伏見稲荷とは? わかりやすく解説

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伏見稲荷

読み方:フシミイナリ(fushimiinari)

所在 京都府(京阪電気鉄道本線)

駅名辞典では2006年8月時点の情報を掲載しています。

伏見稲荷大社

(伏見稲荷 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/04 00:36 UTC 版)

伏見稲荷大社(ふしみいなりたいしゃ)は、京都府京都市伏見区深草薮之内町にある神社式内社名神大社)、二十二社(上七社)の一社。旧社格官幣大社で、現在は単立神社となっている。


注釈

  1. ^ 勧進僧・勧進沙門の宿所。住持によって「地蔵院」あるいは「雨宝院」などと称され、元禄の頃より「愛染寺」と称号。
  2. ^ 生玉稲荷神社(名古屋市守山区)では、倉稲魂神を主祭神として、大己貴命保食神大宮能姫神太田神とともに五柱の神を稲荷五社大明神として祀るが、伏見稲荷大社と同様にこれら五柱の祭神は稲荷大神の広大な神徳の神名化としている。生玉稲荷神社 - 由緒・沿革
  3. ^ 『水台記』では「底筒男命、中筒男命、表筒男命神功皇后」の四柱、『神祇拾遺』では「五十猛神大屋姫、抓津姫、事八十神」の四柱とする。
  4. ^ 伏見稲荷大社と同じく秦氏によって創建された松尾大社では、境内末社の四大神社(しのおおかみのやしろ)で「春若年神、夏高津日神、秋比売神、冬年神」を祀っており、その名から四季の神であることが明確にうかがえる。
  5. ^ 最古の写本においては「伊禰奈利生」ではなく「生子」、すなわち「子を生んだ」と記されているが、江戸時代の国学者・伴信友により「伊禰奈利生」との表記がされるようになった(中村陽・監修『稲荷大神』戎光祥出版、平成21年、50-51頁参照)。
  6. ^ これは吉田兼倶が15世紀頃に延喜式神名帳の注記のため作成した『延喜式神名帳頭註』で書かれている山城国風土記伊奈利の社条の逸文であり、また兼倶は吉田神道の創設者でもあることから、信ぴょう性を疑問視する意見もある。また、山城風土記は編纂の始まる延長3年(925年)以前に伝わる歴史や文物を記しており、和銅年間以降の風聞も含まれる可能性はある。
  7. ^ 「忌寸」は八色の姓での位の1つ。
  8. ^ 和銅4年(711年)2月7日。なお、この縁起を伏見稲荷の創建とみる場合、和歌山県有田市(旧・糸我町)の「糸我稲荷神社」が日本最初・最古の稲荷神社となるという説がある。文化7年(1810年)当時の神官、林周防が寺社奉行に報告した「糸鹿社由緒」によると、創建は「37代孝徳天皇白雉3年(652年)壬子の春、社地を正南森に移し、糸鹿社と申す」とあり、伏見稲荷神社より約60年遡ることになる。(有田市HP 糸我稲荷神社
  9. ^ 14世紀頃の成立。
  10. ^ a b 字は「氵+缶」。
  11. ^ およそ2m40cm。
  12. ^ 南北朝時代の成立。東寺に伝わる。
  13. ^ これを「私幣禁断」という。天皇以外の個人的な奉幣を禁止し、たとえ三后皇太子であっても天皇の勅許が要った(伊勢神宮HP 神宮の歴史・文化『私幣禁断』 参照)。
  14. ^ 空海の弟子。
  15. ^ 塚の規模や由来に関わらず、稲荷社を伴い、または「稲荷」「狐」を称する古墳は全国に存在する。
  16. ^ 天皇以外の参詣を許さなかった伊勢神宮も、この頃から勧請を積極的に行っている。
  17. ^ 秦氏創建とする和銅4年(711年)より以降、空海が遷座したとする弘仁14年(823年)より以前ということになる。
  18. ^ 「中の御社のほど、わりなう苦しきを念じのぼるに、いささか苦しげもなく遅れて来とみる者どもの、ただ行きに先に立ちて詣づる、いとめでたし。」「坂の半らばかり歩みしかば…やうやう暑くさへなりて、まことにわびしくて、などかからでよき日もあらんものを、なにしに詣でつらんとまで、涙もおちて休み困ずるに…」と記す。
  19. ^ 887年の時点では伏見稲荷大社は従三位の扱いであり、秦氏と関わる賀茂神社松尾大社がすでに正一位に列していたのとは対照的である。また伊勢神宮日前神宮・國懸神宮については神格を超越しているという理由で既に正一位を置いていない(→神階#六国史終了時点での神階一覧を参照)。伏見稲荷大社の正一位は前述の通り天慶5年(942年)からである
  20. ^ 建久5年(1194年)に後鳥羽院が行幸した際に「信心からの勧請には神体に正一位を書き加えるべき」としたが、江戸時代のこの問い合わせに対し大社側は「一子相伝でない勧請は迷惑」と返答したとある。(『稲荷社事実考証記』)

出典

  1. ^ 伏見稲荷大社. “よくあるご質問 - 全国に稲荷神社はどのくらいあるの?”. 2013年8月1日閲覧。
  2. ^ MAPPLE観光ガイド. “初詣の人出ランキングベスト10(1〜5位) - おすすめ初詣スポット2011”. 2011年1月19日閲覧。
  3. ^ 岡田精司『京の社』塙書房、2000年、50頁。
  4. ^ 岡田精司『京の社』塙書房、2000年、58、59頁。
  5. ^ 京都史跡研究会編『京都洛東・洛南散歩』山川出版社、2004年、183頁。
  6. ^ 『朱』第三十四号別冊 伏見稲荷大社『朱』編集部編、伏見稲荷大社社務所、1991年、12、13頁。
  7. ^ 岡田精司『京の社』塙書房、2000年、76頁。
  8. ^ 岡田精司『京の社』塙書房、2000年、61-63頁。
  9. ^ a b c 伏見稲荷大社. “伏見稲荷大社とは -ご祭神”. 2016年2月21日閲覧。
  10. ^ a b c d e 稲田智宏「稲荷大神五柱とは何か」『稲荷大神』、戎光祥出版、2009年。
  11. ^ 伏見稲荷大社. “よくあるご質問 - 「お稲荷さん」のご利益は?”. 2016年3月9日閲覧。
  12. ^ a b 伏見稲荷大社. “伊奈利社ご鎮座説話”. 2016年2月1日閲覧。
  13. ^ 上田正昭「稲荷神はどこから来たか」『稲荷大神』、戎光祥出版、2009年。
  14. ^ 稲荷大明神流記 解説』伏見稲荷大社社務所〈稲荷大社由緒記集成 [第1] (信仰著作篇)〉、1957年、解説編 13 - 24頁。doi:10.11501/3005020https://dl.ndl.go.jp/pid/3005020/1/18 
  15. ^ 稲荷大明神流記』伏見稲荷大社社務所〈稲荷大社由緒記集成 [第1] (信仰著作篇)〉、1957年、本文編 37 - 48頁。doi:10.11501/3005020https://dl.ndl.go.jp/pid/3005020/1/85 
  16. ^ 稲荷大明神縁起 解説』伏見稲荷大社社務所〈稲荷大社由緒記集成 [第1] (信仰著作篇)〉、1957年、解説編 24 - 31頁。doi:10.11501/3005020https://dl.ndl.go.jp/pid/3005020/1/24 
  17. ^ 稲荷大明神縁起』伏見稲荷大社社務所〈稲荷大社由緒記集成 [第1] (信仰著作篇)〉、1957年、本文編 49 - 79頁。doi:10.11501/3005020https://dl.ndl.go.jp/pid/3005020/1/103 
  18. ^ 「稲荷社禰宜祝等甲状」(『神祗官勘文』に見る引用から)
  19. ^ 伏見稲荷大社. “沿革 - 稲荷社のあけぼの”. 2016年2月3日閲覧。
  20. ^ デジタル大辞泉『稲荷祭』。
  21. ^ a b c 伏見稲荷大社. “沿革 - 稲荷祭”. 2016年2月3日閲覧。
  22. ^ 伏見稲荷大社. “沿革 - 初午 (はつうま)”. 2016年2月3日閲覧。
  23. ^ 世界大百科事典 第2版『年中行事秘抄』。概ね永仁年間(1293年‐1299年)以前の成立とされる。ただし、この書はもともと式次第や縁起を詳述する態度をとっていない。
  24. ^ a b 伏見稲荷大社. “沿革 - 稲荷勧請”. 2016年2月21日閲覧。
  25. ^ 西田長男『神道史の研究』第2巻、p86。雄山閣、1943年
  26. ^ 藤森神社縁起”. 2016年2月21日閲覧。
  27. ^ 東寺. “東寺の歴史 戦乱の痕跡 そして炎上”. 2016年2月21日閲覧。
  28. ^ 「稲荷一流大事」(伏見稲荷本願所愛染寺初代住職の天阿上人の著作)
  29. ^ 伏見稲荷大社. “沿革 - ご本殿修造”. 2016年2月3日閲覧。
  30. ^ 東京工業大学 山室恭子共著修論 稲荷信仰から見える江戸 (PDF)
  31. ^ 伏見稲荷大社. “稲荷信仰 - 沿革”. 2011年1月19日閲覧。
  32. ^ 坂口安吾『日本文化私観』 (青空文庫)
  33. ^ 石田兼之、「個々の境内が有する得意要素について : 東京の神社を題材に」『法政大学大学院紀要. デザイン工学研究科編』 1巻 p.1-14 2012年, 法政大学大学院デザイン工学研究科。
    注記:書誌情報頁は『得意』、論文本体は『特異』と記述されている。
  34. ^ 小野芳朗『水の環境史「京の名水」はなぜ失われたか』(PHP新書) PHP研究所、2001年 p.208 ISBN 9784569616186
  35. ^ 田中重久「稲荷大社拝殿の鉄造十二宮文の吊灯籠」 史迹美術同攷会『史迹と美術』308・309号所収
  36. ^ 丘眞奈美『京都のご利益徹底ガイド』「伏見稲荷大社」、PHP文庫。
  37. ^ 島田裕巳『宗教常識の嘘』朝日新聞社、2005年、97頁。ISBN 978-4023303591 
  38. ^ 伏見稲荷大社 - 国指定文化財等データベース(文化庁
  39. ^ 伏見稲荷大社御茶屋 - 国指定文化財等データベース(文化庁
  40. ^ 京都市指定・登録文化財-建造物-伏見区(京都市ホームページ)。
  41. ^ a b 京都市指定・登録文化財-美術工芸品-伏見区(京都市ホームページ)。
  42. ^ 京都市指定・登録文化財-有形民俗文化財-伏見区(京都市ホームページ)。
  43. ^ 京都市指定・登録文化財-名勝-伏見区(京都市ホームページ)。
  44. ^ 口コミで選ぶ 外国人に人気の日本の観光スポット 2014”. トリップアドバイザー (2014年6月4日). 2014年12月17日閲覧。
  45. ^ "お稲荷さんの山-京都・伏見-". NHK. 2023年2月11日. 2023年2月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月11日閲覧
  46. ^ 刊行物「朱」”. inari.jp. 伏見稲荷大社. 2024年4月27日閲覧。



伏見稲荷(鳥居前)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/26 10:05 UTC 版)

義経千本桜」の記事における「伏見稲荷(鳥居前)」の解説

二段目の口。舞台が伏見稲荷の鳥居前にしているので、この場を通称鳥居前」という。この後に続く二段目の切「渡海屋・大物浦」は能『船弁慶』の内容をもとにするが、『船弁慶』はその前半静御前義経との別れを惜しむ場面があり、静が嘆きつつも義経別れるこの「伏見稲荷」も、『船弁慶』の内容をもどいて見せているといえる。つまりこの二段目全体が、『船弁慶』の趣向脚色されている。 現行では舞台大鳥居玉垣のほか、花をつけた梅の木を飾るが、原作浄瑠璃では初段大序の「院の御所」の段の冒頭に「…とざさぬ垣根卯の花も。みな白旗ときめきて」とあり、これは卯の花源氏の白旗のように咲き誇っていると形容したものである。これに従えば院の御所」の時期卯の花の咲く初夏、さらに初段切の「堀川御所」はそれより後のことであり、二段目の口「伏見稲荷」はその「堀川御所」から次の日の早朝未明のことである。史実では堀川義経邸が鎌倉勢襲われたのは10月半ばのことで、『新日本古典文学大系』の注では浄瑠璃での設定として8月後半のことだとしている。 義経一行についても、原作浄瑠璃でははじめに堀川御所から逃れた義経駿河亀井主従3人だけが出てくるが、現行の歌舞伎ではたいてい駿河亀井のほかにも供の者がいて3人以上人数となっており、さらに幕が開くと板付きすなわち義経はじめとする人数最初から舞台上にいて芝居が始まる。弁慶原作では静のあとに一足遅れて駆けつけるが、これも駿河亀井はじめとする供の者と同じく、幕が開くと最初から舞台上にいる場合がある。 文楽ではこの場の佐藤忠信(実は源九郎狐)の姿は、のちの四段目道行初音旅」とおおむね変わらぬのであるが、歌舞伎ではこれを勇壮な荒事演技とし、その衣装四天の上仁王襷、顔は隈取、頭は「ししかわ」という髪を逆立てた鬘である。逸見藤太道化敵のおかしさに、雑兵による立回りなど様式美の濃い一幕で、幕切れ忠信引っ込みは、その正体変化という設定により「六方」と呼ばれる特殊な型を見せ花道引っ込む。

※この「伏見稲荷(鳥居前)」の解説は、「義経千本桜」の解説の一部です。
「伏見稲荷(鳥居前)」を含む「義経千本桜」の記事については、「義経千本桜」の概要を参照ください。

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