コンチータ公爵家 (Duke Conchita)
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「七つの大罪シリーズ」の記事における「コンチータ公爵家 (Duke Conchita)」の解説
バニカ=コンチータ (Banica Conchita) モチーフ:MEIKO 年齢:29歳没(296-325) 国籍:ベルゼニア帝国 人種:ベルゼニア人 ベルゼニア帝国コンチータ七代目領主。メイリス=ベルゼニアの血を引くヴェノマニアの子孫であり、同時にグミナ=グラスレッドの子孫でもある。500年時点で残っているお伽話吸血鬼伝説『吸血娘ヴァニカ』のモデルとなった人物。 ムズーリ=コンチータ公爵の長女として生まれたが、自分が生まれて間もない頃に両親や屋敷の者が悪食の器であるワイングラス(後の「グラス・オブ・コンチータ」)を宿した幻のタサン豚「バエム」を食べてしまった事で、グーラ病を発症してしまった。バニカはグーラ病ではなかったが、狂乱した母親に胃袋が満たされるまで無理矢理食べさせられたり、逆に他の者に優先させて殆ど食べられなかったりと、幼い頃から自由な食事ができなかった。そのため、グーラ病が完治した父親たちが生き残った後は、暗くて大人しい性格に反して食に対して異常に貪欲になり、14歳でマーロン国第三皇子カルロスとの縁談が持ち上がるも、両家の者が臨席しての会食の場で食べ物をひたすら貪り尽くした為、翌年破談となった その後はコンチータ家が領土を剥奪されていたこともあって、食道楽に磨きがかかり、20歳を前にして国内のすべての料理を口にしたとされ、諸外国へ食の探求の旅に出て多くの料理を自国に紹介し同国の食文化の発展に大きな影響を遺した。その功績が認められ帝国から領土が返還され、父の死後に領主位相続したが、食道楽に拍車がかかり遂には体重が100kgを越え、長年公爵家に仕えていたロンが行方不明と時を同じくして「食べ過ぎによる内臓異常」で倒れてしまった。自身の余命を悟った直後、双子によって再び屋敷に持ち込まれたワイングラスの悪魔の呼びかけを受け、新たな食に対する好奇心から契約を交わした。 悪魔と契約したことで体格は一転してスリムになるが、今度は蟲や汚物などを食べるようになったことで会食の場には一切姿を見せなくなり、翌年には病を理由に外部からの接触を絶ち、公務への指示はふたりの使用人を介してのみ伝わることになる。そしてとうとう食人行為を働くようになり、屋敷周辺にワイングラスの力で屍兵が徘徊していた事と食人行為の噂から外部の人間は殆ど屋敷に近づかなくなった。後に屋敷を取り囲んできた皇帝軍を相手に屍兵をけしかけた為、事実上コンチータによる領土統治は崩壊し、領土内の各町が自治体制をとって屍兵に対処していた。 その中でAB-CIRのスパイとして15人目のコックとして雇われた、ヨーゼフことかつての婚約者カルロスと再会し、互いに想いを交わしあった。カルロスはバニカを止めようと長年服用してきたマーロン王家に伝わる秘薬の材料である毒の粉末で心中しようとしたが、バニカにはその毒が効かずカルロスのみが死亡。バニカは涙を流しながら愛する人を残らず食らいつくしたが、実はその粉末は憤怒の器黄金の鍵を削ったものであり、それを長年服用してきたカルロスを食べた事で毒が効いて悪魔の力が弱まり、何を食べても満足できなくなってしまった。屋敷に食糧を届けていた行商人も使用人のポロとアルテも食べたことで、やがて屋敷の食糧がなくなってしまった。そんな中でカルロスの子どもを出産し、悪食の悪魔に助かりたければ黄金の鍵に対するワクチンとなる赤ん坊を食うように強制されたが、彼女はそれを拒否し空腹を満たす為に悪魔を宿した自分自身を食べて骨も残さずに消えた。 なお、カルロスとの間に生まれた赤ん坊は屋敷に突入したエルルカとプラトニックによって発見され、ジュノ皇帝の使用人の養子として引き取られており、その赤ん坊の子孫が『悪ノ娘』に登場した赤き鎧の女剣士ジェルメイヌ=アヴァドニアと言われている。 悪魔を喰らったことでワイングラスに宿った悪魔に成り代わっており、後世ではかつての使用人であったポロ(ヘンゼル)やアルテ(グレーテル)の転生体を気に入り、彼らには存分に悪魔の力を貸している。『悪徳のジャッジメント』の時代ではこの世の全てを喰らい尽くす事を夢見ながら、「墓場の主」として世に出る時を待ち望んでいる。 動画中のキャストでは「偉大なるコンチータ様」と記載。 ムズーリはバニカが生まれた当初バニカの名前を「ムララムラジャコタスポポポ」に決定しようとしたとされている。 名の由来は「カニバリズム」のもじり。 ムズーリ=コンチータ (Muzuri Conchita) 年齢:?歳没(?-321) ベルゼニア帝国コンチータ六代目領主で、バニカの父。メイリス=ベルゼニアの血筋を引くヴェノマニアの子孫。コンチータ公爵家は皇家の血を引いている故か、半ば形骸化しているとは言え「五公」の一家に数えられている。民想いの人望の厚い領主であり、食道楽としても有名であった。 娘のバニカの誕生会で、贈り物を運んできた馬車の中にいつの間にか紛れ込んでいた幻のタサン豚「バエム」を見つけたことで、神からの贈り物だと感動し、バエムの中からワイングラスが出てきても気にせずに妻や屋敷の者たち全員に食べさせた。しかしそれ以降屋敷の者が異常食によって1日につき1人ずつ死んでいき、屋敷を訪ねてきたAB-CIRに悪食の悪魔の器を宿した「バエム」を食べたことで「グーラ病」を発症してしまったことを知らされ、生き残るには10年間胃袋を満たし続けなければならないと宣告される(実は「バエム」はレヴィン教では「悪魔の使い」として食することを禁じられているものであり、かつてバエムを乱獲して好んで食べていたタサン大帝国の皇帝も国ごと滅びの道を辿ったのだが、レヴィン教の信者ではなかったムズーリはそのことを知らなかった)。 その後は領民から食べ物を奪うような形で使用人を含む自身達の食事を何とか維持してきたが、そのことを拒否し食べなかった者や、無理な食事で身体が耐え切れなくなった者は次々と死亡していった。が、悪夢から解放されるまで残り二ヶ月と迫ったところで大飢餓が領土を襲う。とうとう追い詰められた屋敷で妻が死体を食べようとしたが食人行為だけは許すことができなかった為、自分たちはこうしてまで生き残るべきではなかったと悟りながら娘の目の前で妻を刺殺した。 結果的に侍従長のロンと元々「バエム」を食べてなかったバニカと共に生き残ったが、長年の重税による領土の乱れから帝国に領土を剥奪された上に、長年の心労から衰弱しきってしまった。その後、娘のバニカがベルゼニア帝国の食文化の発展に貢献した功績で、領民の支持を得てコンチータ家に領土が返還されたことを知って喜び、ロンに看取られながら息を引き取った。 メグル=コンチータ (Megour Conchita) ムズーリの妻で、バニカの母親。旧姓は「グラスレッド」で、元はベルゼニア帝国と国交のなかったエルフェゴート国宰相の息女であり、彼女に一目惚れしたムズーリが婚姻を切望し、様々な障害を乗り越えて結ばれた。 聡明な貴族の女性であったが、「バエム」を食べてグーラ病を発症した事で狂い始め、娘のバニカに無理矢理食べ物を食べさせるなど攻撃的な性格に成り果ててしまった。残り二か月で大飢餓が領土を襲った際、食べる物を探し求めた結果使用人の死体を食べようとした為、食人行為だけは許すことができなかった夫に娘の目の前で殺された。公には心臓病で死んだことになっている。
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