拡大登録に向けて
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 05:24 UTC 版)
「キエフの聖ソフィア大聖堂と関連する修道院群及びキエフ・ペチェールシク大修道院」の記事における「拡大登録に向けて」の解説
2005年には聖ソフィア大聖堂と関連施設群について、緩衝地域の設定に関する「軽微な変更」が行われた。 ウクライナ当局は、さらにキーウ市内の聖アンドリーイ聖堂、聖キリル聖堂(英語版)の追加を「軽微な変更」として申請した。聖アンドリーイ聖堂は1749年に着工されたロシア・バロック様式の聖堂である。ロシアの女帝エリザヴェータがキーウを訪れたことの記念として、現在では観光客向けの露天が多く並ぶアンドレイ坂を上った丘に建てられたもので、内装にはロココ様式の装飾も見られる。聖キリル聖堂は修道院付属聖堂として12世紀に建てられた聖堂で、フセヴォロド公によるものである。フレスコ画には後の時代に修復されたものが含まれるが、特に18世紀の画家ミハイル・ヴルーベリの手になる絵画群が評価されている。 しかし、2008年の第32回世界遺産委員会では、それらの聖堂の追加は「軽微な変更」とは認められず、正規の拡大登録案件として申請するように勧告された。そこでウクライナ当局は拡大登録の案件として、改めて聖アンドリーイ聖堂、聖キリル聖堂の登録を申請した。しかし、2010年の第34回世界遺産委員会では、比較研究の不足をはじめとする多くの改善点を指摘され、「登録延期」と決議された。 ウクライナ当局は改善の上で「キエフの聖ソフィア大聖堂と関連する修道院群、聖キリル聖堂と聖アンドリーイ聖堂、キエフ・ペチェールシク大修道院」(Kyiv: Saint-Sophia Cathedral with Related Monastic Buildings, St. Cyril’s and St. Andrew’s Churches, Kyiv-Pechersk Lavra / Kiev : cathédrale Sainte-Sophie et ensemble des bâtiments monastiques, les églises Saint-Cyril et Saint André, laure de Kievo Petchersk) の名称で再推薦を行なったが、2012年の第36回世界遺産委員会でも、登録範囲の設定をはじめとする諸問題を指摘され、再び「登録延期」と決議された。
※この「拡大登録に向けて」の解説は、「キエフの聖ソフィア大聖堂と関連する修道院群及びキエフ・ペチェールシク大修道院」の解説の一部です。
「拡大登録に向けて」を含む「キエフの聖ソフィア大聖堂と関連する修道院群及びキエフ・ペチェールシク大修道院」の記事については、「キエフの聖ソフィア大聖堂と関連する修道院群及びキエフ・ペチェールシク大修道院」の概要を参照ください。
- 拡大登録に向けてのページへのリンク