとり。本来はデミストリ王位継承する予定だったため、ニナのことを憎んでいたが、憎悪こじらせた末に妻にしたいと思うようになった正妻嫡男ながら頭の出来悪く実務能力皆無と言われている。ウラノスの歴代王全部まとめて2倍にしたほど性欲が強いと評されており、後宮多数愛人抱え日々性交耽っている。 ゼノン・カヴァディス ハルモンディア皇国外交官名乗るが、正体はウラノス外務尚書省次官一見温厚かつ友好的な人物であるが、実体極めて狡猾冷酷なサディストミオの父イーサン巧みに取り込み売国奴へと仕立て上げた張本人権力者会議クロノ・マゴスを主催する。 『とある飛空士への恋歌第5巻にも登場しており、イスラとの交渉重要な役割持っていた。本作ではその際交渉相手となったアメリア・セルバンテスとの駆け引ききっかけに彼女への本能的な欲求覚え、いつか自分モノにしたいという欲望抱いていることが明かされている。彼にとって容姿頭脳も高い将来性感じさせるミオ育てあげればアメリアのようになりうる素材だと考えているが、その本心は育て上げたミオ本物アメリア手に入れるまでの代替物にするというもの。売国奴だったというセイラ家の闇を盾にミオスパイ仕立て上げ決し裏切れないよう追い込んで苦しみ絶望与えて心を折り自分の望む姿へと変わっていくよう仕向けている一方ミオ生き生きとした表情聡明さを失わせないためにラミア離宮に住むニナ・ヴィエント世話役命じた拘束されセイラ家の身柄回収務めており、主催するクロノ・マゴスの協力働きかけミオの姉と2人の兄を救い出したパトリティオスという8名の優秀な工作員手駒として擁しており、世界中潜入させ、工作活動を行わせている。 キリアイ 序列第5位のパトリティオス構成員パトリティオス紅一点でもある。毒のスペシャリストであり、ニナ・ヴィエントを毒による暗殺から護衛するためにユリシス宮殿派遣された。喋り方に特徴があるらしく、作中では関西弁表現されている。

※この「ウラノス」の解説は、「とある飛空士への誓約」の解説の一部です。
「ウラノス」を含む「とある飛空士への誓約」の記事については、「とある飛空士への誓約」の概要を参照ください。

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