警察庁と「K-13」
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「コードネームミラージュ」の記事における「警察庁と「K-13」」の解説
左文字 外記(さもんじ げき) 演 - 石丸謙二郎 警察庁警備局局長。K-13の創設者にして最高責任者。御崎・姫島とは別のセクションに属するキャリア組。 各省庁や政界にも太いコネクションを持つ。汚職に手を染めた政治家を援助するなど、清濁併せ持ち、独自の行動原理で「K-13」にミッションを与える。清いだけでは務まらないK-13の暗黒面を、まとめて一人で背負って立つ。 飄々とした性格で、真意のほどはなかなか窺わせない。また時々言動がオネエ化することがある。ミラージュやスモークは自分が発掘した人材だと述べており、組織の長として、人を見る目にも長けていることが窺い知れる。 しかし、回を追うごとに、普遍的な「正義」を貫いて闘うことでなく、内閣官房長官との癒着・立場を利用して他者の弱みを握りいいように操る・「警察権拡大法案」の完全な成立施行による自らの権力強化を図るなどなど、謀略を第一義とする行動が目立ち始め、「ミイラ取りがミイラへ」の故事をなぞるように悪の道へと堕落してゆく。 なんちゃってボニー&クライドの件では、「警察権拡大法案」=中央警察庁設立という悲願成就のため、人道的措置より政治的判断を優先させた。 そして、第22話において、ついにそれがK-13メンバーの目の前で露骨に展開されるにおよび、この時点で、ミラージュ・ドブネズミからは完全に見限られた。第23話にて鯨岡の死亡を確認した上で、K-13の解散、およびミラージュの捕獲(の末の研究)、ドブネズミの刑務所への収監・その後の獄死を決定する。 第24話から半年後を描いた第25話では、中央警察庁の初代長官に就任し、辣腕を揮っている模様。同話での新里による、彼の身辺調査の結果は、「家族は母のみ。恋愛関係は男女問わず不明で結婚歴もない」とのことで、鯨岡が評して曰く「守るものがない男」。鯨岡からは金にも女にも靡かない『私利私欲の無い正義』を持つ彼だからこそ、現在の地位を築けた、とも評されており、なかなか真意の計り知れない人物である。 ED後のミニコーナーでは1つの犯罪行為について解説・抑止コメントを述べている。そのため次回予告は存在しない。内容としてはおおむねその回での事件と関連した犯罪が扱われるが、まったく無関係ということも多い。最終話である第25話のミニコーナーでは、「自分は悪人を利用しただけ」「あくまで市民ファースト」と自分にとっての正義を語って終わった。 御崎 蔵人(おんざき くらんど) 演 - 要潤 「K-13」指揮官。左文字からのミッションをミラージュたちに伝え、部隊を指揮する。 公家の末裔であり、古くから日本の治安維持を支えてきた一族に連なる者であり、普段は警察庁キャリアとして「警備局公安特殊課々長」という地位にある。階級は警視長。東京大学法学部を首席卒業しており、新里は彼の三期下の後輩にあたる(第25話)。 基本的に温情ある性格で、こうした任務に就くにしては非情になり切れない弱さを持つ。その部分を指して左文字や鯨岡に嘲笑されてもいるが、そうした彼の在り方を慕う部下も、また数多い。また性格的に生真面目で不正を好まず、汚職に手を染めた政治家と太いパイプを持とうとする左文字の思惑には不満を見せたこともある。また立場上は上司であっても先輩であるスモークに対しては、任務外では敬意を以て接している。 鯨岡をあと一歩という所まで追い詰めながら、左文字の横槍によって作戦を中止させられ、結果的に見逃したことを悔やんでいる。またこれによって、スモーク、ミラージュに続き、彼自身も鯨岡一味に面が割れ、命を狙われるようになってしまう。 第23話にて左文字の暴挙からドブネズミを守るため、「かどや」にて秘密裏にミラージュと接触。個人的指令として彼に、彼女の救出・保護を依頼した。 第24話で左文字の警護任務に就いた際、彼を襲撃してきたミラージュを、模擬弾を用いることで射殺に見せかけ、逃亡させた。しかしそれを左文字に見抜かれ、懲罰人事として、沖縄への左遷を命じられた。 第25話の新里からは「左文字に比べていまひとつ」「二つも三つも詰めが甘い」と辛口で評価されている。しかし鯨岡からは「根っこは左文字と同じ」、「扱いにくい分厄介」と評価されている。また、沖縄への異動は単なる左遷ではなく、国際情勢を踏まえた上での、左文字による思惑があると見られている。 ドブネズミ / 木暮 美佳子(こぐれ みかこ) 演 - 佐野ひなこ K-13メンバー。ミラージュを始めとするK-13実働メンバーを、超人的なハッキングスキルを活かし、電子戦で間接的に支援するサポートメンバー。 数々のサイバー犯罪を起こした、その筋では伝説的な女性ハッカー。警察に逮捕されたものの、卓越したスキルをただ刑務所で腐らせるのは惜しい、と判断した人物(第23話にて、御崎その人と判明)の手によって超法規的措置を受け、現在は警視庁の特別室に隔離され、刑の執行と引き換えにK-13メンバーとしての任務を強制される身の上である。 情報の操作・収集、監視カメラのハッキングなどが得意。ロビンでの対象追跡を援護するためナビゲーションと信号機の操作を同時に行うなど、腕前は優秀の一語。ただし、第10話で登場した「ヘブンズ22」の施設のように、完全に電子機器が排除された場所では、ハッキングのしようがないためほとんど無力化されてしまう。そのため同話では、タイムラグのある人工衛星からの映像を頼りのサポート以外、全くと言っていいほど手出しができなかった。 外には出られない身だがそれ以外は特別待遇扱いを受けており、好物のスイーツを取り寄せてもらったり毎回様々なコスチュームに着替えて特別室のバーチャル映像で余暇を楽しむなど、彼女なりに監禁生活を謳歌している。 任務に対しての意欲は非常に低く、御崎からの指令に対しては必ず不満を口にするなど、やる気のなさを隠そうともしない。しかし、抹殺対象となる悪人や、それに対して無力である警察に対しての憤りをたびたび吐露するなど、ある程度の正義感は持っている模様。また、ミラージュだけでなくK-13メンバーにもそれなりに仲間意識をもっており、第6話でスモークの救出作戦への参加を御崎が指令しようとした際には、日ごろやる気を見せない彼女が、既に情報収集に着手しており、「スモークが体張ったもんね!」と彼を気遣う言葉を口にしながら、いつになく熱心に任務に取り組んでいた。第14話での彼の復帰の際も、笑顔で祝福の言葉を口にしている。 直接対面したことはないが、ミラージュの熱烈なファン。ロビンとは彼を巡ってのライバル関係にあり、ゆえに、彼女が女性人格を与えられ、かつミラージュとほぼ生死を共にしている仲である事を、羨ましがっている節も見える(第13話)。 ロビンの分析によると、御崎に対しては、日頃の態度とは裏腹に、反感こそ抱いてはいても好感を持っているらしい(第13話)。現在の境遇を指して「御崎に助けてもらった」と述べていることから、彼には少なからぬ恩義を感じているものと思われる(第21話)。 過去に周囲からいじめを受けており、本人の言によれば、これがサイバー犯罪者になったそもそもの原因だったとのこと(第21話)。そのため、同様の境遇にあった同話での処理対象・偽ボニー&クライドの2人に対しては終始同情を寄せており、最終的に彼らが「処理」された際には少なからずショックを受けていた。 第23話にて左文字の手から逃れるため、警察庁のパソコンにコンピューターウイルスを流し込み、K-13の監視システムを無効化。ミラージュの襲撃に焦った甲斐に移送される最中、誘導を無視しその場に留まったため、移送を諦めた甲斐に銃撃され負傷する。しばらくして駆けつけたミラージュに発見され、長年の夢であった「ミラージュにハグされる」を叶え、初めて自分が『ドブネズミ』であると伝えた。 第23話のラストでは、演出的にほぼドブネズミは死亡したように思われた。 しかし負傷したドブネズミをミラージュはロビンに乗せて必死にK-13から逃亡しており、ロビンの最後の一言は『ドブネズミ、やっとハグしてもらえましたね』であり、ドブネズミの死亡を完全に確定させるものでもなかった。 よって、ミラージュが彼女をどこかに搬送したのか、もしくは遺体をどこかに埋葬したのかなど、それ以降の消息は詳しく描かれていない。 スモーク / 姫島 公平(ひめじま こうへい) 演 - 駿河太郎 K-13のリーダー。公安特殊課員の二足の草鞋で活動している。公安での階級は警視。表裏双方で、階級に違わぬ実績・実力を伴ったエリート。 基本はミラージュが始末した死体の回収や証拠隠滅を行うチームを率いているが、突入先の敵の人数が多いなどでミラージュ単独では突入が不可能な場合は部下を率いてサポートする。ミラージュの加入前は主に彼が中心となって任務を遂行していた。拉致・拷問された際に鯨岡にその点を突かれており、入院している現在もそれを思い出して煩悶している。 格闘技全般に長けており、特に柔道の実力は警察随一、御崎でも敵わないほど。 5、6話で重傷を負った影響で入院中。苛酷な拷問を受けた後、失血死を覚悟していたがライバルであるミラージュに「救出された」ことで葛藤に苦しむ。 鯨岡に拉致された際に情報漏洩の疑いをかけられ、査問委員会の設置の準備が進められ、8話で日程が決定、9話で取り調べが実施されたが、結果、更迭は見送られた。しかし、その後も完全には信用されず、24時間常に監視対象とされており、厳しい立場に立たされている。 御崎自身は、個人的感情も含め、人間として信用に値する先輩である、と同時に、任務に忠実でプロ意識の高い彼を、頼りがいのある戦力として極めて高く評価しており、職務への完全復帰を望んでいる。しかし本人は、拉致され拷問を受けたこと自体を「自身の失態」と認識しており、自身のプロ意識から御崎の期待とは逆に、辞職を望んでいた。しかし第14話にて疑惑が晴れ、K-13に復帰を果たす。 前述した鯨岡とのこともあり、ミラージュとの間を詮索されることも多いが、鐘ヶ淵に言わせれば、「あの二人はちゃんと通じ合っている」とのこと(第13話)。ロビンも同意見で、曰く「ミラージュとの相性が一番良いのは彼」と述べている(第14話)。実際、必要最小限とは言え、まがりなりにも彼とはミラージュもまともな会話をしている。 第18話にて、職務復帰に際しての名誉挽回の機会、として、暗殺予告を出された官房長官・瀬崎の警護任務に就くものの、鯨岡の催眠に操られて暴走。瀬崎暗殺、に見せかけた左文字暗殺を実行、彼を拳銃で銃撃してしまう。御崎の必死のガードによって、暗殺自体は阻止されたものの、顔に泥を塗られた上に命まで狙われて激怒した左文字に、K-13の抹殺対象とされ、ミラージュを刺客に差し向けられる。逃亡を断念した彼はミラージュとの一対一での決闘を希望。「特殊訓練を受けた思い出の場所」である、とある廃ビル内での死闘を展開するも、自分が即席の武器として使用したガラス片で、逆に刺されて死亡した。 サンダー / 武藤 遼介(むとう りょうすけ) 演 - 久保田悠来(第7話 - ) 負傷したスモークの後任として部隊を指揮するエージェント。 初めてミラージュと対峙したときは自己紹介と共に握手を求め、「今回も派手に殺したな」などと声をかけている。 第22話でミラージュが拘束したただのテロ予告犯をテロ実行犯として処理。警察権拡大法案への世論を操作したかった左文字の命令を忠実に果たした。 第23話にて、左文字がK-13の解散・ミラージュの捕獲を決定した後は、自らK-13の残存部隊を率い、ミラージュの捕獲作戦を実行する。 第24話では左文字に「(ミラージュから左文字を)命を賭して守る」と誓う。しかしなぜ彼がそこまで左文字に忠誠を尽くしているのか、劇中では描かれずに終わった。 甲斐 和司(かい かずし) 演 - 鈴木拓 ドブネズミ担当の監視役だが彼女に心酔している。ドブネズミがネットで取り寄せた食べ物が届いた時に報告としてバーチャル映像越しに現れる。おこぼれに与ることも多い。 第23話にて、ドブネズミを救出しようと侵入して来たミラージュより先にドブネズミを移送しようとしていたが、ミラージュの気配を感じその場に留まろうとする彼女を背後から撃ち抜き、致命傷を負わせる。しかし、まもなく駆けつけたミラージュとの銃撃戦にて、あっけなく死亡。 鐘ヶ淵 豊(かねがふち ゆたか) 演 - 萩原聖人 ロビンならびにミラージュが携行する装備開発担当。元自衛隊隊員(第13話でのロビンの口述による。詳細は不明)。ミラージュにとっては兄貴分のようなポジション。ミラージュからは「豊さん」と呼ばれる。 非番の際のロビンや鐘ヶ淵は主に「鐘ヶ淵整備工場」の奥に隠されたガレージ内にいる。定食屋に行く以外には、ほとんど私生活がないミラージュもガレージにいることが多い。 ミラージュが任務遂行でロビンを壊したり、折角の高性能装備を携行しないことがあるためその度に口煩く叱っている。新型防弾スーツの実用実験のためにいきなりミラージュを銃で撃つなどやることは過激。 AIの分野では世界的な権威であり相当優秀な頭脳を持った科学者だが、趣味と趣向は俗物そのものでロビンからは度々ツッコミを受けている。 右足を悪くしているのか右足全体に補装具をつけている。これは過去に、第14話に登場したイスラエル時代の同僚・チョウに、研究成果を強奪された際に受けた拷問の後遺症。 趣味は発明。好きなものはリンゴ。病院嫌いの医者嫌い、注射はもっと嫌いで、半殺しにされてすら病院行きを嫌がり駄々をこねるほど(第14話)。 永井佳澄 演 - 柳生みゆ 警察庁公安特殊課課長補佐役。課の紅一点。 第24話では、元K-13メンバーとともに、左文字を襲撃してきたミラージュと果敢に対峙する。
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