ランドスケープコンサルタントとは? わかりやすく解説

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ランドスケープコンサルタント

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/10 08:29 UTC 版)

ランドスケープコンサルタント: landscape consultant)は、造園コンサルタントのひとつ。


注釈

  1. ^ 1897年におけるアメリカ・ランドスケープアーキテクト協会英語版: American Society of Landscape Architects, ASLA)創立メンバーでアメリカ合衆国国立公園局創設において影響力のある役割を果たした。
  2. ^ 横浜植木商会はルイス・ベーマー商会の番頭であった鈴木卯兵衛が独立して造園会社としてを設立したもの[11][12]
  3. ^ a b 元山隆 (1981)によると、造園関連業務を処理するため各支所に配属されていた造園技術者の総数は1955年に6名でスタートし、10年後には21名に増加。しかし技術者一人当たりの年間の造園工事量は2億円程度であったものが約8億5千万円に達していく。この間の物価上昇の勘案はあっても業務量の急激な増加は明らかで、公団内部で造園設計に関わる業務の合理化と体系化が急務となる。
  4. ^ 霜田亮祐 (2017)によると「このような状況をうけて、1960年に公団の東京支所は初めて造園設計と工事監理に関連する業務を外部の組織に発注した。この業務を受注したのが、(中略)株式会社・近代造園研究所である。それまで官公庁による造園設計業務の外部委託が全くなかったわけではない。しかし、それらは日本庭園など特殊な意匠設計と施工技術を必要とする業務であり、戦前から戦後にかけての一般的な公園などの設計と監理の業務は、ほぼそのすべてが官庁の技術者によって処理されていた。これに対して公団が外部発注した業務には、住宅団地のプレイロットの標準設計図面(造園設計標準図集)の作成が含まれていた。公団内部における造園設計業務の合理化という、組織の根幹に関わる課題の解決が、部分的にであれ外部の設計組織に委ねられた。」
  5. ^ 建設コンサルタントにあるとおり、当時GHQなどはこうした業を技術公務職員の増員ではなく、民間での委託で対応する旨を構想していた。
  6. ^ 1960年代初頭、発足したばかりの住宅公団が造園設計監理業務の外注を始めていく際、初期に受注した民間の設計事務所が「近代造園研究所」である。設立者は当時千葉大学生で起業家志望であった林茂也。建設省技官だった坂本新太郎日本住宅公団技師だった池原謙一郎、元山隆(現・永山福祉亭)、笛木垣、木村浩田畑貞寿らからの要請により設計組織設立が具体化したもの。1961年の設立から1967年の解散までに、団地の造園設計を中心に約60件の作品を残しているとし、1961年~64年までは東京に拠点を置いていたが、関西における千里ニュータウン泉北ニュータウン開発に関係し大阪事業所を設置、1965年以降は大阪に拠点を移している。短い期間の活動期に上野の他、大塚守康などの主要メンバーがデザインをリードし、住宅団地の屋外空間、都市公園の設計を中心に、造園設計の標準化を自ら応用する形で独自の設計理論を構築しつつ多数の先駆的な作品を遺し、解散後も各メンバーはそれぞれ設計事務所を設立し、その後の造園設計を先導していく役割を担う[17][18]
  7. ^ 霜田亮祐 (2017)によると「1961年7月27日の日付がある近代造園研究所の経歴書では、事業目的について「…確固たる基盤と技術を備えた造園設計事務所の必要性を各方面から強く要望され…(中略)…一般都市計画施設、運動場、遊園地、観光地等のほか、工場緑化など造園全般の設計監理業務の一翼を担い…」という記述が見られる。即ち、組織の設立時にすでに、官公庁が内部で行ってきた業務が外部発注されることが前提となっていたことがわかる。以後、この設計組織は住宅団地における造園設計の標準化を自ら応用する過程で、独自の設計理論を構築しっっ多数の先駆的な作品を遺すことになる。また、それまでは官公庁という職域に従属してきた感の強い造園設計とその担い手が、事業主体とエンドユーザーの間で中立的な立場を獲得したことになる。」
  8. ^ ただし、大塚守康(2013)にあるとおり、アウトソーシング、委託業の確立のため、 近代造園研究所を公共造園を受託する設計事務所として設立したのであるが、この他に民間の委託先がないうえに設計事務所のスタッフが業務量に比して足りない状態に陥り、結局は夕方になると建設省や住宅公団から皆が事務所に集まってきて、自分たちが 発注した仕事を自分たちでやっているといった状態がしばらく続く。

出典

  1. ^ 業務概要|協会概要|一般社団法人 ランドスケープコンサルタンツ協会”. www.cla.or.jp. 2020年2月18日閲覧。
  2. ^ Beveridge. “The Olmsted Firm—An Introduction”. Olmsted.org. 2017年8月22日閲覧。
  3. ^ 1898-1980: Olmsted Brothers”. The Cultural Landscape Foundation. 2017年8月22日閲覧。
  4. ^ Percival Gallagher”. The Cultural Landscape Foundation. 2012年2月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年4月11日閲覧。
  5. ^ Percival Gallagher”. Smithsonian Institution Research Information System: Archives, Manuscripts and Photographs Catalog. 2012年4月11日閲覧。
  6. ^ Valerie Easton (2003年4月27日). “Masters Of Green”. The Seattle Times (seattletimes.com). http://seattletimes.nwsource.com/pacificnw/2003/0427/cover.html 2012年4月11日閲覧。 
  7. ^ Filler, Martin (November 5, 2015). “America's Green Giant”. The New York Review of Books 62 (17): 16. http://www.nybooks.com/articles/archives/2015/nov/05/frederick-law-olmsted-americas-green-giant/ 2015年11月8日閲覧。. 
  8. ^ Zaitzevsky. “Fairsted: A Cultural Landscape Report for the Frederick Law Olmsted National Historic Site”. Google Books. 2017年8月22日閲覧。
  9. ^ 磯崎新 2004.
  10. ^ 明治150年 二代清水喜助が手掛けた「三大擬洋風建築」 | 事業トピックス | 清水建設”. www.shimz.co.jp. 2020年2月7日閲覧。
  11. ^ 会社情報|企業情報|横浜植木
  12. ^ 馬車道・山下公園・港の見える丘公園・・・横浜の名所の緑を守り続けて120年以上続く老舗企業、「横浜植木」について教えて! - はまれぽ.com 横浜 川崎 湘南 神奈川県の地域情報サイト
  13. ^ 鈴木誠 1992.
  14. ^ 月尾嘉男 2017.
  15. ^ 武智ゆり 2009.
  16. ^ 市川秀和 2005.
  17. ^ 霜田亮祐 1999.
  18. ^ 霜田亮祐 2017.
  19. ^ 霜田亮祐 & 篠沢健太 2012.
  20. ^ 上野泰 2019.
  21. ^ 宮城俊作, 木下剛 & 霜田亮祐 2000.


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