炎上 (ネット用語) 派生用語

炎上 (ネット用語)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/11 23:59 UTC 版)

派生用語

炎上から派生したネット用語として、以下のようなものがある。

燃料
炎上の状態をさらに加速・悪化させてしまうようなサイト管理者側の新事実・要素・事情のこと[51]。サイト管理者側が炎上をさらに加速させてしまうような言動・態度を自らとってしまうことを「燃料投下」という[52]。中途半端な弁解・謝罪や、炎上中に寄せられた過激なコメントに対する「法的措置をとる」などの発言、炎上のきっかけとなったブログのコメントの削除やサイトの閉鎖といったものも燃料になりうる[53]
鎮火
コメントの殺到している状態が一通り終息すること[54]
類焼
なんらかの対象への批判が継続している最中に、全くの別の対象までもが誤認をされて批判の対象となり、炎上状態に陥ってしまう状態[55]
延焼
ある対象が批判され炎上した際に、その対象を擁護した別の人物にまで批判が及ぶこと[56]
炎上係数
その話題に言及した場合に炎上が発生してしまう可能性の程度を表す言葉。例えば「韓国」「オタク」といった炎上を誘発しやすいトピックは「炎上係数が高い」といわれる[57]。ほかにも皇室関係や宗教政治問題といった話題は炎上につながりやすい[58]。取り扱う話題だけではなく、国籍性別個性などの発言者自身の属性も炎上の発生のしやすさに影響しており[59]、「学歴・社会的地位の高い人」「社会に対して意見・批評を述べる立場の人(オピニオンリーダー)」「(一般人より)芸能人」が炎上の対象になりやすい[60]。企業を対象とした炎上の場合、一般消費者対象取引(BtoC)の企業と企業間取引(BtoB)の企業では、専門知識の無い一般ネットユーザーでもとっつきやすい話題として拡大する特性から、一般的には前者のほうが炎上しやすいとされる[61]
炎上マーケティング
炎上商法とも。話題性を獲得するために、大きなトラブルに発展しやすそうな話題に言及したり、炎上しそうな言葉を連呼するなどして、意図的に炎上を発生させて注目や知名度を得ることを期待するマーケティング手法のこと[62]。「好感の反対は嫌悪ではなく無関心」であることを逆手に取って、たとえ悪い評判であってもその商品や話題に人々の興味や関心を集めることを目的として行われる宣伝手法を意味する。それが成功して注目を集める場合もあれば、逆にネットユーザーに見透かされて空振りに終わる場合もある。過去には2011年の「まんべくん」の様に、事実上の自滅に終わった事例もある。本人が炎上マーケティングを意図して行なっている訳ではなく、単に元々から性格や言動の面で非難を集めやすい人物がインターネットでも野放図な言動を行なっているだけのものが、「炎上マーケティング」であるかのように見なされることもある。
炎上供養
新潟県燕市国上山中腹にある仏教寺院、国上寺が2018年10月7日、問題になった投稿などを書いた木札を焼いて騒ぎの沈静化などを祈願する「炎上供養」を全国で初めて行った。火渡り大祭の一環で、企業や個人から約470件の申し込みがあった。今後も継続するとしている[63]



  1. ^ 田中 & 山口 2016, p. 5.
  2. ^ 田中 & 山口 2016, pp. 12-13.
  3. ^ 「ネット公共圏と炎上をめぐる問題」『ised 情報社会の倫理と設計 倫理篇』238頁
  4. ^ バズる(バズル)とは”. コトバンク. 2017年10月26日閲覧。
  5. ^ 『ウェブ炎上―ネット群集の暴走と可能性』34-36頁
  6. ^ 『ブログ炎上 〜Web2.0時代のリスクとチャンス』84頁
  7. ^ 「ネット公共圏と炎上をめぐる問題」『ised 情報社会の倫理と設計 倫理篇』245頁
  8. ^ 小倉秀夫 (2005年4月16日). “コメントスクラムについて”. 小倉秀夫の「IT法のTop Front」. Wired Vision. 2008年12月27日閲覧。
  9. ^ 「ネット公共圏と炎上をめぐる問題」『ised 情報社会の倫理と設計 倫理篇』245-246頁
  10. ^ a b c 五十嵐祐 吉田俊和、橋本剛、小川一美(編)「メディアコミュニケーションの普及は、私たちに何をもたらしたか?」『対人関係の社会心理学』ナカニシヤ出版 2012 ISBN 9784779506932 pp.193-197.
  11. ^ a b 『ネット炎上であなたの会社が潰れる!―ウェブ上の攻撃から身を守る危機管理バイブル』47頁
  12. ^ 『ブログ炎上 〜Web2.0時代のリスクとチャンス』25-26頁
  13. ^ a b 平井智尚 (2012). “なぜウェブで炎上が発生するのか ―日本のウェブ文化を手がかりとして”. 情報処理学会誌 (29): 62. 
  14. ^ 『ネット炎上であなたの会社が潰れる!―ウェブ上の攻撃から身を守る危機管理バイブル』28頁
  15. ^ 『ブログ炎上 〜Web2.0時代のリスクとチャンス』136頁
  16. ^ 『ソーシャルメディア炎上事件簿』18頁・60頁など
  17. ^ 「ポストised、変化したことは何か1」『ised 情報社会の倫理と設計 倫理篇』472頁
  18. ^ 「ポストised、変化したことは何か1」『ised 情報社会の倫理と設計 倫理篇』474頁
  19. ^ SNS炎上、供養します 住職も批判経験「仏教の大義」 - 朝日新聞
  20. ^ [1]
  21. ^ 『効果がすぐ出るSEO事典』岡崎良徳 2016年1月28日
  22. ^ [2]
  23. ^ ネット炎上、参加者わずか2.8% それなのに拡散するのはなぜ?
  24. ^ 「ブログ炎上」『学びとコンピュータハンドブック』68-72頁
  25. ^ 蜷川真夫 『ネットの炎上力』 文藝春秋、2010年、128頁 ISBN 978-4166607396
  26. ^ 『ウェブを炎上させるイタい人たち-面妖なネット原理主義者の「いなし方」』165頁
  27. ^ 『ネット炎上であなたの会社が潰れる!―ウェブ上の攻撃から身を守る危機管理バイブル』102-105頁
  28. ^ 『ネット炎上であなたの会社が潰れる!―ウェブ上の攻撃から身を守る危機管理バイブル』107-108頁
  29. ^ 『ネット炎上であなたの会社が潰れる!―ウェブ上の攻撃から身を守る危機管理バイブル』17頁・20-22頁
  30. ^ 『ネット炎上であなたの会社が潰れる!―ウェブ上の攻撃から身を守る危機管理バイブル』67-68頁
  31. ^ 『ネット炎上であなたの会社が潰れる!―ウェブ上の攻撃から身を守る危機管理バイブル』46-47頁
  32. ^ 『ネット炎上であなたの会社が潰れる!―ウェブ上の攻撃から身を守る危機管理バイブル』65-66頁
  33. ^ AERA』2013年8月26日号「SNS新リスクの護身術」
  34. ^ 『ブログ炎上 〜Web2.0時代のリスクとチャンス』21-22頁
  35. ^ 『「容疑者の父親」とデマ拡散した11人特定、立件へ”. TBSニュース (2018年3月30日). 2018年3月30日閲覧。
  36. ^ 『ウェブを炎上させるイタい人たち-面妖なネット原理主義者の「いなし方」』153頁
  37. ^ 『ネット炎上であなたの会社が潰れる!―ウェブ上の攻撃から身を守る危機管理バイブル』98-101頁
  38. ^ 『ソーシャルメディア炎上事件簿』148-149頁
  39. ^ 『ネット炎上であなたの会社が潰れる!―ウェブ上の攻撃から身を守る危機管理バイブル』110-116頁、『ウェブを炎上させるイタい人たち-面妖なネット原理主義者の「いなし方」』134頁を参照
  40. ^ 『ブログ炎上 〜Web2.0時代のリスクとチャンス』81頁
  41. ^ 「ブログ炎上」『学びとコンピュータハンドブック』71頁
  42. ^ 『ブログ炎上 〜Web2.0時代のリスクとチャンス』45頁
  43. ^ 『ブログ炎上 〜Web2.0時代のリスクとチャンス』19-20頁
  44. ^ a b 『GQ』でボツになった「五輪エンブレム」佐野研二郎さんのネット炎上関連の原稿と経緯について”. Yahoo!ニュース (2015年9月10日). 2015年9月10日閲覧。
  45. ^ a b 五輪エンブレム問題 声あげない業界、陰謀論に憤り 中川淳一郎氏”. withnews (2015年9月2日). 2015年9月2日閲覧。
  46. ^ 「ブログ炎上」『学びとコンピュータハンドブック』69-71頁
  47. ^ 『ソーシャルメディア炎上事件簿』第2章
  48. ^ いわゆるバイトテロ
  49. ^ 『ブログ炎上 〜Web2.0時代のリスクとチャンス』18-20頁
  50. ^ 『ウェブを炎上させるイタい人たち-面妖なネット原理主義者の「いなし方」』145-150頁
  51. ^ 「祭られた人々」(晋遊舎) 20頁
  52. ^ 『ネット炎上であなたの会社が潰れる!―ウェブ上の攻撃から身を守る危機管理バイブル』20頁
  53. ^ 『ネット炎上であなたの会社が潰れる!―ウェブ上の攻撃から身を守る危機管理バイブル』19-20頁・61頁・79頁・113頁
  54. ^ 『ネット炎上であなたの会社が潰れる!―ウェブ上の攻撃から身を守る危機管理バイブル』などで使用されている
  55. ^ 『ブログ炎上 〜Web2.0時代のリスクとチャンス』66-68頁
  56. ^ 『ブログ炎上 〜Web2.0時代のリスクとチャンス』70-71頁
  57. ^ 『ウェブ炎上―ネット群集の暴走と可能性』40-41頁
  58. ^ 『ブログ炎上 〜Web2.0時代のリスクとチャンス』63頁
  59. ^ 『ウェブ炎上―ネット群集の暴走と可能性』41頁
  60. ^ 『ネット炎上であなたの会社が潰れる!―ウェブ上の攻撃から身を守る危機管理バイブル』94-96頁
  61. ^ 『ソーシャルメディア炎上事件簿』166-167頁
  62. ^ 藤代裕之 (2011年9月1日). “まんべくん騒動にみる「炎上マーケティング」の教訓”. 日本経済新聞. 2012年2月9日閲覧。
  63. ^ チャイム(社会面コラム)、『産経新聞』朝刊2018年10月8日(2018年10月24日閲覧)。
  64. ^ 北田暁大「ディスクルス(倫理)の構造転換」『ised 情報社会の倫理と設計 倫理篇』159頁
  65. ^ 濱野智史「まえがき」『ised 情報社会の倫理と設計 倫理篇』4頁
  66. ^ 『ブログ炎上 〜Web2.0時代のリスクとチャンス』146-148頁
  67. ^ 『ウェブを炎上させるイタい人たち-面妖なネット原理主義者の「いなし方」』64-70頁




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