南北方向
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 09:35 UTC 版)
南北地下線(ドイツ語版):フンボルトハイン(ドイツ語版) - 北駅(ドイツ語版) – オラーニエンブルク通り(ドイツ語版) - フリードリヒ通り - ブランデンブルク門駅 - ポツダム広場 - アンハルト駅(ドイツ語版) ベルリン市街の中心部の地下を南北に貫く、Sバーンの重要路線である。沿線にはフンボルト大学ベルリン、ウンター・デン・リンデン、ポツダム広場、ブランデンブルク門といった観光名所のほか、国会議事堂などの政府・行政機関、あるいは商業施設や企業のオフィスなどが集中しており、利用客も多い。 Sバーン専用の複線路線である。北側のフンボルトハインではシュテティーン線に直通、南側のアンハルト駅では二手に分かれ、ヴァンゼー線(ドイツ語版)とアンハルト線に直通している。また、フリードリヒ通り駅でベルリン市街線(シュタットバーン)と直交する。 南北地下線の構想自体は19世紀から存在するが、アドルフ・ヒトラー政権による社会基盤整備の一環として、また、ベルリンオリンピックを控えての都市交通の拡充のため建設された。オリンピック開幕直前の1936年7月に北半分のウンター・デン・リンデン駅(現:ブランデンブルク門駅)まで開業、1939年に2段階に分けて延長され、第二次世界大戦勃発直後の同年10月に全通した。 「ベルリンの壁」時代(1961年 - 1989年)は、西ベルリン側の路線となっていたが、地下線の大部分は東ベルリン側に存在していたため、東ベルリン側の駅は検問所が置かれたフリードリヒ通り駅を除き、全て閉鎖されていた。ベルリンの壁崩壊後は、閉鎖されていた駅は順次、営業を再開した。 シュテティーン線:フンボルトハイン - ゲズントブルンネン – ボルンホルム通り(ドイツ語版) – ベルナウ(ドイツ語版) ベルリンとバルト海沿いの港町シュテティーンを結ぶ約134 kmの路線の内、ベルリン側約23 kmにあたる。ベルリン北東部のパンコウ区などを経由して、ブランデンブルク州のベルナウ(ドイツ語版)に至る。 1924年8月に電化され、電車によるSバーンの運行が始まった。もともとはシュテティーン駅(北駅(ドイツ語版)の旧称)を起点としていたが、南北地下線の開通でひとつ手前のフンボルトハインから同線と直通するようになる。 戦後、ボルンホルム通り駅から環状線のシェーンハウザー・アレー駅(ドイツ語版)の間に連絡線を敷設。壁建設ではボルンホルム通り駅が東側管轄地域となり駅営業を休止、西側Sバーンは通過扱いとし、東側は西側路線と離れた位置に線路を移設し、路線が分断された。現在は列車線とSバーンの路線別複々線となっている。 ベルリン北部線:ボルンホルム通り – シェーンホルツ(ドイツ語版) – フローナウ(ドイツ語版) - オラーニエンブルク(ドイツ語版) ベルリンとドイツ北部の港町シュトラールズントを結ぶ約220 kmの路線の、ベルリン側約26kmにあたる。ベルリン北部のヴィテナウ(ドイツ語版)地区などを経由して、ブランデンブルク州のオラーニエンブルクに至る。1925年6月 - 10月に電化され、電車によるSバーンの運行がはじまった。ボルンホルム通りからシュテティーン線経由で都心方向へ向かう。 ベルリンの壁建設でフローナウ(ドイツ語版)(西ベルリン側)とホーエン・ノイエンドルフ(ドイツ語版)(東ドイツ側)の間で分断された。この時、オラーニエンブルクへは外環状線を経由し、シュテティーン線と接続することで運行を継続した。なお、東西再統一後、この区間が再び接続されたため、もとの運行形態に戻り、外環状線経由の列車はビルケンヴェルダー駅止まりとまった。 本来、列車線とSバーンの路線別複々線であるが、ボルンホルム通り - ホーエン・ノイエンドルフの間は壁建設で列車線が剥がされたままになっている。 クレメン線(ドイツ語版):シェーンホルツ(ドイツ語版) - テーゲル(ドイツ語版) - ヘニヒスドルフ(ドイツ語版) ベルリンの北西の町クレメン(ドイツ語版)を結ぶ約37 kmの路線のうち、ベルリン側約19 kmにあたる。1927年3月に電化され、電車によるSバーンの運行がはじまった。シェーンホルツから北部線・シュテティーン線経由で都心へ向かう。 もともとヘニヒスドルフから数駅先のフェルテン(ドイツ語版)までがSバーン運転区間だったが、壁建設でハイリゲンゼー(ドイツ語版)(西ベルリン側)とヘニヒスドルフ(東ドイツ側)の間で分断された。その後、東側区間も1983年に電車運転を取りやめた。また西側区間は1984年のBVG移管時に引き継がれず廃止された。東西再統一後、1995年にテーゲルまで、1998年にはヘニヒスドルフまで復活したが、その先は見送られている。もともとは列車線と共用の複線だったが、現在は単線となり、また途中のテーゲル附近には踏切が存在する。 ヴァンゼー線(ドイツ語版):アンハルト駅(ドイツ語版) - シェーネベルク(ドイツ語版) - ヴァンゼー(ドイツ語版) - ポツダム中央駅(ドイツ語版) アンハルト線: アンハルト駅 - ズュートクロイツ - プリースターヴェーク(ドイツ語版) - リヒターフェルデ南(ドイツ語版)アンハルト線支線(ドイツ語版):リヒターフェルデ南 - テルトウ市駅(ドイツ語版) ドレスデン線:プリースターヴェーク – ブランケンフェルデ(ドイツ語版)
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