ジアルジア症とは?

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ジアルジア症

読み方:ジアルジアしょう
別名:ジアルジア感染症

原虫の一種である「ジアルジア」に感染することで起こる食中毒症状感染後1~2週間潜伏期間経て下痢腹痛といった症状あらわれる。

ジアルジアヒトをはじめイヌネコ、その他の家畜類など、多く哺乳類寄生している。小腸などの消化管寄生し、糞便通じて外界に出た後に経口感染する。河川混入することも多く生水を飲んでジアルジア症にかかる場合がある。

ジアルジア煮沸消毒塩素消毒弱く一般的な浄水設備でほぼ死滅する。浄水場検査において、ジアルジアに関する検査基準は「不検出」(1個も検出されない)とされる

なお、健康な者がジアルジア症に罹っても、一般的にそれほど重篤には至らないとされる

関連サイト
ジアルジア症 - 厚生労働省 感染症予防接種情報
2013年0301更新

ジアルジア症

Giardiasis

【概要】 ランブル鞭毛虫(ジアルディア・ランブリア)という原虫による消化器疾患経口感染井戸や川などの水系感染症十二指腸炎小腸炎、胆嚢炎大腸炎起こすことがある胆汁下痢便から寄生虫顕微鏡でみつけて診断する。治療はメトロニダゾール(フラジール)の内服行なう

《参照》 下痢メトロニダゾール


ジアルジア症


Giardia lamblia の感染によって引き起こされる下痢疾患である。本症の感染経路いわゆる糞口感染で、ヒトとヒト接触食品を介した小規模集団感染と、飲料水を介した大規模集団感染が知られている。Giardia種名については混乱があるが、わが国では慣例的にG.lamblia を用いており、当面形態的にG. lamblia とみなされる原虫に対して一律病原性があるものとして扱うこととしている。

疫 学
ジアルジア症の感染者数は世界中数億人に達すとされるG. lamblia は地球規模でみればごくありふれた腸管原虫である世界中のほとんどの国で有病地を抱えており、特に熱帯亜熱帯多く有病率20%を超える国も少なくないわが国では戦後動乱期(1949~1956年)に感染率が3~6%であったとされている。多く感染症衛生環境改善とともに姿を消していったことは周知のことであるが、ジアルジア感染率次第低下し、今日都市部での検出率0.5%を下回る程度となっている。
感染リスク要因海外、特に発展途上国への旅行男性同性愛とされる海外旅行での感染症例では赤痢菌下痢原性大腸菌赤痢アメーバなどとの混合感染例が少なくない一方水系感染による集団発生事例先進諸国問題となっている。これには都市化など社会形態変化伴って水の再利用が進んだことが大きく影響している。なお、感染症法施行から2003年12月までに届けられたジアルジア症例数は、年間100前後である。このうち6割以上が海外での感染推定され、また、集団感染事例は知られていない

病原体

 病原体G. lamblia で、ランブル鞭毛虫とも呼ばれる。その生活史栄養型と嚢子よりなる。栄養体は洋ナシ型で、長径1015μm短径6~10μm程度大きさである(図1)。腹部前半部は、腸の粘膜などへ吸着するための吸着円盤発達し ている。その他、常時2であること、4対の鞭毛を持つなど、栄養型は特徴的形態を有している。経口的に摂取された嚢子は胃を通過後、速やかに脱嚢して栄養型となり、十二指腸から小腸上部付近に定着する。寄生胆道から胆嚢に及ぶこともある。 嚢子は長径8~12μm短径5~8μmの長楕円形で、4となり、他に軸子、鞭毛などが観察される(図2)。 嚢子は糞便中に排泄された時点成熟型となっており、感染性を有している。通常ジアルジアの嚢子は外界環境によく耐え、報告によって異なるが、水中で3カ月上生存し、感染性持続したという記録がある。ヒトでの実験では、1025個の嚢子の摂取により感染成立している。

臨床症状徴候
現在、わが国みられるジアルジア感染者の多く発展途上国からの帰国者(来日者)であり、特にインド亜大陸からの帰国者での下痢症例で検出率が高い。さらに、男性同性愛者間にも本原虫の感染みられることがあり、しばしばHIV感染者原虫証明される。ジアルジア症は過去数十年間わたってわが国では忘れ去られた感染症1つであったが、免疫不全者の感染水系感染による集団発生事例などから、重要な再興感染症1つとしての認識が必要である。
ジアルジア症の主な臨床症状としては下痢衰弱感、体重減少腹痛悪心脂肪便などがあげられる。有症症例では下痢必発であり、下痢は非血性で様または泥状便である。排便回数1日数回20回以上と様々であり、腹痛を伴う例と伴わない例が相半ばし、発熱多く場合みられない。感受性普遍的であるが、成人よりも小児の方が高い感受性を示す。なお、分泌IgA低下症や低γ-グロブリン血症をもつ患者発症した場合には臨床症状激しく難治性であり、かつ再発性である。感染者の多く無症状で、便中に持続的に嚢子を排出している嚢子保有者(cyst carrier)であるが、感染源としてはむしろ重要である。


病原診断
診断は、患者糞便下痢便)から顕微鏡下に本原虫証明することによる。さらに、原因不明下痢症脂肪便、あるいはその他の腹部症状精査する一環として十二指腸液や胆汁採取し、原虫の検査が行われることもある。糞便中に見られる原虫の形態は、水様便では栄養型が、泥状便有形便では?子を検出することが多い。検査方法通常の検便か、遠心沈殿法で得られた沈渣をヨード・ヨードカリ染色することで比較的容易に検出できる。海外では、診断用の蛍光抗体試薬市販されている。なお、栄養体検出する場合は、希釈液生理食塩水を用いる。


予防治療
ジアルジア治療には、メトロニダゾールチニダゾールなどニトロイミダゾール系の薬剤が用いられる。これらはわが国では抗トリコモナスとして薬価収載されており、本症に対して健康保険適用外である。
ジアルジア症は典型的糞口感染で、嚢子で汚染された食品飲料水を介して伝播する。嚢子は感染力が強いため、排泄に対して排便の手洗い指導が重要である。一般に、嚢子排出者は無症状下痢症状があっても軽微であり、身辺の清潔が保てるため、隔離の必要はない。また、嚢子は水中数カ月程度感染力衰えず、小型であるため、浄水場における通常の浄水処理で完全に除去することは困難とされる塩素消毒にも抵抗性を示す。したがって、HIV感染者はじめとする免疫機能低下者は、日常生活の上生もの煮沸消毒されていない水道水摂取などには注意するべきである。

感染症法における取り扱い
ジアルジア症は5類感染症全数把握疾患定められており、診断した医師7日以内最寄り保健所届け出る報告のための基準以下の通りである。
診断した医師判断により、症状所見から当該疾患が疑われ、かつ、以下のいずれか方法によって病原体診断がなされたもの。
病原体検出
 例 糞便または十二指腸液などから原虫の証明(鏡検)など





ジアルジア症

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/06/05 16:55 UTC 版)

ジアルジア症(ジアルジアしょう、giardiasis)とは鞭毛虫であるランブル鞭毛虫 (Giardia lamblia) を原因とする寄生虫病である。食品や水に含まれるシストを摂取することにより感染する。






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