造園に関する教育
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/15 09:12 UTC 版)
アメリカの造園教育には造園専門家にあたるランドスケープ・アーキテクトになるためのランドスケープ学科でのランドスケープアーキテクチュア教育が該当し、大学もしくは大学院で行っており、卒業・修了事項は最低限の雇用条件としている。基本はアメリカには建築家職能団体でアメリカ建築家協会AIAというのがあるようにASLA (American Society of Landscape Architects 全米ランドスケープアーキテクト協会) という協会組織があり、この組織公認の大学プログラムを修了する必要がある。プロフェッショナルを目指す学生はASLAに認可されたプログラムを持つ大学のプログラムを修了していることがなるための第一段階である。その卒業資格は、ランドスケープ・アーキテクトの資格(RLA – Registered Landscape Architect)を取る際に必要で、その後、州によって年数は異なるが、2ないし3 年の実務経験を経れば、資格試験の受験資格が得られる。また大学院生ならばライセンスを取得するためには2年間の実習が必要となっている。大学側もプログラムの審査が二,三年に一度があるので学校側も教授陣もよい学生を集めて優れた授業を提供することが教授陣のキャリアにも直接つながっている。必須科目の段階で総じてコンセプチュアルなデザイン思考を育成し、その一方で造園構造や造園施工図面などの実務的な授業も組み込むほか、実際のクライアントを招いてのプロジェクトまでをも授業の課題として提示されたり、夏季休暇期間でサマーインターンとして造園設計事務所で実践を手伝う学生も幾人かいる。 米国のランドスケープの大学院には、デザイン系の勉強を既にした人の場合は1年ないし2年間で、修士号を取得できるが、今までデザイン関係の専門分野を学んでこなかった人にも、きちんと教育し、実践が積めるよう3年間の教育も用意されており、ランドスケープの修士を取得に来る場合には、多くの他分野から来た人達がいるのも特徴的である。大学院レベルでは既に関係分野での実務経験のある学生もいるため、互いに学ぶ関係であることも多く、大学で学ぶ状況から卒業後、即実務を発揮できるよう移行できる環境下におかれている。 アメリカでは1960 年代後半の計画·設計におけるアセスメント評価などから、 1970年代に入りエコロジー, そして近年はエナジーの問題が大きくクローズアップされていた(田畑貞寿:諸外国における造園教育の実態一U.S.A における造園教育の概況、造園雑誌, 42(1979)。
※この「造園に関する教育」の解説は、「造園」の解説の一部です。
「造園に関する教育」を含む「造園」の記事については、「造園」の概要を参照ください。
造園に関する教育
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/15 09:12 UTC 版)
ドイツの大学では旧西独時代は計画者科学者養成教育に重点がおかれ, より研究的傾向が強くなる一方, 専門大学で建築部門や維持管理など技術部門に重点がおかれ,より実務応用技術的傾向が強くなっていた(勝野武彦:諸外国における造園教育一西ドイツにおける造園教育,造園雑誌, 42 (4) 1979)。 ドイツの多くの大学や高等専門学校では、入学の条件として最低数カ月から1年の実務経験を課している。その経験がないときは、カリキュラムの中に1学期または2学期間の「実務講座」がある。これは苗木生産業や造園業といった会社で行われる場合と、専門学校で行われる場合がそれぞれ半数である。同国では就職困難な昨今の状況下で、就学前に実務経験を終えた卒業生は、実務経験の少ないものに比べてはるかに就職に有利であるという経験的事実がありまた造園の実務者が、学問の場と密接な交流を持つことは、実務の現場から教育分野へのフィードバックを保障するという意味で大変重要なこととされている。同国では造園家協会からの提案により、実務者と大学関係者の恒常的な会合が持たれている。 多くの学校で、最低4学期間(2年間)の基礎学習の期間があり、造園専攻の全ての学生がこれを履修する。同国の造園がプロジェクトデザインと景域計画という2つの主要な専門分野に分かれていることに対応して、次の段階ではプロジェクトデザインと景域計画の両分野の専門学習に分かれる。大学と専門学校のカリキュラムは、造園の範囲がいかに広いかを示している。 園芸高等専門学校を例にとると、ベルリンを含めて4校。教育年限は6学期間(3ヵ年)で、園芸技手を養成する。大学はベルリン、ミュンヘン、ハノーファーにある。入学資格は、最低年令制限は18才で大学入学資格所有者、および農業高校、農業技手学校を優の成績で卒業し、とくに農業系大学学部入学資格証書を与えられたものもしくは1年半の農業実習終了証、プラクティカント(Praktikant)試験合格証を取得していることである。実習は少なくとも2夏学期を含むことである。この実習は大学入学志願者の実習教育をおこなうよう承認された経営農場で行なわれることが必要である。プラクティカント試験は所轄の農業官庁が所轄農学部代表者の協力をえておこなわれる。 教育課程・年限・科目・試験:修学期間は最小8学期間(4ヵ年)。修学は2学科、すなわち園芸学科と造園及び風致学科にわかれる。 造園及び風致学科の場合最初の2学期間は自然科学を履習する。試験は植物学、化学、物理、測量学、および学部の定めた科目表のうち選択科目についておこなわれる。その後学士予備試験があり、合格後、造園学専攻および風致学専攻にわかれる。第一次学士本試験(第6学期後)では非専攻科目を受験。合格後は少なくとも2学期間専攻科目を履習する。第二次の本試験は第8学期後におこなわれる。
※この「造園に関する教育」の解説は、「造園」の解説の一部です。
「造園に関する教育」を含む「造園」の記事については、「造園」の概要を参照ください。
- 造園に関する教育のページへのリンク