みしまたいしゃ 【三島大社】
三嶋大社
(三島大社 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2024/03/15 18:38 UTC 版)
三嶋大社（みしまたいしゃ、三島大社）は、静岡県三島市大宮町にある神社。式内社（名神大社）、伊豆国一宮、伊豆国総社。旧社格は官幣大社で、現在は神社本庁の別表神社。
注釈
- ^ 「御島」が具体的にどの島を指すかについては、伊豆諸島の総称とする説、大島を指す説、三宅島を指す説、大島・三宅島・新島の3島を指す説などがある (静岡県の地名（平凡社） & 2000年, p. 90)。
- ^ 祭神2柱の記載は、社誌・公式サイト等における三嶋大社の公式表記による。『増訂豆州志稿』では、主祭神に加えて4柱を配祀するとする。その中で、4柱のうち2柱は伊古奈比咩命・阿波咩命とするが、ほか2柱は未詳という (増訂豆州志稿 巻八上, p. 28) 。
- ^ 都波八重事代主神と云う。（中略）伊豆国賀茂郡に坐す三島神、伊予国に坐す三島神（現：大山祇神社）は同じと云う
- ^ 事代主神は地神としているにもかかわらず、その後の文で天神だが何の神か分からないとなっていて、意味が繋がらない（伊豆国史蹟研究第一報書摘要p.12-14）
- ^ a b c d e 『日本後紀』逸文の天長9年条に神階叙位の記載は無いが、『続日本後紀』承和7年条の「後后が冠位を授かった」ことに対する本后（阿波命）の怒りの記事から、この頃に従五位下の叙位が推測される (伊古奈比咩命神社（社誌） & 1943年, p. 46-48)。
- ^ 奈良時代の木簡では「稲梓郷（いなずさごう）」が見えており、この稲梓郷を踏襲して平安時代に大社郷が成立したとされる (静岡県の地名（平凡社） & 2000年, p. 91)。
- ^ 『伊豆国神階帳』記載の「正一位天満天神」が、物忌奈命神社の遥拝所とされる天神社（三嶋大社元摂社）に比定されることによる。
- ^ 安政4年10月9日（1857年11月25日）、江戸上府途上の初代アメリカ合衆国領事タウンゼント・ハリスが三島で一泊した際にここを見物に訪れ、神殿再建のための寄付に応じて、盛装した神官から礼を述べられている（『ヒュースケン日本日記』青木枝朗訳、岩波文庫、2003年、188、189頁）
- ^ 沃懸地（いかけじ）とは、漆工芸の技法の一つで、文様の地となる部分に金の細粉を密に蒔き付けたもの。
- ^ 平文（ひょうもん）とは漆工芸の技法の一つで、器面に金、銀などの薄板を文様の形に切り抜いたものを貼付するもの。
- ^ 盗難の時期は、文化庁編『国宝・重要文化財総合目録』（第一法規、1980）および文化庁文化財保護部監修『文化財保護行政ハンドブック 美術工芸品編』（ぎょうせい、1998）p.126、による。
- ^ この「興島（おきのしま）」は、『静岡県史』では三宅島または八丈島に (静岡県史 通史編 & 1994年, p. 614)、『静岡県の歴史』では三宅島に比定される (三嶋大社（平凡社） & 2000年, p. 103)。
原典
- ^ a b c 『続日本後紀』承和7年（840年）9月23日条。
- ^ a b 『延喜式』神名帳 伊豆国賀茂郡条。
- ^ 『続日本紀』天平13年（741年）3月9日条。
- ^ a b c 『吾妻鏡』治承4年（1180年）8月17日条。
- ^ 『新抄格勅符抄』10（神事諸家封戸）大同元年（806年）牒（神道・神社史料集成参照）。
- ^ a b c 『釈日本紀』巻15所引『日本後紀』逸文 天長9年（832年）5月22日条（神道・神社史料集成参照）。
- ^ 『釈日本紀』巻15所引『日本後紀』逸文 天長9年（832年）5月19日条（神道・神社史料集成参照）。
- ^ 『続日本後紀』承和7年（840年）10月14日条。
- ^ a b 『日本文徳天皇実録』嘉祥3年（850年）10月7日条（神道・神社史料集成参照）。
- ^ a b 『日本文徳天皇実録』仁寿2年（852年）12月15日条（神道・神社史料集成参照）。
- ^ a b 『日本三代実録』貞観元年（859年）正月27日条（神道・神社史料集成参照）。
- ^ a b 『日本三代実録』貞観6年（864年）2月5日条（神道・神社史料集成参照）。
- ^ a b 『類聚国史』16（神祇16神位4） 貞観10年（868年）7月27日条（神道・神社史料集成参照）。
- ^ 『延喜式』26（主税上） 出挙本稲条（神道・神社史料集成参照）。
- ^ 『日本文徳天皇実録』斉衡元年（854年）6月26日条（神道・神社史料集成参照）。
- ^ 『先代旧事本紀』「国造本紀」伊豆国造条。
- ^ 『新撰姓氏録』大和国神別、服部連条。
- ^ 『続日本紀』天平14年（742年）4月10日条。
- ^ 『続日本紀』宝亀2年（771年）3月22日条。
- ^ a b 『吾妻鏡』元暦2年（1185年）4月20日条。
出典
- ^ 三嶋大社（社誌） & 2001年, p. 3.
- ^ a b 三嶋大社（社誌） & 2001年, p. 4.
- ^ a b c d 静岡県の地名（平凡社） & 2000年, p. 90.
- ^ 三島郷（角川） & 1982年.
- ^ a b c 静岡県の地名（平凡社） & 2000年, p. 97.
- ^ 公式サイト & 三嶋大社について.
- ^ a b c d e f g h i j k l m 三嶋大社（平凡社） & 2000年, p. 103.
- ^ 伊豆三島神社（式内社） & 1981年, p. 5-6.
- ^ 三嶋之大明神之事の段
- ^ a b c 伊豆三島神社（式内社） & 1981年, p. 5.
- ^ 伊古奈比咩命神社（社誌） & 1943年, p. 19.
- ^ [1]
- ^ 11月24日
- ^ 実材母. “権中納言実材卿母集”. 2024年3月16日閲覧。
- ^ a b c 三嶋大社（国史） & 1992年.
- ^ a b 伊豆国史蹟研究第一報書摘要 & 1917年, p. 12-14.
- ^ 二十二社本縁に就て（其二） & 1918年.
- ^ 特選神名牒上 & 1925年, p. 299.
- ^ 伊古奈比咩命神社（社誌） & 1943年, p. 22.
- ^ 静岡県史3 & 1936年, p. 767-768.
- ^ 『静岡県神社志』静岡県郷土研究協会、1941年、158頁。
- ^ 伊古奈比咩命神社（社誌） & 1943年, p. 24.
- ^ 伊豆三島神社（式内社） & 1981年, p. 6.
- ^ 神野 三嶋大社（神々） & 1987年, p. 289.
- ^ a b c 伊豆諸島（平凡社） & 2002年, p. 37.
- ^ a b 権 東祐「神話解釈史から見る富士山の祭神変貌論」『日本研究』（2023年12月16日) doi:10.15055/00006788
- ^ 伊豆三島神社（式内社） & 1981年, p. 8.
- ^ 三嶋大社（社誌） & 2001年, p. 8.
- ^ a b c 三嶋大社（角川） & 1982年.
- ^ a b c 神野 三嶋大社（神々） & 1987年, p. 286.
- ^
- ^ a b 静岡県の地名（平凡社） & 2000年, p. 91.
- ^ 『三島市史』を代表とする説（神野 三嶋大社（神々） & 1987年, p. 284より）。
- ^ ＜再発見！伊豆学講座＞三嶋大社（上） 歴史書にしばしば登場（東京新聞）
- ^ 伊古奈比咩命神社（平凡社） & 2000年.
- ^ 伊古奈比咩命神社（社誌） & 1943年, p. 44.
- ^ 伊古奈比咩命神社（社誌） & 1943年, p. 46-47.
- ^ 伊古奈比咩命神社（社誌） & 1943年, p. 47.
- ^ 坂口 物忌奈命神社・阿波命神社（神々） & 1987年.
- ^ 中世諸国一宮制 & 2000年, p. 160,162.
- ^ a b c 三嶋大社（平凡社） & 2000年, p. 104.
- ^ a b 三嶋大社（平凡社） & 2000年, p. 105.
- ^ a b c d e 三嶋大社（平凡社） & 2000年, p. 107.
- ^ a b 神道・神社史料集成.
- ^ 伊古奈比咩命神社（社誌） & 1943年, p. 50-52.
- ^ a b c d e 三嶋大社（社誌） & 2001年, p. 6-7.
- ^ 『国造制の研究 -史料編・論考編-』八木書店、2013年、p. 79。
- ^ a b c 『日本古代氏族人名辞典 <普及版>』（吉川弘文館、2010年）伊豆氏項。
- ^ a b c d 中世諸国一宮制 & 2000年, p. 161.
- ^ a b 三嶋大社（平凡社） & 2000年, p. 106.
- ^ a b 三嶋大社（社誌） & 2001年, p. 60.
- ^ a b 三嶋大社（社誌） & 2001年, p. 61.
- ^ a b c d 三嶋大社（社誌） & 2001年, p. 62.
- ^ a b 本殿（公式サイト）.
- ^ a b 三嶋大社本殿、幣殿及び拝殿 - 国指定文化財等データベース（文化庁）
- ^ 三島市 & 三嶋大社本殿、幣殿及び拝殿.
- ^ 舞殿（公式サイト）.
- ^ a b c 境内のご案内（公式サイト）.
- ^ a b 三島市 & 三嶋大社舞殿・神門.
- ^ a b 三島市 & 三嶋大社のキンモクセイ.
- ^ 三嶋大社の金木犀（公式サイト）.
- ^ a b 三島市 & 三嶋大社社叢.
- ^ a b 三嶋大社（社誌） & 2001年, p. 63.
- ^ 三嶋大社（社誌） & 2001年, p. 55.
- ^ a b c d e f g h i j k l 境内説明板。
- ^ a b c 増訂豆州志稿 巻八上, p. 34.
- ^ a b c d e f g h i 中世諸国一宮制 & 2000年, p. 162.
- ^ 増訂豆州志稿 巻八上, p. 5.
- ^ a b c d e f 増訂豆州志稿 巻八上, p. 35.
- ^ 元摂社の記載は『増訂豆州志稿 巻八上』君澤郡節、『三島市史 下』第7章第2節における各社の解説に基づく。各社の読み・鎮座地は、静岡県神社庁の三島市の神社一覧のページ[2]による。
- ^ a b c 三島市誌 下 & 1988年, p. 558.
- ^ a b c d 各所説明板（三嶋大社境外）。
- ^ 三島市誌 下 & 1988年, p. 557.
- ^ a b c d e f 三島市誌 下 & 1988年, p. 559.
- ^ 増訂豆州志稿 巻八上, p. 36.
- ^ a b c d 三島市誌 下 & 1988年, p. 560.
- ^ a b c 三島市誌 下 & 1988年, p. 561.
- ^ 増訂豆州志稿 巻八上, p. 38.
- ^ a b 三島市誌 下 & 1988年, p. 562.
- ^ 三島市誌 下 & 1988年, p. 554.
- ^ a b 三島市誌 下 & 1988年, p. 555.
- ^ a b c d e f 三島市誌 下 & 1988年, p. 569.
- ^ 三嶋大社（社誌） & 2001年, p. 35-38.
- ^ a b c 三嶋大社（社誌） & 2001年, p. 39.
- ^ 三嶋大社（社誌） & 2001年, p. 41-44.
- ^ 神野 三嶋大社（神々） & 1987年, p. 290.
- ^ 三嶋大社（社誌） & 2001年, p. 44-45.
- ^ 三嶋大社（社誌） & 2001年, p. 45-47.
- ^ 三嶋大社（社誌） & 2001年, p. 47-48.
- ^ 三嶋大社（社誌） & 2001年, p. 48-52.
- ^ 梅蒔絵手箱 - 国指定文化財等データベース（文化庁）
- ^ 三島市 & 梅蒔絵手箱.
- ^ 公式サイト & 梅蒔絵手箱 付 内容品とも.
- ^ 『週刊朝日百科 日本の国宝』86（朝日新聞社、1998）、pp.9 - 189 - 190（解説執筆は奥村徹也）
- ^ 荒川浩和『漆工芸』（カラーブックス579）（保育社、1982）、p.19
- ^ 三島市 & 三嶋大社本殿・幣殿・拝殿.
- ^ 太刀〈銘宗忠／〉 - 国指定文化財等データベース（文化庁）
- ^ 三島市 & 太刀銘宗忠.
- ^ 公式サイト & 太刀.
- ^ 短刀〈表ニ三島大明神他人不与之／裏ニ貞治三年藤原友行ノ銘アリ〉 - 国指定文化財等データベース（文化庁）
- ^ 脇指〈銘相模国住秋義／伊豆三島大明神奉拝佐藤松千代貞成〉 - 国指定文化財等データベース（文化庁）
- ^ 三島市 & 脇差.
- ^ 公式サイト & 脇指.
- ^ 般若心経（源頼家筆） - 国指定文化財等データベース（文化庁）
- ^ 三島市 & 紙本墨書般若心経.
- ^ 公式サイト & 紙本墨書般若心経.
- ^ 三嶋大社矢田部家文書 - 国指定文化財等データベース（文化庁）
- ^ 三島市 & 三嶋大社矢田部家文書.
- ^ 公式サイト & 三嶋大社矢田部家文書.
- ^ 三島神社のキンモクセイ - 国指定文化財等データベース（文化庁）
- ^ 『重要美術品等認定物件目録』（思文閣、1972）、第3部p.28
- ^ 三島市 & 日本書紀並びに具書.
- ^ 公式サイト & 日本書紀並びに具書.
- ^ 三島市 & 三嶋大社のお田打.
- ^ 公式サイト & 田祭・御田打ち神事.
- ^ 三島市 & 三四呂人形.
- ^ 公式サイト & 大太刀.
- ^ 公式サイト & 後水尾院和歌懐紙.
- ^ 公式サイト & 三十六歌仙縫取絵額.
- ^ a b 伊古奈比咩命神社（社誌） & 1943年, p. 62-63.
- ^ a b 伊豆国（平凡社） & 2000年, p. 75.
- ^ 伊豆国（平凡社） & 2000年, p. 75,76.
- ^ a b c d e 伊豆国（平凡社） & 2000年, p. 76.
- ^ a b 伊古奈比咩命神社（社誌） & 1943年, p. 62.
- ^ 足立鍬太郎『道守』伊古奈比咩命神社社務所、1918年、付録31-32頁。 - 『道守』（国立国会図書館デジタルコレクション）189-190コマ参照。
- ^ 下田市史 資料編 & 2010年, p. 2-15.
- ^ 伊豆国（平凡社） & 2000年, p. 75-76.
- ^ a b c d 三島暦（国史） & 1992年.
[続きの解説]
三島大社と同じ種類の言葉
- 三島大社のページへのリンク
