アテンション・エコノミーとは? わかりやすく解説

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アテンション‐エコノミー【attention economy】

読み方:あてんしょんえこのみー

人々関心注目度合い経済的価値を持つという概念インターネットの普及が、情報量爆発的増加情報そのもの価値低下もたらし情報優劣よりも注目を集めること自体重要視され資源または交換財になるという傾向を指す。1997年米国の社会学者M=ゴールドハーバーが提唱関心経済


アテンション・エコノミー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/23 00:14 UTC 版)

アテンション・エコノミー: attention economy)とは、インターネットが発達するなどした情報過多の高度情報化社会においては、情報の優劣よりも「人々の関心・注目」という希少性こそが経済的価値を持つようになり、それ自体が重要視・目的化・資源化・交換財化されるようになるという実態を指摘した概念[1][2]関心経済(かんしんけいざい)とも。

「情報の質的な優秀さ・正確性・倫理性」と、「人々の関心・注目」が、合致する場合もあれば、相反する場合もある。後者の場合、炎上マーケティング虚偽報道(フェイクニュース)・扇情主義などが問題となる。

歴史

1960年代後半、ノーベル経済学賞を受賞したハーバート・サイモンは、情報経済において「アテンション(関心)」が通貨のように取引されると予言した[2]

サイモンの予言が現実のものとして扱われるのは、1997年、アメリカの社会学者マイケル・ゴールドハーバー(Michael Goldhaber)による提唱[3][1][2]である。

近年、アテンション・エコノミーの負の側面が注目される機会が増え、総務省発行の令和5年(2023年)版の情報通信白書では、インターネット上での偽・誤情報の拡散についての現状分析の冒頭でアテンション・エコノミーを取り上げている[4]

読売新聞社が2023年に記事とした調査では、アテンション・エコノミーに問題があるとする回答が86%(大いに問題がある39%、多少は問題だ47%)であったとしている[5]

脚注

  1. ^ a b アテンションエコノミー」『デジタル大辞泉』https://kotobank.jp/word/%E3%82%A2%E3%83%86%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%82%A8%E3%82%B3%E3%83%8E%E3%83%9F%E3%83%BCコトバンクより2022年1月27日閲覧 
  2. ^ a b c 日経ビジネス電子版. “誰もが誘導されている アテンション・エコノミーによる支配”. 日経ビジネス電子版. 2023年5月11日閲覧。
  3. ^ Goldhaber, Michael H (1997). “The attention economy and the Net.”. First Monday 2 (4). doi:10.5210/fm.v2i4.519. 
  4. ^ アテンション・エコノミーの広まり”. 総務省. 2024年5月18日閲覧。
  5. ^ ネットの発信元証明「必要」90%、偽情報見分ける自信「ない」65%…読売世論調査”. 読売新聞オンライン (2023年5月11日). 2023年5月11日閲覧。

関連項目



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