ソラリスの上層部
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/17 15:13 UTC 版)
「ゼノギアスの登場人物」の記事における「ソラリスの上層部」の解説
成層圏に秘匿された空中都市に身を潜め、各々の目的を持って行動する者たち。首都はエテメンアンキ。しかし終盤間近、イドと化したフェイの攻撃により空中都市は墜落。生き残ったソラリス人もほとんどがギアと融合し兵器となり果て、ガゼル法院に支配された。 天帝カイン ソラリスの統治者。物語中の最長老であり、いわゆる現人神。1万年前から生き続けているアニムス原体の長。ヒトは遺伝的にカインへ従属しやすいようにできており、逆らうものが現われてもヒトへの絶対的行使力があるため傷つける事は不可能(同じアニムス原体であるガゼル法院とて例外ではない)。ヒトの未来を憂いて500年間人体実験に我が身を提供し続けたため、延命装置でなんとか身体を保っている状態。かつては黄金の仮面で顔を隠していたが、いまはそれも延命装置の一部になっている。健康な頃の仮面の下の素顔はラムサス似の美形とされているが真偽の程は不明。 1万年前にはアベル暗殺を企て、その過程でエレハイムを殺害した。しかし現在ではヒトの未来を望み、デウスの部品となる運命から解放したいと考えるようになっている。このためフェイの存在を知った後は、シタンに監視を命じていた。 カレルレンにとって最大の障害と言える邪魔者のため、暗殺するために彼のクローンとしてラムサスを生成。狂気ともいえる妄執と執念を植え付け、絶対的行使力は打ち破られカイン暗殺は決行された。ガゼル法院からは自分たちと違う理想を歩んだ結果こうなったと憐れみの言葉が送られた。 ガゼル法院 搭乗ギア:ソラリスのギア・バーラー4機(オピオモルプス以外の3機は未登場) ソラリス統治機関の中枢を担う元老院。カインと共に1万年前から500年前まで生き続けていた原初のヒト(アニムス原体)。ミァン、接触者、対存在などと違ってエーテル能力はない。またカインのような絶対的行使力も持っていない(よってカインには逆らえない)。12名で構成されていたが、500年前の戦争で4名欠けており、残り8名も「崩壊の日」により死亡。その後、8名はカレルレンの手によりコンピュータ (SOL-9000) 上の人格データとして蘇った。コンピュータと同化している為、メモリーキューブ(本編中のセーブポイント)から送られるデータを直に情報収集可能。アニマの器と同調できる強いアニムス因子を持つ者達の肉体を使って復活して、アニムスとしてアニマと融合した上でデウスと同化して、デウスの生体コンピューターであり機動端末としての役目もある「アニムス」に戻り、宇宙へ進出する野望を目論んでいる。 しかしゲーティアの小鍵を発動させ、カインも暗殺した後は用済みとなり、カレルレンによってメモリーバンクを破棄され、カインの後を追う形で消滅した。 データ化された8人の名前は、エノク、イラド、メフヤエル、メトシャエル、レメク、ヤバル、ユバル、トバルカイン。 参考:旧約聖書におけるアダムとイヴの系譜-アダムとイヴの子のカイン、カインの子のエノク、エノクの子のイラド、イラドの子のメフヤエル、メフヤエルの子のメトシャエル、メトシャエルの子のレメク、レメクの子のヤバルとユバルとトバルカイン(異母兄弟)。 ミァン・ハッワー (M0998) (Myyah Hawwa) 年齢:26歳 身長:172cm 体重:52kg B/W/H:86cm / 57cm / 86cm 搭乗ギア:C1型ヴィエルジェ(ミァンギア)、オピオモルプス(ソラリスのギア・バーラー) 公私共にラムサスの副官として仕える女性。顔を隠し処刑人(エクスキュージョナー)としてグラーフと共に活動することもある。シグルドがエレメンツを抜けた際には、ラムサスが総司令になるまでミァンがエレメンツの一員となっていた。彼女とは何度か戦うが最終的な決着はつかないまま、真実を明かされ逆上したラムサスの剣に倒れる。デウスの代弁者としてではない個人の想いを最後にのぞかせ息を引き取るが、ミァンの次なる身体としてエリィが覚醒してしまう。 14年前まではソラリスに暮らす12歳の少女だったが、フェイの母カレンの死亡に伴ってミァンとして覚醒した。エクスキュージョナー(ゲーム中の表記は「処刑人」) 幕僚会議議長兼任・《処刑人》。ソラリス守護天使の一人であり処刑人の役割を担っている。キスレブへの技術提供も行っていた。正体はミァンの別の姿だが、ガゼル法院とカレルレンとグラーフ以外に知られていない。ソラリス脱出の際、グラーフとともにフェイたちの前に現れる。わずか2人で互角以上に渡り合うも、ギアに搭乗したエーリッヒの介入により戦闘は中断。しかし、ミァンのエーテル攻撃によりエーリッヒは死亡した。その後を追うように、イドと化したフェイによってソラリスもまた地表へと落下した。 ギアをエーテルの一撃で大破させ、更にはフェイたちをまとめて追い詰めるなど凄まじい戦闘力を有する。 ケンレン 搭乗ギア:ケンレン(人機融合) ニサン僧兵時代のカレルレンの従者。言葉遣いが丁寧。500年前に死んでいて、現在はコンピュータ上の人格データがギアに組み込まれている。 名前のモチーフは西遊記の捲簾大将(けんれんたいしょう)[要出典]。 終盤で捕らわれの身となったフェイたちを助けに来たエリィと対決。テンポウとのコンビネーションで有利に戦局を進めていたが、覚醒したエリィの力によって死亡する。テンポウに対して仲間意識があったようで、彼がエリィに殺された時は激怒していた。 テンポウ 搭乗ギア:テンポウ(人機融合) ニサン僧兵時代のカレルレンの従者。荒っぽい性格。500年前に死んでいて、現在はコンピュータ上の人格データがギアに組み込まれている。 名前のモチーフは西遊記の天蓬元帥(てんぽうげんすい)[要出典]。 ケンレンの相棒。フェイたちを助けに来たエリィと対決し、ケンレンとのコンビネーションで戦局を有利に進めていたが、覚醒したエリィの力によって大破、死亡した。 ニコラ・バルタザール (Nikolai Balthasar) 搭乗ギア:アハツェン(人機融合) マリアの父。脳神経機械学とギア工学の天才。テランエリアで暮らしていた所をソラリスに拉致され、妻クラウディアとまだ1歳の娘マリアも拉致されて人質にされた為、デウス機動端末製造計画である「M計画」の一環として人と脳とギアを直結させる人機融合ギアの研究に携わることに。祖父バルタザールの作ったギア「カラミティ」を発展させた「ゼプツェン」を製作。妻クラウディアと共謀して妻を事故で死亡したように偽装、マリアの脳波がゼプツェンとシンクロできるようにクラウディアの脳をゼプツェンに組み込んだ。その4年後に完成したゼプツェンで、まだ8歳だったマリアをソラリスから逃がした。その後の自らの運命を予期して製作したゼプツェンの後継機「アハツェン」に「ゼプツェン」と反応して作動する良心回路を組み込み、予期した通りアハツェンに脳を組み込まれて再教育によりソラリスの手先になった。アハツェンの良心回路によって、ゼプツェンはグラビトン砲の封印が解かれ、アハツェンの戦闘データとニコラのパーソナルデータもまたゼプツェンに転送。ニコラとクラウディアの宿るゼプツェンは、マリアの命令を無視してアハツェンを破壊した。 エーリッヒ・ヴァン・ホーテン (Eylih Van Houten) エリィの父。かつてはソイレントシステムの統括官で、拉致したニコラ博士らと共にM計画にも携わっていたが、生体実験の実態を知って退官後、特設外務省で事務職に就いた。エリィを逃そうとギアに乗り、時間稼ぎをするが、ミァンのエーテルによって死亡。 メディーナ・ヴァン・ホーテン (Medeena Van Houten) エリィの母。エリィは地上人種的な容貌だったため、幼い頃から実の母はメディーナではなく家に居た地上人の乳母ではないかとコンプレックスを抱いていたが、彼女は正真正銘エリィの実母である。ハマーの銃弾により死亡。 カーラン・ラムサス(Carlin Ramsus) 声:緑川光(劇中に一度悲鳴を上げるだけでクレジットはなし) 年齢:29歳(現在の肉体年齢であり、実年齢不明。発生から24年前後経過。創始暦9975年生成) 身長:189cm 体重:78kg B/W:102.5cm / 80cm 搭乗ギア : ワイバーン、ハイシャオ、ヴェンデッタ、アンフィスバエナ アニマの器「ゼブルン」 ゲブラーの総司令官。黄金のギア、ワイバーンを駆り執拗にフェイに迫る。人種差別主義者の多いソラリスの中で能力主義で種族を問わずに部下にする彼を慕うものも多い。紳士で冷静沈着、直接戦闘や戦術指揮なども非常に優秀なエリート。一人称は「私」だが、素の口調になったり感情的になると「俺」と言う場合がある。かつて、亜人や地上人を差別しない能力主義へと軍を改革するために、ジェサイア、シグルド、シタンと共にエレメンツを発足させた。エレメンツ時代は風元鎮守府の統括を担当。シグルドがソラリスを脱出した後はミァンがエレメンツの一人になった。現在のエレメンツは、ジェサイアがソラリスを出たためにその本来の目的は失われ、ラムサスの守護天使および総司令就任に伴う解散後に、エリート教育制度を伴って再結成されたもので、高いエーテル力を持つものだけで構成されたラムサス直属の部隊になっている。 「0808191ラメセス」が彼の正式名称であり、カレルレンが天帝カインを抹殺する為そのクローンとして作った存在。しかし非常に精神が不安定だった上に、(カレンに入り込んだ)ミァンが接触者であるフェイを手中に収めたことで廃棄処分とされる(だがこれも計画の一つで憎しみで精神を統一させる為だった)。廃棄施設でソラリス市民カーラン・ベッカー(15歳)を捕食、融合し人間の姿を得る。顔立ちにはカインとベッカー少年の双方の影響が見られる。当時のことは覚えており、フェイを憎悪し執拗に決着を求めてくる。その他、過去戦場に現れたイドによって敵味方関係なく部隊を殲滅され、彼を異常に憎んでいる(作中でフェイと会った時からイドと同一人物ではないかと疑っていた)。序盤でイドと再戦するも一瞬で機体を破壊され敗北。以後は次第に精神に異常をきたしていくこととなる。 フェイたちとの戦いと度重なる失態によりガゼル法員達に塵(ごみ)呼ばわりされ、苦悩し、転落していくことになる。終盤には天帝カインと同じ能力を発揮し、絶対的行使力を相殺して天帝を暗殺した。 最後には「天の車」にてゴリラにも酷似したギア「アンフィスバエナ」に騎乗し最後の勝負を挑んでくる。敗北後は、ミァンから全ての真実を語られ、自分がただ利用されていただけであったことを理解し、カレルレンを切り捨て、ミァンを殺害(これさえもカレルレンたちの策略だった)。抜け殻のように崩れ落ち、茫然自失となったところをシタンたちに保護された。 終盤のイベントでは完全に自閉してしまい、自分を塵だといい続けるがシタンに叱咤され、エレメンツの支えもあって自分の自我を確立。フェイたちと和解し、自分が求めていた「愛」がここにあることを知り、彼女たちと共に生きて行くことを決意する。その後はフェイから「一人の武人としていずれ戦ってみたい」と語られた。 カレルレン (Karellen) 声:置鮎龍太郎 年齢:不明(推定500歳強。創始暦9465年誕) 身長:185cm 体重:74kg B/W:90cm / 72cm 搭乗ギア : ギア・アーサー → アンフィスバエナ(500年前) アニマの器「ユダ」 ソラリスの実質的指導者であり、ミァンと並ぶ本作の黒幕的存在。「人を未来へと導く存在」としてカインに見込まれた。 500年前に生まれた、ただのヒト。しかし、あまりにも完成された自我を持つ人間である。若い頃は武術一辺倒だったが、ソフィアとの出会い、そして彼女に対する想いが彼を180度変え、本を読み、学問を学ぶようになる。その成果はシェバトの賢者トーラ・メルキオールの弟子のなかで、最も優秀とまで言われるようになった。特にナノテクノロジーを研究し実用していた。ソラリスに行った後も研究を進めている。500年前のヒトであるカレルレンが現代まで生き続けているのは、自らの身体に「延命措置」をほどこしているためであり、デウス復活が数十年で成されるものではないと知り、復活の刻まで自己の存在を維持するために肉体の老化現象を止めた。また地上の人々の能力と記憶を制限するリミッターも開発した。自らの望む神を創り出す「プロジェクト・ノア」を計画。その実現のためにゼボイム時代のキムの論文にあるナノマシンの集合体エメラダを求めた。エメラダを研究したことで、より高度なナノマシン技術を獲得、リミッター解除に反応して本来のゲーティアの小鍵とは違った変異をするナノマシンウィルスなども作ってエテメンアンキ墜落に乗じて散布した。そのように特異な変異を遂げたヒトがデウスの部品となることで「プロジェクト・ノア」は実現される。500年前はニサンの僧兵長としてギア・バーラー"アンフィスバエナ"に乗り、ソラリスと戦っていた。偽悪者で、自分の本心を偽るほどただ一人の女と、そしてこの世界のすべてを愛していた男である。 生い立ち:500年前、私生児として生まれるが、同年に母エルアザルが死亡する。その後、ニサン教の後ろ楯であるニムロド帝国の傭兵団に所属する。そこで多くの武勲を挙げ、やがて団長の座に就いた。当時のカレルレンは腹黒い闘争に満ちた世界に辟易しており、誰にも心を開かず仲間にすら恐れられる荒くれ者だったという。ニサン教の激しい抗争の中、彼はニムロド王国クセル大帝により計画されたベヌエル派暗殺の刺客として実行部隊指揮官に任命、ソフィア暗殺を命じられ、修道院襲撃中にソフィアと出会うことになる。ソフィア殺害の間近、死を受け容れたソフィアの無垢な笑顔に魅せられ、彼は彼女を守って姿を消す。「信仰は、外に求めず、自らの内に」。ソフィアの教えにカレルレンは真理を見た。逃避行の7年間を彼女とどう生きたかは定かでないが、以後カレルレンは、この女性、つまりソフィア1人を愛し続けることになる。彼女がニサン正教の聖母になった後も、彼女が他の男性(ラカン)を愛した後も、そしてラカンのために彼女がその命を捨てた後も、彼は彼女を愛し続けた。 モチーフは幼年期の終りのカレルレン[要出典]。デザインのモデルは西遊記の斉天大聖(孫悟空)[要出典]。ウロボロス 本作における真の最終ボス。デウスに取り込まれたフェイの前に現れた、大蛇を思わせる巨大な怪物。顔はミァンに酷似しており、彼女のギア・バーラーであるオピオモルプスを想起させる。 人の《愛》を語るフェイの前に「神から巣立つ証明」としてカレルレンが放ったモノ。ゼノギアスと一騎討ちになるが普通に戦っていれば負けることはない(負けるとゲームオーバーとなる)。
※この「ソラリスの上層部」の解説は、「ゼノギアスの登場人物」の解説の一部です。
「ソラリスの上層部」を含む「ゼノギアスの登場人物」の記事については、「ゼノギアスの登場人物」の概要を参照ください。
- ソラリスの上層部のページへのリンク