ぶつかり稽古
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 08:52 UTC 版)
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ぶつかり稽古(ぶつかりけいこ)とは受ける側とぶつかる側に分かれて行う相撲の稽古のことである。当たる側は押す力、出足をつけて当り、倒れる際に受け身の稽古をする[1]。当たった時に押せなかった場合は、首を押さえられながらすり足をさせられ、転がされる[1]。受ける側はぶつかる側より、やや力の強い力士が行う。受ける側は、足幅を広めにして腰を割り、両手を広げて右足を前に踏み込み、相手の当たりを受け、おっつけなども行う[1]。左足を踏み込むと心臓のある左胸が前に出てしまうので安全面の問題が生じるが、貴闘力などは平気で行っていたという。防御と押しの姿勢を繰り返すことにより、受け身を覚える。これが怪我の防止にもつながる。
関取でも5分も続ければ息が上がるハードな稽古とされるが、2007年に起きた時津風部屋力士暴行死事件では暴行死した力士に対し、「かわいがり」の一環として兄弟子が30分近くぶつかり稽古をさせた。
近年では、豊真将が錣山親方(元寺尾)の胸を借りてぶつかり稽古をしたが、後に錣山親方が肋骨を3本も折っていた事を知ったというエピソードがあるように、胸を出す方にも相当な鍛錬が要求される厳しい稽古である[2]。尚、豊真将はこのぶつかり稽古があったからこそ幕内に上がれたと語っている。
また、力の強い横綱や幕内上位の関取が体を慣らすために下位力士にぶつかってもらう場合は、体をほぐす意味からあんまと呼ばれる。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、日本相撲協会は2020年4月10日までに部屋持ちの師匠に対し、申し合いやぶつかり稽古を控えることを通達した。これは、ぶつかり稽古が濃厚接触に該当するためである[3]。
出典
- ^ a b c 『大相撲ジャーナル』2017年6月号70頁
- ^ (参考)『相撲』2012年5月号92頁
- ^ 相撲協会、ぶつかり稽古禁止令 濃厚接触回避へ各部屋に通達 Sponichi Annex 2020年4月13日 05:30(2020年4月13日閲覧)
外部リンク
ぶつかり稽古
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「ぶつかり稽古」も参照 通常は最後に行われる稽古。受け側が土俵中央付近で構え相手はそこに向かって当たって突進する。受け側は俵に足が掛かるところで押し返し相手が押し切れないと突き落とし等で転がすのが一般的だが稀に受け側が突進することもあるという。土俵際での詰めを磨く稽古であり、受け側があまり簡単に土俵を割ったり押す側がいつまでも押し切れずに転がされてばかりだと充分な稽古になりにくい。 多くの場合、上位力士が受け側に立つが、横綱大関の場合、特定の力士がぶつかりの相手をつとめることが多い(北の富士勝昭に対する高見山大五郎、北の湖敏満に対する金城興福など)。また相撲部屋によっては親方がまわしを締めて受け側を務めることもある(初代若ノ花に対する花籠親方、元大ノ海等)。
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