植物と水域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/06 08:26 UTC 版)
「パッラス・ユッラストゥントゥリ国立公園」の記事における「植物と水域」の解説
国立公園では、植物が生い茂っています。国立公園内では、松、トウヒ、ヨーロッパダケカンバが主として生育しています。樹木のないトゥントゥリ地区で典型的な植物は、ヒメカンバ、イワウメ、アルパイン・ベアベリー、セイヨウガンコウランなどの低木です。豊富な栄養分が含まれた小川付近の森林には、ラップランドのフサスグリ、クサソテツ、セイヨウトウキ、セイヨウオニシバリなどが生育しています。タイガでは、特にビルベリーやリンゴンベリーなどの亜低木が生育しています。古く湿った原生林では、ウッドクレインズビルやエゾゴゼンタチバナ、また多くの珍しい苔類やキノコ類が生育しています。 湿原は、トゥントゥリや針葉樹林に加えて、パッラス・ユッラストゥントリ国立公園の代表的な景観です。湿原では、マーシュラブラドルティー、ワタスゲ、ホロムイイチゴ、クロマメノキなど、湿地植物が生育しています。石灰が含まれる地域では、珍しい蘭などが生育しています。 国立公園内には、湖、池、小川が多数あります。公園内最大の湖は、パッラスヤルビ湖で、パッラストゥントゥリ自然センターから南東にあります。 国立公園内では、トナカイやヘラジカなど大型哺乳類にも出会う機会があります。特に、トナカイは、トゥントゥリや湿原地区を夏期の生息地とします。典型的な哺乳類として、ウサギ、キツネ、マツテン、ノルウェーレミング、様々なモグラやリスの種なども生息しています。フィンランド最大の肉食動物は、パッラス・ユッラストゥントリ国立公園地区を生息地とする熊とオオヤマネコです。 パッラス・ユッラストゥントリ国立公園で、北部と南部の鳥類が出合います。北部の鳥類は、ライチョウ、カラフトライチョウ、コバシチドリです。栄養豊富なトウヒ森では、クロウタドリやモリムシクイなど南部の鳥類が生息しています。森では、様々な種類のシジュウカラ、アカオカケス、ギンザンマシコなどが生息しています。モグラが多く生息しているので、フクロウやタカも多数生息しています。小川付近で主に生息しているムナジロカワガラスは、冬でも流れる小川へ潜って餌を捕獲します。国立公園内で見られる鳥類としては、オガワコマドリ、タカブシギ、ツメナガセキレイ、エリマキシギ、ツルシギ[i]などがあります。
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