造園という言葉とは? わかりやすく解説

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造園という言葉

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/15 09:12 UTC 版)

造園」の記事における「造園という言葉」の解説

造園という用語については、明治以降欧米か入ってきたLandscape Architecture和訳として適用され言葉とされているが、これは1919年原煕東京帝国大学行なった講義においてである。今日では従来庭園作庭という意味も含めつつ、より広範囲観念もたせたものとなった。「造園」の文字出版書物としては明治26年小沢圭次郎著作公園論』に登場するのが最初であるが、「建築」などの言葉含め、これらは中国時代庭園書『園冶』:yuan yeh にすでにみられる元来明初、いまより600年前の陶宗儀(字は九成)の<曹氏園地行> の詩の中にあることを陳植が『造園園林正名論』(北九州工業高等専門学校研究報告日高一宇訳註,1995年1月30日、第28号別刷)で発表している。 その意味現代広義ランドスケープ理解似て、広い対象空間用いられている。1901(明治34)年には福羽逸人講義録に「造苑」の文字登場し1911(明治44)年には森鷗外が、画家出身作庭家本多錦吉郎著述物序文造園文字使用している。なお、上原敬二著書の中で、「造園」の語は主に庭の関係ある者が「庭園」の代用語として日常用いていたと記している。明治初期東京農業試験場は2箇所存在しその1つは新宿御苑試験場で、もうひとつ開拓使試験場現在の青山学院大学ところに存在したが『東京市史稿』ではこれらを遊園篇に掲載し伊藤ていじ開拓使が「農園」を造る意味で用いていたとしている。 言葉自体明治時代にはすでに一般化していた言葉であり、いままで多く人々によって様々な定義なされている。「造園」という言葉の定義として、1917年田村剛は、“造園術とは、土地美しく取り扱う術であり、または自然を享楽せしめる施設とはいえ同時に他の実用経済衛生保安教化等の目的伴ってもあえてさしつかえない"としている。また、1924年上原敬二は、造園学の定義として、“造園学とは、人間生活の上使用享楽のため種々の程度において美観同時に利用目的達するよう土地意匠設計する理論考究する学術である"としている。さらに、1949年永見健一は、造園定義して、「造園とは一定の上地の上において、その地形その上にあるものおよび他から持ち込んだ植物その他色々の材料組み合せて、これから創造された、または修飾加工して造成せられた一つまとまった構成であって、それらを一次的目的として人の慰楽休養保健鑑賞等の場たることを期し第二次目的として、保安知育等の助長を図ることを原則とするが、政策的にこれから経済収益挙げることを目的とすることを妨げない」としている。 また、造園」という言葉英訳"Landscape Architecture"の定義もまた様々であり、1873年アメリカ合衆国クリーブランド(H.W. Creveland、18141900〉は、"Landscape Archltecture"(造園)を「文明進歩各種要求に対して、最も便利に、最も経済的に.そして最も優美にするように.ヒ地を編成する技術である」としている。また、アメリカ造園家協会(ASLA: American Society of Landscape Architects)の定義によると「美学的並びに科学的な理論活用して人間物的環境改善することである」となっている。

※この「造園という言葉」の解説は、「造園」の解説の一部です。
「造園という言葉」を含む「造園」の記事については、「造園」の概要を参照ください。

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