拡大法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/09 10:19 UTC 版)
様々な図形を大規模に描き上げた方法としては、十分な大きさの原画を描き上げた上で適当な中心点を取り、そこを起点にして放射状に原画の各点を相似拡大する方法、「拡大法」が採られたという説が提唱されている。成層圏などの超高々度からでなければ見えないものもあるため、上記のような方法で本当にできるのかと指摘されたこともあるが、地上絵の端にあった杭の存在や、地上絵の縮小図の発見などを考えると拡大説が妥当と考えられている。 九州産業大学工学部の諫見泰彦准教授(建築教育学)はこの方法を参考に、小学校の算数の総合学習として、児童による画鋲2個と糸1本のみを使ったナスカの地上絵の再現(実物大再現を含む)を、グラウンドや体育館で20回以上実践。児童15名から160名により、いずれも開始後150分以内で再現に成功した。ナスカの地上絵を題材として、算数の単元「比例」と測量技術とのつながりを体験的に学ぶこの学習プログラムは、独立行政法人科学技術振興機構の地域科学技術理解増進活動推進事業に採択されて全国各地の小学校・科学館等で実施され、基礎科学教育分野の優れた実践研究成果として第5回小柴昌俊科学教育賞(財団法人平成基礎科学財団主催)を受賞した。この研究成果により、日本の小学校程度の算数の知識があれば、地上絵の描画は充分可能であることが証明された。 地上絵の再現(測量) 地上絵の再現(描画)
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