白秋ダイナソーズ(白秋高校)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 07:52 UTC 版)
「アイシールド21の登場人物」の記事における「白秋ダイナソーズ(白秋高校)」の解説
SIC(埼玉、茨城、千葉の頭文字)地区の新鋭。SIC四天王を打ち破り地区大会を勝ち抜いた。天狗がエース時代の頃は西部に70-7で敗北した過去があり、春大会の頃はD評価だったが大型守備陣を強化中の噂が立っていた。秋大会時では全試合で相手チームのQBを再起不能なまでの重傷に追い込み、関東大会に出場、評価もS評価にまで上り詰めた。峨王の圧倒的な存在感と後述の戦法からパワープレイ一辺倒だと思われがちだが、円子や如月によるトリック戦法も備えている。しかし、やはり根幹には力こそ絶対という信念があり、ただただ力で中央を圧し通るシンプルな戦法「北南(ノースサウス)ゲーム」こそ白秋の真骨頂。関東大会では、太陽、西部相手においても圧倒的な力の差で勝利し、決勝戦に進出。泥門とクリスマスボウル出場の座を賭けて戦う。ヒル魔によると王城や神龍寺よりも強い。中・高・大の一貫校で、校庭からはよく恐竜の化石が発掘される。チーム名称の白秋(はくしゅう)は読み方を変えれば「はくあき=白亜紀」となる。原作でのSIC地区からの出場枠は優勝校の一枠だけだが、実際は準優勝校も東京四位校とのプレーオフを制すれば出場できる。泥門が制覇した翌年の秋大会で惜敗した。 円子令司(まるこ れいじ・1年) 声 - 杉田智和 クォーターバック(QB)。背番号4。身長177cm。体重68kg。5月1日生まれ。血液型AB。40ヤード走5秒2。ベンチプレス60kg。 元イタリアンマフィアを父に持つハーフ。女のような苗字を気にしているらしく、伊語に似た「マルコ」(marco:本人談、イタリア男っぽくてチョイ不良風味)と呼ばれるのを好む。関東大会抽選会では白秋代表で登場。白黒のリングピアス、茶髪に白のメッシュを入れたビジュアル系。瓶入りコーラを愛飲(24巻の王城祭クイズ番外編の情報によると、1.5リットルのコーラを一気飲み出来るらしく、また自分でコーラの調合も可能らしい)。 物腰こそ飄々として掴みどころのなく、弱気な姿こそ見せるが、マフィアを父に持っているだけあり、常に確実な勝利を求める狡猾でダーティーな一面を持ち、関東大会のトーナメント抽選の際には泥門に抽選札の交換を持ちかけ(アニメではカットされた)、デビルバッツの元へ決勝進出祝の花を大量に贈呈するなど、一見、好意の中に示威を潜ませた行為を見せる。また、秘密厳守主義で情報を洩らすのを嫌い、普段からアメフトと関係ないことばかりやっており、二番手であるはずの天狗をエースに祭り上げ、何かと誤魔化しては己の実力さえも韜晦している。また、マネージャーの氷室が棄権の忠言に動画を披露した際はPCを回収に出向いている。 キッドの素性を認知している、陸の走りを一回見ただけで源流走法を見抜くなど情報網や観察力も蛭魔と引けを取らない。 対西部戦では「ボールハンドリングの達人」と紹介されており、実際作中最高のボールハンドリングを披露しているが、隠してきた真の実力は泥門戦にて発揮された。プレイヤーを無視してボールのみに集中することてフェイントを完全に無効化し、持ち前の動体視力で敵がステップに意識を割きボールのガードが手薄になった一瞬を見極め、体の回転を利用して敵の腕の中からボールを力ずくで掻き出す必殺技「スクリューバイト」を使用し、デビルバットゴーストとデビルバットハリケーンを発動させたセナからボールを奪い取ってほぼフィールドの端から端までを一人で走り切りタッチダウンを決めている。他にQBの動きを徹底的にマークし行動を先読み・妨害するQBスパイも得意とする。身体能力ではヒル魔に若干劣るものの、戦況を即座に読み取る力、臨機応変に戦術を変える機転の早さ、相手の弱点を見抜く力、蛭魔にも引けを取らないトリックセンスなどを持ち合わせるトッププレイヤーである。また、峨王の後ろについてタッチダウンまで一人で走るという白秋の特異なプレイスタイルのため、QBでありながらランでの獲得ヤード数はセナを上回っている。作中ではまともにQBとしてプレイする描写がないため、パス能力は不明のままだった。全日本選抜代表結成に際し、ヒル魔の推薦でセーフティとして選出される。 そんな彼が天才の空気を匂わせないのは、自分が「努力の人間」だと熟知しているからで、自分を「関東の蛙」と卑下するなど、己の立場を弁えている一面もある。「打てる手は全て打つ」ヒル魔のそれとは若干異なる「これで〜〜と思ってくれたら儲けもの」というような小物臭い思考も要因の一つ。 かつては年上の女性である氷室とは親密な関係にあったらしく、彼女に勝利の朝日を見せるべくクリスマスボウルへの出場を目指していたものの、強豪の神龍寺に対し一方的な勝利を見せた帝黒の恐るべき強さを目の当たりにしたことで、勝つためには峨王の力で全員潰すしかないと考え、今の白秋の戦法を作った。それ以降、仲の良かった氷室との関係も次第に冷ややかなものとなっていた。 ヒル魔は糞睫毛(ファッキンまつげ)と呼び、勝つこと以外に興味が無いという接点から気が合い、試合前から対話をしている一方で、自分同様に目的達成の為ならば手段を選ばない彼を危険視している。座右の銘は「弱肉強食」。「〜っちゅう話だよ」が口癖で、全日本選抜以降はハァハァ三兄弟に代わるツッコミ役として定着している。 峨王力哉(がおう りきや・1年) 声 - 小山剛志 ディフェンシブタックル(以下DT)。背番号70。身長200cm。体重131kg。4月4日生まれ。血液型B型。ベンチプレス210kg。40ヤード走5秒4。 子供の頃から人並み外れた巨体で、額には小学生時代自動車を破壊した際に吹っ飛んだ部品で付けた傷を持つ。円子や如月のように飛び抜けた技術こそ持たないが、腕が当たりさえすれば相手を行動不能に陥らせる(セナを除く)小細工の無い最強の怪力でラインを蹴散らし、フェイントすら意に介さない全速の突進が真骨頂であり、相手チームのQBを全員、負傷退場させている(本人の発言から、女性選手でも意に介さない)。しかし単なる壊し屋ではなく、フィールドではルールを厳格に守るプレイヤーで、相手の負傷もあくまでもルールに則りプレーした上での結果である。現に、パスを投げ終えた相手に対しては寸前でタックルを止めている(パスを投げ終えた直後の選手にタックルすると、反則になる)。その圧倒的な力は如月に「美しい」と評され、西部戦では「強大なる破壊神」と紹介される。アメフト経験は高校に入ってからだが、泥門戦で栗田との一騎討ちやマルコからの信頼を経て栗田と共に並ぶほどの「日本最強のラインマン」に成長した。そして関東大会最優秀ラインマン賞に選ばれた。ヒル魔の要請により関東勢による泥門の全国初制覇のため、栗田のマンツーマンコーチとなる。 気を失うまでQBを守った番場を始め、自分が認めた相手には敬意を表すが、逆にそれを侮辱する相手には激怒し、たとえチームメイトであろうとも容赦なく制裁を加える誇り高く剛直な性格。当然パワフル語が理解でき、小結の言葉も理解可能。反面、冷静でクレバーさを兼ね備えた怪物であり、キッドによると「力を制御できないのではなく、制御しようとしていないだけ」、またヒル魔やMr.ドンも認めている。マルコとは対照的に勝利より強い相手との戦いに喜びを見出すタイプで、泥門の栗田を「純粋な重戦士」と称し、戦うことを心待ちにしていた。WC編ではチームメイトや試合外でも勝負を嗾ける場面が目立つ。また、それらは本編上でのシリアスな展開以外にも、目から「ビカー」という効果音とともに眼光を放つ、中坊を強制的に連れ出すなどコミカルな表現で描かれることも多かった。 初期では選手を評価する際に比喩として精液の量や濃度といった言い方で表現することもあったが、さすがに描写としてまずかったのか後に精気に変わっている。その中には自身が破った番場も含まれている。普通のマウスピースを簡単に噛み砕いてしまうので、チタン合金入りの特注品を使用している。究極の肉食主義者で肉以外は捨てる。 WC編では、進やセナとモン太の推薦で全日本選抜代表に選出され、阿含と(進が間に入らなければ)暴動寸前の意見が対立しつつ、代表チームのラインマンに自らが認める選手をラインマンに選出した。試合でも決勝まで無類の強さを発揮するも、アメリカ戦(世界最終決戦)直前に世界最強ラインマンであるMr.ドンに直接対決に申し込む。阿含を交えたイザコザだったが、リタイア寸前の負傷を負うも「決勝で必ず奴を倒す」と誓った。守備のみの出場予定だったが、アメリカ戦で栗田の負傷による一時退場で栗田の懇願を聞き入れ、両面で出場することになった。 ヒル魔は糞(ファッキン)デカブツ、または糞原始人と呼ぶ。「遠近狂ったデカブツ」とも形容した。弟と妹が1人ずついる。弟の容姿は彼そっくりだが、妹は彼に全く似ずかわいらしい容姿。 高校卒業後は武蔵工務店で結成した武蔵工 バベルズのメンバーとしてアメフトを続けている。 峨王誕生の由来は稲垣がNFLの試合を取材に行った時に、間近で選手を見ていたなか、中でもラインの選手たちが特別圧倒的で「あ、この男と戦ったら死ぬな」という、恐竜を目の前にしたような気持ちに襲われ、そこから峨王が生まれた。 如月ヒロミ(きさらぎ ヒロミ・1年) ディフェンシブバック(DB)。背番号96番。身長178cm。体重61kg。7月4日生まれ。血液型A型。ベンチプレス30kg。40ヤード走5秒3。 セミロングの髪を持つ、キラキラ輝く細身の選手。姉が3人いる。ヒル魔の情報では走力も跳躍力も平均レベルらしいが、腕を360度回転させられる関節の柔軟さとしなるような細腕を生かし、パスを受けた相手のボールを払い落とす(リーチ&プル)「プテラクロー」を得意技である、一方でアメフト暦1年らしく読みが浅はかで反応が鈍い、おまけにモン太とキャッチ力で勝負し、円子の指示も聞かず行動するなど自信過剰である。リコによると「白秋の左腕」と呼ばれる。昔から虚弱体質となよなよした性格が原因でいじめに遭っていたが、五十音順で同じロッカーとなった峨王と出会い、結果的に助けてもらったことで「力」の美しさを目の当たりにし、彼から大きな影響を受けることとなる。そのため、自分よりも峨王の都合や名誉を優先、彼に近付こうとサウナで死にかけるまで同席するほど敬愛している。それは美的感覚にも現れており、栗田や大田原など力の強い存在ほど美しく見える上に好みの女性も力の強い女の子。反面、セナや桜庭は彼の目からは適当。他、ひ弱な自分に油断しなかったモン太を素敵だと評価している。 泥門戦では、序盤はプテラクローでモン太のキャッチを封じるも、試合中、ヒル魔を潰すためにブリッツを仕掛けるが、修羅場での対応力を目の当たりにし自ら相打ちになる道を選び栗田に潰されたが、後半戦から復帰。 世界大会編で、阿含の独断により、全日本選抜代表入りしているが、本人はベンチ要員だと思っていた。 天狗花隆(てんぐ はなたか・3年) ラインバッカー(LB)。背番号49番。身長167cm。体重70kg。11月11日生まれ。血液型O型。白秋の元エースだが実力は上の下で鼻が長い選手。いいことがあると調子に乗り天狗になるが、意味不明な理屈で泣き叫び、歓喜にひたると騒がしい。そのため、如月には「美しくない」と言われている。泥門戦の前に、番場や栗田を侮辱したことが、彼等に一目置く峨王の逆鱗に触れ暴行を受け負傷、欠場。しかしベンチから懲りずに野次を飛ばす。名前の由来は天狗、鼻高から[要出典]。「白秋中学」の出身。兄が2人いる。 三ツ井三郎(みつい さぶろう) キッカー(K)。背番号3番。 色黒の選手。長距離のキックを放てるが、キッカー1位と2位にはなれないと割り切り、口癖は「人生3位狙い」。白秋はTFPでキックではなくタッチダウンを狙うため、主な活躍は見られなかったが、後半戦にマルコが堅気のアメフトに切り替える際本領を発揮。フィールドゴールを決め、正確にヒル魔の目の前に落ちるパントを放った。 名前の由来もそのまま3位[要出典]。背番号も同様。 氷室丸子(ひむろ まるこ・3年) マネージャー。 性格はクールビューティで豪胆かつ冷静な性格。それゆえ、天狗や三ツ井には「女帝」と形容されているが、過去の白秋メンバーの集合写真で柔らかな笑みを見せている。マルコは彼女を「マリア」と呼んでいるが、本人は嫌がっている。白秋のあまりにも凄惨な試合から、西部戦の前にセナと陸を呼び出し、白秋との試合を棄権するように頼む。昔はマルコと親しい関係にあったが、帝黒の強さを目の当たりにして以来「絶対的な力」に拘る勝ち方をするようになった彼を見て、次第に関係が疎遠になっていた。しかし、マネージャーを続けていたのはそのやり方とアメフトへの想いを完全に否定していたわけではなく、泥門との試合に敗れたマルコを慰め、本心を吐露した。
※この「白秋ダイナソーズ(白秋高校)」の解説は、「アイシールド21の登場人物」の解説の一部です。
「白秋ダイナソーズ(白秋高校)」を含む「アイシールド21の登場人物」の記事については、「アイシールド21の登場人物」の概要を参照ください。
- 白秋ダイナソーズのページへのリンク