iモード絵文字 iモード絵文字の概要

iモード絵文字

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/20 05:23 UTC 版)

概説

iモードで利用可能な外字の文字セットであり、未定義領域を除き271文字からなる。絵文字と呼ばれるように、記号類のみで構成されており、電子メールでの使用を想定している顔文字(例:=わーい)やスケジュールなどで使う多くのピクトグラム(例:=電車、=電話)を中心としたものとなっている。

iモード立ち上げメンバーである栗田穣崇が開発した[1]。栗田によれば、絵文字のデザインをまとめたのは建築家青木淳だという[2]

元はiモード用に開発されたNTTドコモによる独自仕様の機種依存文字であり、パソコンなど、他の環境で使われている文字セットとは基本的に互換性はなく、そのため一般にはiモード端末同士での利用に限られる。

ただし、2005年から2006年に掛けてNTTドコモと、auKDDI沖縄セルラー電話連合)・ソフトバンクモバイルの端末間で相互に絵文字変換機能が実装されたため、利用者は通常の方法で絵文字を含むEメール送受信が可能となった。PHSコンピュータ端末との間では互換性はないが、ウィルコムとは2008年1月22日に絵文字変換を相互に開始し、またPC環境向けに開発されたフォントが有償もしくは無償で提供されており、インストールすることで表示が可能になる。

収録されている文字や記号の中には既存の文字セットにも見られるものがいくつか含まれているが、,,といった四角の中に数字を書いたものが含まれている文字コードは他にはAdobe-Japan1-4以降のみである(CID 10764から、四角中に数字・ひらがな・カタカナ・アルファベットが含まれたグリフが定義されている)

2016年にはニューヨーク近代美術館で1999年にNTTドコモの「iモード」で使われた176種類の絵文字の展示がされた[3][4]

文字集合

iモードの絵文字には、基本絵文字セットと拡張絵文字セットがある。拡張セットに対応しているのはHTML4.0対応バージョン以後の機種(504i/212i/251i=一部除く= と、FOMA2051・2102以降)である。拡張セットの文字は古い機種では表示できない。

また、文字には色も定義されている。前出のものでは、「わーい」が、「電車」が、「バス」がとされている。もちろん、カラー表示のできない501iといった初期の機種では、すべて黒で表示される。


  1. ^ Shigetaka Kurita: The man who invented emoji CNN style, 2018-05-23
  2. ^ 「MoMAに収蔵された事が話題となっている携帯電話の「絵文字」のデザインを手掛けたのは、建築家の青木淳だった」[1]
  3. ^ 世界の「emoji」 MOMAで展示開始[リンク切れ]
  4. ^ ニューヨーク近代美術館に「絵文字」展示
  5. ^ 2003年7月9日付 文字セット改定のお知らせ[リンク切れ]
  6. ^ EmojiSources.txt


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