プリティ☆ベル関係者
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「魔法少女プリティ☆ベル」の記事における「プリティ☆ベル関係者」の解説
高田 厚志(たかだ あつし) 五代目プリティ☆ベルにして、史上初の男性の適合者。年齢は35歳。職業はボディビルダーであり、「高田ジム」を経営しトレーナーやエアロビクスの講師などを務めている。当初は魔法少女になることに戸惑っていたが、自分が闘わなければ小学生のエリが闘わなければならなくなると知るや、進んで魔法少女になった善意(ミルココからすれば余計なお節介)溢れる好漢。筋骨隆々とした暑苦しい男で(エリを始め近所の子供たちからは『筋肉おじさん』と呼ばれている)、はちきれんばかりの肉体にプリティ☆ベルの女の子らしいコスチュームを纏い、ボディビルのポージング(とビルダー特有の笑顔)をベースにした独特の魔法を使用する。 本来プリティベル最大の力である神威召喚を使うことはできない(リィン・ロッド自体が召喚器でありミルク&ココアはかなり弱体化しているとはいえ召喚できるにもかかわらずである)が、プロレスと合気道を13年学んで培った、高いレベルの武道経験者(後日、大江山流護身術も修めていることが判明する)であることと、強力な魔法をぶっつけで自在に扱うセンスにより、神威召喚を必要としないほどの高い戦闘力を誇る。なお使用する魔法は対象の精神に作用して戦意を喪失させ骨抜きにする効果を持ち、厚志自身の争いを好まない気質が表れたものといえる。その戦いぶりから『誰一人傷つけずに戦闘を破壊した』と称された。 見た目は常識外れだが、包容力があり人望に篤い仏のような人格者であり、円熟した穏やかかつ前向きな性格に加えて高い戦略眼と交渉能力も兼ね備えているため、敵には一目置かれ味方からは頼りにされている。極力戦いを避け平和的に物事を収めることを望んでいるが、必要と考えたら相手の生死を問わず情け容赦ない戦い方、追い詰め方をすることも辞さない。 20年ほど前のある事件がきっかけで、桜と同じく“狂犬”と渾名されていた。高田厚子 レティシアの魔法薬の作用により、厚志が性転換してしまった姿。ただし、外見と触覚を誤魔化しているだけなので、体格や身体能力などは元のまま。 対外的には「厚志の妹」を名乗っている。 プリティ☆ベルへの変身も問題なく可能だが、ミルココたちからは「少女ではないけどプリティ」、厚志本人には「ネタに徹せない分逆に恥ずかしい」と評されている。 美咲エリ もう1人の五代目、あるいは真・今代魔法少女プリティ☆ベル。厚志と同じ街に住む小学生の女の子。本来はエリがプリティ☆ベルを務めるはずだったが、厚志に正当かつ強引にその座を奪われた。魔族自由同盟との抗争までは厚志の補欠として、厚志の家に通ってプリティ☆ベルになるための勉強をしていたが、抗争に際し変身してからは、護衛の利便性を図るためという理由で両親に事情を話し厚志の家に下宿するようになった。 その身体に厚志の10万倍に相当する歴代最強の強大な魔力を秘めており(「最低限の防御結界」に飛びかかった敵が触れただけで吹き飛ばされる、呼び出した召喚獣はほぼ上級魔族から魔王クラス)、単体で魔王軍にも匹敵する能力を持っているが、使用する魔法も全てが自動的に強力、かつ膨大な魔力を消費してしまう仕様になっており、自然回復では魔力を最大まで回復するのに多大な時間が掛かってしまうため、「魔力を補給するためには魔王軍を襲撃して奪うか、魔王軍から供給を受けるしかない」と目されて、一時期各魔王軍から危険視された。本編中盤以降、綾香の弾道弾や「月の涙」といった次々襲い来る不測の事態に対処するため神威召喚と防御障壁を多用し続けた結果、『高田厚志奪還ゲーム』の時点で底なしの魔力を殆ど使い果たしてしまう。しかし、リィン・ロッドを取り戻し変身した際、枯渇していた魔力が戻りミクの無人機攻撃の応酬を多種多様な神威召喚と防御障壁で迎撃した。リィン・ロッドなしでも、無数のショゴス弾から身を守りクタニドの進行を正面から受け止める強度・規模の障壁を展開したり、「神」の魔力封印を力ずくで解除したりと規格外の力を見せ、その膨大な魔力故ほぼ劣化のない「必滅定めし神の槍(グングニール)」と「時空を追いすがる猟犬(ハウンド・オブ・ティンダロス)」を神威召喚することが可能。作者による最強キャラランキングでは2位(唯一綾香の物量をひっくり返せるが不意打ちや持久戦に弱いため)。 ミルココにいっぱい勉強することを勧められた際に経済学に興味を持ち、小学4年生でありながらマクロ経済や教育論について大人と議論を交わせるようになるほどの高い知性を身に付けている。 日常では年相応以上に天然で無邪気な部分が強い。経済学に全振りしていると言われるほど色恋沙汰に関する知識に疎く、二人同時に告白されデートに誘われた際は全員で行けばよいと提案したり、少女漫画の性行為に恥ずかし気もなく純粋に興味を持ったりする程。その一方、有事の際には冷静沈着に状況を分析し自身の役割を遂行する。ただし、家族に危害が及ぶなどした場合は感情的になり制御が利かなくなるなど精神的に未熟な面も目立つ。 名前の元ネタはジュニアアイドルの三咲エリ。 “双索敵手(ツイン・レーダー)”ミルク&ココア リィン・ロッドを守り、歴代のプリティ☆ベルをサポートしてきた2人の天使。エリとほとんど変わらない背格好と幼い容姿をしているが、年齢は33歳。色白でロングヘアの方がミルク、色黒でショートヘアの方がココア。単行本1巻のキャラクタープロフィールによると、索敵方法と重視する範囲にも、それぞれ違いがある。愛称は2人合わせて「ミルココ」。戦闘能力は剣を召喚するだけとほとんどないが、二つ名の通り驚異的な索敵能力を持っている。それぞれ体の片側(ミルクは右側、ココアは左側)に大小2枚の翼を持ち、2人が手をつなぐことで飛行する。 かつては天界の精鋭部隊「レギオン」に所属していた天使であり、魔族から人類と平和を守るという天界の基本方針に従って活動していたが、初代プリティ☆ベルであった美雪の壮絶な死を見て「神ではなく美雪が守ろうとしたものに殉じる」ことを決意し、天界から離脱。以後少なくとも10年間は天界に帰っておらず、堕天使扱いされている。 プリティ☆ベル、シスターエンジェルの名を考案したのは彼女らである。 見た目と違い中身はアラサーの女性であるため、アダルト関連の知識および経験は豊富、らしい。 “神威の呼び鈴”リィン・ロッド 適合者をプリティ☆ベルに変身させる謎のアイテム。30数年前、初代である美雪の夢の中に入り込んできた光のようなものが、美雪の知識とイメージを元に手持ちの錫杖型に変化した存在で、その正体は不明。適合者に反応すると「リィィィィィン」と鈴の音を鳴らす機能があり、その音に因んで美雪が命名した。過去の事例から「プリティ☆ベルが現れるとき世界規模の危機が訪れる」という不安が魔王軍の中で共有されている。 適合者以外でも「神威召喚」ができる召喚器であるが、真に神威召喚を使いこなせるのは適合者のみである(例外的に適合者であっても厚志は神威召喚を使えない)。その他、ある程度近くにあれば適合者の下へ自力で移動する、携帯時は翼とベルをデザインしたペンダントに変化する、未覚醒時には石化する機能がある。 四代目以前になかった事例でありミルココはバグと考えているが、自我のようなものがあり喋ることができる。口は悪い。厚志に使われる以前のことはよく知らないと語る。厚志のことを「兄貴」と呼び、「(様々な音を出す)楽器」「レシートの排出」といった謎の機能も見せた。 イタカの攻撃により肉片と化した偽ジロウの最後の一撃から厚志を庇い砕け散った。その際、エリに「ごめんちょっと休む」と言い残した。この件についてはイタカの計らいで秘匿されていたが、リィン・ロッド奪取の命を受けたレモネードにより天界、およびルラに(石化などの要因で機能しなくなったという趣旨の内容で)漏洩し、天界と魔界の全面戦争の引き金となる。 2度目のヨグ=ソトースの鎌奪取作戦において、仮説の域だがその正体に気づいた厚志の呼びかけに応じて復活した。その正体とは、現世に残り続けたいと願い、天界にも魔界にも行かず守る者のため現世にしがみついた魂たちが美雪の元に集い形になった、人のエゴと執念の塊。ルラからはベルベリオンの能力に酷似していると評された。 “邪眼の病魔”モカ 北の魔王軍のダッチの部隊「ザイニン」の1人で、相手を麻痺させる「邪眼」や指差した相手を病気にする「ガンド」といった危険な力をもつBC能力者。かつては北の魔王軍の正規軍に属していたが、軍規に違反して子供を助けようとしたことから、「罪人」に身をやつした。見た目は、左目を眼帯などで隠した黒髪ショートカットの若い女性。 リィン・ロッドを奪うためダッチとともにミルココを襲撃したが、厚志によって戦闘を有耶無耶にされた後、ドゥール・ヴァリオンによって厚志の護衛兼家政婦として高田家に送り込まれ、住み込みで働き始めた。 筋肉フェチで、初対面の時から厚志には好意を抱いている。ミルココとは当初は敵同士のため折り合いが悪かったが、厚志の家に住み込むにつれて次第に仲良くなった。非常に危険な能力の持ち主だが、基本的には温厚で世話好きな性格をしている。ただし厚志が絡むと暴走しがちであり、レティからは「ヤンデレヒロインとして自分より遥かに格上」と見られている。上司のダッチとはとても仲が良い。調理師と栄養士の資格を持っている。 “狙撃(スナイプ)”リカルド 元魔族自由同盟のメンバーで、マイヤーや桜らと共に行動していた。魔族一といわれるほどの狙撃手で、プリティ☆ベル出現の知らせを受けて、名を上げるためにマッドと二人でプリティ☆ベル暗殺に乗り出したが、ミルココの圧倒的な索敵能力に機先を制され、厚志の漢気と筋肉の前に敵意を根こそぎもがれて降参した。その後厚志の人柄に惚れ込み、仲間となる。 厚志には全く歯が立たなかったものの、武器である50口径の対物ライフルから発射される弾丸には1発につき彼の1日分の全ての魔力が込められており、魔王級の攻撃力をもつに至っている。ミルココも、味方になったリカルドを見て「強い」と評価している。弾丸に込めた魔力の漏出を制御するため、用意できる弾丸は最大20発。 “囮(デコイ)”マッド リカルドの弟。「万能の布を織って操る」ことで、防御に特化しつつも極めて多彩な能力を発揮することができ、攻撃専門のリカルドのサポート役として戦う。リカルドと共に厚志に挑んで敗れ、厚志たちの仲間になった。感情的になりやすい兄とは反対に冷静な性格をしており、兄のストッパー役や交渉役などサポートを行う。纏っている布(普段はダウンコートのような形状)を翼のように広げて飛行可能なため一行の移動手段となり、戦闘時には変身していない状態のエリや戦闘能力の低いミルココの防御を担当する。優男の兄よりも大柄だが素顔は童顔で、女性の裸を直視できないほどの純情タイプ。ココアからは「かわいいヤツだ」と思われており、終盤、神によってモカやミルクと共に彼女が『錘』にされてしまった際には、彼女に思いを寄せていたことが判明。すべてが終わった後は、晴れてココアと恋人関係になる。 美咲あかね・浩二夫妻 エリの両親。エリが厚志家に下宿するにあたり厚志たちに事情を説明され、初めは驚いていたものの比較的簡単に状況を理解して厚志たちにエリを託した。エリが悪党に対してドラスティックなところがあるのは、あかねの薫陶によるところが大きい。 桃地 美雪(ももち みゆき) 初代プリティ☆ベル。アニメの世界から飛び出してきたような、本来の意味で「魔法少女」にぴったりの少女。年端も行かないころからクトゥルフ神話や北欧神話などに精通し、その知識とイメージおよび絶大な魔力をもって、様々な幻獣やモンスター、神話の武器を使役することができた。その素顔は少し病弱で、独りで本を読んだりアニメを見ているような、ちょっと泣き虫な所の有る至って普通の女の子。 ヨグ=ソトースを用いて世界を滅ぼそうとしたナイアルラトホテップを、本拠地の「ン・ガイの森」ごと召喚した「無慈悲な灼熱(クトゥグア)」で焼き払って倒し、自らの命と引き換えに世界を救った。彼女の壮絶な死に様を見たミルココが後に天界から離反したことで、プリティ☆ベルは「天界にも魔界にも属さず、人の世界を守る第三勢力」となった。 現在、その魂はリィン・ロッドと同化しており、リィン・ロッドが復活した際は、言葉こそ発していないものの、厚志の魔法少女姿に笑い転げた後、激励する姿を見せた。 鹿島 洋子(かしま ようこ) 二代目プリティ☆ベル。35歳。25年前の「海魔騒動」を解決。やや天然気味かつ豪快な性格の女性で、「雷の大金槌(ニョムニル)」によるノリツッコミでルルイエの都市区画を3つほど粉砕したことがある。 ミルココ達と再会したときは成人して主婦になっており、3人の息子を育てている。夫婦仲はかなり良好な模様。旧姓は安原(やすはら)。 限定的かつ劣化版ながらリィン・ロッドなしで神威召喚(「雷の大金槌(ニョルニム)」と「ワイバーン」)や魔法障壁を使用でき、素の身体能力もかなり高く校舎3階から飛び降りることが可能なほどで、不意打ち&景の援護はあったもののガギエルを圧倒した。 大田 景(おおた けい) 三代目プリティ☆ベル。26歳。ショートカットに眼鏡がトレードマークの女性。彼女のときのみ大きな事件や騒動が起こっていないため、「最も影が薄いプリティ☆ベル」と言われている。プリティ☆ベルを引退した後、小学校の教師となっている。有給を使用して厚志の家に逗留し、ルラや天界との戦いに関わる。 大江山流護身術の使い手で、ミルココ曰く「エリとは別の方向性の歴代最強」。限定的かつ劣化版ながらリィン・ロッドなしで神威召喚(「人面囀る鳥(ハルピュイア)」と「応答剣(アンサラー)」)を使用できる。プリティ☆ベルに変身できずともルラを戦闘不能に追い込み、「彼女の代で大きな事件が起きなかったのは、起きなかったのではなく起こさせなかったから」と認識させるほどの実力者。 相手の思考・能力・行動を読んだ上で、神威召喚を使いこなし最小限の兵力と消耗で戦いに勝つ、詰め将棋のような戦い方が特徴。感情の起伏が乏しく見えるが、ガギエルに襲われた際は冷静に対処しつつも、脅威が去った後に「怖かった」と涙ぐむなど、歴代プリティ☆ベルの中では比較的メンタリティは普通人に近い。 本人曰く彼氏募集中だったが、次第に厚士に好意を抱くようになって行き、「厚士の子供が抱きたい」と望むモカの許可を得て、ともに厚士の恋人となる。 田中 沙希(たなか さき) 四代目プリティ☆ベル。21歳。洋子に近いパワーと景に教わった技により総合的なスペックはかなり高く(それでも3代目最強説を覆すには至らなかったが)、10年前の「イナゴ襲来」を解決し、イナゴの対処で疲弊していたとはいえドゥール・ヴァリオンを破った。 プリティ☆ベルとなって戦っていた当時は阿久根(あくね)という少年とカードキャプターさくらのようなボーイミーツガールの関係だったが、成長するにつれ人間的に堕落した彼に警察沙汰となる事件を引き起こされ、恋人関係は破綻。アルバイト先の店長だった田中慶介(たなか けいすけ)と結婚し、主婦となり一児をもうける。旧姓は間島(まじま)。 限定的かつ劣化版ながらリィン・ロッドなしで神威召喚(「必滅定めし神の槍(グングニール)」と「天馬(ペガサス)」)を使用でき、携帯を用いたグングニール目視外狙撃によりガギエルを一撃で葬ったり、一度に大量のグングニールを打ち上げ「月の涙」の迎撃に協力したりと、一線を退きながらもプリティ☆ベルOBとして活躍する。
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