ラガマフィン
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ラガマフィン音楽(ラガマフィンおんがく、Raggamuffin music)は、レゲエの1ジャンル、またはダンスホール・レゲエの1ジャンルである。ラガ(Ragga)とも呼ばれる。
歴史
音楽的には電子音楽的な要素で構成されており、サンプリングの手法も頻繁に用いられる。1984年に録音された、1985年に発表されたキング・ジャミーが電子キーボードのシンセサイザーを用いて、ウェイン・スミスの「Under Me Sleng Teng」を制作し、ラガの歴史において初期の例であったと言われている[1] 「Sleng Teng」をきっかけとして、ジャミーが大きな人気を集めることになったので、他のプロデューサーたちも様々な歌手と共にオリジナルのリディムを発表していった。ラガは「ダンスホール・レゲエ」と同じジャンルであると見られることがあるが、厳密には異なるジャンルである。ラガ音楽では、歌手がリディムにのせて歌うのではなく、DJたちがリディムにのせて語ることが多い。ラガという言葉がジャマイカで用いられることは少ない。逆に、ヨーロッパやアメリカでは、ダンスホールという言葉よりも「ラガと呼ぶケースが一般的」である。
ジャマイカでのラガは、西洋で電子音楽の人気が高まってきた時期よりもやや遅れて登場した。80年代半ばに誕生したラガは、1990年代にはレゲエの世界に大きな変化をもたらした。ラガが急激に普及していった背景には、電気楽器を使い演奏技術が要求されるレゲエと比べ、楽曲制作が容易であり制作費が安価であると言う点が挙げられる。ラガはまずジャマイカで発達し、ヨーロッパ、北アメリカ、アフリカ大陸へと伝播していき、そしてさらにはインド、日本などの他の国々へと拡がっていった。ラガは初期のジャングル音楽に影響を及ぼし、さらにバングラと結びつき、バングラガ・スタイルを生み出した。ジャングル[注 1]は、ラガのテーマやアーティストたちから影響を受けた。1990年代には、ラガとブレイク・コアと呼ばれる2つのジャンルの音楽が、アングラシーンで出会い、ラガ・コアと呼ばれるジャンルが誕生した。
1980年代末、ジャマイカ人ラッパーのダディ・フレディは、ラガとヒップホップを融合させようと試みた[2]。フレディの試みは、ラガを世界に普及させていくことにもなった。1987年のダディ・フレディとアッシャーDの「ラガマフィン・ヒップホップ」は、タイトルに「ラガ」という名前が冠せられた初期のシングル曲である。ラガが拡大していくにつれ、ダンスホールのアーティストたちの中には、ヒップホップの様式を取り入れる者たちが増えていった。その逆に、ラガ音楽もヒップホップに影響を及ぼすようになっていった。レゲエのアーティストたちの中には、ヒップホップの感性を取り入れていくことは、ダンスホール音楽が世界に普及するために重要であると考えている者たちもいた。ラガは、英語圏の国々のR&Bやヒップホップの音楽ファンたちの支持を集めようとした結果、マッド・ライオン、シャギーらのラガ・ミュージシャンたちが大小の成功を収めた。
一方、ヒップホップの側からラガマフィンを取り入れたのは、KRS・ワン[注 2](と彼のブギーダウン・プロダクションズ)であると彼自身が曲中で主張している。他にプア・ライチャス・ティーチャーズ[注 3]、レッドマン、バスタ・ライムズ、コモン、フー・シュニッケンズらもラガマフィンを取り入れた曲を発表した。
脚注
注釈
出典
- ^ Katz, David (2014) "Wayne Smith's Under Mi Sleng Teng – the song that revolutionised reggae", The Guardian
- ^ Huey, Steve "Daddy Freddy Biography", Allmusic
関連項目
ラガマフィン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/28 16:15 UTC 版)
ラガマフィンは一見したところではポリエステルの詰まったミミズの髪を生やした人形に見えるが、非常に興味深い身の上と個性を持っている。というのも、かつてラガマフィンは生き血をすする吸血鬼であった。回想シーンでは、生き血をすするだけでなく犠牲者を食べてもいる。ある晩ラガマフィンは若い女性を襲って血を吸ったことがあった。不運なことに、その女性は強い力を持つ魔女の妹であった。魔女はラガマフィンに呪いをかけ、人形に変えてしまった。その呪いを解けるのは一滴の血だけであった。ところが、ラガマフィンに垂らされたレノーアの血には防腐液が混じっていたために、ラガマフィンは再び動けるようになったものの、姿は人形のままであった(11巻の最後でラガマフィンは彼本来の姿に戻るが、12巻の最後のコマで再び人形の姿に戻る)。このため、今のラガマフィンはケーキとサラダしか食べられない。ラガマフィンはレノーアと一緒に彼女の古い屋敷で暮らしており、レノーアの数々の冒険の我慢強い付添い人としての立場に、それなりに満足している。コミックで、ラガマフィンは時にはレノーアのおかしな考えに疑問を持ち、場合によっては充分に分別のある発言をする。それでも後の巻で見られるように、ラガマフィンはレノーアに極めて忠実であり、Flashアニメではしばしばレノーアの計画に加担する。
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