弓取式 弓取式の概要

弓取式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/15 20:05 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
弓取式(春日龍)
弓取式(2009年1月場所、男女ノ里)

この音声や映像がうまく視聴できない場合は、Help:音声・動画の再生をご覧ください。

概要

平安時代に行われた相撲節会左近衛府右近衛府に分かれ相撲を取り、勝った方の立会役がを背負って勝者の舞を演じたことが始まりといわれている[1]。今日の原型は1791年7月11日(寛政3年6月11日)に横綱である2代谷風梶之助徳川家斉上覧相撲で、土俵上で弓を受け「敬い奉げて四方に振り回した」ときにできあがったとされている[2]

本来は三役揃い踏み大関として登場した2人のうちの勝者が行っていたが、後に千秋楽幕内の取組がなくなったことから幕下力士が行うようになった。なお明治以降に幕内力士が弓取を行った記録も数例存在する。元々は千秋楽にのみ行われ、この場所最後の勝者を称えてのものだった。そのため千秋楽結びの一番[3]引分痛み分けの場合は中止された。1952年5月場所からは、毎日行われるようになった[2]。千秋楽で幕内の優勝決定戦が行われるときは決定戦を行う前に弓取式を行う。

弓取を行う力士は向正面に控えとして座り、結びの一番で東が勝てば東から、西が勝てば西から土俵に上がり弓を振り、四股を踏む。なお控え席には何も敷いておらず、基本的に地べたに座る(関取が弓取を行う場合は座布団が用意されている)。弓取を行う力士は原則として幕下以下の力士であるが特別に大銀杏を結い、化粧廻し(協会所有のものを使用[4][リンク切れ]、3月場所は東西会所有のものを使用)を締めて土俵に上がる。基本的に横綱がいる部屋又は一門の力士によって行われ、横綱不在の場合は大関のいる部屋又は一門から選出される。

NHK大相撲中継では、結びの一番の後はリプレイや力士インタビューなどが優先され、放送時間に余裕がある場合を除いて、映像が放送されることは少ない。また、取り組み終了が放送終了直前になった時や放送時間が延長された場合は、弓取式の放送がほぼ完全にカットされる。

ジンクス

弓取式を行った力士は関取になれないというジンクスが相撲界にあった[5]1990年5月場所まで弓取を務めていた九重部屋巴富士が同年7月場所で十両に、最終的には小結まで昇進したことによりこのジンクスは影を潜めた。2007年3月場所まで弓取を務めていた高砂部屋皇牙2006年5月場所から十両に昇進した。十両力士(関取)が本場所の弓取式を務めることになったのは、1975年3月場所の板倉(後の前頭大豪)以来実に31年ぶりだった。一方で、元十両の秀ノ花は関取から陥落した後に弓取を務めた。

弓を落とした場合

力士が弓を落とした場合は足で拾うしきたりである。これは、手を土俵につくと負けとなり縁起が悪いことからである。拾い方は足の甲に弓を乗せ、足で弓を上に跳ね上げたところを掴み取る。弓を土俵の外に飛ばした場合は、呼出が拾って手渡すことになっている。

2010年3月場所の中日、高砂部屋の男女ノ里が弓を落としてしまい、作法通りに足で拾い上げることもできず、手を使ってしまうハプニングがあった。弓取式後、男女ノ里は「(足で弓を拾い上げる動作を)2回挑戦したが上手くいかなかったので(諦めて)手を使ってしまった」とコメントしている。




  1. ^ 誤った情報として「織田信長が相撲を観覧した際、勝者に褒美として弓を与え、力士がその返礼として舞ったことに由来する」とする俗説がある。
  2. ^ a b 『大相撲ジャーナル』2017年8月号 p98-99
  3. ^ 「結びの一番」でひとつの言葉。この場合アラビア数字に置き換える必要はない。
  4. ^ これは誰の化粧まわし? 2017年6月5日16時37分 スポーツ報知
  5. ^ 相撲のジンクス 平幕優勝力士に大関なし、ほか NEWSポストセブン 2016年11月23日 07時00分 2019年2月1日閲覧
    弓取式を務める幕下力士は作法や手順を覚える必要があるので、出世の早い力士に任せにくいという事情がある。また、幕下でありながら大銀杏が結え、手当が支給され、そこに満足してしまうことも伸び悩む一因だという。
  6. ^ 大空出版『相撲ファン』vol.06 p44-50
  7. ^ 弓取式で“珍”交代、協会内の連絡ミスで/初場所 サンケイスポーツ 2020年1月14日 05時00分 2020年1月16日閲覧


「弓取式」の続きの解説一覧


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「弓取式」の関連用語

弓取式のお隣キーワード

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   
検索ランキング



弓取式のページの著作権
Weblio 辞書情報提供元は参加元一覧にて確認できます。

  
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの弓取式 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2020 Weblio RSS