植物・その他
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/23 08:26 UTC 版)
瑠璃箱 光を遮蔽する黒瑠璃で出来た箱。イーフィが妖精の草を入れる他、胞子を入れるのに使用される。 ワーク 植物採集のこと。 妖精の草(ドワーフ・プランツ) チャンナム原産。アリオに命を与えている稀少な植物。人間と他の植物を利用して成長する寄生植物。昼間は一見して普通の草と変わらないが、群生植物で夜になると光が灯り黒い小鬼が葉脈の檻の中で踊る。陽の光に弱く、1つ取るだけで連鎖で群れ全部が枯れてしまう。イーフィの母サシャの墓より取り出された種株が幼いイーフィの血の一滴を受けたことで葉脈の扉から飛び出してアリオの中に入り込み、チャンナム人のヴィンがアリオの墓に血を注いで完全覚醒した。チャンナム人の血を必要とするのは初回の種株だけであり、第2回以降の「妖精の草」は採取してアリオのそばに置くだけである。チャンナム語で「ニ・タイ・ドゥングゥ・マ・テマ」で直訳すると「光る花と黒い鬼」という意味。但し、デュボス公国では近代のオカルト系雑誌程度しか記述は無い。この植物により蘇生したアリオの肉体からは肉桂(シナモン)とアニスとロイヤルシードを混ぜたような香りがし、チャンナム人は糧になるため、植物になったアリオはチャンナム人であるシドに噛みつく。当初、イーフィは宿主ゆえにアリオは群生地を見つけることが出来ると思ったが、宿した人間の影響下により発生し、消滅することが判明する。つまり、アリオの行く先々にしか出現せず、種株をアリオとサシャが発見したことは事実だが、基本的に宿主以外の他の誰にも見つけることは不可能である。周囲の植物に影響を与え、意思を持たせる。 クラーリスの立てた仮説では、性質は植物というよりも菌類に近い。「黒い鬼」を糧として繁殖と拡散のために人間に宿り、宿主を中心に水や土を伝い花を咲かせる。影響下にある植物を「不死の植物」に変質させるため、滅びた植物すら呼び覚ます。 オニノツメウルシ 臭いだけでなく、吸い込むと肺が爛れる。野生児のイーフィは耐性が出来ており、一般人とは違って平然としている。 水玉スミレ 幅広く分布している花。水泡状の花びらのエキスにはデオドラント効果があり、シドライアンも愛用している。商品名「きみはスミレ味」としてスプレーが市販されている。トドリーガはこの水玉スミレのオイルバスが好き。 ドドの樹 宮廷でシド達が飲む樹液の元となる樹。北アフリカ原産で、風味は肥料によりライチ風味からバナナ風味と変化する。シドの好みはスイカ風味。 スリーピング・マリー タマネギの上に人形の顔が乗っているような植物。「episode2」である村を全滅させてしまう。食べると神経麻痺を起こすが、適量なら不眠症等の睡眠障害に優れた薬効がある。ただし、扱いが難しい植物であるため、公国の専売植物に指定されている。栽培は厳しく規制され、自生しているのを見つけたら必ず役人に届け出ることが義務付けられている。 ムカデブドウ 食べると皮膚がたちまち昆虫のように硬化してしまう毒を持つ。 ツルハリガネ 蔓が右巻きに伸びた雌花はハゲに効く。雄花の蔓は左巻き。 ポポン 北アメリカ産で、元々は染料を採るために植えられた外来種。朝顔によく似ており、がくから上の部分だけが地面に直に生えているような植物だが、人間ほどの異常な大きさである。雄花と雌花があり、雄花は開花後にきゅうと縮んでは何かの刺激でポポンっと弾けて花粉を飛ばして広範囲にばら撒く。 気ヲツケキノコ 非常に辛く、口にすればのたうち回ること間違いなしのキノコ。気つけ薬、麻痺、眠気、痺れに有効。 アフロ アフロヘアのモジャモジャによく似た毒グモ。「episode4」で登場。猛毒を持ち、非常に攻撃的だが、クネルクネルの近くでは動きが鈍くなる。その様は寝ぼけているかのようである。 クネルクネル イメージ的には剥いたアロエ。味も生アロエのように非常に不味い。全体が白くて葉も無く丈夫な樹皮も無く根は貧弱で、自力で養分を作ることが出来ないから成長が遅い。そのため、なけなしの根を使って他の木に寄生し宿主から少しずつ養分を貰って非常にゆっくりと成長する。体のどこがちぎれても新しい根を出すことが出来るという特性を生かし、種子を持たない代わりに新しい木の上に子孫を増やしてゆく。特殊な精気を出してアフロの動きが鈍くなる他に、エキスは昆虫系の毒の特効薬になる。 キャットローズ 一般的には立木性で一本咲き。亜種は高山種であり地面を這うように茎を伸ばす這性で房咲きで、化粧品の材料。ハーブティーやドライフルーツ、特にお勧めはフレッシュジャム。 サクラシブキ 極東アジア原産。デュボス家の先々代、現大公の祖父が戦争に行く部下を見送るため、宮殿に植えたという美談がある。 ゲツメンソウ 野原に咲いていたのを転んだイーフィが自身の下敷きにして折ってしまうが、何故かアリオが復活させた。 ワンステップ 動く木と呼ばれ、岩と草しかない斜面を6年に1度だけ山の頂に向かって一歩だけ歩く木。「episode6」で登場。足のような根が50本あって地上をゆっくりと歩き、山の頂に辿り着いたら花を咲かせる。山頂を目指すのは種をより広く、より遠くに綿毛に包まれた種を飛ばすため。咲いたら枯れる。 クウキブクロ 水草の一種。空気を発生させることが出来る。 ウサギダニ 触角がウサギの耳のように見えるダニ。一般に茶葉と呼ばれるハーブ類で、ボボ村で採れるシソの仲間マウントバームに稀に生息する。その死骸を吸い込むと重い呼吸系疾患「ウサギダニ病」を引き起こす。 ノコギリマイマイ 「episode7」でシド一行を襲った植物。動物が触れると巻いた花びらが弾け飛ぶ。金持ちが防犯用に生け垣にしたり、これを使って鳥や魚を獲る「マイマイ猟」もある。意外に便利な植物。 ちょこっとレーズン 花や葉はチョコレートの香りがする。甘酸っぱい実と一緒に食べるとラムレーズンチョコの味になるため、元は「チョコ草」という名前だったのをアリオがこの名前に改名した。 ラスズハート 「episode8」でラスが修道院の畑で育てる新種のキャベツ。スカンジナビア半島の北端あたり原産。砂糖の原料にもなり、紫色のきれいなお砂糖が出来る。寒ければ寒い程に青くなり、原産地の村では紫色に近かった。緑を青と呼ぶ意味ではなく、葉を透かして見た陽射しが青くなるように本当に青い。 死虫の樹(しにむしのき) 苺に似た果実を食べた動物の体内に種子の部分が留まり、宿主の死後、発芽して死骸を養分に成長する。 サボッテン 港町ヘボン経由で大公殿下の元にもたらされた新大陸アメリカの植物。大公が巨大温室を作るのに使った予算は、シドライアンの給料の40年分である。 猫の手スズラン 原産国は北の国。「episode11」でトルデが育てる花。チリチリ、チリンという音は魔除け。原産国では大事な人が戦争や長旅や猟に出かける時、その無事を祈って道にこの花を並べて見送るという風習がある。外側の白いモフモフはコットンボールのようなもので、中にあるスズ状の実が音をたてている。この花を最初に森で発見したロシア貴族ニコライ・ツルゲーネフは“花よ、おまえはなぜニャンと泣かぬ”という名言を残している。 デングリコロコロ 硬いからの中に重い実が入っているので、坂道を転がすと文字通りどこまでも転がる。子供には人気があるが、大人には転がる様が「不吉」だと嫌われている。 インディカ・ニガニガ茶 ヒマラヤ地方の小さな村でしか作られないお茶。特産の茶葉をニガニガーという珍種の山羊に咀嚼させ、吐き出させたモノを発酵させる。製法を求めて何人もの植物採集者(プランツハンター)が村へ向かって行方不明になったという伝説と、強烈な香りがセレブ好み。デュボス大公は大好物だが、トドリーガはこの苦みとアジアンテイストの強さが苦手。 王様ヨモギ 普通のヨモギと違い、大きな花がひとつだけ咲く種を「王様ヨモギ」と呼ぶ。イーフィが初めて命名した花。 暗イクライ 実を燃やした煙を吸い込むと過去の“黒歴史(暗い思い出)”が次々と甦り立ち直れなくなる。“忘却”のありがたさを突きつける真理の実でもある。トチの実に似て地味だが、火にくべると水分が急激に気化する音が人間の叫び声のように聞こえる。取扱危険、要使用許可の管理植物。 11世紀にヨーロッパを揺るがせた大戦争「クライクライ戦争」の原因であり、暗イクライを混ぜ込んだケーキを食べてA国領主が元上司のB国領主を殴ったことにより戦争が勃発した。暗イクライのケーキを作ってA国領主に食べさせた黒幕の正体は不明。 チャライチャライ オレンジの葉で、風が吹いていなくても常に揺れている。「暗イクライ」と同様、単品で用いるのは危険な植物。その葉を燃やして煙を吸うことで「暗イクライ」の効果を予防する予防薬だが、世界中が自身を受けとめてくれる夢を見て道を踏み外してしまう。 ヤモリモイモリ藻 その粘着力でヤモリのように壁を登ることが出来る。本来は腐敗臭でおびき寄せた昆虫を水面に張った粘膜で捕らえる食虫植物の一種。弾力と粘着力が驚異的に強いため、大型動物でも抜け出せなくなる。焼くと縮む。 モモトマ モモと完熟トマトをあわせたような高級果実。葉が枝の分かれ目にモジャッと生えるので「わき毛の木」という身も蓋もない別名が付いた。優良な実をつけるには大量の肥料と人手が必要である。 ツチムクレ 同じツチムクレの花だと思われていた白花と赤花があるが、実は白花は赤花に寄生するキノコだということをクラーリスがシドライアンの協力で突きとめて教授になった。白花(キノコ)をソテーすると絶品ソースになり、デュボスのトンカツ屋では外せない一品。 キラキラマンバ 甲虫の一種。非常に硬い羽根を持ち、眼がペカペカと金色に光ることからこの名が付いた。自身でも光ることから、夜の光が大好き。 ソソリタチネ キラキラマンバの大好物であるサトウキビのような甘い汁が体内に流れており、その草原は彼らが集団で棲みついている。 マモウ 「episod17」で滝の裏側の湿地帯の沼に繁殖する粒状の藻。これがはびこると水面は歪曲して物を映し、青く見える。この藻のネーミングは、アニメ『ルパン三世 ルパンVS複製人間』に登場した敵キャラ「マモー」を作者がリスペクトしたもの。 ドライオン チャンナムの密林に棲息する猛獣。地元のチャンナム人ですら恐れているため、それを素手で倒せるのは亡きアリオのみである。 水玉G 身体に水玉模様のある昆虫。 エンジェルコーラス 中欧で発見された音の出る植物。園芸ブームの中で、ラッパ状の花を風が通り抜ける時に「ルーン、ルルーン」と音を出すよう改良されて人々を癒すが、並木のように大量に植えると「いけない気分」にさせる。そのため、村では「春送りの祭り」の後は「おめでたラッシュ」になると言われている。 爆弾ザクロ 稀少種。チャンナム原産。別名「Blow One’s Top(怒りの爆発)」。種を取り出す順番が気に入らないと爆発する。中を観察するのは不可能であるため、後世の冒険家が南極に運んで冷凍にした上で割ったのが、内部を観察した最初である。とても美味しい。チャンナムでは村の長を決める儀式の際、「爆弾ザクロ対決」が行われる。 シニゾコナイ 石造りの都市を生きのびる植物。光合成をおこなわないので色素は無く、葉は退化して鱗状になっている。ヘボンの地下で細々と生きていたが、人口増加による地下の富栄養化で増殖した。水路づたいに群生している様は不気味で美しい。 ダンダン樹 カーペットのような表皮に蓄熱することで、自分自身を温めてデュボスの寒い冬でも実をつける。森の動物に愛される生きたホットカーペット。 デングリモングリ 水深の浅い岸辺などに育つ小さな水草。一度、アリオの影響下で川底一面に広がったのだが、すぐ消滅した。口臭予防効果がある。 吸って吐いてホールド アフリカ原産の多肉植物。原産地ではシャーマンが秘儀に使う貴重な植物。デュボスには公立植物園に一株しかない。食べると10分間息を止めていられる。 黄国杉 幻惑植物。そのため、国の管理植物に指定されている。「場の空気」を記憶し、その香りに長く包まれていると木が記憶している「空気」が幻となって現れ、最悪の場合は覚醒できなくなる。倉庫の外にいても酔ってしまう人間がいる。意味は「空気読みすぎで痛い」という名前だが、アリオ曰く「植物に罪は無い」とのこと。作中で、イーフィは木の記憶と一緒に苦しい空気・悲しい空気まで体感し、10年前、チャン・クム王と「妖精の草」をチャンナムに戻そうとしたアリオとの会話、故国と民を蹂躙された王の嘆きを幻という形で知った。 月光カタバミ 名前の通り、月の光で育つカタバミ。
※この「植物・その他」の解説は、「イーフィの植物図鑑」の解説の一部です。
「植物・その他」を含む「イーフィの植物図鑑」の記事については、「イーフィの植物図鑑」の概要を参照ください。
- 植物・その他のページへのリンク