大隅諸島とは? わかりやすく解説

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おおすみ‐しょとう〔おほすみシヨタウ〕【大隅諸島】


大隅諸島


大隅諸島

読み方:オオスミショトウ(oosumishotou)

南西諸島一部薩南諸島属す太平洋東シナ海の島群

所在 鹿児島県熊毛郡中種子町南種子町、屋久郡上屋久町屋久町の4町

別名 熊毛諸島(クマゲショトウ)、大隅群島(オオスミグントウ)

位置・形状 九州南岸から大隅海峡

島嶼名辞典では1991年10月時点の情報を掲載しています。

大隅諸島

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/31 19:24 UTC 版)

世界 > アジア > 東アジア > 日本 > 南西諸島 > 大隅諸島
大隅諸島
大隅諸島(衛星写真)
地理
場所 太平洋
諸島 薩南諸島
島数 4[注釈 1]
主要な島 屋久島種子島口永良部島馬毛島
面積 994.41 km2 (383.94 sq mi)[1]
最高標高 1,936 m (6352 ft)[1]
最高峰 宮之浦岳[1]
行政
都道府県 鹿児島県
市町村 西之表市
熊毛郡中種子町
熊毛郡南種子町
熊毛郡屋久島町
最大都市 西之表市(人口15,472人)
人口統計
人口 51,751人(1996年時点)[1]
言語 日本語
追加情報
時間帯
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大隅諸島(おおすみしょとう)は、南西諸島のうち鹿児島県に属する薩南諸島北部の島嶼[2]。南西諸島および薩南諸島の最北部に該当する[2]屋久島種子島口永良部島馬毛島などからなる諸島で、竹島硫黄島黒島を含む場合もある[3]熊毛諸島(くまげしょとう)、大隅群島(おおすみぐんとう)の別名がある[3]

大隅諸島のうち、種子島・屋久島・口永良部島の3島を熊毛諸島[4][5]、竹島・硫黄島・黒島の3島を三島[5]もしくは上三島[6]という場合がある。

地理

大隅諸島と口之三島(中央上方から左にかけての3島)
薩南諸島と大隅諸島

鹿児島県に属し、種子島屋久島口永良部島馬毛島などから成る。黒島硫黄島竹島上三島については、大隅諸島に含まれるとする説と含まれないとする説がある。

天気予報では「種子島・屋久島地方」という区分がよく使われる。この場合には、種子島、屋久島、口永良部島に加えて、黒島、硫黄島、竹島の上三島が含まれる。また、さらに「種子島地方」と「屋久島地方」とに細分する場合には、「種子島地方」には種子島、馬毛島及び上三島が含まれ、「屋久島地方」には屋久島、口永良部島が含まれる[7]。なお、天気予報における区分では、従来、「南西諸島」に「種子島・屋久島地方」を含める場合と含めない場合があったが、2007年4月1日の予報用語の改正に伴い、「南西諸島」は「種子島・屋久島地方」を含む場合のみに用いることとされた[8]

島嶼

画像 名称 面積
(km2)
人口
(人)
最高標高
(m)
最高峰 座標
屋久島 504.88 13,178 1935 宮之浦岳 北緯30度21分31秒 東経130度31分43秒 / 北緯30.35861度 東経130.52861度 / 30.35861; 130.52861 (Yakushima)
種子島 444.99 33,000 282.0 北緯30度34分26秒 東経130度58分52秒 / 北緯30.57389度 東経130.98111度 / 30.57389; 130.98111 (Tanegashima)
口永良部島 38.04 147 657 古岳 北緯30度28分 東経131度11分 / 北緯30.467度 東経131.183度 / 30.467; 131.183 (Kuchinoerabu-jima)
馬毛島 8.2 無人 71.7 岳之越 北緯30度44分29.9秒 東経130度51分16.9秒 / 北緯30.741639度 東経130.854694度 / 30.741639; 130.854694 (Mageshima)
黒島 15.37 199 621.9 櫓岳 北緯30度50分5.6秒 東経129度57分20.7秒 / 北緯30.834889度 東経129.955750度 / 30.834889; 129.955750 (Kuroshima)
硫黄島 11.65 142 703.7 硫黄岳 北緯30度47分27秒 東経130度17分46秒 / 北緯30.79083度 東経130.29611度 / 30.79083; 130.29611 (Iōjima)
竹島 4.2 78 220.0 マゴメ山 北緯30度48分50秒 東経130度25分2.1秒 / 北緯30.81389度 東経130.417250度 / 30.81389; 130.417250 (Takeshima)
昭和硫黄島 0.07 無人 24 北緯30度48分15秒 東経130度20分30秒 / 北緯30.80417度 東経130.34167度 / 30.80417; 130.34167 (Shōwa Iōjima)
デン島 0.001 無人 58 北緯30度45分02秒 東経130度06分07秒 / 北緯30.75056度 東経130.10194度 / 30.75056; 130.10194 (Denshima)
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歴史

この地域の歴史は古く、現在の日本本土側の縄文文化の影響も遺跡に見られる。

日本古代の『続日本紀699年(文武天皇3年)には多褹(たね、種子島)が掖玖(やく、屋久島)・菴美度感(どく、徳之島)などの島々と共に朝廷に朝貢し位階を授けたと記されている。また、大宝2年(702年)には「薩摩と多褹が化を隔てて命に逆らう。是に於いて兵を発して征討し、戸を校して吏を置けり」とあり、この地域が九州南部の先住民(隼人熊襲などか)と連合してヤマト王権に反乱し征服されたと推定される。この反乱により平定された種子島屋久島令制国多禰国(たねのくに)に組み込まれる。また、九州南部も日向国からが唱更国(後の薩摩国)が分国され、さらに和銅6年(713年)にはそこから大隅国が分国される。720年養老4年)には九州南部で隼人の反乱。後の824年天長元年)に、多禰国の領域は大隅国に編入となる。

なお、口永良部島は、古代は屋久島(多禰国)と共にあり天長元年(824年)に多禰国四郡が大隅国二郡に再編された際に共に編入されたと推定されるが、史料上大隅国と確定するのは1702年(元禄15年)編纂の「元禄国絵図大隅国」である。馬毛島種子島氏が支配していた(よって大隅国と推定)が無定住島である期間が長くはっきりしない(明治期以降、鹿児島県熊毛郡から西之表市)。

注釈

  1. ^ 場合によっては、口之三島黒島竹島硫黄島)を加えて7島以上とする場合もある[1]

脚注

  1. ^ a b c d e 大隅諸島(おおすみしょとう)とは”. コトバンク. 2018年4月8日閲覧。
  2. ^ a b 塚田公彦「南西諸島」『日本大百科全書(ニッポニカ)』https://kotobank.jp/word/%E5%8D%97%E8%A5%BF%E8%AB%B8%E5%B3%B6コトバンクより2024年3月23日閲覧 
  3. ^ a b 『島嶼大事典』1991年12月20日第1版第1刷発行、100頁「大隅諸島 おおすみしょとう」
  4. ^ 『古代学研究』第12号、1955年10月20日、1-6頁、盛園尚孝「報告 鹿児島県熊毛諸島の彌生文化(1)――中種子町輪之尾遺跡の概報とその示す意義――」(古代學研究會)
  5. ^ a b 松下志朗下野敏見(編)『鹿児島の湊と薩南諸島』〈街道の日本史〉55、吉川弘文館、2002年11月、ISBN 978-4642062558、10頁。
  6. ^ 上三島https://kotobank.jp/word/%E4%B8%8A%E4%B8%89%E5%B3%B6コトバンクより2024年2月7日閲覧 
  7. ^ 細分区説明 - 鹿児島地方気象台
  8. ^ 予報用語の改正について - 気象庁

関連項目


大隅諸島

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 08:40 UTC 版)

南西諸島」の記事における「大隅諸島」の解説

大隅諸島は南西諸島北部位置し屋久島種子島口永良部島馬毛島の4島から成るが、広義には西側三島村属する島々(上三島口之三島ともいわれる)も含まれる種子島西部屋久島東部などにサンゴ礁小規模であるが発達し、これらは南西諸島分布する最北端サンゴ礁考えられる九州地方最高峰である宮之浦岳擁する屋久島は、中新世四国海盆沈み込みにより生じた花崗岩が、隆起侵食受けて高く険しい山地を形成した思われる海岸付近では数百メートルを超す急な斜面現れるが、島中央部に向かうにつれて斜面緩くなる山頂部岩盤むき出しの状態となるトア地形生じている。これは、長年風化や、氷期起こった周氷河作用よるもの考えられる南部東部海岸部4段または5段に及ぶ海岸段丘発達している。更新世段丘形成されたと思われるが、海抜メートルの非常に低い場所に完新世時代段丘見受けられる高峻な地形屋久島に対して種子島は低平な台地状の島である。種子島海底から隆起した島で、全体的に海岸段丘発達している。特に島北西岸部幾度わたって形成され海岸段丘見受けられるが、南東部では段丘地形侵食され溺れ谷が目立つ。これは島北部は主に砂岩粘板岩堅硬互層から成り南部礫岩泥岩などの軟弱な地質構成されいるからである。また島全体テフラ呼ばれる火砕流による堆積物完新世広がり地上動植物多大な影響を及ばしたと見られる口永良部島上三島阿蘇山から南へ連なる霧島火山帯属する。また硫黄島竹島鬼界カルデラ外輪山一部成し、ほとんどのカルデラ海底沈んでいる。直径約20kmの楕円形カルデラ水深最大500mにも達する。過去大規模な火砕流を伴う噴火少なくとも4回発生し最近噴火時期は約7300年前である。これらの火砕流東側離れた屋久島種子島、さらに九州南端大隅半島薩摩半島にまで及んだ口永良部島東部西部2つの火山体を有する。特に東部位置する新岳噴火活動は活発で、有史時代から何度も噴火している。1933年噴火により東側山麓存在した集落消滅している。

※この「大隅諸島」の解説は、「南西諸島」の解説の一部です。
「大隅諸島」を含む「南西諸島」の記事については、「南西諸島」の概要を参照ください。

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