三英雄とその関係者
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レオンハルト=アヴァドニア モチーフ:LEON 年齢:38歳没(462-500) 国籍:ルシフェニア王国 人種:NO DATA 宗教:レヴィン教レヴィア派 ルシフェニア三英雄の一人。平民の出だが、かつてルシフェニアの拡大に力を振るった前王アルスI世の下で功績を立て、現在は王族の親衛隊長を務める。アンネ皇后の存命中は彼女に懸想していたが、臣下の分を弁え最後まで内心に秘めるに留まっていた。 普段はいい加減で酒好きの昼行灯だが、故に民衆思いの好漢であり、王国家臣団からの人気も高い。王女に諫言を行える数少ない人物の一人であるが、それ故に彼女から疎まれている。 改心したかに見えた王女によって振舞われた酒の一席の帰り、養子のアレンの裏切りに遭い斃れる。死に際の言葉によると宮廷内で何者かが蠕動していたことに気付いていたようだが、それが誰であるかを特定することまでは出来ていなかったようである。 若い頃は血気逸りまた忠誠厚かったことへの反動からか、敵国で虐殺行為を働いたことがある。養女ジェルメイヌはこの際侵攻先のベルゼニアで両親を殺した後に引き取った子である。 ジェルメイヌ=アヴァドニア/ジータ=C=ベルゼニア モチーフ:MEIKO 年齢:20歳(480-?) 国籍:ルシフェニア王国(後に抹消) 人種:ベルゼニア人 宗教:レヴィン教レヴィア派 楽曲「悪ノ娘」における「赤き鎧の女剣士」。ルシフェニア城下町に住むアレンの義姉で、レオンハルトの養女。仲間想いの姉御肌でとても慕われている。義父似の酒豪で、酒場を捜せば大抵彼女を見つけられるとまで言われるほど。実は頭もいいらしく、レオンハルトからは剣技を教えられなかったものの、結果的に作中において最強の剣士となった。自分の出自については一切知らないが、怪我の治りが異常に早いこと、更に「怪我なんて食べれば治る」と豪語している事とその容姿から、コンチータの血縁ではないかとアビスI.R.は推察している。創世神によればバニカ=コンチータの子孫であり、ジェルメイヌはヴェノマニア公とベルゼニア皇帝家とマーロン王家の血筋を引いている事になる。 レオンハルトの死を王女による謀殺と確信し、有志とともにレジスタンスを組織し、リーダーとして革命を主導する。この際、亡き父の甲冑を引き継いだことから「赤き鎧の女剣士」として名を知られるようになった。が、処刑前夜のアレンとの邂逅に当たって、正義を謳いつつも所詮は民衆を扇動したに過ぎず、動機も私怨に他ならないことを指摘され、また義父殺しの実行犯の正体を聞かされたことによって己の正義を疑い消沈、覇気を失ってしまう。 革命後は「魔女狩り令」に追われたこともあってルシフェニア王国から出奔し、ベルゼニア帝国のラングレー部隊に身を寄せているが、そこでも革命のショックから己に大義を見出だせず酒に逃げる日々を送っていた。しかし、リリアンヌ=ムーシェに諭されたことをきっかけに皆のために戦っていた頃の真っ直ぐな気持ちを思いだし、革命の同志でもあるカイルにルシフェニア併合以降の異常事態とその真意を問いただすべくユキナの旅に同行する。 アビスI.R.を倒し事態に収拾がついた後は、シャルテットと共に旅に出た。しかし、ある事件で生きていたアビスI.R.との戦いに敗れ、アビスI.R.の器となったジェルメイヌは「ジュリア=アベラール」として後世に現れ、「悪意」をばらまく存在となった。 E.C.611年に、イリーナによる呪縛から解きたれた後に一時的に、その人格を取り戻す。そのときに百年の時の間に変わり果てたルシフェニアを見て「ルシフェニアはいい国になった・・・それだけで私の生きた意味がある」と述べている。 マリアム=フタピエ モチーフ:MIRIAM 年齢:32歳没(468-500) 国籍:ルシフェニア王国 人種:アスモディン人 宗教:レヴィン教レヴィア派 軍務を司るルシフェニア三英雄の一人。かつてはアスモディンの暗殺者家系の出で9歳にして将軍位に就くほどの腕前だったがルシフェニアに寝返り、現在は王宮の侍女長として仕えている。ネイの養母。 現役を引退しつつも当時の力を活かした諜報活動を行なっていたが、彼女一人の力ではルシフェニアに迫る影の正体を悟ることも、王国を迫り来る滅びの運命から逃すことも出来なかった。 ルシフェニア革命の最終局面、最後の三英雄として残った忠臣たちを指揮し奮闘するもシャルテットとの戦いで負傷し、一旦撤退したところを実はマーロンのスパイであった養女のネイの裏切りに遭い、彼女に殺された。 ネイ=フタピエ / ネイ=マーロン モチーフ:亞北ネル 年齢:23歳没(482-505) 国籍:ルシフェニア王国→マーロン国 人種:マーロン人 宗教:レヴィン教ビヒモ派 ルシフェニア三英雄の一人、マリアム=フタピエの養子。王女お気に入りの侍女の一人で、大人しく仕事も実直に行なっているが、噂好きのお喋りという困った一面があり、王女にあることないこと、根も葉もない情報を吹き込んでいる。 一介のメイドに過ぎなかったはずが、三英雄の養女であったことを見込まれて革命後はマーロン国特務工作部隊の隊長を務める。遂には重要拠点であるレタサン要塞の司令として収まると、預けられた大罪の器「グラス・オブ・コンチータ」を扱って屍兵を操り数々の混乱を巻き起こす。また性格も狂気的なものに変わっており、再会したシャルテットを困惑させていた。 その正体はマーロン国第十三王女。皇太后プリムとアルスI世の不義の結果生まれたカイル=マーロンの異父妹であり、リリアンヌとアレンの異母姉にあたる。また、本来であれば「リリアンヌ」として生まれる予定だったこの時代における「Gretel」の魂を受け継ぐものでもある。 色欲の悪魔を扱うことでアルスの子を身篭り、前マーロン国王の子供として出産したプリム皇后だったが、本来ならマーロン王家に現れる筈のない金髪の持ち主であった為、不貞が発覚することを嫌った彼女によってアビスI.R.の実験体として赤ん坊のネイを提供し、表向きには死産したことにしていた。幼少からアビスの魔導実験を受けてきたネイは次第にその精神を歪ませていった。なお、兄カイルとは縁戚の子との触れ込みで一度だけ顔を合わせており、絵のモデルになっている。 9歳の時にアビスI.R.の指示で記憶を失った孤児のふりをし、三英雄のひとりマリアムの養女として迎えられる。王宮の中枢に潜り込んだ後はアンネ女王の死と時を同じくして己に宿る傲慢の悪魔をリリアンヌ王女に移し、王女を含む近辺の人物を密かに扇動すべく都合のいい情報を吹き込み、養母マリアム、カイルにとっては公私ともども邪魔になったミカエラの両名も殺害した。 革命の裏舞台で常に暗躍していた、いわばもう一人の「悪ノ娘」と言える彼女だが、それも全ては母親の役に立つためであった。革命後はマーロン国特務工作部隊隊長として暗部の役割を表面化させる。この際に「グラス・オブ・コンチータ」を預けられるが、このことで精神の破綻に拍車がかかり、遂には自覚なきままに最愛の母を手に掛けた。 直後、我に返った彼女は目の前の兄を仇と思い込み、悪食の悪魔の力を解放。他の悪魔化とは異なり、悪食の悪魔の助力が絞られたため肉体の変化は単に赤いドレス姿になるに留まるが、それでもカイルを圧倒し紙一重の差で敗北した。その後、捕縛されるも何者かの手にかかり殺害された。 死後、カイルが見た夢の中に幼少期の絵のモデルとなった頃の彼女が現れる。謝罪の言葉とともに兄妹の和解はなるが、悪食の悪魔に連れられ、姿を消す。悪魔の言葉を借りるなら彼女の魂は「墓場の主」になるための礎とされたという。 名の由来は『ファンタシースターII 還らざる時の終わりに』のネイから。 漫画版の一つである『おぺらぶっふぁ』ではラスボス役。リリアンヌを暗殺すべく暗躍するが、偽りの母にすぎないはずのマリアムに情を抱き葛藤する。 エルルカ=クロックワーカー(Elluka Clockworker) モチーフ:巡音ルカ(ルカーナ=オクト) 年齢:秘密♥ 国籍:ルシフェニア王国→無国籍 人種:レヴィアンタ人 宗教:レヴィン教エルド派 悠久の時を生きる魔道師にして、ルシフェニア三英雄の一人。以前はアスモディンに身を寄せていたが、480年、アルスI世と「サノスン橋の誓い」と俗に言われる本人曰く雇用契約を結び、王女リリアンヌの代もまた、宮廷魔道師として王国に仕えている。 魔術を具体的な力として披露することはもちろん予言者としても有名で、王宮内には彼女の信者も多い。茶目っ気溢れる自由人でありながら意外と情に篤く世話焼き気質で、この時代の彼女が一番人間味あるエルルカであったと後世「Ma」は語っている。 大地神エルドの依頼により「大罪の器」を収集するため、同時に大切な友人たちと彼らに託されたものを守るべく、彼の眷属である二人の精霊を協力者として得る。が、王国の滅亡を回避することは叶わず、三英雄の座を自ら投げ打って国外に脱出した。 革命後はグーミリアとともにカイルが発令した「魔女狩り令」を躱しつつ、各地の信奉者を頼りつつ活動するが、特殊部隊を率いて襲撃してきたアビスI.R.に身体を乗っ取られてしまった。しかし意識はグーミリアの身体に移していた為、グーミリアがアビスI.R.に追い詰められた時に表に出て、自身の魔道師としての経験とグーミリアの巨大な魔力を駆使して身体を取り返すことに成功した。 アビスI.R.との一応の決着が着いた後は、アビスI.R.がミキナに預けていた幾つかの大罪の器を手に入れ、グーミリアと共に大罪の器を探しに再び旅に出た。その後609年の「トラゲイ連続殺人事件」を機にグーミリアと共に犯罪組織「ペールノエル」に関わるようになり、611年に「ペールノエル」の首領ジュリア=アベラールこと義妹イリーナ=クロックワーカーから果たし状を受け、メリゴト高地で決闘を行った。その後、842年蛇国にて姿が目撃されており、今まで使っていたルカーナ=オクトの身体に限界が近づき始めた為、その容姿を羨ましがったカヨ=スドウの身体と交換している。 ミカエラ(Michaela) モチーフ:初音ミク(イブ=ムーンリット) 年齢:1028歳(外見年齢16歳) 国籍:エルフェゴート国 人種:精霊→エルフェ人 宗教:レヴィン教レヴィア派(建前上) 楽曲「悪ノ娘」における「隣国の緑の女」。大地神エルドの眷属の一人。本来、精霊は不可視・不定形の存在だがコマドリに好んで変化する。 明朗快活、好奇心旺盛な性格で、人間に興味を持っている。魔力が強いことを見込まれ、エルルカの「大罪の器」探しに協力することになる。エルルカの指示で人間に転生するに当たっては「原罪者」の姿を選んだ。精霊は明確な性別を持たないこともあって一人称は「僕」であるが、人間の女性としての立場では「私」を使っている。 差し当たっての拠点としたヤツキ村で”再会”したクラリスと行動を共にし、彼女と交流を深めながら、エルルカに教わった探査魔法を歌に乗せて走査し、大罪の器の大まかな位置を割り出ていった。 そんななかクラリスの義母の死をきっかけにクラリスと共に首都アケイドに渡ると、生活の糧と「大罪の器」の情報を求めて大商家フリージス家の使用人として働くことになる。歌声がキールの耳に留まったことをきっかけに彼による売り込みがはじまり、やがて国でも名を知らぬもののいない歌姫、誰からも愛される存在となる。 が、原罪者譲りの美貌と誰隔て無く接するその姿勢、優しい性格もあったが、何よりその外見が祟ってマーロン国王カイルの恋心を呼び込んでしまう。ミカエラ自身は彼の求婚を拒絶するが、その感情は国王独断でのリリアンヌ王女との婚約破棄につながり、エルフェゴートへのルシフェニアの侵攻、そしてミカエラ個人を抹殺するための「緑狩り令」へと発展する。 この時点で人間としての感情が育ち、愛を理解しつつあった彼女は、エルルカの提案した安全策である精霊に戻ることを拒否し、フリージス家の提供する隠れ家に匿われる。しかし、そこへ現れた何者かによって人間としてのミカエラは命を奪われ、亡骸は苗木へと姿を変えた。 これは依代である大樹の限界が近いエルドの差し金であり、自身が地上を去るに当たっての後継者をミカエラに選んだためである。後にクラリスのもとにグーミリア達が来訪し、苗木は彼女に預けられる。この時に魔術により、一時、人の姿を手にし、互いに告白の機会を得てクラリスに己の感情を伝えた。 苗木としてだいぶ成長したミカエラは故郷である千年樹の森に戻され、後に友人の窮地を救うことになる。彼女の木は、エルド去りし後は急速に成長を遂げ、新たな千年樹として民衆に親しまれることになったが、自身は精霊時代以上に退屈な時間を得てしまった。そのため「映画館」の建設後は奮って介入を始めている。 セカンドピリオド時代の名前は「マイケル・アークロウ」で、男性であった。 グーミリア(Gumillia) モチーフ:GUMI(グミナ=グラスレッド) 年齢:1028歳(外見年齢16歳) 国籍:エルフェゴート国→ルシフェニア王国→無国籍 人種:精霊→エルフェ人 宗教:レヴィン教レヴィア派(建前上) 大地神エルドの眷属の一人で、ミカエラの友達。本来、精霊は不可視・不定形の存在だがシマリスに好んで変化する。 無感情で淡々としたしゃべり方をするが、実際はとても友達思い。魔力が強いことを見込まれ、「三英雄」エルルカの後継者として魔術を教授されることになる。人間に転生するに当たっては「グミナ=グラスレッド」の姿を選んだ。 潜在的な魔力はエルルカの肉体を凌ぐほどのもので、短時間で基本的な魔術も飲み込んで彼女の助けとなる。ルシフェン王朝には宮廷魔道師見習いとして仕えるが、エルルカに伴って出奔する。革命の動乱にあたっては師匠とともに故郷を救うための雨乞いを行い、親友のミカエラの決意を聞いて自らも人間として生きることを選択した。 革命後はエルルカとともに旅をしていたが、彼女とはぐれてからはその伝手を辿ってベルゼニア帝国で皇帝の相談役をしている。二年間の間に視力の問題から眼鏡を掛けるようになっており、口調もやや男性的だが流暢なものに変化している。実は身体を奪われたエルルカの意識も宿しており、エルルカの人格とグーミリアの人格がそれぞれ出ていた。後にエルルカの身体を取り戻すことに成功したが魔力を使い切ってしまい、回復を待つ時間など様々な天の配剤によって師匠ともども革命後の一連の動乱の決着には立ち会うことはなかった。 アビスI.R.との一応の決着が着いた後は、エルルカと共に旅に出た。その後609年に発生した「トラゲイ連続殺人事件」を機にエルルカと共に犯罪組織「ペールノエル」に関わるようになった。エルルカの方はその後842年蛇国で目撃されているのに対し、グーミリアの方は「ペールノエル」での一件以降姿を消している。 セカンドピリオド時代の名前は「グーミリア・マツモト」。
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