マーロン王家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 06:00 UTC 版)
カイル=マーロン モチーフ:KAITO 年齢:26歳(474-?) 国籍:マーロン国 人種:マーロン人 宗教:レヴィン教レヴィア派 楽曲「悪ノ娘」における「海の向こうの青い人」。 西海の島国マーロンの王であり、この時代における「アダムの魂」。 王様ではあるが、下の者にも驕らない気さくな人柄の持ち主である。 王たる我が身に誇りを持っているが、所詮は母である皇太后の敷いたレールの上を歩いているだけではないかという思いが捨てられず、事実尊敬しつつも頭が上がらない。 が、ミカエラに一目惚れしたことから、独断でリリアンヌとの婚約を破棄してしまう。この事は、立場を弁えないあまりにも浅薄な行為だとして多くの人物から酷評され、結果として緑の国が滅びる事になった全ての元凶となる。 その裏には、色欲の悪魔の力が働いていた。犠牲になったミカエラへの復讐のために「仮面の男」カーチェスとして、手勢を率い革命を表裏の両面から支援する。 革命後もミカエラを失ったという喪失感は埋められず、彼女の真の仇を追うべく「魔女狩り令」を発令、一時的な統治であったはずの革命後のルシフェニアを自国に併合し、大陸に覇を唱えようと更なる拡張主義を取った。 生来の生真面目な性格から、自身の凡庸さを自覚しつつもそれを克服しようとしているが、その裏には幼少から母に持たされていた「大罪の器」の影響があった。その事をジェルメイヌに指摘され動揺するも、傲慢の悪魔のために万能感は膨らみ、遂には悪魔と化して「千年樹の森」に飛び立つ。悪魔と混在する意識の中でジェルメイヌを真の仇として争うが、グーミリア、続いてミカエラによる「クロックワーカーの秘術」によって彼の中の悪魔は祓われる。誤解を解いた彼は一行と和解し、母の真意を問いただすべく母国に帰国する。 が、面会した母に衝撃の告白をされ、続く妹ネイによる母の死などから、埋めようのない虚しさを抱えることになった。 若いころに画家を志していたことがあったが、母の介入による大家の酷評という形で頓挫し、何より己の立場という現実を埋めることも出来ずに挫折した。その頃の作品はすべて焼却したものの、縁戚を描いた「浜辺の少女」一枚だけは手許に残している。その時のペンネームは「カーチェス=クリム」、正統マーロン国を興した先祖の名であり、革命にもその名で参加している。 ルシフェニアを共和国として再独立させた後、王位をアルカトイルに譲って野に下る。その後はかつての夢を取り戻し、大成することこそなかったものの、画家としてユキナと共に穏やかな余生を送った。 プリム=マーロン モチーフ:PRIMA 年齢:48歳没(457-505) 国籍:マーロン国 人種:ルシフェニア人 宗教:レヴィン教レヴィア派 マーロン国の皇太后にして、カイルの生母。 ルシフェニアの大貴族ログゼ家出身で、先代女王のアンネやその前王アルスは親交が深かった。二人の婚姻を祝福した後、海を渡りマーロン王妃となる。ちなみに彼女の生家は毒薬にも詳しく、当時の新型毒薬「gift」もいち早く入手している。 魔術に興味を持っていたことからエルルカには一時師事していたことがあり、彼女が去った後はアビスI.R.を魔道師として近辺に置いている。極めて厳格かつすさまじい能力主義者であるが、同時に愛息カイルを溺愛している。夫を女遊びしか能の無い人と言い捨てる一方で自らの血を引く息子が偉大な王として大成することを望んでおり、確たる証拠はないものの夫が残した異母子を粛清したとされている。 母の意向に逆らえないカイルを親のエゴで導く一方で悪魔憑きの鏡を渡すなど謎が多いが、その実はルシフェニア革命とその前提となる国王夫妻の死などの一連の騒乱を引き起こした黒幕である。 カイルにその真意を語るが、その動機は己の才覚への矜持が高過ぎ傲慢であったため。内心で見下していたはずが上を行かれたアンネとその娘を屈服させるためというもので、自ら葬ってきたはずの者達を自覚がないのか惚けているのか知らぬ存ぜぬで嘯いてみせ、自らの血族をも手駒同然に扱うなど、その余りの身勝手さに実の息子をして「あなたは狂っている」と言わしめている。 そして、悪魔に憑かれたカイルを王者としての覇気を持ち、かつ扱いやすい息子であるという理想的な状態とみなしたため、自国に屍兵を発生させることで、「ハートビート・クロックタワー」のある場所まで呼び寄せて今一度悪魔憑きにしようと目論んだ。 が、忠実なはずのネイの言葉を無視したのが祟り、誰も予想だにできない形で殺される。その遺体は皇太后として手厚く葬られ、その墓の隣に特務工作部隊長ネイのそれが置かれたという。 アルカトイル=マーロン 国籍:マーロン国 宗教:レヴィン教レヴィア派 カイルの異母兄弟の内、生存する数少ない一人。母の判断でいち早く臣籍に降ることによってプリムの粛清を免れた。 能力的には優秀で実力主義の皇太后に認められており、カイルの信任も篤い。外見上は赤毛である以外カイルによく似ている。後にカイルの譲位を受けて国王に即位し、以後の王統は彼から流れることになった。
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