エリダヌス‐ざ【エリダヌス座】
エリダヌス座
名称:エリダヌス座
学名:Eridanus
小分類:南半球
構成する主な星雲、星団、恒星:アケルナー(アルファ星)/クルサ(ベータ星)/ザウラク(ガンマ星)/アザー(エータ星)/アカマル(シータ星)/ベイド(オミクロン1星)/ケイド(オミクロン2星)/アンゲテナール(タウ2星)
神話の主な登場人物:オケアノス/テテウス/パエトーン/ゼウス
日本で観測できる時期:10月〜4月の約7ヵ月間
見ごろの季節:冬(20時正中は1月中旬)
オリオン座の足元、1等星リゲルのそばから南西へ大きくうねりながら伸び、南天の大マゼラン星雲のそばまで達する長い星座です。全天でも6番目に大きい星座ですが、日本で見ると半分が地平線の下へ隠れてしまい、1等星のアケルナーは見ることができません。昔はエリダヌスという名前だけではなく、エジプトではナイル、バビロニアではユーフラテス、イタリアではポー川と、いずれも川にちなんだ名前で呼ばれていました。エリダヌス座
1.見つけ方のポイント
冬に南の空を見ると、オリオン座の右下にある1等星リゲルの右脇から、ジグザグ曲がりながら南西へ伸びる、3等星と4等星の連なりが見つかります。あまり明るい星座ではありませんが、連なりが比較的はっきりしているので、見つけやすいでしょう。また、地平線に消えるあたりからは南東へ方向を変え、大マゼラン星雲のあたりまで伸びていきます。
2.神話の内容について
エリダヌス座は、ギリシャ神話の伝説の川で、太陽神オケアノスを父に、女神テテウスを母に持つとされています。エリダヌス川は、太陽神ヘリオスの子パエトーンが落ちた川として知られます。パエトーンは父親を尊敬していましたが、友人達は誰も、彼の親が太陽神だと信じません。ののしられた彼は父親の宮殿に行き、太陽の馬車に乗って天へ駆け上って行きました。しかし、太陽の馬車は彼のいうことを聞きません。パエトーンは暴れる馬のたずなをついに放してしまい、馬車は天地を焼きながら暴走をはじめます。ゼウスはこれを見て、仕方なく雷を投げ、パエトーンを撃ち落としました。そのときに、パエトーンが落ちた川がエリダヌス川だということです。
3.同じ時期に見える星座について
冬の南の空に昇る星座と一緒に見ることができます。まず、東にはオリオン座とうさぎ座、はと座やおおいぬ座など、北にはおうし座などが見えます。また西にはくじら座や、ろ座、ちょうこくしつ座、ほうおう座などが一緒に見えます。
4.主要都市での観測について
北から南へ伸びる長い星座で、その一部分は地平線の下に沈んでいるものの、全国から見ることができます。ただし、星座の南端にある1等星アケルナーを見るためには、日本では奄美諸島以南へ行く必要があります。
※参考文献:「星座クラブ」沼澤茂美著(誠文堂新光社)、「星のポケットブック」(誠文堂新光社)、「星座天体観測図鑑」藤井旭著(成美堂出版)、「星座・夜空の四季」小学館の学習百科図鑑、「星座博物館・春」、「同・夏」、「同・秋」、「同・冬」、「同・星座旅行」瀬川昌男著(ぎょうせい)、「星空ガイド」沼澤茂美、脇屋奈々代著(ナツメ社)
エリダヌス座
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/31 14:51 UTC 版)
エリダヌス座(エリダヌスざ、Eridanus)は、トレミーの48星座の1つ。全天の星座の中で6番めに大きい。南端のα星は、全天21の1等星の1つであり、アケルナル[1]と呼ばれる。星座の南端部やアケルナルは、九州南部や沖縄などを除いて日本の多くの地点で見ることはできない。
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- 1 エリダヌス座とは
- 2 エリダヌス座の概要
- 3 神話
エリダヌス座 (Eridani)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 11:13 UTC 版)
「惑星グロリエ」の記事における「エリダヌス座 (Eridani)」の解説
語源はギリシャ神話の架空の大河とその神の名から。オリオン座の1等星リゲルを出発点とし、最南端にはアケルナル(アラビア語で川の果て)という1等星があるため、肉眼でも比較的見つけやすい。 この作品の舞台となるのは、エリダヌス座ε星を主星とする恒星系。地球からの相対距離は約10.8光年。1960年、フランク・ドレイクが太陽と似た二つの星に電波望遠鏡を向け、地球外文明の発した電波信号を探した。この「オズマ計画」で目標とされたのが、くじら座τ星とこの星である。恒星質量は太陽の0.8倍で、2000年には本当に木星クラスの惑星が発見された。この 惑星b はその後の観測で、2006年には木星の1.5倍の質量と約7年の公転周期を持つことが確定した。
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