中新世
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/24 09:07 UTC 版)
累代 | 代 | 紀 | 世 | 期 | 基底年代 Mya[* 3] |
---|---|---|---|---|---|
顕生代 | 新生代 | 第四紀 | 完新世 | メガラヤン | 0.0042 |
ノースグリッピアン | 0.0082 | ||||
グリーンランディアン | 0.0117 | ||||
更新世 | 後期更新世 | 0.129 | |||
チバニアン | 0.774 | ||||
カラブリアン | 1.8 | ||||
ジェラシアン | 2.58 | ||||
新第三紀 | 鮮新世 | ピアセンジアン | 3.6 | ||
ザンクリアン | 5.333 | ||||
中新世 | メッシニアン | 7.246 | |||
トートニアン | 11.63 | ||||
サーラバリアン | 13.82 | ||||
ランギアン | 15.97 | ||||
バーディガリアン | 20.44 | ||||
アキタニアン | 23.03 | ||||
古第三紀 | 漸新世 | チャッティアン | 27.82 | ||
ルペリアン | 33.9 | ||||
始新世 | プリアボニアン | 37.8 | |||
バートニアン | 41.2 | ||||
ルテシアン | 47.8 | ||||
ヤプレシアン | 56 | ||||
暁新世 | サネティアン | 59.2 | |||
セランディアン | 61.6 | ||||
ダニアン | 66 | ||||
中生代 | 251.902 | ||||
古生代 | 541 | ||||
原生代 | 2500 | ||||
太古代[* 4] | 4000 | ||||
冥王代 | 4600 | ||||
中新世(ちゅうしんせい、英:Miocene)は、約2,300万年前から約500万年前にあたる新第三紀の第一世の地質時代の一つ。メッシニアン、トートニアン、サーラバリアン、ランギアン、バーディガリアン、アキタニアンの6つの期に区分される。
背景
大陸はほぼ現在の様相だが、北アメリカ大陸と南アメリカ大陸は離れている。ヨーロッパのアルプス山脈と北アメリカのロッキー山脈で造山運動が始まった。日本がユーラシア大陸から分離し、日本海が形成され、これに伴う海底火山活動で日本各地にグリーンタフと呼ばれる凝灰岩層が発達した。この紀に海面が低くなったことでジブラルタル海峡が閉じ、海水の蒸発により地中海は非常に塩分の濃い海となった。この状態は鮮新世の初め頃(およそ500万年前)まで続いた[1]。
気候
中新世は新第三紀以降から現在に至るまでの期間では最も気温が高い時代であり、一般的に温暖であったが、寒冷化は徐々に進行し、南極大陸には氷床が発達・拡大していた。中新世の終わりには氷床は大陸のほとんどを覆うようになっていた。これが更に地球を冷し、以降、氷河期が訪れることになる。
生物
海と陸の生物相はより現代に近づいた。オオカミ類、ネコ科類、ウマ類、ビーバー類、鯨偶蹄類(シカ類、ラクダ類等)、カラス類、カモ類、フクロウ類、メガロドンなどは、中新世にすでに存在していた。ヒト科もこの時代に現れた。アフリカ大陸がユーラシア大陸と繋がったことで両大陸の生物が行き来するようになった。北アメリカ大陸とユーラシア大陸もベーリング陸橋でしばしば繋がったため生物が往来していた。一部の大型哺乳類の系統(肉歯目、束柱目など)が姿を消し、奇蹄類も次第に衰えていく一方、アフリカから他の大陸に生息域を広げた長鼻目(ゾウ類)が大いに繁栄し、偶蹄類も勢力を拡大していった。植物ではC4型光合成を行うものが増加した。
孤立している南アメリカ大陸とオーストラリア大陸のみ、異なった動物相である。
脚注
- ^ リチャード・サウスウッド著、垂水雄二訳 『生命進化の物語』 八坂書房 2007年 252ページ
参考文献
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関連項目
外部リンク
- “地質系統・年代の日本語記述ガイドライン 2014年1月改訂版”. 日本地質学会. 2014年3月19日閲覧。
- 仲田崇志 (2009年10月29日). “地質年代表”. きまぐれ生物学. 2011年2月14日閲覧。
中新世
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/20 00:16 UTC 版)
約2200万年前から約2000万年前にかけて、現在の岐阜県可児市付近で火山性陸成堆積盆が形成され、湖沼域が広がった。この堆積盆地が最初期の東部瀬戸内区である。約2000万年前からは局地的に非火山性の陸成堆積盆の形成も始まり、三重県鈴鹿市付近でも堆積盆が出現した。これらの地域で海進が起きたのは約1800万年前(中新世ランギアン)のことであった。約1650万年前までに第一瀬戸内海は急速に拡大しており、現在の伊勢湾付近に海が広がり、周囲に内陸湖が形成された。この急拡大には中央構造線の関与があった可能性がある。なお、この時期には形成されたばかりの西部瀬戸内区(現在の瀬戸内海沿岸など)に第一瀬戸内海はまだ広がっておらず、そこには淡水環境が広がっていた。 約1650万年前から約1550万年前までの約100万年間は西黒沢海進の前期の時期にあたるが、瀬戸内区は一様な海進を遂げたわけではない。この時代に初めて西部瀬戸内区にも海が拡大し、第一瀬戸内海は東西方向に約500キロメートル、南北方向に約80キロメートルに亘って広がる、現在の瀬戸内海よりも広大な海になった。急激な二度目の海進では京都府南部の宇治田原町付近まで海が広がった。やがて伊勢湾まで海退した後、最大規模であった三度目の海進が発生。伊勢湾は水深200メートルの海へ変化し、現在の島根県は水没。紀伊水道を介して太平洋、島根県中央部を介して日本海と繋がり、西南日本は海により分断されて多島海となった。 この大規模な海進の後に海退が起き、第一瀬戸内海は離水した。これは海水準上昇を上回るほどの隆起が西南日本で起きていたことを示唆している。約1500万年前には西南日本の広域応力場が南北伸長場から南北圧縮場に変化しており、またその細かいプロセスに異論はあれど日本海も同時期に急拡大を遂げている。このことから、日本海の拡大と西黒沢海進により西南日本で海進が起こった後、応力場の変化に伴って地形の隆起が生じて海退に遷移したと推測されている。後期中新世ごろから第一瀬戸内海は陸化が進行した。海退直後に東方で設楽や室生火山群の短期間の火山活動が起き、その終期に西方で二上山や石鎚山などの火山が長期的な噴火活動を開始した。火山活動は約1100万年前まで継続。活動が終息した後も、約530万年前までは瀬戸内区から海は消失し、平坦な陸地が長く形成されていた。
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