エノクとは? わかりやすく解説

エノク

名前 Enoch; Enocq

エノク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/01 08:40 UTC 版)

エノクヘブライ語: חנוך, חֲנוֹךְ‎; ギリシア語: Ενώχ, Enōkh, エノフ; アラビア語: إدريس‎, イドリース; 英語: Enoch, イーノック、イノック)は、旧約聖書の『創世記』や、エチオピア正教では旧約聖書の正典に含まれる『エノク書』、『ヨベル書』にその名前が現れる人物。エノクとは「従う者」という意味。ヤレド(イエレド)の子、メトセラの父とされる[1]。ここでいうエノクはカインの息子ではない。

概要

創世記の記述

『創世記』では、エノクという名前は二度現れる。

初めは4章17節であり、カインの子としてその名が記される。カインは建てていた町に彼にちなんでエノクとつけたという[2]

二度目は5章21節から24節である。その箇所によればヤレドの子であるエノクは、65歳でメトシェラをもうけ、365年生きたあと、「エノクはとともに歩み、神が彼を取られたので、いなくなった」という[3][4]。このエノクはノアの曽祖父にあたる。エノクは『創世記』のこの部分のみにしか現れないが、死についての記述がなく「神が連れて行った」という表現がされていることから以後の人々に好んで取り上げられることになった。

エノク書の記述

『エノク書』によれば、エノクはエロヒムによって天に上げられた後、天使メタトロンに変容させられたという。

ヨベル書の記述

『ヨベル書』によればエノクは母バラカ(父は天使ラスイエル、母はカイナンとムアレレテの娘でマラルエルの兄弟姉妹)から第11ヨベル第5年周第4に生まれた。妻はエダニ(父は天使ダネル、母はマラルエルとディナの娘でヤレドと兄弟姉妹)と第12ヨベル第7年周に結婚。第6年にメトシェラが生まれた。

ユダの手紙の記述

新約聖書では、「ユダの手紙」の中(新共同訳14節〜15節)で『エノク書』からエノクの最後の審判に関する預言の部分が引用されている。このことから初期キリスト教徒によっても「エノク書」が読まれていたことがうかがえる。

コーランの記述

イスラム教の経典・コーランの「マルヤム」の章では、預言者イドリースが神によって高い所に上げられたと書かれている。このイドリースをエノクと同一視することがある。

脚注

  1. ^ 旧約聖書創世記5章21節、新約聖書ルカによる福音書3章37節
  2. ^ 創世記(口語訳)#4:17
  3. ^ 旧約聖書口語訳創世記5章24節より
  4. ^ 創世記(口語訳)#5:21-24

関連項目


エノク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 05:05 UTC 版)

真・女神転生 デビルチルドレン 炎の書・氷の書」の記事における「エノク」の解説

メルキセデクサンダルフォンから見て長兄にあたり、ハイエストピークの大天使偽者になった兄弟攻撃されニフルヘイムにて封印される。偽者言葉遣い丁寧だが、本物言葉遣いが悪い。偽のエノクは天使達率いて悪魔率いているゼブル交戦偽者正体ブネ

※この「エノク」の解説は、「真・女神転生 デビルチルドレン 炎の書・氷の書」の解説の一部です。
「エノク」を含む「真・女神転生 デビルチルドレン 炎の書・氷の書」の記事については、「真・女神転生 デビルチルドレン 炎の書・氷の書」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「エノク」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「エノク」の関連用語

エノクのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



エノクのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのエノク (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの真・女神転生 デビルチルドレン 炎の書・氷の書 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS