ラガマフィンとは? わかりやすく解説

ラガマフィン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/08 06:33 UTC 版)

ラガマフィン音楽(ラガマフィンおんがく、Raggamuffin music)は、レゲエの1ジャンル、またはダンスホール・レゲエの1ジャンルである。ラガRagga)とも呼ばれる。

歴史

音楽的には電子音楽的な要素で構成されており、サンプリングの手法も頻繁に用いられる。1984年に録音された、1985年に発表されたキング・ジャミーが電子キーボードのシンセサイザーを用いて、ウェイン・スミスの「Under Me Sleng Teng」を制作し、ラガの歴史において初期の例であったと言われている[1] 「Sleng Teng」をきっかけとして、ジャミーが大きな人気を集めることになったので、他のプロデューサーたちも様々な歌手と共にオリジナルのリディムを発表していった。ラガは「ダンスホール・レゲエ」と同じジャンルであると見られることがあるが、厳密には異なるジャンルである。ラガ音楽では、歌手がリディムにのせて歌うのではなく、DJたちがリディムにのせて語ることが多い。ラガという言葉がジャマイカで用いられることは少ない。逆に、ヨーロッパアメリカでは、ダンスホールという言葉よりも「ラガと呼ぶケースが一般的」である。

ジャマイカでのラガは、西洋で電子音楽の人気が高まってきた時期よりもやや遅れて登場した。80年代半ばに誕生したラガは、1990年代にはレゲエの世界に大きな変化をもたらした。ラガが急激に普及していった背景には、電気楽器を使い演奏技術が要求されるレゲエと比べ、楽曲制作が容易であり制作費が安価であると言う点が挙げられる。ラガはまずジャマイカで発達し、ヨーロッパ、北アメリカアフリカ大陸へと伝播していき、そしてさらにはインド、日本などの他の国々へと拡がっていった。ラガは初期のジャングル音楽に影響を及ぼし、さらにバングラと結びつき、バングラガ・スタイルを生み出した。ジャングル[注 1]は、ラガのテーマやアーティストたちから影響を受けた。1990年代には、ラガとブレイク・コアと呼ばれる2つのジャンルの音楽が、アングラシーンで出会い、ラガ・コアと呼ばれるジャンルが誕生した。

1980年代末、ジャマイカ人ラッパーのダディ・フレディは、ラガとヒップホップを融合させようと試みた[2]。フレディの試みは、ラガを世界に普及させていくことにもなった。1987年のダディ・フレディとアッシャーDの「ラガマフィン・ヒップホップ」は、タイトルに「ラガ」という名前が冠せられた初期のシングル曲である。ラガが拡大していくにつれ、ダンスホールのアーティストたちの中には、ヒップホップの様式を取り入れる者たちが増えていった。その逆に、ラガ音楽もヒップホップに影響を及ぼすようになっていった。レゲエのアーティストたちの中には、ヒップホップの感性を取り入れていくことは、ダンスホール音楽が世界に普及するために重要であると考えている者たちもいた。ラガは、英語圏の国々のR&Bヒップホップの音楽ファンたちの支持を集めようとした結果、マッド・ライオン、シャギーらのラガ・ミュージシャンたちが大小の成功を収めた。

一方、ヒップホップの側からラガマフィンを取り入れたのは、KRS・ワン[注 2](と彼のブギーダウン・プロダクションズ)であると彼自身が曲中で主張している。他にプア・ライチャス・ティーチャーズ[注 3]、レッドマン、バスタ・ライムズ、コモン、フー・シュニッケンズらもラガマフィンを取り入れた曲を発表した。

脚注

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注釈

  1. ^ ひじょうにテンポの速いクラブ・ミュージックのジャンル。
  2. ^ ハードコア・ラップの代表格だった、ニューヨークのラッパー。
  3. ^ 「ロック・ディス・ファンキー・ジョイント」がソウルチャートでヒット。

出典

関連項目


ラガマフィン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/28 16:15 UTC 版)

レノーア」の記事における「ラガマフィン」の解説

ラガマフィンは一見したところではポリエステル詰まったミミズの髪を生やした人形見えるが、非常に興味深い身の上個性持っているというのも、かつてラガマフィンは生き血をすする吸血鬼であった回想シーンでは、生き血をすするだけでなく犠牲者食べてもいる。ある晩ラガマフィンは若い女性襲って血を吸ったことがあった。不運なことに、その女性は強い力を持つ魔女の妹であった魔女はラガマフィンに呪いをかけ、人形変えてしまった。その呪い解けるのは一滴の血だけであった。ところが、ラガマフィンに垂らされたレノーアの血には防腐液が混じっていたために、ラガマフィンは再び動けようになったものの、姿は人形のままであった11巻最後でラガマフィンは彼本来の姿に戻るが、12巻最後コマで再び人形の姿に戻る)。このため、今のラガマフィンはケーキサラダしか食べられない。ラガマフィンはレノーア一緒に彼女の古い屋敷暮らしており、レノーア数々冒険我慢強い付添い人としての立場に、それなりに満足している。コミックで、ラガマフィンは時にはレノーアおかしな考え疑問持ち場合によっては充分に分別のある発言をする。それでも後の巻で見られるように、ラガマフィンはレノーア極めて忠実であり、Flashアニメはしばしレノーア計画加担する

※この「ラガマフィン」の解説は、「レノーア」の解説の一部です。
「ラガマフィン」を含む「レノーア」の記事については、「レノーア」の概要を参照ください。

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