クロの周囲の仲間たち
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 03:17 UTC 版)
「サイボーグクロちゃんの登場人物」の記事における「クロの周囲の仲間たち」の解説
ジーサン、バーサン 声 - 菅原淳一、こおろぎさとみ クロとマタタビの飼い主の老夫婦。 生きる目的を失って倒れていたクロを(意図的に彼の傷ついた心を救った訳ではないが)助けた人間で、クロが最も大事に思っている。名字は「フジ井」。常におっとりしていて何事にも動じない。クロは自らがサイボーグになった後でも、2人がそれに気づかないように振舞っており、マタタビにも強要している様子。明らかに猫としておかしい場面を目撃しても「便利な猫」で片付けてしまう。順応性が高いのはそれだけでなく、鯨の体内でさえも和める程。番外バトルではマタタビと会話するなど、ついには猫が話すことさえも受け入れてしまった。両者とも深刻な方向音痴で、クロの先導無くしては絶対に目的地にたどり着けない(一度だけ百貨店に迷わずにたどり着いたことがある)。順応性の高さと運のよさ、多くの場合はクロらの影からの助けもあり、どんなピンチでも自覚することのないまま潜り抜けてしまう。 作品序盤は彼らが剛やミーなどの巻き起こすトラブルに巻き込まれ、クロがそれを助ける、という構図が主だったが、中盤以降はむしろその生命力の高さからどんな場面でも和んでいる異色のキャラクターとして描かれるようになる。クロも当初こそ必死で守っていたものの、異世界サバイバル編以降は、「オイラより不死身」と評するほどのその生命力に半ば呆れて、どこかへふらふらと出かけていってもわざわざ世話をしないようになった。 ジーサンはクロのことをよく気にしており、クロが家出してしまった時や帰りが遅い時などは、心配して探しに行くこともしばしばあった。バーサンは「そのうち帰ってくるじゃろ」と言ってそれほど心配はしていない。しかし物語中頃からはジーサンもバーサンの意見に流され、「それもそうじゃな」と納得するようになった。 二人の家はマタタビが登場するまで築50年という長寿の古家だったが、頻繁に壊されてはマタタビにより新築、あるいは改築されている。その事を気にしていないが自宅にあまり人が来ない事は少し気にしている。 アニメでは最初マタタビのことを本名で呼んでいるが、以後は「トラ」で統一。 ジーさんはそれなりに長身だが、バーサンは小さい。どちらかといえばバーサンの方がしっかりしている。初期設定ではそれぞれ「フレディ」「キャリー」という名前だった。 ダンク 声 - 千葉一伸 サイボーグのライオン。いつも困ったような顔をしており、性格は気弱で優しく、純粋である。元々動物園で孤立していたライオンだったが、コタローによって故郷のアフリカに帰されようとする。しかしその際に銃で撃たれて重傷を負ったため、コタローと剛がサイボーグとして復活させた。後にコタローの父親によって改造され、頭からパネルを出して話すようになる。 クロと同じサイボーグなのにも関わらず言葉を発することはできず、おまけに基本は四足歩行である。だが体自体はかなり器用で、ジェスチャーが上手い。 なぜか「コマネチ装置」なるものを搭載していて、何かとコマネチしたがっている。この装置はゴローが怪物になってしまった際、無限エネルギー装置に必要な部品として外されてしまった。 クロ達の住む桜町では、ダンクが平気で町を闊歩するおかげで、ライオンがいることに免疫がついてしまっている。テレビ版ではお留守番役として定着してしまった可哀想なキャラだったが、原作版では何かと活躍した。ゴロー的には彼が子分らしい。 その愛くるしさから隠れた人気があり、撃ちまくりフィギュアとしても発売された。ライオンなのにも関わらずいわゆる典型的な「ガオーッ」という鳴き声ではあまり鳴かず、ほとんどは犬のように「アオーン」と鳴く。 あまり戦闘は行わないものの、一度だけ戦闘形態として普段のダンクからは想像もつかないような機能を見せている。 鈴木 一郎 声 - 森川智之 小学校の教師をしている。アニメによると25歳。一人称は「僕」で、特にキレたりしない限りは人に敬語を使う。 車でハイウェイを走行中、ミーと戦闘中のクロと出会い、ガンダム好きであったことからクロを師匠としていきなり(衝動的に)慕うようになる。 小学校の生徒達からは頼りにされておらず、ジムと呼ばれている。後述の通りガンダムには詳しいはずだが、ニックネームにこめられた意味には気づいていないようだ。しかし彼自体は生徒に対してとても親身に行動しており、熱血教師とも言える理念で動いている場面もよく見られる。 重度のガンダムマニア(オタク)で、生徒からは「何か事件起こしそう」と言われるほどガンプラに入れ込んでいる。ジムと呼ばれるが、好きなMSはゲルググ。 自分が所有している山(祖父から譲り受けた)の遺跡に入る時に、その遺跡のトラップによって学校の校舎を破壊したことがあり、アニメでは以来幾度と無く彼が関わっていない時にまで壊されるようになってしまった。 同じ趣味を持つ消防士のめぐみと出会ってからは密かに想うようになり、度々アプローチしていたが、なかなか恵まれなかった。怪物ゴロー編を経て2人の距離が縮んだのか、原作の最終回ではいつの間にか結婚していた。 クロが軽トラを「スズキジムニー(鈴木ジム2)」に改造したのを皮切りに、車の改造技術を覚えてしまい、後に防弾仕様を施した車も作ったことがある。また、そのドライビングテクニックはかなりのもの(サーキットの狼世代らしい)で、よく助っ人として呼ばれる。だがクロ達の揉め事に巻き込まれて授業放棄したり遭難したりしたため、謹慎処分を受けたことがある。 クロ達に関わると大抵ロクな目に合わず、結構薄幸な人物。傷つきやすく落ち込みやすいが、とても立ち直りが早い。山を持っていたが、そこは祖父が宇宙人を封印するために残しておいた山なうえに、宇宙船を爆破するために山の遺跡を壊してしまい、今は持っていないも同然で、本人も売ってもたかが知れていると語っている。 後半はクロのことを「師匠」と慕いながらも、その呼び方はほとんど只のニックネームとなっていた。基本的に使いっ走りで、マタタビの助手になったりと、基本的に他の仲間から見ると目下の存在である。 教師なだけあって基本的に仕切りたがりであり、遊びなどのイベントを企画すると教師の職業病からか、時間などにうるさくなる。酒癖がとても悪い。 アニメ版では宇宙人とやたら縁があった(元々祖父の代から宇宙人と関わっていたため、血筋とも言える)。また、版権の問題から、ガンダム好きがロボット好きに変更された。 めぐみ 声 - 吉田小百合 消防士。鈴木と同じガンダムマニアであり、ガンダムに関して鈴木と気が合う。一人称は「私」。 男勝りで勝気、クロ相手にパイプで戦いを挑んだことがあるほどの度胸をあわせ持つが、クロに手玉にとられることも多い。彼女の扱う消防車はシャア専用ゲルググ(ブタ鼻と隊長機用の角)を模している。そのため一度ゲルググの上半身に丸ごと改造されたが、車検に引っかかってあえなく元に戻されることとなった。 ナナと最初は不仲だった(もっともナナが一方的に嫉妬しただけである)が、その後気軽に挨拶する仲になっている。鈴木の想いに鈍感だった(怪物ゴロー編では想いに気づいたような描写が見られた)。 初期設定では「星野ナナ」という名前の婦人警官で、父親も登場するはずだった。ビル火災をわずか数分で消化する腕を持つ。男勝りで前述のように鈍感だが、鈴木に胸を触られた時は思いっきり引っ叩くなど、女性としての自覚はしっかりあるようだ。 結婚後(番外バトル)は寿退職したのか、消防士としてのシーンは描かれず、家に毎回押しかけられてはトラブルに巻き込まれる役柄になっていた。なぜかクロのことを「クロの助」、ミーのことを「ミー太郎」と呼ぶ(ただし作中でミーを呼ぶことはほとんどない)。鈴木のことをイチローと呼ぶ数少ない人物。 アニメ版では版権の問題から、ガンダム好きである描写はないが自身の部屋にロボットのポスターやフィギュアが飾られていることから、鈴木同様ロボット好きであることが確認できる。 岡田チエコ 声 - 半場友恵 鈴木が勤務する小学校に転校して来た小学生。超能力を持っている。 超能力に関しては、テレパシー、サイコキネシスなど、一般人が「超能力」ときいて思い浮かべるおおよそのものは持っている。 髪型は風が無いのに常に靡いている。自分を馬鹿にしたりする相手には容赦が無い。超能力者ゆえ化け物扱いされ、母親と一緒に酷い生活をしていたらしいが、普通じゃないものが多い桜町に来てからは、以前よりそれは落ち着いたようである。父親は世間の弾圧に耐えられず妻子を捨てて消えたようで、彼女は父を「腰抜け」と称して罵倒している。テストの成績はよくない。 暴走したクロによって初恋を台無しにされた事を恨み、彼に復讐を果たそうとしていたが、いつのまにかクロたちに馴染んでしまう。バイオメタルのロボットとなってしまったゴローの母親として、大怪我を負いながらも何かと奮闘していた。そのせいか回を重ねるごとに性格が丸くなり、同時にトラブルメーカー的な立場からツッコミ役へと変わっていく。 ネックレスである程度超能力を封印しているが、封印を解く(ネックレスをはずす)と、自然発火現象など、炎を操る能力が使えるようになるが戦闘に参加する事はほぼ無い 。五郎が人間に戻ってからは五郎と付き合いはじめたようであり、一緒にUFOを呼び出したりゴローの父親の面倒を見たりしている。 終盤では超能力が弱くなっていく描写があった(ゴローと付き合う上で、超能力に頼らずに常識で考えるようになったため)。クロの「修行」によって一度は取り戻したものの、それ以降使用した場面はほとんど見られなかった(ただし薄っすらと予知能力は垣間見えた)。 「超能力少女」という設定は基本的に過去の物と化して(使い古されたネタである、ということ)いるのでそれを指摘したりする者もいたが、それに関して触れると非常に怒る。番外バトルでは登場せず。 長瀬 五郎/ゴロー キャンプ場でチエコが出会った男の子で、父親から虐待を受けていた。レーサーになることが夢で、負けず嫌い。タコメーターが宝物。背中に虐待でできた大きい傷痕がある。 自分で起こした山火事で大木の下敷きになり死ぬ所であったが、チエコが超能力で咄嗟に五郎の魂をタコメーターに移し変え、剛とコタローによってバイオメタルのロボットにされた。 ロボットになってからはサイズを自由自在に変えることができるようになったが、生身の体だった頃の記憶がない。ハンバーガーが好物だが、アルコールや瓶ジュース(正確には瓶だけ)が嫌い。ロボットなので特に食事する必要は無いが、人間的な生活をしたほうが良いという判断でミーなどから食べさせられていた。 自分を見捨てた父への憎しみから暴走しがちで、当初は怒りの感情のみで動いていた。しかし、徐々に純粋な子供らしい人格が形成されていき、仲間とも馴染んで行った。ただし、コサムやベイビーちゃんとはあまり仲が良くない。乱暴に見えるが、ダンクをアフリカに帰らせようと努力したり、身勝手でワガママながらも目下の者には優しい。 終盤あるきっかけで膨れ上がった憎悪の思念がチエコの超能力に干渉し、巨大なスライム状の怪物に変貌してしまうが、チエコの必死の呼び掛けにより最後は機械の体を捨て元の人間に戻る。その後父親と和解し、自分の道を切り開いている。それからは髪を染めたり、チエコと一緒に父親にお弁当を届けにいったりしている。 アニメ版、番外バトルでは登場しない。 ロミオ 声 - 岡野浩介 電柱のような宇宙人。かつては召使いロボットだった。パートナーのジュリエットと再会し結婚するが、なにかとクロたちに対してトラブルを起こす。一人称は「私」。 ロミオとジュリエット共に、アジャポンと呼ばれるオムカエデゴンスの様な長い鼻が特徴。足は短いが、クロやミーが追いつけないほど速く走ることができ、空を飛ぶこともできる。苦手なものはかつて主人だった一つ目宇宙人。丁寧口調で話すが、召使いとしてコキ使われた衝動からか、性格は基本的に腹黒く陰険で時々逆ギレしてしまう(アニメでは逆ギレのロボの肩書きがある)。そのせいかクロによって橋代わりに使われたり(やり方がぞんざいであり、床にたたきつけられたのと同じ暴力行為になる)、敵対者に武器として叩きつけられるなど召使い時代より酷い目に合うことも少なくなく、ゲームではクロポン(武器)として扱われるなどとても可哀想な役柄であるが、その性格から一概に同情できないようなキャラ付けがされている。 自分の故郷の星に帰ることを夢見ているが、いつも上手くいかない。コスプレが趣味。シャレにならない遊びが趣味。武器として原爆級の時限爆弾(正確には原爆ではないので、放射能汚染はない)、M16など。番外バトルでは「X線にひっかかりそうな旅行カバン」などを持っている。 ジュリエット 声 - 吉田小百合 ロミオと同様、電柱のような宇宙人。かつては召使いロボットだった。どんな理由が原因なのか(鈴木の祖父によって半ば封印状態にされていたからか)、鈴木に対して何かと敵意を示す。女であるが、宮本武蔵のようなチョンマゲ(ロミオ曰くポニーテールだが、チョンマゲにしか見えない)をしている。主人の地底人も同じ頭をしていた。 ある程度は丁寧な口調で話すのだが、ロミオ以上に高飛車で礼儀知らずな部分があり、それでかつ自己中心的というかなり嫌味な性格。だが仲間の危機にはロミオ以上に対応する場面がある。婚約者とも言うべきロミオにゾッコンである。アニメでははた迷惑なダイエット食品などを取り寄せていた。 鈴木の祖父に仕えていた事もあったようで、祖父から鈴木への宝物を預かっていた。しかし、宝物を床に投げつけたり、やたら冷たく当たったりと鈴木の事を嫌っている節がある。 終盤で凶悪な子供を授かる。ただ、どうやって出産したかは不明。なおアニメ版と原作とで配色が違う。ロミオとの再会では、(初登場)あっけなく柱に潰されたことがあるものの復活しており、ロミオともどもロボットらしく身体は丈夫である。 ベイビーちゃん ロミオとジュリエットの子供。見た目はロミオの頭に足と変な触角のようものが生えたような感じになっている。触角を引っ張ると分列して増え、初登場した回でいきなり五つ子になった。親よりも凶悪で、貫通性の強いビーム砲を放ったり、ニトロの鼻水を垂らしたりと、クロ達に嫌がらせをするためとしか思えない性能をもつ。鈴木一郎以外に手懐けられる人はおらず(たまに親にも攻撃している)、高い高いをすると不気味に笑って御機嫌になる。二回目の登場ではそれぞれ少しずつ成長して個性(見た目)ができた。頭に花が生えた者、ひげが生えた者、真っ黒になった者、尻尾が生えた者、髪の毛とみられる物が伸びた者と、それぞれが様々な成長を遂げる。花がリーダーらしい。顔はそっくりだがその性能からは親の面影が見られない。強いので切り札として重宝されることもあった。
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