マーロ基数であるための極小な条件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/13 02:46 UTC 版)
「マーロ基数」の記事における「マーロ基数であるための極小な条件」の解説
κ が極限 順序数 で、κ 未満の正則順序数の集合が κ 内で定常ならば κ は弱マーロ基数である。 これを証明する時の主な難しさは κ が正則であることを示すことである。正則でないと仮定して、以下のような μ を与えるclub集合を構成する: μ = cf(μ) < cf(κ) < μ < κ となり、これは矛盾である。 κ が正則でなかったとする。すなわち cf(κ) < κ である。狭義増加列で、cf(κ)+1 から始まって κ を極限としてもつ、continuous な cf(κ)-列を選ぶことが出来る。その列の極限の集まりは κ 内でclubになる。そしてその極限の中に正則な μ が存在する。μ は cf(κ)-列の initial subsequence の極限である。なので、その共終数は κ のそれより小さく、同時に大きくもあることになり、これは矛盾である。κ は正則でなければならない。 要求される性質を持つ定常集合は ℵ 0 {\displaystyle \aleph _{0}} 以下では存在しない。それは {2,3,4,...} が ω 内でclubであるが正則順序数を要素に持たないからである。κ は非可算でなければならない。そして、正則基数の正則な極限であるから弱到達不能である。κ 以下の非可算極限基数の集合は定常集合が弱到達不能基数からなることを示すためのclub集合として使われることがある。 κ が弱マーロかつ強極限なら κ はマーロ基数である。 κ が弱到達不能で強極限なら強到達不能である。 これから、κ 以下の非可算強極限基数の集合が κ 内でclubであることを示す。μ0 をその閾値と ω1 より大きいものとしよう。有限順序数 n に対して、μn+1 = 2μn とする。これは κ が強極限基数だから κ 未満である。正則性により、これらの極限は κ 未満の強極限基数である。非可算強極限基数の極限は非可算強極限基数である。だから、それらの集合は κ 内でclubである。そのclub集合と κ 未満の弱到達不能基数の定常集合の共通部分はκ 未満の強到達不能基数による定常集合である。
※この「マーロ基数であるための極小な条件」の解説は、「マーロ基数」の解説の一部です。
「マーロ基数であるための極小な条件」を含む「マーロ基数」の記事については、「マーロ基数」の概要を参照ください。
- マーロ基数であるための極小な条件のページへのリンク