塵手水とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 生活 > 暮らし > 手水 > 塵手水の意味・解説 

ちり‐ちょうず〔‐てうづ〕【×水】

読み方:ちりちょうず

手を清める水のないとき、空中塵をひねる動作をして、手水を使う代わりとすること。

「—をつかひ、又、何かしきり念じる」〈滑・八笑人・四〉

相撲作法の一。土俵上の力士取組先立って徳俵内側蹲踞(そんきょ)し、手を2回すり合わせてから拍手(かしわで)1回次いで大きく左右に広げ手のひら上向きから下向き返す動作


塵手水

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/08 20:26 UTC 版)

塵手水

塵手水(ちりちょうず[1])は、大相撲の力士の取組前の礼法にみられる基本動作の一つ。蹲踞の姿勢で揉み手をしてから拍手を打ち、両手を広げた後、掌をかえすもの。「塵浄水」と表記するものもある[2][3]。「塵(ちり)を切る」[1]とも言う。

所作

相撲の取組において力士は土俵で向かい合い、蹲踞の姿勢で両手を擦り合わせてから、ちりを切る[1]

具体的には以下の手順をとる。

  1. 蹲踞姿勢から状態を前傾させて両腕を開いて膝の内側から下ろす[2][4]
  2. 胸の前で右手上、左手上の順に両手を擦り合わせる[2]
  3. 小さく円を描くように両手を回し、手(拍手)を打つ[2][4]
  4. 手の平を上を向けて両手を左右に大きく開く[2]
  5. 手の平を返して下に向ける[2]

元々は相撲が野外で行われていた名残とされ、地面のちり草をちぎって(あるいは下草に付いた露で)手を清めたことに由来し、取組前に、互いに手に何も隠し持っていないこと(=寸鉄帯びず)を確認しあったことが、その起源とされている[1][2][5]。相撲に特有な礼法であるが[2]柔術で行われていた「指建礼」とよく類似しているとされる[1]

なお、塵手水の所作が横綱土俵入りにも混同して導入され、腕を伸ばす際に掌を返すしぐさを行う横綱が多いという指摘がある[6]

脚注

注釈

出典

  1. ^ a b c d e 野瀬 清喜ほか「柔道の礼の変遷とその心」『講道館柔道科学研究会紀要』第9巻、講道館、2002年、53-68頁。 
  2. ^ a b c d e f g h 相撲指導の手引き(改訂版)資料 日本相撲連盟、2023年10月8日閲覧。
  3. ^ 武道 鹿児島県、2023年10月8日閲覧。
  4. ^ a b 葛城市相撲館「けはや座」 葛城市、2023年10月8日閲覧。
  5. ^ 田中亮『全部わかる大相撲』(2019年11月20日発行、成美堂出版)p.31
  6. ^ 【ベテラン記者コラム(14)】元横綱佐田の山と「007」 サンケイスポーツ、2023年10月8日閲覧。



塵手水と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「塵手水」の関連用語

塵手水のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



塵手水のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの塵手水 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS