フルクラム帝国
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/03 21:18 UTC 版)
「Deep-Blueシリーズ」の記事における「フルクラム帝国」の解説
元は大陸の片隅の小国だったが、勃興とほぼ時を同じくして世界統一を掲げた統一戦争を起こし、当時解析に成功したばかりのEテクを駆使して世界征服を成し遂げた帝政国家。先帝により始められた大陸統一事業は、現皇帝エグザシオによりほぼ完成した。戦争終結からまだ15年程しか経っておらず、中枢を担う政治家達にも戦争経験者が多数を占める。成立後三十年程とまだ若い国でありながら世界の盟主を自負し、各国を支配下に置いての強権ぶりが目立つ。統一戦争では後ろ暗い作戦も実行して数多くの国を滅ぼしており、中には国土ごと滅ぼされたガラクシア王国の様な国もある。それらは厳重に隠蔽工作されて民衆が事実を知る事の無い影の歴史と化しているが、滅ぼされた国の当事者達はその非道と恨みを忘れてはいない。この国が世界支配に当たって掲げる理念は、世界各国が帝国と同じEテクの高みに到達できるよう導き、世界中の人々がその恩恵に与れるよう手助けするというもの。だが実際の所は、帝国の支配権を維持するため高度Eテクを規制して隠匿しようとしており、恩恵に与れず苦しむ人々を見殺しにしている。
※この「フルクラム帝国」の解説は、「Deep-Blueシリーズ」の解説の一部です。
「フルクラム帝国」を含む「Deep-Blueシリーズ」の記事については、「Deep-Blueシリーズ」の概要を参照ください。
フルクラム帝国
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/30 14:54 UTC 版)
「Deep-Blueシリーズの登場人物」の記事における「フルクラム帝国」の解説
プロスペロ・フランカ 古代文明の遺産である超科学「Eテクノロジー」を、理論大系に基づく科学技術として現代に復活させた天才発明家。世界最高の工房士であるため、特別に大工匠と呼ばれる。戦時中は帝国の兵器開発部門ファイアフォックスに属して、帝国最強の兵器「空中機動城塞艦ビッグE」など様々な兵器を開発していた。人工超高純度オリハルコン精製研究の際の爆発事故で息子夫婦を失っており、それ以来孫のナノカに対して過保護気味になっている。闇商人のミグとは古い付き合いで、彼のお得意先であったクインキャノンの義眼「アイ・カメラ」を作ったのもプロスペロ。 スツーカ 声 - 小杉十郎太 / 名前の由来はユンカース Ju 87 シュトゥーカ 製造年月日は明かされていない。体長141cm、体重72Kg。統一戦争中にプロスペロが製作した、狼をビルドモデルにした戦地潜入工作用自律型Eウェポンの初期生産タイプ。現在は武装解除され、ナノカのサポート役となっている。背中に2本の多目的義肢があるため、物を持つことも可能。しかし、大抵の場合初対面ではオオカミではなく「犬」と認識され、自分は「狼」だと怒る。人語での会話が可能で、実質的な保護者として陽に陰にナノカをサポートする。好物はバーボンと葉巻。ナノカと必ず共にいるため、ナノカが登場する作品にはスツーカも登場する。『蒼い海のトリスティア』で一度ボディを失い、中枢制御ユニットだけがラファルーに回収されてナノカに届けられた。 頭脳部分が老朽化しており、残り寿命は少ないと自認している。また希に不具合を起こしておかしな言動を取ることがあり、その際は殴ると元に戻る。 テンザン 声 - 不明(とスタッフロールに記載) / 桐井大介 / 名前の由来は中島 B6N 天山 製造年月日は明かされていない。全高2.9m、重量3.2t(トリスティア時)。全高3.1m、重量4.2t(ネオスフィア時)。統一戦争中にプロスペロが製作した、中・軽量型の自律型戦闘用機動城塞兵(ゴーレムとも呼ばれる)。中・軽量型に分類されている機体だが、中身に発掘部品が使われていることとプロスペロの手によるカスタマイズで重機動兵クラスの突出した性能を誇る。現在は武装を殆ど解除し力仕事担当のサポート役になっているが、ナノカに危機が迫ればたちまち鬼となる。言葉は話せず音で簡易応答する機能しかないが、相手の言葉は理解している。ナノカは応答音の調子でテンザンの意思の汲み取りが可能。また同じEウェポンのスツーカやラファルーとなら会話が可能。当初は完全な地上型だったが、『蒼い海のトリスティア』でナノカに改造されて巡航形態「スティングレイ・モード」に変形できるようになり、約30分ほどの飛行が可能となった。ナノカと必ず共にいるため、ナノカが登場する作品にはテンザンも登場する。『蒼い海のトリスティア』で一度ボディを失い、中枢制御ユニットだけがラファルーに回収されてナノカに届けられた。 『蒼い空のネオスフィア』ではボディがリニューアルされて新デザインになっている(以降はこのデザインで固定)。以前追加されたスティングレイ・モードへの変形はこちらでも可能。また新機能としてフォーリィが所有する「ハイ・エレメンタリィ号」と合体し、超重量型の機動城塞兵「HI-Eテンザン」となって戦闘能力を強化することが出来る。 フェンサー 声 - 岡崎雅紘 / 名前の由来はスホーイ Su-24のNATOコード(フェンサー) 蒼い空のネオスフィアより登場。テンザン・スツーカと同じく、プロスペロが製作した鳥型のEウェポン。その機動性を活かして、帝都のプロスペロとナノカの間で情報やメッセージの伝達を行う。大きさは鷹程度だが、一応内蔵武器を搭載しておりある程度の戦闘能力も持つ。 アーサー・グリフェン 声 - 不明(声はあるがスタッフロールに記載なし) / 中村秀利 帝国で五本の指に入る大財閥「グリフェン・コンツェルン」の会長。あまりいい噂を聞かない人物。ナノカの素質を見抜き、市長を通してナノカに投資してトリスティアを復興させて、街の富を金儲けに利用しようと企んでいた。戦時中、武器商人として海軍と癒着し巨額の財を成しており、現在でも海軍とのパイプは太いまま。 『白銀のカルと蒼空の女王』では、一連の海軍高官襲撃事件で彼も狙われたため、なんらかの関わりがあるとライブラリに目を付けられていた。またクロウサー准将からも関係者として名が挙げられていた。実は、戦時中からの後ろ暗い秘密の証拠を握るガラクシアによって脅迫されており、彼女らの材料となるEマテリアル鋼などを強制的に供給させられていた。他にも財閥の新規プロジェクトとして、海軍と共同でネオスフィア王国に空中艦隊の補給港を建設するという計画を推進していたが、それは表向きの話で、ガラクシア王国の残骸(正確にはそれに含まれる赤いオリハルコン)を回収する中継基地建設プロジェクトというのが真実の姿だった。物語後半では、帝国海軍内のガラクシアに関する一連の不祥事を隠蔽するため、全ての責任を被せられて保安警察へと売られる。切羽詰ったグリフェンは、女王時代のエリンシエとの政治絡みで生まれた縁を頼ったり、ライブラリへ自分が知る限りの全ての情報提供をすることで政府に掛け合ってもらう取引を行い、なんとか潰されることを防いだ。 第一宰相 帝国の重鎮の一人。『暁のアマネカと蒼い巨神』より登場。同作品において、ウィナプスの進言を受け入れてアマネカの処分を行わず、逆に存在を隠蔽して問題なしの証明を与えて放置した。また帝国政府が、ファイアフォックスの言い分が正しい可能性もあると認識していることを示した。『白銀のカルと蒼空の女王』では、海軍高官連続殺害事件を発端にした反帝テロへの対応をウィナプスと協議する。皇帝から勅命でエリンシエの処遇を一任されており、ウィナプスに彼女の護衛に最適な人材の派遣を依頼した。 スベンスカ・クレメンツ / ヤクトファルク隊とも名前の由来はスベンスカ ヤクトファルク 帝国外相を務めるこの国の重鎮。大陸諸国平和条約会議の立案者で、次期宰相との呼び声も高い切れ者。帝国人も移民も異端も、全ての人間が平等に扱われる世界を造りたいという理想を持つ。ミルスキの実の父親だが、娘を遠ざけてしまった自分にはもう父親の資格が無いと考えている。しかしミルスキの事は常に案じており、資格を失った自分の代わりに娘を守ってくれる存在を欲して、特製Eウェポン「フェア・アプシエイター」を開発させた。また居場所となるヤクトファルク隊も設立した。彼の本心はフェア・アプシエイターに残留しており、それをマインド・リンクで読み取ったミルスキは確執を乗り越えることができた。 クロウサー准将 海軍高官襲撃事件にライブラリ機関が介入するのを快く思わない海軍の中で、事件解決のためにライブラリと協調して捜査を行おうとした一派の一員。一派を代表してライブラリとの連絡係になっている。戦争時は諜報活動で名を馳せていた人物だが、現在は海軍のスポークスマンをしている。ライブラリに移譲されたヤクトファルク隊に、海軍からの指令を伝えるパイプ役でもある。リーンネ家と親交があり、幼いミルスキとよく会っていた。 実は海軍内におけるガラクシアの最大の協力者。戦争中に参謀としてビッグEに搭乗し、負傷したゲーブル艦長に代わり全責任を負ってガラクシア王国の破壊を決断。主砲の発射ボタンを押したという過去がある。戦争を長引かせない(=これ以上犠牲を増やさない)為の決断であり、この功績により英雄となって准将にまで昇進したが、これほどのことをしてまで成した戦後世界の在り様を見たとき、帝国の支配は正しいのかと苦悩するようになり、それが裏切りの原因となった。 エリンシエルートでは、協力者の海軍兵達と共にイリー・アイランドの海軍整備基地を乗っ取って蜂起。だがガラクシア落とし発動中に不用意に電波を発したため、それを誘導ビーコンと間違われて残骸を落とされ、そのまま基地と運命を共にした。 ミルスキルートでは、自分と殺された海軍将校達がガラクシアを完成させた事を語る。その際にガラクシアのオリハルコンに自分の血を混ぜ、魂(意思)を受け継がせていた。クロウサーは人間が人間に支配されてはならないという信念を持っており、帝国が造り世界に与えた今の仮初の平和が壊され、与えられるのではなく勝ち取る平和が訪れるのを望んでいた。だが人が造ったものを人が壊しても意味は無いと考え、人ではないガラクシアが壊すならばと手を貸していた。最後は、カルやミルスキ達に別の未来を託し、自らの願い「美しく歪んだ機械に殺されること」を果たして地下Eプラント内のガラクシアと共に逝った。 ゲーブル大佐 捜査で海軍将校クラブに赴いたカルに、部下の特殊部隊員との一騎討ちを持ちかけた男。クラブでは常に酔っており、女と見れば見境無く口説く。クロウサー准将に移譲される前の、ヤクトファルク隊と海軍とのパイプ役。ガラクシア王国からの移民の身元引受人もしており、彼らの素性を隠す工作を行っていた。 実は一連のガラクシア事件において、海軍内部の内偵を行っていた責任者。こちらが本業で、海軍大佐の身分の方が副業だった。海軍将校クラブに頻繁に通っていたのも内偵任務のため。クラブで殺された情報部所属の人間は、彼が紹介して潜り込ませていた。 ミルスキルートでは、事件解決後に過去を少しだけミルスキに語る。自分が戦時中のビッグE艦長であり、戦闘で負傷した自分に代わってクロウサーがガラクシア破壊の決断を下したことが、彼の人生を狂わせてしまったと気にかけていた。またクロウサーの望みを果たしてくれたことに礼を述べた。 エリンシエルートでは、地上での任務が一段落したためビッグEの艦長に復帰。ビッグE修理のため、極秘にエリンシエを伴ってネオスフィア王国へと赴く。換装予定の電算装置によって起こりうる問題を予測していたウィナプスより、あらかじめ「全てを女王に託せ」との指示を受けており、帝都を守るためエリンシエに指揮権を委譲した。その後は、事件調査委員に対してビッグE全乗組員と共にエリンシエのことを知らぬ存ぜぬで通し、受けた恩を返した。 Q 謎の黒眼鏡の男。法律で禁じられている高性能火器の製作を、プロスペロの紹介状を携えて頼みに来る。ある巨大生物を狙撃しに来たらしい。 BB 『蒼い海のトリスティアどきどきおぺれーしょん』に登場。同作品の主人公だが、コードネームのBBとしか呼ばれず名前は終ぞ不明(他のシリーズ作品でも同様)。帝国海軍のエージェント。トリスティアで唯一洗脳を逃れたラファルーと共に戦う。事件後は軍を辞めてラファルーと共になんでも屋を営んでいる。 フェアリ・ハイヤフライ 声 - 皆川純子 / 名前の由来はフェアリー ファイアフライ 自称ハタチ。身長172cm、体重56kg スリーサイズはB87W62H86。どきどきおぺれーしょんより登場。このときはコードネームのGGと呼ばれており、同僚のBBと共にトリスティアに潜入した。本格登場は『蒼い空のネオスフィア』からで、フェアリ・ハイヤフライという偽名を名乗る。帝国出身の女医との触れ込みだが、その正体は帝国海軍所属のスペシャルエージェント「グレイ・ゴースト (G・G)」で、最高位のダブルGの名を与えられている一流の工作員。ネオスフィアへは元老院とそれに手を貸すFFを探るため派遣された。工作活動している時は身体能力を強化する「Eスーツ」を装着し、その戦闘力は小型のゴーレムなら格闘で破壊できるほど。しかしそんな彼女でも、オリジナルEウェポンのグリーペンを前にしては逃げる事すら難しく、ボロボロになってナノカの所に逃げ込んできた。任務完了後は、ナノカへの挨拶もそこそこに次の任務のため速やかに帰還した。 デルタダガー / 名前の由来はコンベア F-102 デルタダガー 蒼い空のネオスフィアに登場。帝国のエージェント。フェアリへの命令伝達と情報伝達をしている。 ウェインフック CTU長官。権力を握るためにゾーンダースと手を組むなど裏で様々(非合法含む)な活動を行っていた。だがアマネカに喧嘩を売ったために全てが水泡に帰し、身の破滅を迎えた。 ミグ / 名前の由来はMiG 帝都のブラックマーケットで、Eウェポンをはじめとする様々な違法Eテク品を専門に扱うミグ商会を構える闇商人。闇商人ミグといえばブラックマーケットでは伝説的な名前。プロスペロとは古くからの馴染みで、ナノカからはミグおじさんと呼ばれている。帝都だけでなく他の様々な都市でも活動しており、トリスティアやネオスフィアに赴いたナノカの元へも違法Eテク商品を持って時々訪れる。アマネカが利用したり、クインキャノンやカルが利用したりと地味に色々な作品で出番がある。ミスターEという名で情報屋もやっていた。グレイベル区に構えていた店が有名になりすぎたため、身の安全のためほとぼりが冷めるまでしばらく海外に身を隠すことにした。
※この「フルクラム帝国」の解説は、「Deep-Blueシリーズの登場人物」の解説の一部です。
「フルクラム帝国」を含む「Deep-Blueシリーズの登場人物」の記事については、「Deep-Blueシリーズの登場人物」の概要を参照ください。
- フルクラム帝国のページへのリンク