廃棄処分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/27 06:58 UTC 版)
1983年9月、アラモゴードの地元紙であるアラモゴード・デイリー・ニュースは、一連の記事中で「エルパソの倉庫からセミトレーラー10 - 20台分の本体・カートリッジを運び出し、市の処分場に廃棄した」ことを報じた。市の処分場は「掘り起こされることがない」という理由から選定され、夜間に埋め立て作業が行われた。ゲーム機本体の廃棄理由については、この時点で「2600から(後継機の)Atari 5200への切り替えのため」と「一切廃棄されていない」の2説が存在し、アタリの役員サイドは「返品中から“修理不能品”を会社側で判断し、アラモゴードに送った」と述べている。 9月27日には、UPI通信社が目撃者の談話として「『E.T.』『パックマン』『ミズ・パックマン』などのゲームや、ゲーム機本体、高額なパソコンを処分した」、9月28日にはナイトリッダー(英語版)が「地元の子供たちが処分場から盗み出した」ことを報じ、後者の報道では「“アタリの墓”を盗掘して『E.T.』、『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』、『ディフェンダー』、『Berzerk』といったゲームを持ち出している」とも伝えている。また、同日にはニューヨーク・タイムズも「アタリの代表が在庫を運んだことを認めた」と伝えた。 処分された物品の具体的な部分に関しては、情報の錯綜から結論は出ずにいた。アラモゴード・デイリー・ニュースの「City to Atari: 'E.T.' trash go home」という記事の見出しは“E.T.が埋められた”ことの示唆とも取れるが、記事内では「見出しにあるE.T.とは『域外 (Extra-territorial)』の意味」とぼかし、具体的に物品を特定してはいない。 9月29日には「処分物へのコンクリート処理」といった、廃棄物処理としては異例の作業を開始。この時アラモゴード・デイリー・ニュースの報道では、匿名作業者の「動物の死体があるから、子供たちが掘り返した際の怪我を防ぐため」といった作業理由を記載した。結局、この大量の処分は市からの抗議を受け、当局の人間からはエルパソが産業廃棄物処分場と化すことを憂慮する声明も出された。地元の管理官には迅速な処分の停止を命じられ、アラモゴードでは後に緊急管理法 (Emergency Management Act) を可決。また、緊急管理特別委員会 (Emergency Management Task Force) を設立して産業廃棄物処理業者に一定の制限を設けるようにした。
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