公共機関・施設
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 07:02 UTC 版)
ラクーン市庁(市役所) 市政の中心であり、街の心臓部である。アンブレラの援助で建設され、庭園には現市長のマイケル・ウォーレンの像が立つ。シンボルは、市庁舎前道路に面した門にある12個の宝石があしらわれた大時計。 『バイオハザード3 LAST ESCAPE』(以下『3』)では市庁の通りを通過できるが、建物の窓には板が打ち付けられており、ゾンビが建物から出現することもある。 ラクーン警察署 - R.P.D. (Raccoon Police Department) 街の中心地に位置する市警察署(警察本部とも呼ばれる)。署長はブライアン・アイアンズ。以前は美術館だった建物を市が買い取り、警察署として改修した。そのため、署内にはシンボルである女神像をはじめ美術館時代の名残や、古い建物であるがゆえの老朽化が散見される。一方、『バイオハザード アウトブレイク ファイル2』(以下『OB2』)では神経ガス発生装置といった防犯設備をはじめ、当時の最新設備であるさまざまな仕掛けが施されている。また、署の管轄下の特殊部隊としてS.T.A.R.S. (Special Tactics And Rescue Service) が存在し、署内には専用のオフィスも設けられている。しかし、洋館事件の際に多くの隊員が殉職して機能停止に追い込まれた結果、新たに選抜警官隊としてSWATが結成された。 バイオハザード発生時には地下駐車場が一時避難所として開放されたうえ、非番を含む全職員が総動員されたが、前述の選抜警官隊も含む多数の殉職者を出し、被害を押し留めることはできなかった。発狂したアイアンズの暴走・妨害工作によって武器・弾薬が拡散された結果、9月26日にはゾンビの集団による襲撃で多数の死者を輩出し、その際の余波で通信機が破損した結果、外部との交信が不可能になる(受信だけはまだ可能となっていた『3』では、U.B.C.S.のカルロス・オリヴェイラからの無線が入電している場面がある)。 9月27日にはゾンビの集団に署内西側バリケードを突破され、12名の犠牲者を出す。負傷者を押収物保管庫に匿うが、同日には署内にリッカーも出没するようになり、対策に追われる。28日午前2時には作戦会議室へも侵入されて署内すら維持できなくなり、9月29日には放棄が決定された(もっとも、その時点で職員の生存者は4名となっており、事実上の壊滅状態であった)。 『RE:2』『RE:3』では内部の構造が一新され、『2』のものをベースにしつつもエントランスホールの女神像と受付の配置が前後逆にされるなど、随所に一目でわかるよう大きな変更が加えられた。また、拳銃はブローニング・ハイパワー Mk.IIIが制式採用されていることが明らかになったほか、ゾンビが窓を破って侵入してくる箇所が1階部分の各所に存在し、木材を用いて割れた窓を塞ぐギミックが追加されている。 ラクーンシティ総合病院 街の北部に位置する市内唯一の総合病院。アンブレラの出資により、1992年に設立された。最新の医療設備や屋上ヘリポートが完備されており、高度な医療行為にも対応した地域有数の病院である。在籍する医師も優秀で、奇病の正体をウィルスによる感染症であることを独自に見抜き、抗体の研究を完成させる者もいた。一方、医院長はアンブレラと繋がりがあったことが、『OB』のスペシャルアイテムから判明している。 地上4階、地下4階の構造であり、地下は下水道へ通じている。1998年10月1日に、ニコライ・ジノビエフによって爆破された。『OR』では建物の構造そのものが他のシリーズと異なっており、建物内に引退式の式典の装飾が残されている。10月26日に啓発イベントを開催する予定だったことが、壁のポスターから読み取れる。 本格的な災害発生以前よりウィルス感染者が確認されており、未知の奇病への対応に奔走(『3』の医院長の手記から、9月10日の事時点で患者がゾンビ化した事例も確認されていた)。災害が大規模化した後の9月26日にはウィルス抗体の完成直前まで漕ぎつけていたが、ゾンビ化した患者との戦闘で医師や職員のほとんどを失い、すでに維持不能に陥ってしまっていた。 ラクーン消防署 - R.F.D. (Raccoon Fire Department) ラクーン市内を管轄とする消防署。バイオハザード発生後、市内各所で発生した火災に対処した。少なくとも9月25日までは正常に機能していたようだが、キャパシティを超えた事態により、組合としては崩壊した。市内の至る所で消火中のまま無造作に停められた消防車が散見されるが、『OB』ではわずかな生存者による救助活動は継続され、その甲斐あって爆撃直前までに生還した市民がいる。 セントミカエル時計塔 路面電車の沿線、ラクーン総合病院に隣接する大きな時計塔。街の名所として、絵葉書にもなっている。塔内には礼拝堂のほかに宿舎や食堂なども整い、修道士や修道女たちが住み込みで詰めるなど、教会としての役割も担っていた。ラクーンシティの祭典「セントミカエル祭」は、この時計塔で行われていた模様。 1908年にセントミカエル教会が寄付を募って建立し、数十年の長きにわたり地域の子供たちを集めて小学校として機能していた。老朽化によって1978年に閉鎖されるが、1993年にアンブレラ社による資金援助で改築工事が行われ、現在に至る。 バイオハザード発生時には避難所となっており、U.B.C.S.の作戦資料書によればU.B.C.S.および市民の救助・回収地点となっていたが、U.B.C.S.隊員および市民が28日時点ではすでに壊滅状態となっており、救出活動は行われることはなかった。 『RE:3』ではサーキュラー川に面し、時計塔の前にはロータリーと市外へ繋がるハイウェイであるアメリカ国道419号線(架空の路線)の入口がある。 ラクーン市立公園 セントミカエル時計塔の裏手に位置する市営公園。墓地も併設した緑豊かな園内は豊富な水に溢れて整備が行き届いているが、林道の奥には閉鎖された鉄門が存在し、立ち入り禁止となっている。 ラクーンスタジアム 確認できる中でラクーンシティ唯一のスポーツ施設のスタジアムであるが、正確な位置は不明。別名「ウォーレンスタジアム」。9月24日(推定)の昼に観客の1人がゾンビ化して近くにいた多数の観客を負傷させた結果、皆がその場で暴徒化する。被害者には市外から試合観戦に訪れたファンも多数存在したため、アンブレラの予想をはるかに上回る感染爆発に繋がってしまう。これが、ラクーンシティ最初のアウトブレイクとなった。また、「異界」シナリオの地下鉄西口コンコースでは「Warren Stadium」方面行の看板が、西側入り口ではラクーンFCの名ともに「Tachiki's Studio」が確認できる。 ラクーン動物園 ラクーンシティ唯一の動物園。マスコットはアライグマの「ラクーン君」。ゾウのオスカーのパレードやライオンのショーなど、観客を飽きさせないイベントを行っている(ただし、オスカーは1998年に引退)。水棲生物を鑑賞できる湖畔エリアや植物を鑑賞できるジャングルドームを設けたほか、550号超のチラシ『ラクーン・ズー・ニュース』を発行していたが、そういった華やかな運営の裏では職員による原種ランの密売が問題となっていた。 ゲーム内で確認できる動植物として、ゾウ(名前は「オスカー」)、ゴクラクチョウ、アリゲーター、ライオン(「マックス」という名のオスライオン1頭と何頭かのメスライオン。そのうち3頭は繁殖プログラムとして海外から来た。)、スズメバチ、ラフレシア、ハイエナ。ムービーで確認できる動物として、シマウマ、ゴリラ、ベンガルトラ、クロサイ、ガゼル、キリン。『OR』の世界では存在しないことが、冒頭デモから読み取れる。 ラクーン大学 市の北東部に位置するラクーンシティの唯一の大学で、数々の優秀な卒業生を輩出している。建物は第二次世界大戦前に日本人建築家が設計した館であり、構内にはラクーンシティ出身の芸術家の作品などが飾られている。また、構内の実験室では同大学のグレッグ博士の手で密かにT-ウィルスや独自B.O.W.の研究が行われていた。 河川に隣接して簡易な桟橋が存在するほか、その地下には下水施設や地下鉄の旧引き込み線も存在しており、排気塔へ繋がっている。4年前に大規模な改装がされており、事件発生当時もまだ一部は改装途中で、機材が残ったままであった。滅菌作戦直前の10月1日未明には、U.B.C.S.によるTブラッドの回収およびタナトスの抹殺作戦「エンペラーズ・マッシュルーム」が実行されたが、タナトスの凶暴化によって失敗したうえ、その後の破壊工作によって本館の一部は爆破された。 ラクーン高等学校 ドラマCD版に登場する市立高校(ゲーム版には未登場)。アップタウンの警察署の南東に位置している。 ラクーン郵便局 警察署の東隣に位置する郵便局。作中では駐車場とその管理事務所のみが登場している。 ダグラス刑務所 『OB2』に名前のみ登場する。9月に囚人の脱獄未遂事件が起きた。 廃病院 アークレイ山地内にある3階建ての廃病院。かつて患者にアンブレラ社の違法薬剤を用いての臨床実験を行い、病院側が報酬を得ていたことが判明した結果、1993年頃に廃院となった。『OB2』登場時には閉鎖から数年が経ち、院内には地下の特別病室から生える巨大な植物が繁茂していた。植物の侵食と建物の老朽化で、至る所が崩落している。 付近には廃液の影響で、グリーンゾンビやシザーテイルが大量発生している。1998年9月初頭から、廃病院の近辺で登山者や鳥獣が惨殺される猟奇事件が多発していた。 旧裁判所 (Old Court) 『OB2』では「異界」シナリオの西口改札看板から地下鉄がここに接続していることが読み取れるが、旧裁判所なる施設が存在するかは不明。同名のスポーツチームが登場していることから、Old Courtは地名である可能性がある。 下水道・下水処理施設 ラクーンシティの地下に広がる巨大な公共設備であり、各地のモニター室でコンピュータ制御されている。各研究施設へ繋がっていたことから、研究員が秘密裏に移動するための経路として活用されていた。また、奥には市郊外の工場(地下研究施設入口)へ続く極秘のケーブルカーが存在する。アンブレラ事件の際には、T-ウィルスがアンブレラ製薬研究所から下水道に漏れ、それが上水道を経て一気に拡まったのが、被害拡大の最大の要因である。 『RE:2』では、このような公共施設内にアンブレラが極秘施設を設けていたことから、アンブレラとラクーンシティ上層部の癒着が示唆されている。また、『RE:3』でも下水道事務所に偽装されたアンブレラ社の研究室が存在し、下水道を用いてB.O.W.の試験運用を行っていた。 変電所 アップタウンの警察署の東に位置し、発電所からの電力を市内に配電している。『3』の開始時点ではすでに無人化していたが、施設は自動で稼働していた。 『RE:3』ではダウンタウンの北端に位置し、『3』のものよりも規模が大きくなっており、各所の街路からは変電所の鉄塔が見える。バイオハザード発生当時は暴動の発生を受けて計画停電が実施されていたため、ドレインディモスが架線に巨大な巣を作っていた。 孤児院 『RE:2』に登場。ダウンタウンの北西、セントラル通りの北角にある孤児院。警察署長のアイアンズが、理事長を兼任している。アンブレラの莫大な寄付により、孤児たちは学校に通わないものの、他の養護施設と比較してかなり優遇された環境で過ごしている。一方、ドクターの数や毎日の注射の多さを不審に思う孤児もいるほか、院外へ養子に出された者からの連絡がまったく入らないため、「本当は養子に貰われるのではなくブギーマンの餌にされている」という噂も立っている。現在は孤児院の老朽化に伴う工事のため、全員が他の孤児院へ一時的に退避中であった。 その実態はアンブレラの被検体保有施設であり、養子として貰われていった孤児は実際にはアンブレラの研究所で臨床実験に使われていた。2月19日には研究所からオリバー(被検体628)が脱走し、助けを求めに現れたところで即時確保された結果、孤児院はウィルスに汚染されたと判断され、孤児たちは保安部隊によって廃棄処分されている。
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