則巻家
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「Dr.スランプの登場人物」の記事における「則巻家」の解説
則巻千兵衛の一家。ゲンゴロウ島ペンギン村モモンガ1番地にある2階建ての家に暮らしている。当初は千兵衛の一人暮らしだが、徐々に人数が増え、原作、アニメ第1作終了時には6人となる。10年後ではアラレはオボッチャマンと結婚し家を出るが、ニトロが誕生し、ガジラが8匹となり12人となる。 則巻アラレ 声 - 小山茉美(右記を除く各種アニメ・劇場版・ゲームなど)、川田妙子(アニメ第2作、劇場版第10作、PS版ゲーム) 本作の主人公で、千兵衛が作った人間型の女の子ロボット(アンドロイド)。 詳細は「則巻アラレ」を参照 則巻千兵衛(のりまき せんべえ) 声 - 飯塚昭三(パイロット版)[要出典]、内海賢二(アニメ第1作、劇場版第1作 - 第9作、ドラゴンボール)、屋良有作(アニメ第2作以降の関連作品)、野田順子(アニメ第2作・少年時代) 自称天才科学博士。身長175cm、体重80kg(28歳時)→83kg(29歳時)。1952年ハコフグ17日(1月17日)生まれ。『ドラゴンボール大全集』の設定ではエイジ722年生まれ。28歳→32歳。ゲンゴロウ島立大学理工学部卒。同大学院理工学研究科博士課程修了。両親は小さいころに亡くなっている。毎日のように珍作品を作り出している。発明品には失敗が多いが、宇宙船やタイムマシンなど凄い物も製作している。趣味はスケベ本鑑賞。結婚するまでカップ麺ばかり食べていた。みどりと話している時や自らを褒め称える時などに、急に頭身が高い男前な外見や劇画調の顔に変化する特技があるが、3分間しか保つことができない。初期の髪型はアフロヘアーのようなボサボサ頭だったが、床屋ロボットバーバーマンに角刈りにされ、スポーツ刈りへと変化していった。10年後の世界では側頭部と後頭部を残して禿げていて、みらいカメラで60年後を写した88歳の姿は白い髭を生やしており、残った髪や眉毛も白くなっていた。スケベではあるが同時に非常に純情で恥ずかしがりであり、山吹みどりと出会うまで、女性と一回も手をつないだことがなかった。アラレを開発していた当時は一度も女性器を見たことが無いため作れなかったり、アラレの服を買うために、怪しまれないようにわざわざ女装してデパートに行ったりもしていた。みどりに対しては何度もパンツを見ようとしたり、発明品を使って裸を盗み見ようとして失敗して痛い目を見ているが、紆余曲折を経て結婚。プロポーズの場所は自宅のトイレだった。スケベな割に性知識には乏しく、みどりと結婚後も、子供の作り方を知らなかった。アラレの暴走ぶりに毎日のように振り回されている。時には生みの親として不真面目なアラレを叱ることもあるが、結局はアラレの自由気ままなペースに巻き込まれてしまうため、効果が出た試しがない。場合によっては、自身もアラレのペースにつられて間抜けな振る舞いをすることも少なくない。カミナリと猫や犬が苦手で、犬が苦手な理由は、幼少期に犬から「あほ」と言われたから。 アラレが割ろうとして力加減を誤って飛ばしたヤシの実が当たって一回死んだことがあるが、チビルがこっそり逃がしてくれたことにより生き返っている。生活費は、自身が作り上げた発明品を村の住人に売ることで得ているが、千兵衛が結婚していない頃に鳥山は、発明品を売った収入だけではなく親のわずかな遺産を地味に食いつなぎながらのんびりと暮しており、ペンギン村にネジの付いた変な生物やロボット蝙蝠がいるのは、千兵衛が村に売ったものだからと答えている。原作では過去の恋愛の話は語っていないが、アニメ第1作では、幼少期にみどりそっくりの先生が好きだったが、好きだとは言えなかったことを語っている。また、みっちゃんという好きな女の子がいたが、突然引っ越したと話している。別の話では、猫の「グルグル」と喉を鳴らす行動が原因で振られており、それ以来、猫が嫌いになっている。 また、アニメ第1作・186話「スターさんがやってきた!!」では、牛のおばさんのためにお乳が出る薬を作っていたが失敗し、アラレが砂糖と間違えてその薬を入れたコーヒーに入れ、それを飲んだことで女体化した。 原作の千兵衛は全ての回に登場するわけではなく、1コマしか登場しない回や、一切登場しない回も存在する。アニメではアラレと同じく全ての回に皆勤登場している。 単行本9巻に載っている裏話の漫画で鳥山は「好きな海苔巻き煎餅から名前は決まった。主人公だからかっこよくしようと思ったが、千兵衛はかっこいいのに鳥山はかっこ悪いと言われると凄く悔しいので不細工にしたが、読者から千兵衛そっくりと言われ落ち込んだ」と描いている。鳥山は「本来、主人公になるはずだった哀れなキャラクター。愛すべきオッサンで、自分の等身大でいけるから描いてて楽だった」、「科学者であるにもかかわらず、単純で本能に素直なのでとても描きやすいキャラクターだった。エロオヤジ的な部分も鳥山そのままだし」と語っている。木緑葵から「あらドクタースカンク」と言われたり、撃たれた熊をアラレの部品を使って蘇生させた際にアラレから「今日の博士はドクタースランプじゃなかった」と言われたり、2度と馬鹿力が出ないようにアラレを普通の女の子と同じ力にする再改造をしたが、直っておらず千兵衛が宇宙まで弾き飛ばされたとき、地球から「やっぱしアンタはスランプだわ」と言われたりしているように、「Dr.スランプ」の表題は千兵衛の異名である。タイトル・ロールである千兵衛が主人公の予定だったが、編集担当者・鳥嶋の主張により主人公はアラレになった。「則巻アラレ#誕生の経緯・主人公になるまで」も参照 則巻ガジラ(のりまき ガジラ) 声 - 中野聖子(アニメ第1作、劇場版第1作 - 第5作)、鉄砲塚葉子(劇場版第6作 - 第9作)、石橋千恵(アニメ第2作、劇場版第10作)、西原久美子(劇場版第11作以降の関連作品) 通称「ガッちゃん」。身長61cm、体重17kg(1歳時)、1980年プランクトン2日(11月2日)生まれ(卵からの孵化)。初登場時0歳。2本の触角と羽根の生えた赤ちゃんで、敵への攻撃手段として触角から破壊光線を出す。初期設定では字はまだ書けない。 アラレたちが原始時代にタイムスリップした時に持ち帰った卵から生まれた。実は地球に危険な文明が栄えたら食べ尽くすという使命で神様が原始時代に送り込んだ天使であったが、アラレが現代に連れて来たために神様の計画は崩れた。卵については鳥山いわく、実はカプセルとのことで、地球へ来た神様はガジラを中に吸い込む卵型カプセルを手の平に出現させて、別の銀河系の中で新たに人類が出現した星にガジラの一人を行かせようとした。「クピポ」「クピプー」などといった独特な「ガッちゃん語」を話す。その言葉がわかるのは、神様とアラレ、ターボだけである。股間には性器が無く無性生物であるが、アラレは「女の子」と認識した。ただし肛門は備えている。ゴム以外のあらゆるものを食べるのが特徴。特に金属が好みの模様、土はあまりおいしくないとのこと(アラレ訳)。体の成長は無いが、定期的に分裂していき、分裂の際は大量に食べた後で口から糸を吹き出して繭を作り、その中で分裂して2人になる。その後も増殖し、10年後には8人に増えていた。 原始人風の少年やキャラメルマン7号を相手にした戦闘でも優位に戦い、体当たりで転倒させたり攻撃をまともに受けても怪我ひとつ負わない強さで攻守ともにアラレやオボッチャマン以上の強さを見せた。タイムスリッパーで大昔に行ったときには、後に月となる巨大隕石が地球に衝突しそうになったのを受け止めた。 ガジラという名前はゴジラとガメラの合成語であり、原作ではアラレが名付けた名前だが、アニメ第1作では「お皿、花瓶、額縁、窓ガラスが割れた音=ガッチャン」で「ガッちゃん」を正式名称とし、原作でかしこまって「ガジラ君」と呼ぶ台詞も、アニメでは「ガッちゃん君」に変えられた。第2作では「ガジガジかじるから」で「ガジラ」を正式名称とした。2人になって以降も、それぞれが「ガジラ」または「ガッちゃん」であり、2人まとめて「ガッちゃんズ」と呼ばれることもある。 感情表現のパターンに乏しく、無表情と笑い顔の2パターンがほとんどである。しかし、ガジラが千兵衛たちと釣りを楽しんでいる姿を見た神様いわく、笑い顔を見たことは初めてとのことで、むしろペンギン村で育って表情豊かになったといえる。作中で千兵衛が死んだ(ただし生き返っているが)時に、1回だけ泣き顔を見せた。 単行本9巻に載っている裏話の漫画では、則巻家がアラレとセンベエの2人だとさみしいという理由で、ペットを飼わせようと怪獣の子どもを提案したが、担当編集者の鳥嶋和彦からボツにされた鳥山は、妹の子どもを高い高いして、空飛ぶ赤ん坊ガッちゃんを思い浮かんだと描かれている。後に鳥山は、アラレは小さく、他のキャラクターなどと同じコマにいる場合、アラレの上などに大きな空間ができてしまうので、その空間を埋めるために考えたが、パタパタ飛べるので、とても便利なキャラクターと語っている。鳥山は「ちょっと可愛い感じで描きすぎたかなと当時は思ったけど、とても好きなキャラクター」と語っている。単行本8巻では、かっこいい部門で1位だった。『ドラゴンボール』関係の作品にも登場している。 キャラクターの原型は、『Dr.スランプ』以前に鳥山により描かれた没漫画『アゲハ町観察日記』に登場する羽のはえた子供。 山吹みどり(やまぶき みどり)→則巻みどり(のりまき みどり) 声 - 向井真理子(アニメ第1作、劇場版第1作 - 第5作、ドラゴンボール)、川浪葉子(劇場版第6作 - 第9作)、皆口裕子(アニメ第2作、劇場版第10作、ぷよぷよ!!クエスト) アラレたちが通う中学園の女性教師。アニメ第1作では高学園も兼ねている。アラレたちの担任をしている時は、道徳、理科、数学などをほとんどの教科を担当していた。アニメ1作でも同じだが、アニメ第1作ではアラレたちが中学園に通っている途中で栗頭が担任になっており、栗頭がアラレたちの担任になってからは、主に音楽を担当している。身長159cm、体重49kg(23歳時)→48kg(24歳時)。1957年ハリセンボン13日(8月13日)生まれ。『ドラゴンボール大全集』の設定ではエイジ727年生まれ。嫌いなものは間違えて塩を入れたココア。かなりおっちょこちょいでやや天然ボケな性格だが、ペンギン村でも屈指の美人であり、初対面した千兵衛に一目惚れされる。普段は清楚でお淑やかだが、怒ると非常に怖い。原作およびアニメ第1作では髪は金髪のパーマで、アニメ第2作では茶髪のストレート。また、アニメ第2作のみ口元にホクロがある。 結婚前は、千兵衛に対する感情が作中で直接的に描写されることは無いが、アンギラスマンション102号室のみどりの部屋に、以前サンタクロースに化けた千兵衛が強制的に置いていった色紙が飾ってあり、千兵衛と宇宙にデートに行ったり、たまに則巻家に食事を作りに訪問していた。2人の結婚のきっかけは、みどりが則巻家に来訪した際に千兵衛が「みどりさん、結婚してください! …なんちゃって」とトイレの前で口にした独り言に、トイレの中にいたみどりが「はい!」と答えたのがプロポーズの成立という、あっさりとしたものだった。これについて鳥山は、「この2人を結婚させてしまおうと思ったのには、ぜんぜん深い意味は無くて、これというネタがなかったから、ま、いいかという軽い気持ちだったし、担当の鳥嶋はラブロマンスものが大好きだけど、ラブロマンスが大嫌いなわしはネチネチ描くのが嫌なので、あっさりと結婚させてしまった」と語っている。 鳥山によると、キャラクターのイメージはマリリン・モンローあたり。鳥山は「スケベな千兵衛が大好きになるヒロインということで、とにかくセクシーで色っぽいキャラをとの目的で生まれて、シンプルなオッサンの発想でマリリン・モンロー風になった。ボケたキャラクターにしたのは、まともにセクシーなキャラクターを描くのがどうも恥ずかしいからで、色っぽいキャラクターは昔からこんな感じになってしまう」と語っている。アニメ第1作ではマリリン・モンローの専属吹き替え声優だった向井真理子がみどりを演じた。アニメ第1作では、みどりが独身だった頃の千兵衛の前に現れるシーンのBGMには、白鳥の歌(D 957)第4曲「セレナーデ」が使われている。 則巻ターボ(のりまき ターボ) 声 - 三田ゆう子(アニメ第1作、劇場版第4作、ぷよぷよ!!クエスト)、江森浩子(劇場版第8作)、松井摩味(劇場版第9作) 千兵衛とみどりの長男。『ドラゴンボール大全集』の設定ではエイジ749年生まれ。作中では「ターボくん」と呼ばれている。誕生直後の外出中、千兵衛がのぞきで目を離している内に、地球に着陸しようとしていた宇宙船に撥ねられ命を失う。その宇宙人による蘇生手術で無事に生き返るが、手術のあと与えたOBショックの副作用で超能力と千兵衛のものをも上回る発明品を造るほどの高い知能を身につける。千兵衛より高性能なタイムマシンをつくったり、千兵衛も作るのに1ヶ月かかるポンポコガンを「わりとやっかいなものなので」と言いつつも1日で作ったり、ガッちゃんの言葉も話せるほどの天才で、『ドラゴンボール』にゲスト出演したときには、ドラゴンレーダーの内部構造を一目見ただけで記憶し、千兵衛の飛行機の部品を使ってあっという間に作った。山を浮かせるほどの念力や、自分たちが乗っている車ごと瞬間移動するだけではなく、ニコチャン星にいるニコチャン大王も強制的に呼び出したり送り返したりできる瞬間移動も使えることができ、時間を停止することもできる。鬼ごっこでは、オボッチャマンやアラレ、宇宙空間を本気で飛んで逃げるガッちゃんも捕まえるほど速く飛び回り、ヘトヘトにさせるほどの飛行能力を見せつけた。アニメ第1作の234話「ほよよ!!地球バラバラ」では、地球がバラバラになったときにも超能力でくっ付けて元に戻すほどの力を見せた。アニメ第1作の、帰ってきたDr.スランプアラレちゃんスペシャル「祝!!結婚 あかねと突詰」(1990年)、『んちゃ!ペンギン村より愛をこめて』(1993年)『ほよよ!!助けたサメに連れられて…』(1994年)『んちゃ!!わくわくハートの夏休み』(1994年)では少し成長している。 名前は『週刊少年ジャンプ』連載中に読者公募によって決定したものである。鳥山は「正直、あまりキャラクター設定の練り込みをしないまま急いで登場させてしまった感がある。もっと作り込むべきだった」と語っている。 則巻ニトロ(のりまき ニトロ) 声 - 神保なおみ(アニメ第1作)、不明(劇場版第7作 - 第9作) 千兵衛とみどりの長女で、ターボの妹。原作・アニメ1作は、リボンを付けていた。アニメ1作では茶髪、劇場版第7作 - 第9作では金髪。オボッチャマンが未来に見に行く話のみの登場で、アニメ1作では196話「もういちど10年後」でも登場したため、2回登場した。劇場版シリーズでも7作目から登場した。名前は原作では付いていなかったが、『ちょっとだけかえってきた Dr.SLUMP』で判明した。 則巻千兵衛の父 声 - 田中崇(現・銀河万丈)(劇場版第1作)、野田圭一(アニメ第2作) 原作では、桑方村から来た千兵衛の祖父が「千兵衛の父親と母親は20年前に亡くなった」と説明していて、ペンギン村中学園の園長も小さい頃に亡くなったことを知っていた。名前は原作・アニメ共に明かされていない。メガネをかけており、鼻の下に髭を生やし、ぼさぼさ頭である。生前残しておいたビデオで、千兵衛に惚れ薬「ホーホレチャッタノヨララランラン薬」の作り方を教えた。千兵衛の父は、この惚れ薬を千兵衛の母に飲ませて結婚したらしい。
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